システム/【ジャンクション】

Last-modified: 2022-08-26 (金) 17:55:53

FF8

接続。
エルオーネの能力についてはこちらを参照。


FF8特有の強化システム。稼ぐ労力を低減する為のシステム。
魔法をMPではなく個数でストックし、それを各ステータスに装着することで、キャラクターを強化する。
8では、レベルに応じて敵も強くなっていくため、敵に勝つには、このジャンクションを使いこなすことが非常に重要になる。
上手く使えばキャラクターを自由自在に強化でき、非常に遊び甲斐のあるシステム。


しかし、魔法を集めるのに手間がかかること、
ジャンクションした魔法を使ってしまうとステータスも落ちることなどから、慣れるまでは非常に取っ付きにくい。
魔法集めの手間は精製を使えば大きく軽減されるし、
8では攻撃魔法の類は使い勝手が悪いので、強化用と割り切って使わなくても十分進められるのだが……。
何かと悪評も多い8だが、このジャンクションのキモを解っているか解っていないかで、システム面の評価は大きく二分されることになる。

  • 仮に「キャラ間で魔法の授受ができない」という仕様だった場合は、悪評が激増していたと思われる。

他のシリーズにおいては、大抵の場合、「MP」という単一のリソースを用いているが、FF8においては「誰が、どの魔法を、何個所有しているか」「どの魔法を何のステータスに装着しているか」をそれぞれ確認しなければならない。
また、当初は、ジャンクションいれかえが実装されていなかったので、チーム分けミッションの際、視点が切り替わるごとに、魔法の受け渡しやジャンクションのやり直しを行わなければならなかった。このことも、面倒臭さに拍車を掛けていたと思われる。


ちなみに魔法をジャンクションする前段階として、G.F.(召喚獣)をジャンクションすることが必要だが、
これは記憶の喪失という副作用を伴うらしく、スコールたちは孤児院時代の記憶を失っていた。


ジャンクションとは他FFでいう装備(セット)に当たる。
対象は
1.G.F.
2.魔法
の2つ。1.が大元となっており、これをジャンクションしなければ2.もジャンクションできない。
G.F.はジョブ的な役割を持っており(例:ブラザーズ=ナイト)、
ジャンクションすることで各キャラがジョブのイメージをまとうことができる。
後の10-2のドレスフィアに繋がる特殊なジョブシステムと言えるかもしれない。

  • 加えて、他作品と同様アビリティをセットする。

FF8の攻撃魔法は使い勝手が良い方ではないだろうか。
序盤で「魔力40%+20%+魔力J(ガ系)」の状態を作り、ガ系で敵の弱点属性をついて大ダメージを与えることができる。
そのガ系も序盤に精製可能であり、魔導石から簡単に補充できるので気にせず消費できる。
それが可能なG.F.2体(ケツァクウァトル・セイレーン)も序盤で入手できる。
また、ダブル(連続魔)の入手時期も序盤であり、ケルベロス(トリプル)も中盤で入手できる。
何より、FF8における黒魔道士的ポジションはリノアであり、
ヴァリーメテオは歴代FFの攻撃魔法の中でもトップクラスの攻撃力を誇る。ノーコストで回転も早い。

  • 強力な魔法を使うことが能力値の低下につながるという話なので多少ダメージを稼いでも使いづらいという問題は解決しない。
  • そのダメージにしても力Jで同じジャンクション構成を取ってたたかう方が伸びやすくしかもノーコスト使える以上、
    FF8の魔法は消費するより装備して使った方が活躍すると言えるだろう。
    • 強力な魔法はヴァリーで攻撃すればいい。
    • 魔法でなければキツイところがディアボロス戦くらいなので物理の方が時間的にもコマンド入力の手間的にも楽なのは否めない
      そもそも連続剣、デュエル、ショットという強力な特殊技があるなかでヴァリーメテオを使う意義もそんなにない
      力Jがない時のダメージソースとして有力なのは否定しないが

魔法を装備する事により能力を上昇させる事ができるシステム。
敵のLVが味方のLVに依存して上昇する&装備が有って無い様な物であるために、
味方を強くするためにはLVUPよりもこちらの方が有効。
魔法を100個集めて、強くするのが基本。
後半は、魔法を使わないようにするためにアイテムやアビリティを使うのが良い。


「使うたびに個数を消費する魔法で、同時にキャラクターの強化も賄わなくてはならない。
攻撃魔法はもちろん、道中の冒険に必須の回復魔法とて例外ではない」というのは、
一見すると普通のRPGプレイヤーにとって大きなジレンマである。
だがこのジレンマを、例えば
「回復量から言ってしばらく持て余しがちなケアルガが、なぜか序盤から安価で大量に入手できる」という
アンバランスさと組み合わせると、FF8の示そうとしたキャラ育成の方向性がぼんやりと見えてくる。


