29-354

Last-modified: 2012-09-04 (火) 20:27:24

354 :エフラムの日記:2010/09/09(木) 13:46:04 ID:M8pCygpd

某月一日
今日、モルダ先生から一日の行動を思い出し、それを省みて己の糧とするために日記をつけることを勧められた。
こういうのは柄じゃないが、精神鍛錬になるかもしれないと思い、始めることにした。
別にあまり長々と書かなくても、その日に気になったことを書けばいいらしい。とりあえず今日はこれで終わりだ。

某月二日
朝、家族ではない何者かに起こされる。サラだった。勝手に部屋に入るのは止めろと何度も言っているのに
全く改める気配がない。もう少し強く出るべきだろうか。

某月三日
クリスらと一緒に訓練をした。あいつらの訓練は中々歯ごたえがあっていい。
俺は槍の道を選んだが、あいつらは全ての武器、兵種を試しているらしい。己の可能性の全てを試すという考え方もあるのかと感心した。

某月四日
ミルラ、チキ、ファの三人が遊びに来たので皆でマリオカートをした。ここは立場的に接待に徹するべきと考えたが
全員想像以上の腕前で、途中から本気でやったが何回か負けてしまった。どうやら家でも家族でやっているらしく
それで上手くなったのだろう。ちなみにいつもユリウスが最下位らしい。

某月五日
学校帰りに偶然エイリークと会ったので一緒に帰った。途中で喫茶店に寄ってケーキを奢ったら喜んでくれた。
夜に家でその話をしたらシグルド兄上が暴れだした、兄上の怒るタイミングは昔から理解し難い。

某月六日
アメリアに稽古をつけてやった。稽古自体はいつもやっているのだが、今日はいい一撃をもらいそうになったので
記念として書いておく。弟子の成長が実感できるのは中々嬉しい。

某月七日
朝、寝ていたらリンに叩き起こされた。どうやら寝坊していたらしい。布団を引っぺがされると、その後に
セクハラだの変態だの散々言われた。まあ確かに昨日は暑かったから裸で寝ていたので多少は何か言われると思ったが
少々言われ過ぎな気がしないでもない。

某月八日
昨日からリンがあまり目を合わせてくれなかったり、話し掛けても歯切れが悪いような気がする。
昨日のあれだろうか、まあ時間が解決するだろう。

某月九日
朝起きると隣にサラが寝ていた。とりあえず注意はしておいた、根気よく注意はしてはみるが改善されるのはいつになるのだろう。

某月十日
アイク兄上と手合わせをした、流石に一人では不利過ぎるということでヘクトルと組んでやってみることになった。
結構いいところまで行ったが、結局二人同時に吹っ飛ばされて終わってしまった。
我が兄ながら凄まじい強さだ、早く俺もあの領域に辿り着きたいものだ。

355 :エフラムの日記:2010/09/09(木) 13:48:04 ID:M8pCygpd

某月十一日
何やらリンが神妙な顔をして謝って来た。どうやら七日からのことを気にしていたらしい。
別に俺は何も気にしていないということを伝えるとやっと笑ってくれた。
その方が可愛いといったら「妹にそんなこと言うなんてキモイ」と言われた、少し傷ついた。

某月十二日
アメリアに使わなくなった槍をやることにした。彼女が今使っているのはかなり使い込まれていたので、
そろそろ替えどきだと思ったからだ。槍を渡すと随分と喜んでくれた。
やはり道具も使い手の腕が上がるとともに良いものに替えていかなければならないだろう。

某月十三日
朝起きると隣にサラが寝ていた。注意はしておいた。諦めたら負けだ。

某月十四日
今日もクリスらと訓練をした。そのときに、槍を使うなら竜に乗ってみてはどうかと勧められた。
確かに名のある竜騎士には槍の名手が多い。考えてみるのも良いかもしれない。

某月十五日
昨日、クリスに言われたことを考えて、ミルラに今度乗らせてくれと冗談半分で聞いてみたら
真っ赤になってあたふたしだした。そんなにまずいことだったのだろうか。

某月十六日
今月の半分が終わったが、今までの日記を読み返してみるとやけに妹と幼女の話題が多い気がする。
…おそらく偶然だろう、気にしないことにする。

某月十七日
ミルラが来て、神妙な顔つきで「乗ってもいいです」と言ってきた。一昨日のことを考えてくれたのだろう。
試しに化身したミルラの上で槍を振るってみたが、結構いい感じだった。考えてもいいかもしれない。
終わった後にミルラが微妙な表情をしていたような気がしたが、変な感じでもしたのかと聞いてみると、そんなことはない、
楽しかったと言っていたので、多分気のせいだろう。

