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Last-modified: 2007-09-08 (土) 20:40:38

夏休み最大の敵

 
 

ヘクトル 「夏休みもあっという間に終わっちまったなぁ…」
リン    「そうね、あっという間だったわね。今年は結構色々あったわね」
エリウッド「思い出に浸るのはいいけど二人共、夏休みの宿題は終わったのかい?」
リン    「もちろん!…と言っても終わらせたのは十日程前だけどね。そういうエリウッドは?」
エリウッド「僕は今月に入る前には終わらせたよ」
リン    「流石エリウッドね」
エリウッド「ヘクトルは?もちろん終わらせているよね?」
ヘクトル 「……………」
エリウッド「ヘ、ヘクトル…?」
リン    「あ、あんた…まさか……」
ヘクトル 「YABEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEE!!!!!」

 

エイリーク「夏休みも後もう少しですね…」
エフラム 「そうだな。今年は色々あったものだ」
エイリーク「所で兄上、宿題は終わらせましたか?私は今月に入る前には終わらせましたが」
エフラム 「……………」
エイリーク「あ、兄上…?まさか……」
エフラム 「YABEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEE!!!!!」

 

アイク   「…なるほど、それでヘクトルとエフラムが机に向かって勉強していると言う珍しい光景が見れてるわけか」
エリウッド「宿題をやっている気配が無かった時点で気付くべきだったよ…」
ミカヤ   「あれだけ宿題やりなさいって言ったのに…お姉ちゃん優しく言いすぎたかしら?」
マルス  「ヘクトル兄さんとエフラム兄さんの宿題見てきたけど面白い程に真っ白だったよ」
ロイ    「僕も見て来たけど…あの量で始業式まで間に合うのかな?」
ヘクトル 「ヤベェ!マジヤベェ!!このまま行くとオズインの小言コースに一直線だ!」
エフラム 「くっ!このままではヒーニアスにからかわれるのがオチだ」
アイク   「…全く、宿題等さっさと終わらせておけば良かったものの」
ロイ    「そういえばアイク兄さんが学生の頃、夏休みの宿題で焦っている所なんて見たことないね」
マルス  「そういやそうだね。アイク兄さんもエフラム兄さんとヘクトル兄さんと同系列の人間だと思ってたけど」
アイク   「いつもライとセネリオ、たまにボーレと一緒に宿題をやってさっさと済ませていたからな」
マルス  「通りで学生時代の兄さんの部屋からは猫枕だのひどい有様だの豆腐だのの声が聞こえてたわけだね」
ロイ    「…何話してたの兄さん達?」

 

アイク   「それに…、バイト時代の工務店でまだ教師やっていたティアマトの存在もあったからな」
マルス  「三年の文化祭の後で辞めちゃったんだっけ?」
アイク   「ティアマトに夏休みが一週間切っても終わってない等と言ったら斧で頭カチ割られるからな」
ロイ    「はは、まさかそんな大袈裟な…」
アイク   「いや、毎年恒例と言っていい程にボーレとワユが馬に乗って鋼の戦斧を振り回しながら
       追い掛けていたティアマトから逃げ回っていたからな」
マルス  「………」
ロイ    「何て言うか、アイク兄さんも大変だったんだね…」
アイク   「まあな」

 

ヘクトル  「そこの三人!だべってねぇで宿題終わらせるの手伝ってくれ!!」
マルス  「と、言われてもヘクトル兄さん達がやっている所なんて僕まだ習ってないし」
ロイ    「同じく」
ヘクトル 「この薄情者がぁ!…アイクの兄貴も何か言ってくれ!」
アイク   「俺は手伝わん。修行だと思って自分の力で何とかしてみろ」
ヘクトル 「つっても幾ら何でも多すぎるって!絶対ぇ間に合わねぇよ!」
アイク   「できるできないの問題ではない。…やるんだ」
ヘクトル 「……!!」
エフラム 「…そうだった。俺は勝ち目の無い戦はしない。これだって勝てる筈だ!」
ヘクトル 「こうなったら何が何でも終わらせてやる!そしてオズインの鼻を挫かせてやるぜ!!」
アイク   「そうだ、それでいい」

 

マルス  「なんという説得力…あの二人を完全にやる気にさせちゃったね」
ロイ    「不可能を可能にしてきたアイク兄さんだからこその説得力だよね本当に…」