要は「序盤の戦闘ではそう使わない上級魔法を、ジャンクションへ回すと強い」という実例になっているのだ。
能力の伸びしろがジャンクションに左右される8において、この便利さに気づけるかどうかは、
作品全体の成長システムを理解する一番のポイント。
「魔法はジャンクション優先」という意識を持ち、戦闘中はジャンクションからあぶれた魔法や
それ以外の行動を試していくことで、FF8のキャラクター育成はグッと扱いやすいものになる。
もっとも「気づいた人へのご褒美」という側面からか、上記の「ケアルガの大量入手→HPJ」などは、
G.F.・精製・ショップと複雑な要素を絡めて、かなり手間をかけて伏せられているのだが、
その辺のヒントをいちいち念入りに伏せ過ぎたせいで、却って作品全体の評価を下げてしまったわけである。


しかし魔法を集めるためのドローが面倒臭かったり、
精製を利用すると逆に簡単になりすぎたりと、バランス面では問題ありの声もある。
よって良く言えば「キャラメイクの自由度が高い」、悪く言えば「バランス崩壊」で、
魔法回数制と同じく根強いファンがおり、アンチの戦いが未だに繰り広げられている。


与える物理ダメージの算出に「力」の数値の累乗を使っているために、力Jを付けているかどうかで戦闘難度は激変する。
特殊技と相まって、バランスを取る気は全くなかったんじゃないかと言ってもいいくらい。


「育成システム」と「ストーリー(設定)」を密接に関連づけたのは秀逸だと思う。
例えばジョブ・アビリティシステムはそれ自体で育成しがいがあり、秀逸だがストーリーへの関わりや物語上の存在意義は薄い。
反面ジャンクションの設定はストーリー自体への重要な伏線にもなっている。


関連付けられているのはストーリーや設定面などもそうだが、もっとわかりやすく表面的な部分もある。
言わずと知れたグラフィックである。
FFでは長い間何を装備しようとも武器以外のグラフィックには変更がないという状態が続いており、
装備を引っぺがしても服を脱ぐことはなかったし、
逆にどんな重装備をしても見た目は軽装にしか見えないということもあった。
これはハードの制約や開発の手間を考えれば当然で、またゲームのお約束ともいえることなのだが、
FF8ではジャンクションシステムにより装備品を魔法に置き換えることに成功。
「何着ても見た目同じなのはおかしいだろ!」というツッコミを見事に回避している。

  • また武器の改造システムを入れることにより従来できていた武器のグラフィックの変更も残している。

ハードの性能が向上するにつれ、装備が見た目に反映されるのが当たり前になってきた。
供給側からしても「ツッコミは重々承知で何とか解決したいのは山々なのだが(ハード等の)表現力の限界で渋々諦めていた矛盾」であったのだろう。
PCゲーではCSゲーより早々に反映されるようになっていたのもあり、
案外製作者達が一番こういうツッコミを入れながら作ってたのかもしれない。

  • 前作FF7でも既に防具は腕輪のような見た目への影響が少なそうなモノばかりとなっていた。
    ハード性能の進化の一方で、3D黎明期故の表現の制限に悩まされていたのが窺える。
    • 本作で更にグラフィックが向上したため、いよいよ矛盾を無視できなくなったのだろう。
  • ちなみに次回作FF9ではこの矛盾を諦めたのか、従来作のような全身装備の防具が登場したが見た目は変わらない。
    • 以降の作品でも防具の概念は安定しなくなり、見た目を変えずに済むアクセサリにお株を奪われる状況も現れた。
      装備と見た目の矛盾に対するスタッフの苦闘は長く続いている。

上記の通り、同じ「ジャンクションする」でも「G.F.をジャンクションする」は「ジョブをチェンジする」、
「魔法をジャンクションする」は「武器防具を装備する」に近い。
言い替えれば、異なる重要な2つのシステムを同じ名前で呼ぶ羽目になっており、ややこしい。
加えて劇中では「ジャンクション」を動詞としても名詞としても使っているのに、
動詞だけで2つの使い道があるせいで名詞としても抽象的にしか把握できず、なおややこしい。
システム周りだけでもこの有様なのに、
これも上記の通りこの言葉を通じてストーリーや設定とシステムが密接に関連づいているので、
把握しづらさがストーリー面にまで波及する上、
話が核心に進むまでは下手にきっちり説明するわけにもいかず、更にややこしい。


このように、一つの新しい概念にあれもこれもとゲームの要素を欲張って乗っけすぎた弊害と、
「ジャンクション」という単語自体の耳慣れなさも手伝って、どこをとっても理解するのが厳しい状況になってしまった。
ある意味、FF8というゲーム全体のとっつきにくさの象徴とも言える概念である。


この弊害が特に強く出ているのが、チュートリアルの「ジャンクションのしかた」であろう。
本作の理想的なキャラ強化手順は、

  1. G.F.をジャンクションする
  2. 育ったG.F.が能力のジャンクションや魔法の精製といったアビリティを覚える
  3. アイテムなどから魔法を精製する
  4. 魔法を使って能力にジャンクションする

だが、このチュートリアルでは途中をすっ飛ばして、1.と4.だけセットにして説明するのだ。
そこをセットにしたところで従来で言う「ジョブを換えたら装備も換え直して下さい」程度の意味しかない。
すっ飛ばした所を独力で埋めようとすればドローゲームにもなるだろうし、
G.F.が育つまで進めた頃にはチュートリアルの後半部分の指示など忘れているだろう。

