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Last-modified: 2008-02-19 (火) 22:10:51

186 名前: フラグクラッシャーのバレンタイン [sage] 投稿日: 2008/02/15(金) 01:00:08 ID:2EnhYHVI

 
─グレイル工務店

ミスト  「セネリオ!今日バレンタインだからチョコ上げるね!」
セネリオ「…有難うございます」
ミスト  「後、ガトリーとシノンにもチョコ!」
ガトリー 「おっ!ありがとなミスト」
シノン  「ケッ、有り難く貰っておいてやるぜ」
ミスト  「最後に…はい!お兄ちゃん、バレンタインチョコ!」
アイク  「ん?…あぁ、今日はバレンタインか。ミスト、ありがとな」
ガトリー 「…あれ?何かアイクのだけ俺達のよりデカくないか?」
セネリオ「アイクの方が僕達のより一回り…いえ、二回り大きいですね」
ミスト  「お兄ちゃんはよく食べるからね。それに私、お兄ちゃんのこと大好きだもん!」
アイク  「俺もミストのことは好きだぞ」
ミスト  「本当!?お兄ちゃんありがとー!」

セネリオ 「…ミストの大好き発言は『兄妹』としての好きなのか『異性』として好きなのか、どっちなのでしょうか?」
ティアマト「二人は兄妹じゃないんだけど後者だとヤバイ感じがするのは何故かしら?」
セネリオ 「…まぁ、少なくともアイクの好き発言は間違い無く前者でしょうけどね」

ガトリー「あーあ、今年もチョコはミストとティアマトさんの二つだけで終わりそうな予感ッス」
シノン  「チョコが貰えることがそんなに嬉しいことかね?沢山貰っても食えねぇだろ」
ガトリー「甘いッスよシノンさん!女性に知り合いがいながらもその人からチョコが貰えないと言うことは
      男として扱われていない証拠!ペットとして扱われているのと同意義なんスよ!?
      女性からチョコを貰えることが男としての至福の時!分かったッスか!ドューユーアンダースタン!?」
シノン  「だー!!うっせぇな!耳元で大声で叫ぶんじゃねぇ!!」
??? 「…あの……」
ガトリー「ん?」

そこに立っていたのは同じグレイル工務店の従業員であるイレースだった。

ガトリー 「イレースちゃん!俺に何か用かい?もしかして…!」
イレース「あの…アイクさん、見掛けませんでしたか?」
シノン  「アイクの野郎なら外で飽きもせず剣の素振りでもしてんじゃねーのか?そんなアイクに何か用か?」
イレース「いえ…その…アイクさんに…チョコを渡そうかと思って…。今日、バレンタインですから…」
ガトリー 「!! イレースちゃん、もしかして俺の分も…!」
イレース「…あ、すみません。ガトリーさんの分は…用意してませんでした…」
ガトリー 「そ、そんなっ!!」
イレース「じゃあ…私はこれで…。失礼します…」

そう言って小走り気味立ち去っていくイレース。それを見送るシノンとガトリー。

ガトリー「そりゃ無いッスよイレースちゃん…orz」
シノン  「つまり、お前はイレースの中じゃペットとして扱われているわけだな?よーく分かったぜ」
セネリオ「ひどい有様です」

187 名前: フラグクラッシャーのバレンタイン [sage] 投稿日: 2008/02/15(金) 01:02:48 ID:2EnhYHVI
 
─グレイル工務店:外

アイク「…よし、こんなもんか」
ワユ 「あ、大将発見!やっぱここにいたんだね!」
アイク「あんたか。俺に何か用か?また勝負でもしに来たのか?」
ワユ 「ふっふっふ…いつもの相棒は剣だけど、今日の相棒はこれだー!」

つ【チョコ】

ワユ 「今日バレンタインでしょ?いつも大将には世話になっているから上げようかなって思って」
アイク「あんたもか。あんたと言いイレースと言いあんた達からチョコ貰えるとは思いもしなかったな」
ワユ 「しっつれいしちゃうなー!あたしだってこれでも女の子なんだよ…って、イレースからも貰ったの?」
アイク「先程な。しかしイレースからは貰うどころか逆にチョコ請求されるかと思っていたな」
ワユ 「くぅ、先を越されたか。…イレースの親友としてこの勝負、負けられないね」
アイク「…ん?イレースと何か勝負でもしているのか?」
ワユ 「え…、いやいや!こっちの話!じゃあ大将!ちゃんとチョコ食べてね!!」

逃げるかの如くワユはこの場を立ち去っていった。

アイク「おい、ワユ!…何だったんだあいつ?まぁどうでもいいか。…と、こんな時間か。そろそろ帰る支度でもするか」

─帰り道

ララベル「あらー、アイクさんじゃない!こんな所で会うなんてやっぱり運命を感じるわー」
アイク  「……あんたか」
ララベル「そんな嫌そうな顔しなくていいじゃない。それよりもはい、私からアイクさんへのバレンタインチョコよ」
アイク  「…チョコに変な物入れてないだろうな?例えば惚れ薬とか」
ララベル「その発想は無かったわね。今からでも入れようかしら?」
アイク  「………」
ララベル「冗談よ!何も入れてないから安心して。じゃ、味わって食べてね。私の勇者様!」(ダダッ)
アイク  「…相変わらず変わった女だな」

