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Last-modified: 2012-08-28 (火) 20:34:19

424 :生徒会長、エリウッドその1:2010/06/08(火) 23:34:38 ID:JQ+8ER9z

エレブ高校。この辺ではだいぶ新しい公立高校だ。その生徒会長に、去年、僕は選ばれた。
立候補するつもりはなかったのだが、いつの間にか、選ばれていたのだ。それも圧倒的得票差を他の候補者につけて。
そんなわけで、僕はエレブ高校、第7代生徒会長を務めることになったのだ。

エリウッド 「それでは、これから今月の生徒会、定例打ち合わせを始めたいと思います」
ケント 「はい」
フィオーラ 「はい」
ウィル 「はいっ!」
ラス 「・・・コクリ」

ここで、今期の生徒会のメンバーを紹介したいと思う。ケントが副会長で、フィオーラが会計。ウィルが書記で、ラスが庶務だ。それぞれ、とても良い仕事をしてくれる。頼もしい限りだ。
本当はここにヘクトルやリンも入れたかったのだか、ヘクトルには、「俺はそんな柄じゃねぇよ」と言われ、リンには、「私、草原に定期的に行かなきゃ駄目だから」と言われ断られた。残念だったが、しょうがないだろう。
それはさておき、早速会議に移ろうか。

エリウッド 「ではまず、今月ある体育祭の予定について話し合おうまずは行う競技から。ケント!」

425 :生徒会長、エリウッド:2010/06/08(火) 23:36:54 ID:JQ+8ER9z

ケント 「はい。まずは、普通の競技から。リレー、綱引き、大玉転がし、玉入れ、騎馬戦、障害物競争、でどうでしょうか?」
エリウッド 「うん、そうだね。じゃあ・・・普通じゃないのは?」

ここで、エレブ高校の体育祭について紹介したいと思う。過去にあったネタについては、今は忘れて頂きたい。
エレブ高校の体育祭は、常に危険が伴うことになっている。簡単に言えば、何でもアリ、なのだ。
例えば障害物競争では、障害物とは、ハードルや網などの、『物』ではなく、実際に攻撃を仕掛けてくる人間、いわば、『者』なのである。
なので、怪我は当たり前。生死の間をさ迷うことも多々あるのだ。
そしてもう一つ、エレブ高校の体育祭には他の高校とは違う点がある。それは、競技を一つだけ、生徒たち自身が決める、という点だ。
これがここで言う普通じゃない競技、である。毎年、これで決まる競技は危険度が高いのだ。
例えば去年の競技は、代表をクラスから五人選出し、メタ的に言うと、通信闘技場をしたのだ。
他のチームを全滅させたら勝利だったため、重傷者が何人も出た。
ちなみに、ヘクトルが出した案だ。

426 :生徒会長、エリウッド:2010/06/08(火) 23:39:21 ID:JQ+8ER9z

エリウッド (今回は、どんな意見が出てくるんだろう?ああ胃が痛い・・・)
ケント 「はい。まずは、ヘクトル様からの意見です。通信t」
エリウッド 「却下」
ケント 「わかりました。では次、ロウエンからの意見です」
エリウッド 「ロウエンから?珍しいな、どういう意見なんだい?」
ケント 「大食い競争、ですね」
エリウッド 「うーん、衛生面的にどうだろう?さすがに学校から苦情がくるんじゃ・・・」
フィオーラ 「それより、下剤を盛る可能性が否定できませんね」
エリウッド 「それもそうだね。学校のトイレじゃ捌ききれないかもしれない・・・却下で。次お願い」
ケント 「わかりました。では次、マシューからですね。」
エリウッド 「マシューか。どんな意見なんだい?」
ケント 「扉開け競争・・・だそうです。扉破壊アリで」
エリウッド 「資金的に厳しいね。というより、大概のチームが扉破壊するしかないだろうね。扉破壊競争の方がネーミング合ってるんじゃない?却下」
ケント 「わかりました。では次、セインからです。」
エリウッド 「セインか・・・大体予想はつくけど、どういう意見?」

427 :生徒会長、エリウッド:2010/06/08(火) 23:41:18 ID:JQ+8ER9z

ケント 「借り『者』競争、ですね」
エリウッド 「あれ?案外普通だね。それにしようか?」
ケント 「・・・わかりました。エリウッド様がそう言うなら」
エリウッド 「?」
ウィル 「じゃあ、体育祭の最後の種目は、借り者競争ですね?」
ラス 「・・・では決定事項を全校に伝達してくる・・・」
エリウッド 「うん。お願い」

・・・この、エリウッドの勘違いが、体育祭の日、大混乱を招く事をエリウッド達はまだ知る由もなかった・・・。

続くかも