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Last-modified: 2007-12-31 (月) 15:12:19

とてつもない紋章町の(ry

 

↓参考動画
http://jp.youtube.com/watch?v=kmz8bD8Rs4o

 

リーフ  「この人でなしーっ!」

 

リーフ  「この人でなしーっ!」

 

リーフ  「この人でなしーっ!」

 

マルス  「(ズズーッ)……いやあ、平和だねえ……」
ロイ   「(ズズーッ)ホントにねえ……空は晴れてるしお茶はおいしいし、リーフ兄さんは相変わらずよく死ぬし」
アルム  「いやいや、言ってることの矛盾に気付いてくれよ二人とも」
マルス  「ん? 何が?」
ロイ   「リーフ兄さんが死ぬ、の辺りじゃないかな?
      大丈夫だよアルム兄さん、この町にはオームとバルキリーと復活の泉があるんだし」
マルス  「ドラゴンボールより人の死が軽いよねこの町」
アルム  「そういう問題じゃないと思うんだけどなあ……」

 

 ~数日後~

 

ロイ   「……なんか、リーフ兄さん部屋にこもりきりになっちゃったね?」
マルス  「だねえ」
アルム  「ほらやっぱり。いくら死ぬのに慣れてるからって、本人にとっては深刻な問題なんだよ」
ロイ   「うーん……あんなに何度も死んでたら、そろそろ慣れそうなもんだけどなあ……」
マルス  「全く、これだからはっぱは……」
アルム  「だから言ってることがおかしいんだってば!」

 

 そのとき、彼の部屋の扉が開いて、中からリーフが飛び出してきた!

 

リーフ  「YATTA!」

 

 全裸にはっぱ一枚で。

 

マルス  「ブーッ!」
ロイ   「り、リーフ兄さん、なにさその格好!?」
アルム  「ほほほ、ほら見ろほら見ろ! 死にすぎて頭がおかしくなっちゃたんだよ!」
リーフ  「ノンノン。狂ってしまったわけではありません」
ロイ   「全裸で言われても全然説得力ないよ!」
リーフ  「ちゃんとはっぱ一枚あるじゃないか」
アルム  「股間しか隠せてないよ!」
リーフ  「いいかい皆、よく聞いてくれ。僕は気付いたんだ」
マルス  「自分の露出癖に?」
ロイ   「いや、違うんじゃないかな」
リーフ  「来る日も来る日も様々な原因で死にかけ、というか死んでは蘇り、死んでは蘇り。
      僕の死亡理由は108じゃ留まらないぞ! ってぐらいに死にまくるこの悪夢の果てに、とうとう悟ったんだ!」
アルム  「なににさ?」
リーフ  「はっぱ一枚あればいい!」
ロイ   「よくないよ! どういう思考なのそれ!?」
リーフ  「生きてるってことは、それ自体が素晴らしいことなんだ。
      今までの僕は余計なものを求めすぎていた! 金? レアアイテム? おねいさん? くだらない、実にくだらないね!
      そんなものなくたって、僕にはこの輝く青空と、爽やかに体を通り抜けていく澄んだ空気があるじゃないか!
      そういうわけで、僕は悟った。人間、はっぱ一枚あればいい! とね」
アルム  「分からない。言ってることが全く分からない」
リーフ  「分からなくたっていいさ! それでも僕は幸せだからね! YATTA! YATTA!」

 

 と、カエルのように手足を広げて、その場でピョンピョン飛び跳ねる変な踊りを始めるリーフ。

 

ロイ   「……どうしようか、これ」
マルス  「レストかけてもらおうよ」
アルム  「いや、その前にとりあえずスリープで眠らせた方が……こんなところにエリウッド兄さんでも来たら大変」
エリウッド「UGYAAAAAAA! なにやってんだリーフ!?」
ロイ   「来ちゃったし!?」
リーフ  「YATTA! YATTA!」
エリウッド「ああああああ、リーフがついにおかしくなってしまった!
      せめて変人で留まっていてくれるのが、我が家のせめてもの救いだったのに!」
マルス  「それは本当に救いなんですか兄さん」
エリウッド「ああ……胃が、胃が痛い……」
リーフ  「YATTA! 胃が痛いってことは生きてるってことだ!」
エリウッド「ハァ!?」
リーフ  「その痛みを感じている間は、少なくとも心労で死んではいないってことなんだよ! YATTA!」
マルス  「何言ってんの!?」
ロイ   「意味が分からない……」
エリウッド「……いや、でも、確かにそうかもしれない……」
アルム  「はい?」
エリウッド「そうか……逆転の発想だ。胃が痛いだけならまだいいじゃないか。痛いってことは生きてるってことなんだから!
      YATTA! 僕は胃を痛めながらも、今日も元気に生きているぞ!」
ロイ   「ちょ、兄さん落ち着い」
リーフ  「YATTA! エリウッド兄さんも生きているってことの喜びを知ったようだね。 さあ踊ろう! はっぱ一枚あればいい!」
エリウッド「その通りだ! はっぱ一枚あればいい! YATTA!」

 

 叫びながら服を脱ぎ捨てて、全裸にはっぱ一枚になるエリウッド

 

二人   「YATTA! YATTA!」
ロイ   「……」
マルス  「……ダメだ、さすがの僕にもこれは理解不能だ……」
アルム  「一体何がどうなってるんだ……」

 