─帰り道その2

アイク 「………」
サナキ「アイク!こんな所で会うとは偶然じゃのう」
アイク 「あんたの言う偶然とは、道のど真ん中でガードマンを並ばせながら仁王立ちをしていることなのか?」
サナキ「そんな細かいことはどうでもいいじゃろ。それよりもアイクに渡すものがあるのじゃ」

そう言って渡された物はやたら豪華に包装されたバレンタインチョコだった。

サナキ「そ、その…なんじゃ。お主には色々世話になったからの。そのチョコはお礼の一つじゃ」
アイク 「そうか。なら有り難く頂くとしよう」
サナキ「ぎ、義理じゃからな!社長である私が直々に作ったからと言ってそこは勘違いせぬようにな!」
アイク 「は?」
サナキ「!? き、気にするでない!わ、私はこれから会議があるので失礼する。さらばじゃ!」

脱兎の如く高級車に乗り込み、サナキはこの場を去っていった。

アイク「…何だったんだ?訳が分からん…」

188 名前: フラグクラッシャーのバレンタイン [sage] 投稿日: 2008/02/15(金) 01:04:39 ID:2EnhYHVI
 
─兄弟家の前

アイク「やっと着いたか。家に着いたら貰ったチョコでも…ん?あれは…」

レテ  「遅い…、遅すぎる!アイクの奴、一体いつになったら帰って来るんだ。戻ってきたら文句の一つでも…」
アイク「…レテ?」
レテ  「うひゃあ!?…ア、アイク!いきなり話しかけるな!と言うかこんな所で何をしているんだ!?」
アイク「こんな所で何をしているって、ここは俺の家だ。あんたこそ何をしているんだ?」
レテ  「…!随分な言い草だな。こんな寒い中、わざわざお前を待っていてやったと言うのに!」
アイク「俺を?何でまた?」
レテ  「え?あ、いや、その…。~~~~っ!!!アイクッ!!」
アイク「な、何だ?」
レテ  「黙ってこれを受け取れ!」

押し付けられるかの如く渡されたのは綺麗に包装されたバレンタインチョコであった。

レテ  「ベオクの慣わしではこの日に世話になっている異性にチョコをやると聞いたんでな」
アイク「………」
レテ  「か、勘違いするな!いつもお前に鍛錬の相手になってもらっている礼だ!深い意味は無い!!」
アイク「そうか。なら頂いておこうか。ありがとな、レテ」
レテ  「あ、あぁ…」

─兄弟家にて

マルス  「…と、そんなことがあったからチョコを大量に抱えて帰ってきたわけだね」
アイク  「大量は言い過ぎだ。…とは言え、袋とか持っていなかったから結局抱えて持って帰ってきたわけだがな」
リーフ  「大人のおねいさんからょぅじょまで幅広く貰ってこれるなんてアイク兄さんぐらいなもんだよね」
エフラム「(ピクッ)ょぅじょ…」
ロイ   「エフラム兄さんそこだけ反応しない」
マルス  「あ、ょぅじょと言えば」
ユンヌ  「バレンタインデーだと聞いてょぅじょ形態で飛んで来ました」
マルス  「やっぱり出たよ。あの変態女がm…!?」

そこにいたのは全身チョコ塗れになっているょぅじょ形態のユンヌだった。

ロイ  「…何やっているんですかユンヌさん?」
ユンヌ 「今日バレンタインでしょ?だからアイクに食べてもらう為、全身にチョコ塗ってきたの」
マルス「変態女神マジ自重」
ユンヌ 「と言うわけでアイクゥ…、チョコを私ごと食・べ・てv」
アイク 「いらん、食えるか」
ユンヌ 「!!」

アイクの一言でユンヌはチョコと一緒にドロドロと溶けてしまった。

エリウッド「家がチョコ塗れ……フフフ、チョコサイコー!!」
ロイ    「エリウッド兄さん、なんというタイミングで…。と言うかひょっとしてさっきのはギャグのつもりで(ry」
マルス  「アイク兄さんのあまりにもストレートな物言いにあの変態女神が一撃で粉砕されたね」
アイク  「いくら何でも俺にカニバリズムの趣味は無い」
リーフ  「あ、そのままの意味で取っちゃったんだ」
アイク  「しかし、義理とは言えこんなにチョコを貰えるのは有り難いものだな。暫く甘い物は困らん」
マルス  「…え?それは本気で言っているの?」
アイク  「? あぁ、一人除いてはどう考えても義理だろう。この俺を進んで好む奴なんて相当奇特だと思うぞ」
エフラム 「………」
リーフ  「…分かっていたけどさ」
ロイ    「アイク兄さんの鈍感っぷりは異常」
マルス  「女性陣テラ涙目w」

アイク 「…チョコも悪くは無いが、やはり俺は肉が好きだな」
マルス「結局そこに行き付くんですか貴方は…」