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Last-modified: 2012-09-03 (月) 11:05:52

86 :助けて!名無しさん!:2012/06/04(月) 02:49:57.19 ID:K1D36ByL
サナキ「ウム、全員集まったようじゃな」
ワユ「大事な用事って何? 修行が遅れると取り返しがつかなくなりそうで怖いんだけど」
レテ「うむ、いつ先を越されるやもしれん状況だしな」
イレース「アルムさんの畑の野菜…とても美味しかったです…」
ユンヌinメダリオン「あの年増を出し抜くためには手段を選ばないわ!さぁ、何をするの!?」
ミスト「(あなたの方がよほど年寄りだと思うんですけど…)」
サナキ「用事というのはここじゃ!」

ルーテ「それで、みなさん揃って優秀な私に何のご用でしょうか?」
サナキ「ウム、そなたを見込んで頼みがあるのじゃ」
ルーテ「なるほど。さしずめアイクさんとセルジュさんの関係について、といったところでしょうか」
ミスト「え!? なんで知ってるんですか!?」
ルーテ「私優秀ですから」
ワユ「答えになってないよ…」
ルーテ「そうですね、端的に言いますとここ数日頻繁に紋章町板のサーバーがダウンしていることが多いので
    調査してみたところ、ひとつのスレッドに負荷が集中しすぎていることが判明したので
    これが原因と断定しました。私優秀ですから」
レテ「な、なるほど…」
ユンヌ「そんなことはいいわ! あの年m」
サナキ「話が進まなくなるからそなたは少しメダリオンでおとなしくしているがよい。
    それで用件なのじゃが、アイクとセルジュに新たなフラグが発生した場合
    どういう結果が出るかというシミュレーターを作って欲しいのじゃ。
    折れるようならそれで良し、折れぬようならその原因を分析することで
    我々のフラグ成立に役立つはずじゃ、資金に糸目は付けぬから早急に頼めぬか?」
ワユ「な、なるほど! さすがはベグニオン財閥の総帥! 目のつけ所が違うね!」
ミスト「その発想は無かったです! お願いしますルーテさん!」
イレース「(私の食費も出していただけないものでしょうか)」
レテ「(シグルーンとタニスが出費に頭を抱える姿が目に浮かぶようだが…せ、背に腹は代えられん)」

ルーテ「分かりました、では迅速に対応しましょう。経費はサナキさん宛でよろしいですね?」
サナキ「おお! 引き受けてくれるか!! うむ、私名義でかまわぬぞ! では出来上がったらすぐに連絡をくれぬか!?」
ルーテ「はい、私としても興味のあるテーマですので全力で制作させていただきます。私優秀ですから」
サナキ「では皆一旦引き上げて朗報を待つことにしようぞ」
ワユ・ミスト「おー!!」
イレース「では私もこれで」
レテ「うむ、そういう事なら修行の続きは携帯の圏内で行わなければならんな」
ユンヌ「(私も会話に参加させてー!!)」

数日後

ルーテ「というわけで完成しました」
サナキ「もう出来たのか!?」
ミスト「はやい!」
ワユ「出来た! シミュレーター出来た!!」
イレース「(メインディッシュを食べる前だったんですが…)」
レテ「これで勝つる!!」
ユンヌ「(……!!………!!!)」
サナキ「おっと、ユンヌの封印を解くのを忘れておった」
ユンヌ「…ップハァッ!! ち、窒息するかと思ったわ!」
87 :助けて!名無しさん!:2012/06/04(月) 02:50:18.57 ID:K1D36ByL
ルーテ「では簡潔にシミュレーターについて説明しましょう、私優秀ですから」
サナキ「うむ、どれほどの性能なのじゃ?」
ルーテ「はい、まずこれまでに記録されている限りのアイクさんのフラグメイキング能力及び
    フラグブレイク能力をデータ化し、シミュレートを可能としました。
    また紋章町とその付近のフラグ発生ポイントを徹底的に追求し、
    ありとあらゆるシチュエーションでのフラグ成立パターンに対応しています。
    さらに紋章町に住むあらゆる方々のデータも詳細に入力し、
    カオス理論により突発的なアクシデントを含めた様々な状況を詳細に再現します」
ワユ「な…なんだか頭が痛くなってきたよ」
ミスト「よ、よくわからないけどこれでサナキさんの言ってた事を予想できるってことですか?」
ルーテ「はい、簡単に言うとそうなります。私優秀ですから」
レテ「待て、ということはつまり…これを使えばアイクと私たちを対象にした予想も立てられるのではないか?」
ルーテ「はい、そうなりますね。ちなみに精度を測るための実験としてみなさんのデータを使用させていただきました。
    結果をお聞きになりますか?」
ユンヌ「もちろん私とアイクがラブラブになるって結果が出たのよね!」
ルーテ「いえ、残念ながらユンヌさんは相変わらず騒動を起こすたびにメダリオンに封印され
    ミストさんとワユさんとイレースさんは今の関係から抜け出せず
    レテさんはツンデレ成分がことごとく裏目に出て失敗し
    サナキさんはアプローチをことごとくスルーされました」
全員「orz…」
サナキ「し、しかしそれは今までの行動パターンを入力しての結果じゃろう!?
    今回の目的はアイクとのフラグ成立パターンの発見という目的もあるのじゃから
    それを考慮すれば結果は変わる可能性があるのではないか!!?」
イレース「サナキさん…必死ですね」
ミスト「他人事みたいに言わないでください…」
ルーテ「そうですね、その可能性は否定しません。
    なのでセルジュさんとアイクさんのパターンを試すのはこれが初になりますので
    どうぞご覧ください」