  • プレイヤーの誘導が下手すぎる解説である。
    ストーリー最序盤、親切にもキスティスがわざわざ会話の中で必ず触れてくれる項目なのに……。

参考までに、シナリオの各時期において、ジャンクションにとって有用であり、比較的容易に収集可能な魔法を列挙する。
収集方法の詳細に関しては、各魔法のページを参照。

ジャンクションの優先度は、ボスの短時間撃破を目的とした場合、概ね、力J≒早さJ≧HPJ>体力J>魔力J>精神J>その他、となると思われる。ドローを目的とした場合は、魔力Jの優先度が上がる。

●ディスク1
○開始~ドール実地試験
最序盤は、ボスに大きなダメージを与えられるだけの力を確保できれば十分なので、力J以外は特に気にしなくてもいい。また、魔法は一人分(100個)のみでもいい。

カード経由:トルネドブリザガ
カード経由・ドロップアイテム経由:ウォータ

力J:トルネド>ブリザガ>ウォータ

○SeeD初任務~魔女暗殺作戦
トリプルを精製した場合は、最優先で力Jに装着するといい。
低レベル攻略の場合、ブレイクは必須となる。
今後、体力Jはメルトンで固定しても問題ない。

カード経由:トリプル、トルネド、ペインリジェネクエイクグラビデメルトン
市販アイテム経由:ケアルガブレイクデス
ドロー:プロテス

HPJ:トルネド>ペイン>リジェネ>クエイク>(トリプル)>ケアルガ
力J:トリプル>トルネド>ペイン>クエイク>グラビデ
体力J:メルトン>リジェネ>ケアルガ>プロテス
魔力J:(トリプル)>ペイン>トルネド>クエイク>デス>グラビデ>ブレイク
精神J:ケアルガ>リジェネ>デス

●ディスク2
○開始~トラビアガーデン
基本的には、上記までの構成と同様で問題ないと思われる。
ST攻撃Jが利用可能になっている場合は、専用の魔法を収集しておくとボス戦が楽になる。
必要に応じて、メルトンやリジェネを収集しておく。

カード経由:ドレイン
ドロップアイテム経由・ドロー:スリプル、メルトン、リジェネ

ST攻撃J:デス、ドレイン、ブレイク、スリプルなど

○ガーデン交戦
トリプルを収集できない場合は、フレアを収集して力Jに装着しておくといい。
この先、早さJにジャンクション可能になるため、魔石が余っている場合はヘイストを精製しておくといい。

ドロー:トリプル、フレア、(ペイン)
各種アイテム経由:ヘイスト

HPJ:(フレア)>トルネド>ペイン>…
力J:トリプル>フレア>トルネド>…
魔力J:ペイン>フレア>トルネド>…
早さJ:ヘイスト

●ディスク3・4
○開始~エスタ到着
顔なじみがある場合は、エスタ到着後にオーラを精製しておく。これにより、早さJはトリプルで固定できるようになる。

市販アイテム経由:オーラ

HPJ:(オーラ)>フレア>…
力J:オーラ=トリプル>フレア>…
早さJ:トリプル>(へイスト)

○ラグナロク入手後
行動範囲が広がり、残りの上位魔法を全て収集可能になる…が、ホーリーは無理して集める必要はない(後述)。アルテマを収集できたのであれば、メテオにも同様のことが言える。
モルボル狩りをする場合は、コンフュ・バーサク・スリプル・ブレイクを収集し、ST防御J×4に装着しておく。また、低レベル攻略の場合は、バイオを収集し、属性攻撃Jに装着しておく。

カード経由:トリプル
ドロー:リフレク
ドロー・ドロップアイテム経由:アレイズ、ホーリーメテオ
ドロー・ドローポイント・ドロップアイテム経由など:アルテマ

上記の魔法を全て収集できた場合、「さいきょう(たたかう)」の構成は以下のようになり、ホーリーやメテオは別の箇所に装着されることになる。

HPJ:アレイズ
力J:アルテマ
体力J:メルトン
魔力J:ペイン
精神J:リフレク
早さJ:トリプル


関連項目

FF11

2013年8月6日より実装されたモンスター操作型コンテンツ「モンストロス・プレッジ」にて、
冒険者の魂をモンスターに憑依させることをジャンクションと表記している。
モンスタージャンクションするのではなくモンスタージャンクションすることから、
FF8に例えるならばG.F.よりエルオーネやグリーヴァ戦に近いところだろうか。


詳細はこちら→ジャンクション

ネタ

レーシングラグーン体験版内のパーツ関係チュートリアルにてエンジンを強化する行為を
「G.F.をジャンクションして攻撃力を上げるのと同じ」と説明している。
その際、主人公の赤碕 翔はバハムートを、友人の山田健三はトンベリキングを好きなG.F.として挙げている。