FF13の発売前、一部で「意味不明」などと話題になった。
↓全文はこれ。
主人公のライトニングはパルスのファルシに選ばれたルシ。 ファルシの中心、力の源にはクリスタルがあり、 機能に合わせて周囲を形作る物体がファルシにあたる。 ファルシはクリスタルを内包した神の機械と呼べる存在。 ファルシを作ったさらに大きな神がファブラの神話におり、その神が残した機械がファルシであり、 人間からすればファルシは神に等しい存在。 神の機械であるファルシがいろいろなものを生み出し、人間の生活を豊かにしている。
ファルシがルシになる者へ使命を伝える方法がビジョン。 ファルシに選ばれたルシはビジョンを見て烙印を押されルシとなる。 ビジョンは映像のようなものだが具体的に使命がわかるものではなく、 ルシによる解釈によってビジョンから得るものが変わる。 ファルシはパルスにもコクーンにもあり複数存在する。 しかし、コクーンでパルスのファルシが発見されることは異常事態であり珍しいこと。 普通ならばコクーンのファルシはコクーンだけ、パルスのファルシはパルスだけに存在するからだ。
パルスのルシはコクーンに出現することがなかったため、 人々はパージの発生まで現実に存在するとは思っていなかった。 コクーンは閉鎖空間だが完結しておらず、コクーンの外側にパルスの世界が存在する。
固有名詞を固有名詞で説明しているため、知らない人が見るとチンプンカンプン。
今となっては分からない人はいないだろうが。
※補足 ↑そもそもこのチンプンカンプンな文章は、
チンプンカンプンになるようネットユーザーが継ぎはぎ改変した文章である。
しかし未だにネット上では、チンプンカンプンになるよう継ぎはぎ改変された上の文章を元に、
FF13だけでなく、FFの世界設定は「意味不明」だと誤解したままの者が多くいる。
どういうことなのかと言うと、
まず上の文章の出所は、FF13の特集をしていたファミ通のインタビュー記事なのだが、
なんと引用してきた場所が、唐突に4ページ目からなのである。
上の方で「固有名詞を固有名詞で説明しているから意味が分からない」と言っているが、
1ページ目から読んでいれば、ちゃんと解説されている。
唐突に4ページ目を見て、意味が分かるわけがない。
例えばコクーンとパルス、記事では1,2ページ目で一番最初に紹介されているが、
ネットユーザーが作った上の文章では、この2つの単語は説明も無いまま唐突に文章に組み込まれている。
唐突に4ページ目から引用したものだから、1,2ページ目の情報が一切省かれ、全く反映されていないのである。
これだけでもネットユーザーが切り貼りして作った文章は、世界設定として体を成していないことが分かるが、
さらに質疑応答形式のインタビューだったものから、記者の質問内容が省かれている。
どんな質問だったのかを分からなくし、何に対しての説明なのかも分からなく改変されているのである。
<オリジナル全文>
記者 ファルシがルシを選ぶとのことですが、トレーラーを見る限り、 ライトニングたちはバルスのファルシに選ばれたルシですね? 鳥山 そうです。見つけたファルシに選ばれて刻印されたという具合です。 一方、コクーンのファルシもルシを選ぶことはありますよ。
記者 クリスタルとファルシの関係は? イコールではないのでしょうか? 鳥山 ファルシの中心、力の源にはクリスタルがありますが、機能に合わせて その周囲を形作る物体があって、それがファルシにあたります。 ファルシはクリスタルを内包した、神の機械と呼べる存在です。
記者 神というのは何を指すのですか? 鳥山 じつはファルシを作ったもっと大きな神がファブラの神話の中にいて、 その神が残した機械がファルシなんです。 ですので、人間からするとファルシは神に等しい、という構図になるんですよ。 神の機械であるファルシがいろいろなものを生み出し、生活を豊かにしているわけです
http://finalfantasy-xiii.net/media/scans/famitsu/20090613_08.jpg (Internet Archive)
何度も繰り返すが、これは4ページ目である。
1ページ目から紹介解説ページがあるのに、全て飛ばして最初に見るようなページでは無い。
このように、今までFF13の世界設定と謳い、FF13に対する誤解と偏見を与えてきた文章は、
同記事内にある3ページ分の紹介解説ページを省き、唐突に4ページ目からピックアップして改変した、
チンプンカンプンになるよう継ぎはぎ改変された文章だったのである。