ルーテがスイッチを入れると大型ディスプレイに紋章町の風景が表れる。

レテ「す、すごい再現度だな」
ルーテ「はい、風景や建物はもちろん人物のモデリングも可能な限り本物に近づけて製作しました。
    私優秀ですから」
ワユ「あれ? ここはちょっと見かけた記憶のないところだね」

切り替わった先の風景は彼女たちが見た記憶のない光景だった。
コンソロールを操作するルーテが解説する。

ルーテ「ふむ…ここはバレンシア地区のドーマの臓物と呼ばれる場所ですね。
    現在も活火山であまり人が近寄らない場所のようです。
    魔物もあまりいませんし修行の場所と考えるには不自然ですね」
ミスト「あれ? セルジュさんよね…なんか倒れてるけど…」
ルーテ「ここは場所によって火山性の有毒ガスが発生することが稀にあるそうです。
    時間も不規則ですし回数も多くないので知らない人の方が多いのでしょう。
    確か私も資料の伝聞で入力した記憶があります」
レテ「む? 図ったように賊共があらわれたな」

ジョージ「こんなところで美人の行き倒れに遭遇するなんてついてるねハンサム」
ハンサム「AH…濡れ手に泡ってこういうことを言うんだろうねジョージ」
ジョージ「HAHAHA じゃあ早速回収して人買いに売り払ってリッチメンと洒落こもうじゃないかハンサム」
ハンサム「おや、誰か近づいてくるよ?ジョージ」
ジョージ「人のものを横取りするなんてエレガントじゃないね、ここは僕に任せてもらうよハンサム」
アイク「ぬうん!」
ジョージ「AHAAAAAAA!!」
ハンサム「OH! なんてこった!! こうなったら僕がキミのお相手をするよ。
     そしてこの女性を売り払ったお金でお墓を立てるよ。ハンサムのね」
アイク「天↑ 空↓!!」
ハンサム「NOOOOOOOOOO!!」
88 :助けて!名無しさん!:2012/06/04(月) 02:50:36.67 ID:K1D36ByL
イレース「…相変わらずすごいタイミングで現れますね…アイクさん」
ワユ「でも魔物もいないんでしょ? 大将なにしにきたんだろ?」

アイク「ん? セルジュか? おい! しっかりしろ!」
セルジュ「…う…ぁ…ア、アイク?」
アイク「ああ、もしかしてガスにやられたのか?」
セルジュ「どうやら…そうみたいね。…ミネルヴァちゃんが調子を崩しちゃったから特効薬の材料を取りに来たんだけど
     まさかこんなガスが発生するなんて知らなかったわ…」
アイク「ここのガスはいつ発生するかわからん上に滅多に噴出しないからな、知らんのも無理はない」
セルジュ「…あなたは知ってたの?」
アイク「ああ、俺も昔こいつにやられて三日三晩ここらで倒れっぱなしになったことがあってな…
    意識は残ってるんだが体が動かんから腹が減ってしょうがなかった」
セルジュ「…よく無事だったわね」
アイク「近辺の奴らは近寄らんらしいからな。さっきの奴らは流れ者だろう、危なかったな」
セルジュ「…ええ、ありがとう…でもあなたはなんでここに?」
アイク「妹に儀式の材料を取ってきてくれと頼まれてな。危険な場所だから俺が来ることにした」
セルジュ「…そうだったの…うっ…」
アイク「無理に動こうとするな、薬の材料は取れたんだな?」
セルジュ「…ええ」
アイク「わかった、とにかくここから運ぶぞ」

