キャラクター/【黒マントの男】

Last-modified: 2024-04-17 (水) 09:14:41

FF7

初登場はニブルヘイムで、町のあちこちにいる黒いマントを身に着けた人々。
なお、「黒マントの男」といっても、実際には女性も含まれるだろうと思われる。
本編中、ティファやエアリスは「黒(い)マントの人たち」と呼んでいる。
皆、精神に異常をきたしており、普通の会話はできない。
話しかけても「うあああああ」といううめき声を出す者や、その時点では謎の「リユニオン」という単語を口に出す者もいる。


その正体は「ジェノバは身体をバラバラにされても、やがて時間がたてば一つの場所に集結し再生する」という
リユニオン仮説を証明するために、5年前のニブルヘイム事件の直後に宝条によってジェノバ細胞を植え付けられたニブルヘイムの生き残りの人々。
宝条は実験の経過を確認するため、ニブルヘイムの工作員たちにこれら黒マントの人々の観察レポートを提出させている。
宝条自身はこの実験体を「セフィロス・コピー」と呼んでおり、FF7の主人公であるクラウド自身もセフィロス・コピーだったことが後半あきらかになる。
 
人間にジェノバ細胞を埋め込む処理はソルジャーを作り上げる過程と同様だが、ニブルヘイムの一般市民にはジェノバ細胞の影響に抗う力はなかったため、ジェノバと同化したセフィロスの意思に精神を支配されている。
ジェノバ細胞のリユニオン本能の影響受けて「セフィロスに呼ばれている」「リユニオンに行かなくてはならない」という意識を持っており、リユニオンの集結点である北の大空洞のセフィロスの持つ「ジェノバの首」を目指して移動を始める。
竜巻の迷宮では多くの黒マントたちがリユニオンのため集まっている姿が見られるが、途中の過酷な環境によって命を落としたり、せっかく会えたジェノバ(DEATH)からは、「おまえたちは、もう終わりだ」と言い捨てられて切り殺されたりとその扱いはなんとも不憫。
おそらく、竜巻の迷宮まではたどりつけた黒マントたちも、最終的には全員命を落としていったのではないだろうか。
 
セフィロスからは黒マテリアを入手して、自分のもとへと届けるよう命令を受け取っており、ディオから「ナンバー1の黒マントの男が、黒マテリアを持っているか聞きに来た」という話が聞ける。
ニブルヘイムの黒マントが話している「あれを手にいれセフィロスにとどけるのだ」の「あれ」とは黒マテリアのことだろう。


一様に黒マントを身に着けている理由は不明だが、セフィロスと同じ黒い服装をしたくなるということなのだろうか。

  • 解体真書・改訂版にはセフィロスの強い意志は、自分自身の幻影を作り出し、同時に、宝条が作ったセフィロス・コピーをコントロールしているとある。
    各地で出現するセフィロスは自身の幻影の方なのか?それともジェノバの擬態の方なのか?
    • ある場面では幻影で、またある場面では擬態、という風に使い分けているのかもしれない。
  • 手の甲に個体識別のためのナンバーが刺青してある。何かのヒントだと思ってメモしたものの、結局ゲームの進行に特に意味はなかった。
    初登場がニブルヘイムであるため、神羅屋敷の金庫の番号だと勘違いした人も多いのではないだろうか。
  • 後述の元ソルジャーの老人の発言から、黒マントについては「急にこの格好がしたくなる」とかなんとか。

クラウドの回想場面に出てくる幼い姉弟が黒マントになっていたのは、見ていてかなりのインパクトがあった。
せめてこの姉弟達だけはリメイク版では救いがあって欲しい…

  • あの姿になりながらも弟は未だ姉の真似をしようとし、それを見たクラウドは無言で首を振る。
  • 元々の姿がどういうものかわかるのは、この二人と伍番街スラムの男。
  • 精神が支配されているからか、彼らに話しかけても「う…ああ…」だの「セフィロス様…」だのしか帰ってこない。
    そのため、ガイアの絶壁ツインヘッドに倒された黒マントが「うわ~~っ!!」と叫ぶシーンに微妙に違和感を感じる。

ジュノンのアクセサリー屋の老人は元ソルジャー。
リユニオンには参加しなかったものの、黒マントにはなるという変わった例。
ジェノバプロジェクトの核心が明らかになった後のシュールなギャグだ。

