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Last-modified: 2007-09-10 (月) 01:30:02

じぇんだーふりー

 
 

 ~主人公家、居間~

 

セリス  「えーと、住所は、任天都……」
リーフ  「ん? 何をしているんだ、セリス」
ロイ   「何か、書き物みたいだけど」
セリス  「ああ。この小説読み終わったから、読者アンケート出そうと思って」
リーフ  「小説……?」
ロイ   「えーと、『スーパーエムブレムファイター~俺より強い奴に、会いに行く~』」
リーフ  「……ゲームのノベライズ本?」
セリス  「ううん、違うよ。武侠小説だよ。エイクっていう筋骨隆々な旅の男が、
      行く先々で老け顔の王女様とかちっちゃい巫女皇帝様とかを助けつつ、
      彼女らの恋慕の情には全く気づかず去っていく、ストイックな物語なんだ」
ロイ   「……どっかで聞いた話だね」
セリス  「実在するモデルがいるんだって。
      作者さんが外国を旅行中、悪漢に襲われていたところを
      助けてくれた人をモデルに描いたらしいんだ」
ロイ   (……それは……)
リーフ  (……間違いなく……)
セリス  「修行の旅の途中だったんだって、その人。
      カッコイイよねえ。僕も、そんな風に強い男になりたいなあ」
ロイ   (……やめた方がいいと思うけどなあ、周りの反応的に)
セリス  「さて、住所も書き終わったし、次は氏名欄の……」

 

 職業 学生
 年齢 15

 

セリス  「性別は、男に○……」
ロイ   「え?」
セリス  「ん?」
ロイ   「あ、いや……」
リーフ  「そこ、間違ってるよ、セリス」
セリス  「え? どこ?」
リーフ  「ここだよ、ここ。書き直してあげるよ。えーと、まずは、『男 女』を二重線で消して……」

 

 性別 セリス

 

リーフ  「これでよし、と」
セリス  「ちょ、何書いてんのリーフ!?」
リーフ  「え? 君の性別だけど?」
セリス  「いや、これは名前でしょ!? 氏名欄はちゃんと下に……」
リーフ  「いいんだよ。これが一番納得できる答えだと、僕は最近気がついたんだから」
セリス  「なに訳わかんないこと言ってるの!? もう、ロイも何とか言ってやってよ」
ロイ   「……うん、確かにこれが一番しっくりくるなあ……」
セリス  「えぇ!?」