そう言うとアイクはセルジュを抱え上げる。

サナキ「お、お姫様抱っこじゃと!?」
ユンヌ「キーッ! 羨ましい!!」

セルジュ「…ちょ、ちょっとアイク…! 普通におぶってくれればいいわよ…!」
アイク「今のあんたは体に力が入らんはずだ。おぶって走りでもしたら落としかねん」
セルジュ「ふうっ…確かにそうね…お願いするわ」

ルーテ「ちなみに似たような状況がレテさんにもありましたが
    ライさんが来ることになってるからと言い張ってお姫様抱っこを拒否して
    結局フラグブレイクしました」
レテ「orz」

紋章町に入ったアイクとセルジュをすれ違う人が驚愕で目を見開く。
アイクは当然表情一つ変えないが、セルジュの方も既にアイクに任せっきりという表情だ。

ミスト「なんか無駄に凝ってますね…」
ルーテ「私優秀ですから。でもきっとみなさんこうのような反応をすると思いますよ」
ワユ「確かに…」

アイク「とりあえずうちの方が近いからそこで休んでいてくれ。
    ヴィオールには俺が伝えに行ってくる。ついでに薬もミカヤ姉さんやセリカに話せば調合してくれるはずだ」
セルジュ「…そうね…ごめんなさい…。お言葉に甘えさせてもらうわ…」
アイク「気にするな」

兄弟家の家に入ったアイクたちを兄弟達が驚愕の顔でみつめる。
89 :助けて!名無しさん!:2012/06/04(月) 02:51:16.61 ID:K1D36ByL
セリス「え? セ、セルジュさん!? どうしたの!?」
ヘクトル「アイク兄が女をお姫様抱っこしている…だと!?」
エフラム「少し前まで苦手だと言っていたのに…さすがは兄上…侮れん…」
リーフ「うおォォォ! 兄さん! ちょっと位置代わっtグハァ」
アミーテでリーフをぶっ飛ばしたエリンシアが心配そうにセルジュを見つめる。
エリンシア「アイク、セルジュさん一体どうしたの?」
アイク「ドーマの臓物のガスにやられたようだ、前に話したはずだ。俺が三日三晩動けなくなったアレだ」
マルス「ああ、そんなこともあったね…それでどうしてうちに?」
アイク「ミネルヴァの薬の材料をとるために入ったところでガスが湧いたらしい
    俺はこれからヴィオールのところに知らせに行ってくるから
    その間にミカヤ姉さん、セリカ、薬の調合をやってくれないか?」
セリカ「ええ、それは全然構わないけど兄さんは大丈夫だったの?」
アイク「ああ、俺の方は大丈夫だ」
ミカヤ「そういえばアイク、ヴィオールさんのところに住んでるのはセルジュさんとヴィオールさんだけなのよね?」
アイク「ああ、そのはずだが」
ミカヤ「それなら彼女の体調がもどるまでうちで面倒を見ることにしたらどうかしら?
    体が動かない状態で男性に世話をさせるのもどうかと思うし」

ユンヌ「ちょっとミカヤ! 何言い始めるのよ!! 赤の他人である女とアイクがひとつ屋根の下なんてモガモガ」
イレース「…ユンヌさん、ちょっと黙っててください」

セルジュ「…いえ、そこまでご迷惑をかけるわけには…」
アイク「そのへんはわからんが、ヴィオールにはそれも含めて話してみる」
セルジュ「…ちょっと…人の話を…」
アイク「今のあんたは体の自由が効かないんだ。とにかく無理はするな。じゃあ行ってくる」

