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Last-modified: 2007-11-09 (金) 23:33:54

シグルド兄さんの過去

 

シグルド 「ただいまー。」
エリンシア「おかえりなさい。今日もお仕事ご苦労様。」
ミカヤ  「遅くなるって言ってたからご飯片付けちゃったわよ?何か用意する?」
シグルド 「ああ、食事はすませてきたんだが、何かおつまみ的なものを用意してくれないか?」
エフラム 「ところで兄上、その包みは一体?」
シグルド 「会社で酒をもらった。これは良い物だから早速飲もうと思ってな。」
エリンシア「じゃあ、お酒に合うもの、作りましょうか。」
シグルド 「ああ、ありがとう。」
ヘクトル 「兄貴、少し俺にも飲ませてくれよ。」
エフラム 「俺も飲んでみたいな。」
エイリーク「駄目ですよ、二人とも。まだ未成年じゃないですか。」
シグルド 「ははは。まぁいいじゃないか、エイリーク。但し、少しだけだぞ?」
ヘクトル 「ひゃっほう!兄貴、話が分かるねぇ!!」
リン   「まったくもう・・・マルス達には内緒にしておかないとね。」
マルス  「酒と聞いてとんで来ました。」
エリウッド「いつの間に・・・しかも、リーフにロイにセリスも。」
シグルド 「はは、しょうがないな、みんな。だが、この酒は本当に良いものだからな。
      この味に慣れてしまったら、普通の酒じゃ満足できないぞ?」
エリンシア「はい、できたわよー。」
シグルド 「よし、それじゃ、飲んでみようか。」

 

ヘクトル 「美味ぇ!!」
エフラム 「これは・・・」
アイク  「俺はあまり酒には詳しくないが・・・何だ、この感覚は・・・。」
リーフ  「僕の本能が告げているよ、『これは、良い物だ!!』と・・・駄目だ、
      今まで鍛えてきた舌が・・・もう飲むのやめとこ・・・。」
シグルド 「だから言っただろう?」
セリス  「ところでシグルド兄さん、このお酒、誰に貰ったの?会社の人?」
シグルド 「ああ・・・アルヴィスに貰ったんだ。」
リン   「え!?アルヴィスさんって、ディアドラさんを巡ってよく喧嘩してる・・・」
シグルド 「まぁな。でも、普段はそんな仲悪くはないんだぞ?一緒に飲みに行ったりもするし。」
エイリーク「そういえば、お二人は幼少の頃からのお付き合いなんですよね?」
ロイ   「アルヴィスさんのゲームカセットがウチにあったりしたしね。」
シグルド 「あいつとは長い付き合いだからな・・・。全くあれでディアドラから手を引いてくれればなぁ。」
マルス  (アルヴィスさんもそう思ってそうだなぁ。)
リーフ  「そういや、学生時代とか、どうだったの?」
シグルド 「学生時代か・・・懐かしいな・・・私はよくアイツつるんでたんだが、同じクラスになったことは一回しか無くてな・・・その時に二人で学級委員に立候補してその座を争って、選挙で私が委員長に選ばれたんだ。」
マルス  「へー、指揮官レベル☆2なのに。」
リン   「余計なこと言わないの。」
シグルド 「それでも、アイツはいろいろと私のサポートをしてくれてな・・・。卒業式後の事は、今でも昨日のことのように思い出されるよ。」
ミカヤ  「シグルドは高校卒業してからすぐ働いて家計の助けになってくれたからね。」
セリス  「そっか、同じ学校に通ってたのは高校までだったんだね。」
シグルド 「アイツは法律に興味があったからな。成績も良かったから大学に進学したんだ。」
エフラム 「それで、その卒業式後の事とは?」
シグルド 「ああ・・・」

 

~回想シーン~
卒業式後、泣いていたり、写真を撮ったりと、思い思いに過ごす卒業生達
その中で、教室の自分の席に座っている生徒が一人。
アルヴィス「ここにいたのか、シグルド。」
シグルド 「アルヴィス。・・・少し、教室が恋しくなってね。」
アルヴィス「フッ、お前らしいな。みんな中庭に出てるぞ。そろそろ行ったらどうだ?」
シグルド 「そうだな。これでみんなともお別れだしな。」
アルヴィス「シグルド、お前の下で働くの、悪くはなかったぞ。・・・今度は私がお前を部下にしてやる。」
シグルド 「・・・ああ。楽しみにしてるよ。」
固い握手を交わす二人。そして、二人は卒業生であふれる中庭へ消えていった・・・

 

マルス  「へぇ、いい話じゃない。」
エイリーク「お二人は心の底では通じ合っているのですね。」
ロイ   「もしかしてお互いが恋敵じゃなきゃ、ずっと親友だったんじゃない?」
シグルド 「確かに8割くらひはそれもあるが・・・。」
リーフ  (大部分それが原因じゃん・・・。)他に何か理由でもあるの?
シグルド 「・・・らって・・・らって、アイツ本当に私を部下にしちゃうんらもん!!」
マルス  「そんな理由かい!!」
ヘクトル 「っておい!兄貴顔真っ赤じゃねぇか!!」
エフラム 「酒、もう空になってるな・・・。」
エリウッド「兄さん、まさか一人で!?そうか、話に聞い入っている間に・・・」
アイク  「無くなってしまったか・・・もう少しだけ飲みたかったのだが・・・」
シグルド 「おろろ~ん!別れん時にああいう事言うのはフラグの一種らろ~!?
      普通本当に部下にはしないモノらろ~!?」
リーフ  「うっわ、べろんべろんに酔っぱらってるよ。」
エイリーク「兄上、少し酔いを覚まして、お風呂にでも・・・」
リン   「ちょっ!!エイリーク、その話題はダメ!!」
シグルド 「風呂ぉ?そういや帰ってくる時風呂の電気が付いてたなぁ・・・
      今は誰か入ってるんじゃないのかひ?」
アルム  「ふぅ、良いお湯だったね、セリカ。」
セリカ  「そうね、アルム。二人で入るのって、やっぱり良いわね。」
アルム  「あ、シグルド兄さん、帰ってたんだ。顔赤いけど大丈夫?」
エリウッド「はぁ・・・なんかイヤな予感がする。」
リーフ  「僕もしてきたよ。て言うか、この後の展開がほとんど読めるのに、
      どうしてあのバカップルはああも落ち着いてられる訳!?」
シグルド 「ホ・・・ホ・・・ホゥエエエエエエエエッッッッッッ!!!!」
ロイ   「うわー!!いつものようにシグルド兄さんがティルフィング持って大暴れだーっ!」
ヘクトル 「しかも酒入ってて、いつも以上の暴れっぷりだぞ!!」
リーフ  「うわー!!この人でなしー!!」
セリス  「わー!!リーフ兄さんがとばっちりで真っ二つにー!!」
アイク  「仕方ない・・・力ずくで止めるか・・・」
マルス  「やれやれ・・・姉さーん、スリープスリープ。」

 

その後、シグルドはスリープで強制的に眠らされ、次の日は二日酔いで出勤することに。
そのことをアルヴィスにネチネチとからかわれたが、大部分のイヤミの中に、少しだけ友情を感じられたそうな。