某月十八日
今日はエイリークと映画を見に行った。エイリークが見たがっていた作品だったが、一人で行ってもつまらないし
友達は運悪く全員が都合がつかないということで、どうせ俺も暇なので付き合うことにした。
エイリークが好むような作品なので俺はさっぱり内容が分からなかったが、エイリークが喜んでいたのでよしとした。

某月十九日
今日も昨日と同じ映画を見に行った。なぜかと言うと、昨日のことをリンに話すと、自分も見たいから付き合えと言いだしたからだ。
正直、興味のない映画を二日続けて見るのは結構辛かったが、リンが喜んでいたのでこれもよしとした。

某月二十日
ヘクトル、マルス、ロイを集めてマリオカートの特訓をした。実は今月最初あたりにミルラ達と本気で勝負して
何回か負けたことを地味に引きずっていたからだ。皆の協力もあって、かなり上達したように思う。
今度ミルラ達と集まったときにリベンジ、とまでは言わないが、自分の中で勝手に思っている雪辱を晴らしたいと思う。

356 :エフラムの日記:2010/09/09(木) 13:50:41 ID:M8pCygpd

某月二十一日
朝起きると隣にサラが寝ていた。注意はしておいた。諦めたほうが楽なのだろうか。

某月二十二日
今日、アメリアから自分の戦い方について相談を受けた。このままのスタイルで行くか、鎧で防御を固めるかどうかを
悩んでいると言うのだ。どちらにも長所と短所があるので、簡単に答える訳にはいかないと思い。
結論を出すのはまだ早いということにしておいた。アメリアは才能があるので、どちらの道を選んでも問題は無いだろうが…
どちらにせよまだ結論を出すのは早いだろう。

某月二十三日
今日もクリスらと訓練をした、あいつらがやってみてはどうかと勧めるので魔道に挑戦してみた。
…結果は散々なものだった。俺に魔道の才能は無いようだ。いや、むしろ武器も魔道も両方やろうとする方が異端なのではないだろうか?
だが世の中には魔道も武器も両方使いこなす人間がいるのも確かだ。…俺もまだ修行が足りないということか。

某月二十四日
朝起きると隣にサラが寝ていた。今回はそれだけではなく、反対側にミルラも寝ていた。
ミルラは巻き込むなとサラに注意したが、ミルラから混ぜてくれと言いだしたらしい。とりあえず注意はしておいた。

某月二十五日
再びヘクトル達を集めてマリオカートの特訓をした。明日ミルラ達が遊びに来るのだ、そのときにまた勝負をしてみるつもりだ。
以前に比べて我ながらかなり上達したと思う。これなら良い勝負ができそうだ。

某月二十六日
ミルラ達が遊びに来たので、マリオカートでの勝負を申し込んだ。特訓を積んで、気が大きくなっていたのだろう
そのとき俺は勢いで俺に勝ったら何でも言う事を聞いてやると言ってしまった。
…勝負の結果は散々なものだった。まさかの最下位だ。特にミルラの勢いは凄まじく、全く遊びを感じさせない完璧な走りで
一位を奪っていった。おかげで今度ミルラ、チキ、ファの三人の言う事を聞くことになってしまった。
何を言われるのか少し怖い。

某月二十七日
クリスらが通常の五倍の量の訓練をしたと聞いて、俺も五倍の量の訓練をしてみることにした。
なんとかやり終えたが、直後に意識を失って倒れてしまった。
気がつくと、サラの膝の上で杖の治療を受けていた。結構危なかったらしい、しかしなぜ俺の危険な状況がわかったのだろうか。
監視されているのか?…聞くのは止めておいた。

某月二十八日
朝起きると隣にサラが寝ていた。反対側にはミルラが寝ていた。注意はしておいた。諦めないつもりだ。

某月二十九日
今日、家が倒壊した。原因は不明だ、と言うよりあり過ぎて特定できないのだ。アイク兄上が何かしたか、それとも
誰かが攻撃魔法をぶっ放したか…急なことだったので、持ち出せたのはこの日記だけだ。
…どうやら明日の今月最後の日記は、家の再建についてのことになりそうだ。

エフラムの日常って大体こんな感じだよね、と思って書いた
まあ大体こんな感じだと思う