ヴィオール「ふむ…セルジュくんがね…。帰りが遅いと思ったらそういうことだったのか」
アイク「ああ、それとミカヤ姉さんが体調が完全に戻るまでうちで世話をしたほうがいいのではないかと言っていたんだが」
ヴィオール「なるほど、確かに全く体を動かせないのなら
      男の私が結婚前の女性の世話をするというのは好ましくないね。
      君の姉君がそう言ってくれるならお言葉に甘えるとしよう」
アイク「そういうものなのか? まぁ、わかった」
ヴィオール「フッ、君はもう少し女性に対するデリカシーを学んだほうが私のように貴族的になれると思うんだがね。
     とにかくセルジュくんには普段よく働いている分ゆっくり体を休めたまえ、と伝えてくれるかな?」
アイク「ああ、それとミネルヴァの薬の調合が終わったら届けに来る。
    そうだな、その時には料理の差し入れでも持ってこよう」
ヴィオール「フッ…それは助かるよ、何しろ私の生活能力は著しく低いからね。
     おっと、今のはセルジュくんには内緒にしてくれたまえよ?」
アイク「別に内緒にせんでもセルジュはわかってるんじゃないか?」
ヴィオール「うっ…い、いや、今のはあくまでセルジュくんの心労を減らすための発言であってだね…
     まぁ、そういうわけでよろしく頼むよ」
アイク「わかった」

ワユ「なんか着々とフラグが立ってるんですけどー!?」
ミスト「お、落ち着いてワユさん! きっとお兄ちゃんのことだから大どんでん返しがあるに違いないわ!」
90 :助けて!名無しさん!:2012/06/04(月) 02:51:37.59 ID:K1D36ByL
場面変わって兄弟家の居間

エイリーク「セルジュさん、お加減はいかがですか?」
セルジュ「ええ、まだ手足は動かないけれど意識はだいぶはっきりしてきたし喋ったりするのは問題無いですわ」
セリス「本当? 無理しないでねセルジュさん」
セルジュ「ふふ、ありがとうセリスちゃん」
エリンシア「もうすぐ夕飯ができますけどセルジュさん、喋れるのならお食事をとることはできますか?」
セルジュ「はい、多分大丈夫だと思います」
リーフ「是非その役は僕が口移しで!ってアッーコノヒトデナシー!!」
エリンシア「お気になさらず、とりあえずぶっ飛ばして差し上げましたわ」
リン「マールースー!! あたしの顔と蛮族の体にくっつけた画像作ってネットに流してたわね!?」
マルス「え!? いやいやいやいや!! それ僕じゃないですよ!? いくらなんでもそんな悪趣味なことしないですよ!!
    まぁ確かにあのコラ画像はかなり笑えましたけどプププ…」
リン「しねッ──!!!」
マルス「ギャー!!」

セルジュ「ふふ…」
騒々しい光景を楽しそうに見つめて笑うセルジュ。
エイリーク「すみません、騒がしい家で」
恥ずかしそうなエイリーク。
セルジュ「いいえ、ヴィオール家ではたまにお客様が来る時以外は私とヴィオール様だけのことが多いから
     こういう賑やかなのって新鮮で楽しいわ」
セリカ「あ、セルジュさん。今ミカヤ姉さんと薬の調合中なんですけど手順はこれで合ってますよね?」
セルジュ「ええ、それで合ってるわ。セリカちゃんは薬学に詳しいのね」
セリカ「いえそんな、私なんてまだまだですよ」

レテ「おい!? なんかすごい馴染んでるぞ!?」
サナキ「おおお落ち着くのじゃ! まだ慌てるような時間ではない!」

そうこうしていると2階からエフラムが降りてくる。
エフラム「やれやれ…」
ヘクトル「どうした? また幼女に襲撃されたのかロリコン」
エフラム「当たらずとも遠からずだが客人の前で人聞きの悪いことを言うなデブ」
ヘクトル「んだとコラ、やる気か?」
エフラム「フッ、望むところだ」
エリンシア「二人ともいい加減にしないとまとめてぶっ飛ばしますわよ?」
ヘクトル・エフラム「すいませんでした」
シグルド・アイク・クロム「ただいま」
セリス「あ、兄さん達お帰りなさい! 一緒だったんだ?」