というわけで、元となった<オリジナル記事>全6ページを丸ごと補足しておく。
<オリジナル記事>
『緊急企画 FF13の謎に迫る』 週刊ファミ通2009年6月26日号
『コクーンとパルス』
■長らく断絶されているふたつの世界■ 『FFXIII』には、“コクーン”と“パルス”というふたつの世界が存在する。 ■ファルシに生み出された世界、コクーン■ コクーンは、“ファルシ”と呼ばれる謎の存在が クリスタルの力を用いて築いたとされる、宙に浮かぶコロニー型の都市。 (中略) また、コクーンを統治している聖府は、治安を守る一方、 パルスに属する“外なる異物”から影響を受けたと思しき人物を、 パルスへ“パージ”(追放)する役割を担う。 ■原始的な世界、パルス■ パルスは、コクーンの下界に存在する世界。 原始的な自然に恵まれた広大な世界で、巨大な恐竜のような生物の群れも確認できる。 ▽パルスへの追放 パルスの影響を受けたとされる者は聖府軍に拘束され、パルスへ追放される。 コクーンへの悪影響を防ぐためのようだ。 ◇インタビュー内容 ─コクーンとパルスの位置関係と大きさは、どれほどなのでしょうか。 ─両者間の移動はどうやって? ─一方のパルスには、人がいるのでしょうか。あるいは文明などは? ─パスルの平原が初めて公開されましたが、ここにモンスターは? ─パルスとコクーンで、モンスターに違いはあるのでしょうか?
http://finalfantasy-xiii.net/media/scans/famitsu/20090613_05.jpg (Internet Archive)
http://finalfantasy-xiii.net/media/scans/famitsu/20090613_06.jpg (Internet Archive)
『ファルシとルシ』
■人智を超えた存在、ファルシ■ “ファルシ”は人智を超えた特別な存在で、コクーンを築いたものとされている。 特定の人物を選び、使命を与えることから、意思を持った存在であることがうかがえる。 (中略) なお、コクーンだけでなく、パルスにもファルシは存在する。 通常はコクーンのファルシはコクーンに、パルスのファルシはパルスに存在する。 ■ファルシに選ばれし者、ルシ■ “ルシ”はファルシによって選ばれ、烙印とともに使命を与えられた者で、呪われた存在とされている。 (中略) これまでにルシであると判明している登場人物は、ライトニング、スノウ、バニラの3人だったが、 新たにサッズもルシであることが判明。彼らはパルスのファルシに選ばれたルシなのだという。 ◇インタビュー内容 ─ファルシがルシを選ぶとのことですが、トレーラーを見る限り、 ライトニングたちは、パルスのファルシに選ばれたルシですね? ─クリスタルとファルシの関係とは?イコールではないのでしょうか? ─神というのは何を指すのですか?
http://finalfantasy-xiii.net/media/scans/famitsu/20090613_07.jpg (Internet Archive)
http://finalfantasy-xiii.net/media/scans/famitsu/20090613_08.jpg (Internet Archive)
『バトル』
(省略)
http://finalfantasy-xiii.net/media/scans/famitsu/20090613_09.jpg (Internet Archive)
http://finalfantasy-xiii.net/media/scans/famitsu/20090613_10.jpg (Internet Archive)
2011年1月19日突如、ユーチューブにファブラ・ノヴァ・クリスタルの全容がUPされる。が、すぐに削除される。残された神話に関する映像から、ファルシを作ったのは全能神ブーニベルゼでありコクーン崩壊はエトロによりあらかじめ定められた、可視と不可視の世界の均衡を保つ儀式であった事が明らかになった(エトロはブーニベルゼが母を真似て造った人間の神)。
この世界観を端的に示す文として「パルスのファルシのルシがコクーンでパージ」というのがある。
なお、パージは固有名詞ではなく追放などを意味する英単語である。
- ちなみに、この一部で有名な「パルスのファルシのルシがコクーンでパージ」をFF13の世界観を知らない人に説明するなら「外の世界の神様に選ばれた使者が、自分達の世界にやってきた。外の世界は不吉なので、その使者を外の世界に追放する」といったところだろうか。よく考えたら、別に難しい話ではない。