FF10
「夢のザナルカンドを召喚し続ける」という永遠の呪縛に囚われたエボン。
そこから転じて、エボン=呪(ジュ)であるという解釈がアルティマニアΩでなされている。
- 英語表記はYevon-Yu 。
インター版では名前が直読みの「ユ=エボン」に変更されている。
また、ラスボス・裏ボス含めほとんどのモンスターを掲載している『20thアニバーサリーアルティマニア File3:Battle』のモンスター一覧に、何故か掲載されていない。
ストーリー上は、一応ラスボスに当たる(実質のラスボスはブラスカの究極召喚)。
どちらかというと、どこぞのシューティングゲームの締めに出てくる敵と共通するものを感じるような存在である。
シナリオをよく理解してないと、前作のような唐突に出てくるラスボスだと思われることもある。
見た目はどう見てもダニかインベーダー。
- 脆弱な自身の身を守るため『シン』という鎧を作り出したのだから、
ラスボスに似つかわしくない弱さなのはある意味仕方ないのかもしれない。 - 召喚獣戦に引き続き、親父の形見の上で戦闘を行う。
- ジュ=パゴダも召喚獣バトルに引き続いて左右に2体登場。
- 夢のザナルカンドを召喚する片手間でティーダ達と交戦したことを考慮に入れると
実は個体の戦闘力は恐ろしく高い…のかも知れない。 - アルテマの威力から逆算すると、何と魔力が200もあるようだ。
これは訓練場の化け物たちを含めても最上位クラスである。ただしダメージ限界突破はされていない。 - ユウナレスカの父親であることはよく忘れられる。
- 表面に浮き出ているマークは『罪』という文字を象っているように見える。
- 大きな1つ目のようにも、長い袖の服を着た人のようにも見える。
倒すと、回転をやめてただの石柱になったジュ=パゴダにサンドイッチされて消滅する。
これにて一件落着。
- ちなみにFFRKでは戦えないが、エボンジュに寄生した召喚獣バトルイベントが開催された。
戦闘
ブラスカの究極召喚 → 召喚獣 → エボン=ジュ と続く、ラストバトルの連戦の最後の敵。
それまでのラストバトルと同様、お供の敵として2体のジュ=パゴダが存在する。
召喚獣戦から引き続き、パーティ全員に無限リレイズが掛かっている。
リレイズは祈り子達の支援による特殊仕様になっている。
ラストバトルというよりは、イベントバトルとしての性質が強い。
全員に無限リレイズがかかっているので普通に戦っていたらまず全滅はしない。
- 仲間内で石化させあったり、キマリが自爆したりでわざとゲームオーバーにするのは一応可能。
HPは99999。見破るを使用すると、「召喚獣にとりつく」という説明文がつく。
攻撃するとカウンターでケアルガを使い9999回復してしまうので、単純に攻撃するやり方ではダメ。ちんたらしてるとアルテマが飛んでくる。しかも、MPも吸いとられる。
戦い方としては、グラビジャを使うだけ使わせて一撃で倒せるHPになるまで待つ戦法、ゾンビにして自滅を誘う戦法、毒状態にして放置する戦法などがある。フル強化した『正宗』装備させた状態のアーロンで一発やってしまった直後のやるせなさ……。
多段攻撃の場合、アタックリールだとダメージが分散してしまうが、エースオブザブリッツなら確実に仕留めることはできる。
めんどくさかったら命のロウソクやキマリのオーバードライブで「死の宣告」→エボン・ジュにヘイストかチョコボの尾辺りでヘイストかけて、味方は回復してジ・エンド。
- 所詮はケアルガなのでリフレクでも対処できる。
やり込みプレイヤーにとっては、こいつよりその前の召喚獣戦が面倒。
前述の永久リレイズで絶対勝てるとはいえ
やり込みプレイとともに能力上昇してきた召喚獣達とダニとでは戦闘力が違いすぎる。
- ステータスやHPは育てた数値に反映されており
ダメージ限界突破は搭載されていないが、ステータスがほぼMAX値だと一発9999ダメージを喰らうことが多い - 最強育成をしてきたプレイヤーには選択肢が二つ。一つは、もうこの後はEDなのでクリアスフィアを大人買いし、ユウナのステを下げまくる(連動しているので召喚獣のステータスも下がる)。もう一つは召喚獣同士で戦わせる。最後には回避が低くなりがちなイフリート(orアニマ)辺りを残せば良いだろう。
隠し召喚獣うんぬんはゲーム的にしょうがない。一般のプレイヤーの中には通常の5体のみでクリアする人も当然いるわけで、隠し召喚獣もってないからBAD ENDなんてしたら猛反発をくらう。(特にアニマは進め方によってもうとれなくなってる人もいるし)
- 隠し召喚獣は、回避率が高いのが多いので、中々攻撃があたらないことが多い。
しかし、召喚獣を1体倒すごとに戦闘が終了するため、「勝利」に設定しておけば毎回ODゲージが回復する。 - ライブラは通じないが見破るをつけた武器で戦うと…
- 聖ベベル宮のみ破のスフィアは無関係だから取れないなんて事は無い。
- インター版だと追加ボスのせいでry。育てれば良いじゃんと言われたらそれまでだが…。
- デアリヒターを倒せるくらい強いと、ユウナの召喚獣が相当強くなるので、デアリヒターに近い強さとなる。
設定など
1000年前のザナルカンドを統治していたとても偉い『人間(召喚士)』だった。
1000年前の機械戦争ではスピラの2大都市ベベルとザナルカンドが全面戦争に陥り、軍事力で勝るベベルがザナルカンドを圧倒。ザナルカンドは負け戦となっていた。