シグルドとクロム、そしてアイクが帰宅した。
シグルド「ん? そちらがさっきアイクが話していた…」
セルジュ「セルジュです。ヴィオール家にお仕えしております。このような姿で申し訳ありませんがお見知りおきを」
シグルド「いや、これはご丁寧に。家長のシグルドです。ヴィオール卿には取引で何度か顔を合わせたことがあります。
     こちらこそよろしく」
セルジュ「ふふ、私もヴィオール様から聞いたことがありますわ。上司のアルヴィス様ととても仲がよろしいとか」
シグルド「い、いやいや。彼とは学生時代からの腐れ縁でしてね。で、では私は着替えてくるので失礼!」
クロム「逃げたな…」
ロイ「逃げたね」
アイク「さて、ヴィオールには事情を話してきた。『普段よく働いているのだからゆっくり体を休めたまえ』だそうだ」
セルジュ「ふう…生活能力がないのにそう言われてもあまり安心できないわね」
アイク「そのことだがエリンシア姉さん、ヴィオールのところに差し入れを持って行きたいから
    後で余った料理を詰めてくれないか?」
エリンシア「あら、そういう事ならちゃんと作るわよ。大事なお客様の御主君様に差し上げるものですからね」
セルジュ「申し訳ありません…」
エリンシア「ふふ、普段セリスちゃんやアイクがお世話になってるんですもの。このくらい気にしないでね」
91 :助けて!名無しさん!:2012/06/04(月) 02:51:57.81 ID:K1D36ByL
アルム「エリンシア姉さん、もうすぐ炊き上がるよ。
    みんな、そろそろ料理を持ってくるから机の上片付けてね」
ロイ・セリス「はーい!」

そんなこんなで夕食が始まった。

ミカヤ「セルジュさん、熱かったりしたら言ってくださいね?」
セルジュ「はい、ありがとうございます。まぁ…とても美味しいですね」
エリンシア「ふふ…ありがとう。でもセルジュさんの料理もすごくおいいしいってセリスちゃんとアイクが言っていたわよ?」
セルジュ「うふふ、お二人も『うちの料理は美味しい』って仰ってましたわ」
エリンシア「あらまぁ、照れますわね」
セルジュ「それにしてもこのお野菜とても美味しいですね、お店で売っているのと全然味が違います」
セリカ「あ、それはアルムが農場で作ってる野菜なんです! たまに市で出したりするんですけどとても評判がいいんですよ!」
セルジュ「まぁ、そうなの? こんなに美味しいなら今度私も買いに行こうかしら」
アルム「いえ、別に商売でやってるわけじゃないですから今度兄さん達に持たせますよ。
    気に入ってもらえるなんて嬉しいですし」
セルジュ「あら、でもそれじゃ悪いわ」
アルム「さっき姉さんも言ってましたけど二人が普段お世話になってますし気にしないでください」
セリカ「やっぱりアルムは優しいのね」
アルム「そんなことはないよセリカ…」
シグルド「KINSINはyグハッ!」
エイリーク「兄上…今日くらいは自重してください…」
ヘクトル「喉にチョップが入ったぞ…」
エフラム「あれは痛いだろうな…」
セルジュ「それにしても本当に美味しいですね、アイクの食べっぷりをみてるとよくわかりますわ」
ミカヤ「あら、そうなの?」
セリス「うん、兄さんセルジュさんの料理食べる時もこんな感じですごい勢いで黙々と食べてるもん」
リン「へぇ…それは本当に美味しいってことよね…」
マルス「戦闘力もアイク兄さんに引けを取らなくて家事全般得意とかチートですね。
    どっかの誰かさんとちがっtイテテテ別にリン姉さんのことだなんて言ってないでしょ!?」
リーフ「(クッ…セルジュさんに口移しで夕飯を食べさせるという僕の甘い計画が…)」
ロイ「リーフ兄さんなんで泣きながらご飯食べてるの?」
セリス「きっと今日のご飯が泣くほど美味しいんだよ!」
マルス「(どうせエロいこと考えてるんだろうなぁ)」
クロム「…………」
マルス「(やっぱりエロイ事考えてるんだろうな)」