  • 元ソルジャーだけあって完全に正気を保っているが、なんでも急にああいう格好がしたくなるらしい。
    加齢で、黒マントを着たくなる欲求を感じる程度にまで精神力が衰えたのかもしれない。
  • ジェノバやカダージュがセフィロスに化ける時と同じように、マントも生成してるんじゃないかな。
  • シュールなギャグというか普通に怖かった。この老人(強い元ソルジャー)も一歩間違うとああなるんだと実感するため。
  • クラウドや普通のソルジャーも凹むと「はぁ~…黒マント着たくなるわ……」とか感じるのかもしれない。

黒マントとはいうが、当時の3D技術では黒い何かがグネグネ動いているようにしか見えず、見ていてとても気持ち悪い。

  • 戦闘時のヴィンセントのマントですら暖簾状(2本の切れ目が入っている)だったからなぁ。
    • 新社長に至っては簾だったからな。

ニブルヘイムの者は、調べると結構いいアイテムをくれる。
これは先述のような、プレイヤーに不快感を与えたことに対するお詫びか、
それとも黒マントになる前から残っているであろう、一人間としての意識…
クラウドたちに対するSOSなのか。

  • クラウドがセフィロスコピーだから仲間と認識されたのかも。

ニブルヘイムの街中に当たり前にいたりするのだが、周りの人間(事情を知っている工作員だからか?)は何も反応しない。

  • 偽の住人は黒マントを監視している…のだが、不気味につぶやいて蠢くだけの物体と化してしまった元人間達の監視というのも、なかなか鬱な仕事である。

「黒マントの男」と言っても、「黒マントを身にまとうようになったセフィロスコピー」ではなく、「ジェノバが擬態している偽セフィロス」のことを指している場合がある。
 
中盤まで各地で「黒マントの男を見た」という目撃情報を聞くことができるが、たとえばカームの住人の言う「ぶっそうな刀を持った黒マントの男を見た」というのは明らかに偽セフィロスであろう。
ジュノンでも「セフィロスと噂される黒マントの男に兵士が何人か殺されている」という話が聞ける。
つまり、途中までプレイヤーは「黒マントの男とはセフィロスである」と思っているわけだが、ニブルヘイムに至ってセフィロス以外にも黒マント姿の存在があることを知ることになる。


やや気になる点として、「ナンバー1」についての解釈の問題がある。
物語前半では、まだセフィロスコピーの黒マントたちが登場しておらず、クラウドたちは「各地で目撃情報にある黒マントの男とは、追跡しているセフィロスのことである」と想定している。
(上記にあるように、そのクラウドたちが追っていたセフィロスは本物ではなく、ジェノバ本体が擬態したものであった)
 
コスタデルソルで一泊するとビーチにいる女性から「黒マントの男が海からあがってきた。ゴールドソーサーのチケットを持っていたような気がした」という情報を得られるが、その後、ゴールドソーサーへ行くとディオからも「手の甲に『1』の刺青をした黒マントの若者から黒マテリアのことを聞かれた」という話が聞ける。
これらの目撃情報をつなげていくと、運搬船内で腕を切り離したジェノバ本体は、セフィロスの姿のままコスタデルソルの砂浜に上陸し、黒マテリアのことを知っていそうなディオに会うためチケットまで事前に用意してゴールドソーサーを訪れた、と考えられる。
その手にナンバー1の刺青があったとすれば、「セフィロスコピーのナンバー1とは、神羅ビルを脱出しセフィロスに擬態しながら移動しているジェノバ本体のことだった」と解釈できる。
非人間のジェノバ本体ならば、黒マントの着衣のまま海から砂浜へ上陸したという奇妙な行動も理解できる。
 
ところが、ディオがそのナンバー1のことを「少年と同じくらいの少年(クラウドと同じくらいの若者?)」と表現していることがすっきりしないポイントとなっている。
ディオは後のバギー入手時の手紙では「この間、私はセフィロスに会った、ゴンガガエリアに向かったようだ」という別の情報を書いており、もしこのナンバー1がセフィロスの姿だったならディオは「少年くらいの少年」なんて言い方はしないだろうし、とすればナンバー1と偽セフィロスはそれぞれ違う存在のように思われてくるのだ。
「ジェノバ本体ならセフィロス以外の姿にも擬態できるだろうし、ディオと話した時は別の外見に擬態してたんじゃないか」という推測もできるが、これ以降でナンバー1の情報が途絶えてしまい「偽セフィロスである・ではなかった」のどちらの明確な描写もないので曖昧なままになっている。
 
あるいは「ナンバー1とはジェノバ本体=偽セフィロスのことではない。また別のセフィロスコピーの一人である」と解釈すれば、5番街スラムで最初に目にするナンバー2の入れ墨の男が、ティファに手紙を送っていた「よろず屋の息子」だと思われるので、「クラウドと同世代の見た目のナンバー1の男」というのも、ニブルヘイムにいたティファの取り巻きの1人だったのだろうか…?


