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Last-modified: 2008-03-21 (金) 00:03:08

300 名前: 割と日常的な長男の昼休み [sage] 投稿日: 2008/03/20(木) 03:24:43 ID:xn3by+58
グランベル商社近くの公園にて

シグルド「う~~~ん」
アルヴィス「…どうしたシグルド、呻き声など上げて」
シグルド「え?あっ、アルヴィス課長」
アルヴィス「今は昼休み中だ、呼び捨てでかまわん。他に誰もいないしな。
      で、どうしたんだ?」
シグルド「実は来週の土曜にディアドラをデートに誘おうと思っているのだが、コースがなかなか決まらなくてな」
アルヴィス「奇遇だな。私も同じことを考えていた」
シグルド「そうなのか?」
アルヴィス「ああ。で、候補にはどんな所があるんだ?」
シグルド「ああ、博物館か遊園地、それか映画館のどこかにしようと思っている。
     私としては、今博物館で催されている竜王家全面協力の『紋章町の歴史と秘宝展』に興味があるのだが…」
アルヴィス「いや、映画館がいいだろうな。ディアドラが、今公開中の映画を見たがっていたからな。
      それにその映画のチケットが2枚、ここにあるのでな」
シグルド「では、映画で決定だな。
     それで、このあとはどうする?映画だけのデートなんて、まるで中学生だぞ?」
アルヴィス「やはりここは、ショッピング、映画、ディナーという流れがいいのではないか?」
シグルド「なるほど、ディナーか。では、店のほうは私に任せてもらおう」
アルヴィス「いい店を知っているのか?」
シグルド「私は行った事はないのだが、うちの向いに住んでる方がレストランを経営してるのだ。
     言ったことのある兄弟の話では、なかなかいい店らしい」
アルヴィス「……お前の兄弟の評価は当てになるのか?」
シグルド「体育会系の3人はともかく、姉上やエリンシアもいい店だと言っていたからな、大丈夫だろう。
     一応、私も今日にでも行ってみるつもりだ」
アルヴィス「それではお願いしよう。ディナーの後は夜の街を散歩、いや、夜景を眺めるのもいいな。
      そして、ひみつのみせで酒を楽しんだ後にそのままホテルへ…」
シグルド「……アルヴィス、以前から言ってるが婚前の男女が同衾なぞどうかと思うぞ」
アルヴィス「相変わらず考えが古いな。今時、そのようなカビの生えたような事をいう奴などいないぞ?」
シグルド「古い、古くないではなく道徳の問題だ」
アルヴィス「それが古いといってるのだ。
      そんなことばかり言ってるから、その年になってまでチェリーボーイなどと言われるのだぞ」
シグルド「女性を見れば誰彼構わず求める盛りのついた犬のような男よりましだ!
     だいたい、ディアドラだってそのようなふしだらな女性ではないだろう」
アルヴィス「ディアドラといえども大人だ。成熟した女性だ。そのような経験も当然あるだろう」
シグルド「その物言いだと、貴様もまだディアドラとは深い関係になってはいないようだな」
アルヴィス「むっ…、あ~、そんな事より早くこの話をまとめよう。もうすぐ昼休みも終わる」
シグルド「何!?もうそんな時間かっ!」
アルヴィス「時間等のもっと細かい話はあとで詰めるとして、基本的な流れとしてはショッピング、映画、ディナー、夜景を観賞、ひみつのみせ、
      ホテルでいいな」
シグルド「とりあえずはな。それと、ホテルは必要ない」
アルヴィス「まぁ、これはディアドラしだいだな。貴様も何だかんだ言いってもディアドラから誘われれば拒否出来まい?」
シグルド「むっ、それは、その…」
アルヴィス「ふ~、では、レストランの方は任せる。私はデートコースをもう少し工夫しよう」
シグルド「ああ、解った。そっちは頼む」
アルヴィス「うむ。むっ、いかん!もう5分前か!?シグルド、早く社に戻るぞ!」
シグルド「待てアルヴィス!1人だけワープはずるいぞ!!」
301 名前: 割と日常的な長男の昼休み [sage] 投稿日: 2008/03/20(木) 03:25:08 ID:xn3by+58
後日

シグ・アル『来週の土曜にデートをしていただきたい!』
ディアドラ「では、アルヴィス様、お願いします」
シグルド「何故だあああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
アルヴィス「ハハハッ!残念だったなシグルド!」
シグルド「何故だ!何故なんだディアドラ!」
ディアドラ「だって、シグルド様とデートの約束をしても、待ち合わせ場所で待ってるだけで一日が終わってしまうんですもの」
シグルド「ぐはっ!」
アルヴィス「それではディアドラ、我々はこれで失礼する。待ち合わせ場所や時間は追って連絡しよう」
ディアドラ「はい、楽しみにしています」
アルヴィス「では。
      おいシグルド、いつまで寝ているのだ。ほら、行くぞ」

さらに後日
グランベル商社近くの公園にて

シグルド「で、どうだったんだ?デートは」
アルヴィス「ああ、なかなか楽しめた。お前に教えられたレストランもなかなか良かったぞ。
      ただ、店主のあの格好と厨房から出てくる時のあの妙に重厚な音楽はどうかと思ったがな」
シグルド「そうか?別に普通ではないか?」
アルヴィス「……普通ではないだろ……。まぁ、ディアドラが喜んでいたから別に構わないのだがな」
シグルド「……ところで、結局、ホテルには行ったのか?」
アルヴィス「……気になるのか?」
シグルド「いっ、いや、別にそういうわけではないのだが……」
アルヴィス「安心しろ、『外泊するとお父様に叱られてしまうから』と断られた」
シグルド「まるで、女学生のような理由だな。さすがはディアドラ。我が運命の人!」
アルヴィス「ちょーーっと待て!ディアドラは私の運命の人だ!断じて貴様のものではない!!」
シグルド「何を言っている!?ディアドラは私の運命の人だ!だいたい私は彼女を貴様の100倍愛している!!」
アルヴィス「馬鹿なことを言うな!私は貴様の1000倍愛している!」
シグルド「何だと!!ならば私は貴様の10000倍、彼女のことを愛している!!」
アルヴィス「何!貴様、さっき100倍と言っていたではないか!!」
シグルド「そんなことは知らん!」
アルヴィス「クソッ!ならば私は(ry」

アレク「あ~あ~、ま~たやってるよ。ホント飽きないよな~w」
アーダン「なぁ、ノイッシュよ~。あの二人って本当に仲悪いのか?」
ノイッシュ「さあな。少なくとも、あれを見る限りは仲が良さそうには見えないけどな」
アレク「そんなことよりさ、今夜、飲みに行かないか?この前、すんげぇかわい子ちゃんのいる店見つけたんだよ」
アーダン「本当か!?」
アレク「ああ。しかもその店、ちょいと割高なんだけどお触りOKでさ~」
アーダン「お~~!!」
ノイッシュ「……お前らも本当に飽きないよな…」