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Last-modified: 2008-01-16 (水) 20:40:05

こだわりがあるらしい

 ~ある日の兄弟家~

チキ   「こんにちはーっ!」
ファ   「ちはーっ!」
ミカヤ  「あら、いらっしゃい二人とも」
チキ   「あ、ミカヤおばちゃんだーっ!」
ファ   「こんちはおばちゃんーっ!」
ミカヤ  「はい、こんにちは。二人はいつも元気ねー」

リーフ  「うーん……相変わらずミカヤ姉さんは『おばちゃん』と言われても顔色を変えないなあ」
マルス  「これがエリンシア姉さんやリン姉さんだったら、こめかみに青筋立てながら
      引きつった笑顔で『お姉さんね、お姉さん』とか必死に訂正させようとしてるところだよね」
ロイ   「あの様子を見る限り、ミカヤ姉さんにはその辺のこだわりは全然ないんだろうなあ」

チキ   「あ、ファ、間違っちゃったよ!」
ファ   「あ、本当だーっ!」
ミカヤ  「? どうしたの?」
チキ   「お家出るときにクルトお兄ちゃまに言われたの!」
ミカヤ  「クルト……クルトナーガが? なんて言ってたのかしら?」
ファ   「んとね、『女の人は、年相応の呼び方で呼ばないと失礼なんだよ』って」
ミカヤ  「あら……別にいいのに、『お姉さん』なんて呼んでくれなくても。わたしは実際おばちゃ」
チキ   「こんにちはミカヤおばあちゃん!」
ファ   「こんちはおばあちゃんーっ!」
ミカヤ  「……」
チキ   「うわーん、うわーん!」
ファ   「お顔こわいよーっ!」
ミカヤ  「あ、ごごご、ごめんね二人とも! でもね、わたしはおばちゃんであっておばあちゃんではないのよ、おばあちゃんでは……!」

リーフ  「……そこのところって重要なのかな?」
マルス  「さあ……?」
ロイ   「女の人のこだわりはよく分からないね……」