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Last-modified: 2008-02-19 (火) 22:11:05

192 名前: アフターバレンタイン [sage] 投稿日: 2008/02/15(金) 04:35:45 ID:Vs8u6+HK

 昼休みのグレイル工務店。
 昨日、朝から続いた怒涛のチョコレート攻勢に、流石のアイクも辟易した様子で休憩室で少々ぐったりしている。

ティアマト「お疲れみたいね」
アイク  「そういうわけじゃないが、流石に甘いものばかりだと口の中が……」
ティアマト「呆れた。もしかしてあの量を全部昨日の内に食べたの?」
アイク  「いや、今朝までかかった。おかげで昨日の夜からチョコしか食っていない」
ティアマト「なにも一気に全部食べなくてもよかったのに……はい」
アイク  「? これは?」
ティアマト「ただの紅茶よ。砂糖抜き牛乳たっぷり」
アイク  「……美味いな」
ティアマト「そう? よかった。チョコは甘い割に刺激が強いから、優しい飲み物を用意しておいたの」
アイク  「…………」
ティアマト「どうしたの?」
アイク  「いや、ティアマトは何でもお見通しだな、と思ってな」
ティアマト「そんなことは無いわ。わからないこと、出来ないことだらけよ」
アイク  「それこそ、そんなことは無いだろう。あんたには、学生時代から学んでばかりだ」
ティアマト「そう言ってくれるのは嬉しいけれど、あなたのあの成績じゃ誉められてる気がしないわ」
アイク  「む、いや学んだというのは勉強だけじゃなくてだな」
ティアマト「冗談よ。お昼は食べるでしょう?」
アイク  「ああ。今日はあんたの当番だったか?」
ティアマト「オスカーもミストも今日は出ているしね。すぐ出来るから、ちょっと待っていてね」

ティアマト「はい、お待たせ」
アイク  「お、肉か?」
ティアマト「ラム肉よ。フライドステーキにしてみたから、召し上がれ」
アイク  「ありがたい。いただきます……ん? このソース、これは……」
ティアマト「あら、気付いた? チョコレートソースにしてみたのよ」
アイク  「チョコと肉とは、想像もつかない組み合わせだな」
ティアマト「でも悪くないでしょう?」
アイク  「ああ。かなりいける」
ティアマト「よかった。昨日から仕込んでおいた甲斐があったわ」
アイク  「正直、チョコには辟易していたがこれならいくらでも入るな」
ティアマト「はいはい、おかわりね」

 そんな室内の様子を窓から覗く複数の影。

ワユ  「くう、まさかティアマトさんが……あれはインパクトあるよねぇ……」
ミスト 「後出しってちょっとずるいよ!」
イレース「ステーキ……私も食べてみたい……」

 どっとはらい。