夕飯も終わり、アイクはセリスと一緒にヴィオールのところに差し入れに向かい。
セルジュを空き部屋に連れて行ったあと、例によって家族会議が始まった。

ミカヤ「さて、こんなことはいつぞやのイドゥンさんの時以来な気もするけど」
エイリーク「セルジュさんとても自然に馴染んでましたね」
セリカ「だいたいうちに来ると圧倒される人がほとんどなのにねー」
エリンシア「礼儀正しく家事に長け、さらに互角に戦えるとか
      チートスペック的にアイクの嫁として非常に相応しい気がしますわ」
リン「問題は兄さんのフラグクラッシュが発動しないかよね…」
ミカヤ「それに関しても彼女、精神的にとても大人の女性だから心配は少ない気がするわ」
エイリーク「これはもしかすると…もしかするのでしょうか…?」
セリカ「初対面の印象が悪いほど好感度の上がり方は大きいって言いますし!」
エリンシア「後はお互いがお互いをちゃんと意識するかが問題ですけど…」
ミカヤ「急いては事を仕損じるわ! 今日みたいなのもあったことですし
    今回に限っては時間が経てば自然と仲が深まる、ううん!そういう気がするの!巫女の勘的に!!」
92 :助けて!名無しさん!:2012/06/04(月) 02:52:22.58 ID:K1D36ByL
ヘクトル「なぁ…どう思う」
エフラム「と、言われてもな。兄上はあの通りの人だから正直わからんのだが
     あの女性ならなんとなく上手くやれてしまいそうな気がしなくもない。お前はどう思う?」
ヘクトル「ん~…まぁアイク兄だしなぁ。ただあの人斧の達人なんだろ?もし義姉になるんだとしたら
     俺としちゃ嬉しいんだけどな」
セリス「僕もセルジュさんが本当のお姉さんになってくれたら嬉しいなぁ」
アルム「そうだね、ちょっと話しただけだけどすごく優しそうな人だし」

マルス「さて、リーフ。君的にこの会話の流れをどう思う?」
リーフ「僕がセルジュさんとよろしくできる可能性が消えるのは痛いけど
    義理の姉としてひとつ屋根の下に住むことになんてなったら例えばお風呂場でのハプニングとかブバァァァァァ」
ロイ「リーフ兄さん…」
クロム「………」
マルス「クロム兄さん、何前かがみになってるのさ?」
クロム「ち、違うぞ!? 別にリーフのいった光景を想像していたわけでは!!」
ロイ「想像してたんだ…」

ヘクトル「でもよ、所帯持ちっていうか妻帯者になったアイク兄って想像できるか?」
エフラム「う~む、とりあえず今のところの候補から想像してみるか?」

ワユ「あれ? これってあたしたちの話題?」
イレース「…そのようですね」

──
サナキ「アイク! 気をつけて仕事に行くのじゃぞ!」
アイク「ああ、行ってくる」

マルス「う~ん、エフラム兄さん臭がしますね…」
エフラム「…ぶっとばすぞ」
──
ミスト「行ってらっしゃいお兄ちゃん!」
アイク「ああ、行ってくる」

シグルド「KINSINは許さんぞォォォォォ!!」
クロム「単に呼び方の問題じゃないか…」
──
ワユ「大将! 行ってらっしゃい!」
アイク「ああ、行ってくる」

ロイ「今とあんまり変わらないね」
──
レテ「ア、アイク…そ、そのだな。い、いや、なんでもない」
アイク「そうか」

リーフ「ツンデレ乙」
──
イレース「…あの…アイクさん…お土産においしいものを買って来て下さい」
アイク「給料日前だから無理だ」

ヘクトル「もはや見送りのやり取りですらねぇ…」
──
ユンヌ(ry

ユンヌ「ちょっと! なんでわたしは飛ばされるのよ!?」
ルーテ「シミュレーターが不要と判断したのでしょう」
──
93 :助けて!名無しさん!:2012/06/04(月) 02:52:39.83 ID:K1D36ByL
セリス「じゃあセルジュさんの場合は?」

セルジュ「うふふ、行ってらっしゃい。あなた」
アイク「ああ、行ってくる」

アルム「…あるぇ?」
──

リーフ「違和感仕事しろ」
ロイ「なんかものすごく自然に脳内映像が再生されたんだけど」
シグルド「クッ…認めたくないものだな…弟に先を越される悲しみというものを…」
クロム「いや、別にそうと決まったわけじゃなし…」
ヘクトル「なんだかなぁ…これはひょっとして」
エフラム「…ひょっとするのか?」

