44-408

Last-modified: 2012-10-28 (日) 15:20:15

408 :ミラ様が見てる:2012/06/16(土) 17:06:17.69 ID:BgWwmQq0
 ~兄弟家~
 
セリカ 「本当にもうクロム兄さんときたら……! ガミガミガミガミ……!」
クロム 「うう……」
マルス 「ただいまー……おや、これはこれは。どうしたんですかクロム兄さん、正座させられて」
クロム 「いや、その、なんだ……」
セリカ 「クロム兄さんがまたルフレさんにいやらしいことしたのよ!」
クロム 「事故だったんだ……!」
セリカ 「その言い訳は毎回聞いてるわ! 事故なら事故でどうして未然に防ぐ努力をしないの!」
クロム 「努力はしている!」
セリカ 「信用できません!」
マルス 「まあまあ……セリカ、どうしてクロム兄さんのラッキースケベがいけないと思うんだい?」
セリカ 「どうしてって、当たり前じゃない。いやらしいし、ふしだらだし……ミラ神様がお許しにならないわ」
マルス 「いやあ、それはおかしいと思うなあ」
セリカ 「どういう意味?」
マルス 「だって、ミラ神は大地母神だろう? 繁殖……いや、生命の営みについてはむしろ推奨してる立場のはずだよね」
セリカ 「それはそうだけど……それがなに?」
マルス 「君の言ってることは性欲の否定じゃないか。それはつまり生命の営みの否定ではないのかい?」
セリカ 「……!」
マルス 「神官ともあろうとものが教義に反しちゃいけないと思うけどなあ」
セリカ 「ぐう……!」

クロム (……おい、マルス!)
マルス (ああクロム兄さん、お礼ならいいですよ)
クロム (あれじゃ俺が性欲に従っていやらしいことしてるみたいじゃないか!?)
マルス (いいじゃないですかこの場を切り抜けられれば。それにルフレさんの裸自体は好きなんでしょ)
クロム (そ、それはお前……!)
マルス (ま、そもそも詭弁ではあるんですけどね。性欲に従うことと快楽に溺れることは別ですし。でも時間稼ぎぐらいには……)

セリカ 「……マルス兄さんの言いたいことはよく分かったわ」
マルス 「! そうかい?」
セリカ 「ええ。だから……こうしましょう! レスキュー!」
ルフレ♀「……あ、あれ? ここはクロムさんの家……?」
セリカ 「ルフレさん、これどうぞ」
ルフレ♀「はい?」

 ボワン!

ルフレ♀「きゃっ……!?」
クロム 「うおっ……る、ルフレが花嫁姿に……!?」
マルス 「花嫁のブーケか……!」
セリカ 「クロム兄さん、ルフレさん」
クロム 「な、なんだ?」
セリカ 「今この場で夫婦の誓いを取り交わして下さい」
クロム 「な……!?」
ルフレ♀「ふ、夫婦!? そ、そんな……!」
セリカ 「……いやらしいことをしようが一緒に風呂に入ろうが、夫婦の間柄ならば許される。
     そう、きちんとした手順さえ踏めば、ラッキースケベは神の名の下に許される! これなら悪くない!」
クロム 「言ってることとやってることが無茶苦茶だぞ!?」
セリカ 「いいから早く夫婦の誓いを! さあ、さあ!」
マルス 「……チッ、よく考えるじゃないか。これだから宗教狂いは」
セリカ 「何もかもマルス兄さんの思い通りになるとは思わないことね……」
マルス (ゴゴゴゴゴゴゴ……)
セリカ (ドドドドドドド……)
ルフレ♀「く、クロムさん……」(ドキドキ)
クロム 「……どうしろっていうんだ、この状況……!」

 終。