本編中ではジェノバ本体から切り離された「腕」などの部位がセフィロスの姿に化けていたという描写はあっても、ジェノバ細胞を埋め込まれた人間までもが容姿を変える擬態能力を持っているか?は不明。
しかし、2020年発売のリメイク版において「セフィロスコピーはセフィロスの姿に擬態可能かつ、ジェノバのモンスター形態にも変身可能」であることが描写されている。
この設定がオリジナル版の時点で既にある程度想定されていてストーリーが作られていたならば、「オリジナル版における偽セフィロスには、セフィロスコピーが擬態したものも混ざっていた」という推測もできる。
セフィロスコピーは、ある時はセフィロスの姿に擬態しており、またある時は元の人間の外見なのかもしれない。

FF7R

リメイクでも登場。ただ刺青の位置は手の甲ではなく左肩になっている。


リメイク1作目はミッドガルでの物語だが、2人登場する。
一人はお馴染み、ナンバー2の男。伍番街スラムの子供達の秘密基地で遭遇する。
もう一人はなんとクラウドの七番街スラムの部屋の隣に住んでいる、203号室のマルカートさん。
何気に名前付きの黒マントは初ではなかろうか。ナンバーは49(=7の二乗)。また203も7の倍数なのは考えすぎか。

  • マルカートとの接触時には、セフィロスと何故か見間違え、さらにどこかへ向かいつつ「リユニオン」と呟く黒マントの集団を幻視する。

神羅ビル最上階にて、セフィロスがプレジデント(とバレット)に正宗を突き刺した後、ジェノバBeatとなって襲いかかってくると言う新たなボスバトルが追加となっており、これを倒すとナンバー49の男に戻った後、消滅する。
また直後、別のセフィロス?が現れ、ジェノバの胴体と思われるモノを抱えて神羅ビルから逃走するが、こちらも途中で姿が変わり(戻り)、ナンバー2であることが判明する。

  • 結果、ミッドガル「内」でクラウド以外「も」目撃したセフィロスは、黒マントであったと思われる。

FF7R2

今作では行く先々に尋常でない数の黒マントが現れる。
現在のニブルヘイムでは(表向きは)神羅による魔晄中毒者の療養所となっており、多数の黒マントが滞在している。

  • 早いうちに「よく分からんが神羅の実験の被害者らしい」ということが判明するので、バレットさえも彼らに同情的な態度をとる。
  • 今作ではほとんど「黒マント」呼び。

ニブルヘイムの住人曰く、黒マントの中にも入れ墨や注射痕のある者とない者がいるという。
なお、お揃いの黒マントは神羅が支給しているらしい。

  • ローチェ(2戦目)はソルジャー制服で登場したが敗北後黒マントの男達に囲まれている間に黒マント姿に着替えていた。
    黒マントの男達は予備を持ち歩き仲間を見つけると寄って集ってマントをお勧めする布教システムなのだろうか?

元ソルジャーであるブロードは悪化する体調とリユニオンへの欲求に耐えられなくなり、パーティがニブルエリアに入る頃にはついに黒マントと化してしまう。
オリジナルのジェノバ細胞を植え付けられたローチェは、クラウドとの決闘の後急速に劣化が進行して黒マントと化してしまった。ナンバーは「SC4」。


今作の目的の一つ。
クラウド一行は黒マントの行く先にセフィロスがいると判断し彼らの行く先を追いかけていくこととなる。
クラウドの黒マントが時々セフィロスに見える現象は相変わらず続いている。
また、タークスも彼らの観察が任務となっており、クラウド一行の捜査から外れている。


別に危害を加えるわけではないが、町の住人からは気味の悪さから迫害されていることもある。
現代における精神病患者の扱いに近い。
それだけではなく、事故で呆気なく死んだり行方不明になったり、タークスやチトフから殺される、宝条にモンスターと融合させられサンプルとして回収されるなどかなり扱いが悪い。

  • 実際ニブルヘイムでの彼らの療養の姿や周囲の対応は現実における精神病院や療養施設での患者の姿そのもの。
    リアルすぎて怖くなったプレイヤーもいるのではないだろうか。

今作ではモンスターとの融合や多数の黒マントが死後にジェノバのパーツと融合しジェノバBirthと化すなど更なる変化を見せている。


山奥や孤島、古代種の神殿の奥など明らかに徒歩ではいけないようなところにも現れるが、とあるサイドクエストで海を徒歩で渡ろうとする姿を見ることができ、人間では不可能なことも可能になっていることが示唆されている。