ヘクトル 「テメェエフラム、今日こそ決着つけてやるぜ!」
エフラム 「望むところだヘクトル、俺もいい加減白黒つけなければならないと思っていた」
リーフ  「YATTA! 因縁の対決だ!」
ヘクトル 「うお!? なんだお前ら!?」
エフラム 「……ざ、斬新な服だな……!」
エリウッド「YATTA! だけど、そうやっていがみ合いながらも、二人はお互いの実力を高めあっていくんだ!」
リーフ  「YATTA! ということは、お互い生きている限り、その力は無限大に高まるってことなんだ! YATTA!」
ヘクトル 「……そうか、確かに、生涯こいつとやりあってりゃ、どこまでも高みに上っていける気がするぜ」
エフラム 「そうだな。兄弟が好敵手というのは、改めて思うと素晴らしいことなんだな……」
リーフ  「そうさ! そしてその心さえあれば、余計なものなど何もいらない!」
エリウッド「さあ、余計なものを脱ぎ捨てるんだ! はっぱ一枚あればいい!」
ヘクトル 「YATTA!」
エフラム 「YATTA!」

 

アイク  「クッ……戦っても戦ってもこれ以上強くなれる気がしない……! これが俺の限界なのか……!」
リーフ  「YATTA! 人生行き止まりだ!」
アイク  「なに!?」
ヘクトル 「だが、その壁は、兄貴にしか壊せねえんだぜ!」
アイク  「……! 確かに、その通りだ……何を弱気になっていたんだろうな、俺は」
エフラム 「さあ、兄さんも余計なものを捨てて身を軽くするんだ!」
エリウッド「はっぱ一枚あればいい!」
アイク  「YATTA!」

 

シグルド 「くぅ……またもアルヴィスにディアドラを奪われてしまった……!
      わたしは男としての魅力に欠けるのか……!」
リーフ  「YATTA! 女の取り合いに負けちゃった!」
シグルド 「な、なんだお前達!?」
エリウッド「でも兄さん、誰かと取り合いになるほど魅力的な女性に恋をしたって、とても素晴らしいことだと思わないかい?」
シグルド 「……! そ、そうだ、自分の事なんかどうでもいいじゃないか!
      わたしはディアドラが大好きだ! 愛している! その気持ちが大切だったんだ!」
アイク  「YATTA! そうと決まれば、その気持ち以外に必要なものは何もない!」
リーフ  「YATTA! さあ、余計なものを脱ぎ捨てるんだ! はっぱ一枚あればいい!」
シグルド 「YATTA!」

 

マルス  「……」
ロイ   「……か、感染がどんどん広がっていく……!」
アルム  「セリス辺りがあんなになっちゃったらいろいろ酷いことになるぞ……!」
マルス  「せ、せめて家の外に行く前に止めないと……!」
ロイ   「いや、もう出ちゃったみたいだけど」
マルス  「ちょ、おま」

 

漆黒の騎士「YATTA!」

 

ロイ   「ああ、漆黒さんが鎧を脱ぎ捨ててはっぱ一枚に!」
マルス  「でも兜は脱がない辺りさすが漆黒さん!」

 

サザ   「YATTA!」

 

ロイ   「うわぁ、サザさんまで!」
マルス  「ミカヤ姉さんが見たら何て言うかなこれ!」

 

ゼフィール「YATTA!」

 

ロイ   「逮捕する側まで!?」
マルス  「ちょ、電信柱の影でエリンシア姉さんが鼻血流して倒れてるよ!」

 

マチス  「YATTA! YATTA!」
ジュリアン「YATTA! YATTA!」
ネルガル 「YATTA! YATTA!」
エルク  「YATTA! YATTA!」
ヒーニアス「YATTA! YATTA!」
ドズラ  「YATTA! YATTA!」
コーマ  「YATTA! YATTA!」
シリウス 「YATTA! YATTA!」
ユリウス 「YATTA! YATTA!」
ハーディン「YATTA! YATTA!」
アシュナード「YATTA! YATTA!」
ガーネフ 「YATTA! YATTA!」

 

マルス  「うわぁ、どんどん収拾つかなくなるよこれ……」
ロイ   「なにがどうなってるんだ……」
アルム  「……なんかもう、考えるのが面倒くさくなってきたよ……」
マルス  「……つまり、考える必要ないってことなのかな」
ロイ   「……そうだね。なんか、あれ見てたら細かい疑問がどうでもよくなってきたよ……」
アルム  「……あ、ここにちょうどよくはっぱがあるね」
三人   「……」
ロイ   「YATTA! YATTA!」
マルス  「YATTA! YATTA!」
アルム  「YATTA! YATTA!」

 

 こうしてこの謎の現象は一日で紋章町全体に広まり、どこぞの混沌の女神が実に満足したらしい。

 

 ~翌日~

 

リーフ  「……そんなことしたの、僕。全然覚えてないなあ」
ロイ   「マジスか」
リーフ  「いやあ、でもなんだか凄く爽快な気分だね! ストレス解消になったみたいだよ」
マルス  「確かにね。町行く人も皆爽やかな顔してるよ」
アルム  「……たまにやるのならいいかもしれないね、あれ」

 

 というわけで、8月8日は『はっぱの日』と呼ばれるようになり、
 紋章町では毎年この日になると住人達がはっぱ一枚で踊り狂うようになったとかならないとか。