ブチッ

ルーテ「さて、シミュレーターの結果は以上ですが質問等ありましたらお願いします」
ワユ「え!? 終わりなの!? フラクラされないの!?」
ルーテ「別に必ずフラグクラッシュされるようなプログラミングをしているわけではありませんので」
ミスト「で、でもずいぶん中途半端なところで終わっちゃった気がするんだけど!」
ルーテ「ええ、この装置的にこれ以上のシミュレートは不必要だと計算したのでしょう。
    あとはおそらく時間の問題だと判断したのだと思われます」
イレース「…え、え~と…つまり…アイクさんとセルジュさんの組み合わせではフラグクラッシュが発生しないと…?」
ルーテ「理論上はそうなることになりますね」
レテ「ま、待て! それではこのシミュレーションをした意味がないじゃないか!!」
ルーテ「そうですね、しかし皆さんとセルジュさんの違いを考慮した上で今のシミュレーションの結果を鑑みて
   フラグクラッシュ発生の有無を私なりに考察してみました。私優秀ですから」
サナキ「な、なんじゃそれは!?」

ルーテ「はい、では優秀な私がまとめたセルジュさんとみなさんの相違点を書き出します。
    ノートの用意を忘れないようお願いします」

1:両者共戦闘力がチートスペックである
ルーテ「この点に関しては両者共に同性異性を問わないポイントであると思います。
    特にアイクさんは自身の向上に全てをかけるような人ですし」

2:家事全般が得意であり、特に料理が絶品である
ルーテ「これも特に美食家でないにしても、兄弟家の料理で舌の肥えているアイクさんにとっては重要なところでしょう。
    とはいえ1が大前提の話ではありますが」

3:懐の大きさ
ルーテ「このあたりは流石大人の女性というところでしょうか。
    ここにはいませんがララベルさんも資質的には近いものを持っていますが
    アイクさんを尻に敷いた上で嫌がられない性格と言うのはなかなかいないと思われます」

サナキ「こ、こんなチートスペックな女がおるかぁぁぁぁぁぁ!!」
ミスト「サ、サナキさん落ち着いて!!」
ワユ「で、でもこれは中々厳しいものがあるよ」
レテ「このような存在にどう対処すれば良いというのだ…」
イレース「…ちょっとおなかが減ってきました」
ユンヌ「これじゃ八方塞じゃない!! ちょっと!あんた優秀なんでしょ!? 打開策はないの!?」
ルーテ「そうですね、ないこともないです」
全員「え!?」
94 :助けて!名無しさん!:2012/06/04(月) 02:52:59.67 ID:K1D36ByL
ルーテ「因果律的に話をしますと結果と言うものは原因があるから発生するのです。
    つまり原因であるフラグをそもそも発生させなければ今のシミュレートのような結果は発生しません」
ワユ「ど、どういうこと!?」
ルーテ「つまりアイクさんとセルジュさんのフラグになりうる全ての要素を0にするのは不可能かもしれませんが
    限りなく0に近づけることによって進展そのものを遅らせ、消滅させるということです」
レテ「ぐ、具体的にはどうすればいいんだ!?」
ルーテ「フラグが発生しそうな場所はあらかじめ確保してフラグ発生ポイントとして成立させないようにする。
    それ以前の対処策として可能な限りアイクさんとセルジュさんを対面させない。
    緊急的な方法ではありますがフラグ発生時に第三者として強制的に介入し
    無理矢理フラグクラッシュを誘発させる、等の方法があります」
サナキ「……もしもし、うむ、わたしじゃ。ドーマの臓物付近の有毒ガスが発生するポイントを徹底的に調査し
    その土地を強制的に我が財閥で買い取るのじゃ。ええいつべこべ言うでない! これもわたしとアイクのためじゃ!!」
ミスト「行動はやっ!!」
ユンヌ「フ、フフフ…邪神と呼ばれたものの名において運命を捻じ曲げてでもフラグを消滅させて見せるわ!!」
イレース「…なんだかメタ的に非常にまずいことを言っている気がします…」

サナキ「とにかく!! 我ら一致団結して彼の者等のフラグ成立を阻止しようぞ!!」
他「おー!!!」

ルーテ「皆さん行動が早いですね。ただシミュレーションはあくまでシミュレーションなので
    プログラミングに表れない不確定要素が発生することなどもままあることなのですが…
    とはいえシミュレーションとしてはなかなかの出来でしたね、私優秀ですから」

一方
アイク「セリス、今日はヴィオール家に行くのか?」
セリス「うん! あ、アイク兄さんも行くかもってセルジュさんには伝えておいたよ!」
アイク「そうか、すまんな。では行くか」
セリス「うん!」