ザナルカンドの滅亡を悟った統治者召喚士エボンはザナルカンドが滅びる前に、今の状態を記憶として残すことを選んだ。
生き残ったザナルカンドの住民全員を祈り子(人柱)として、「夢のザナルカンド」をスピラのどこかに召喚。この時、人柱となった祈り子(膨大な数の住民)をガガゼト山山頂の壁画に隠し、夢のザナルカンドを永遠に召喚し続けるように仕向けた。
それと同時に『シン』を作り出し、夢のザナルカンドを脅かす可能性があるもの(強力な機械や、人口の多い街や集落)に対して、無差別に攻撃を行わせた。これにより1000年という長い間、夢のザナルカンドは誰にも発見されないまま、発展も衰退もしない平和な時間が続いた。
『シン』はエボンが重力魔法で周りの幻光虫を一気に集めて作ったもの。エボンは重力魔法が得意であり、『シン』を生み出すほどの膨大な幻光虫を集められる。『シン』がギガグラビトンを使ったり、エボン=ジュがグラビジャを使えるのはその名残。シンの異様な回復力も、膨大な幻光虫を常時重力で引き寄せ続けているお陰。
ユウナレスカの究極召喚以降は召喚獣に憑依しているが、初代シンは恐らくは自前の幻光体の魔物か何か。
- ユウナレスカが初代の『シン』を究極召喚で倒しちゃったから『シン』が超絶な化け物となったのか、それとも最初から超絶な化け物だったのかが気になるところ。
後者だと種の魔物を戦争に実践投入した方がいいだろうし、前者だとは思うけど…。 - というかそんな回りくどい方法をとるより、『シン』をベベルとの戦争に使っていればザナルカンドが負けることもない。ヴェグナガンもお蔵入りしていたことだし。
- 多分、制御不能だから、戦争には向かないんだろう。
恐らくFF史上最も人を殺した人物であろう。まさに大虐殺レベルの話だ。
- つ「ケフカ」
- とはいえ、1000年という長期に及ぶ死のサイクルの犠牲者を考えれば、最も人を殺したボスとも考えられなくもない。
- 数万年単位で色々やってるゲルン王が一番ではないだろうか。
大崩壊や大洪水の時もまだ現役だったのならなおさらである。 - 1年に何人だとかいうペースの問題では間違いなく「ケフカ」になる。1年でほぼ世界壊滅だから。
数万年かけて地道に殺した人数の合計なら上のゲルン王。- はたしてFF6の世界にどれくらいの人口がいたのかはわからないが、ダルマスカ王国とアルケイディア帝国を合わせればFF6の全人口を超えてしまいそうである。
もし大崩壊もゲルン王の仕業ならば…
- はたしてFF6の世界にどれくらいの人口がいたのかはわからないが、ダルマスカ王国とアルケイディア帝国を合わせればFF6の全人口を超えてしまいそうである。
- 数百年の歴史を6億回以上繰り返し、その度に人々の命を無に帰した母の存在を忘れては困る!
- そっちの仕事は時間の巻き戻しとルシを利用して戦争を煽ることなので直接手を下した人間はほとんどいない。
実際に殺しまくってるのはこいつの方である。
- そっちの仕事は時間の巻き戻しとルシを利用して戦争を煽ることなので直接手を下した人間はほとんどいない。
結局、こいつは何がしたかったんだろ?
自らが治めるザナルカンドが滅亡する現実から逃避したようとしたのだろうか。
- それにしても町の住民全員を祈り子にするというのは、目的と手段が逆になっているような気がする。
少なからず反発する人間も出てくると思うんだが、無理やり祈り子にしたのだろうか?- 何も全員を祈り子にしたわけじゃないだろう。
祈り子にならなかった住民は戦争or寿命(1000年前だし)で死に絶え、祈り子が現代まで残っているだけ。
……と思ったが、アルティマニアオメガp.80の年表に「市民すべてを祈り子に変え」とあるな。
やっぱり無許可でやったのか。エゴだよそれは!- ゼーガ・○インのナーガみたいな感じか。
- 「エゴ」ン=ジュ
- 誰がうまいこと言えと。
- 同じアルティマニアオメガで、夢のザナルカンド召喚は祈り子になった市民たちの願いでもあるように書かれているが。
というか祈り子と交信することで夢を借り受ける召喚魔法のシステム上、合意の上で無いと無理なのでは? - 合意の上かは知らないが、20周年アルティマニアのエボン=ジュの項に「住民すべてを祈り子として」って書いてあるな。
- ↑2にもあるとおり10の召喚魔法の仕様上祈り子が合意しない限り召喚は不可能、そして↑、↑6の「住民全てが祈り子になった」が事実とすると…少しばかりぞっとする話である。
- 何も全員を祈り子にしたわけじゃないだろう。
- もともとは滅亡する運命にあるザナルカンドを夢という形にしてでも存続させようとし、市民もそれに賛同していたのかもしれない。
しかし、1000年の年月の中で祈り子となった市民たちも夢を見続けることに疲れ、またエボンも当初の目的を見失ってしまったのだろう。 - ザナルカンド滅亡決定のショックで冷静さを欠いていたエボンと市民達は、戦勝国ベベルによってなかったことにされるであろう祖国を残す、という点で一致したけれど、栄華を極めていた頃の思い出の象徴である召喚ザナルカンドの住民ジェクトが、他ならぬエボン(エボン=ジュ)の手により、スピラの悲劇の象徴である『シン』になってしまったことで、市民達は「こんなことを続けても…」と正気に戻ったのかも。…アルティマニアにもあったか、この辺は。
こいつの行動理念は、歴代ラスボスの中でも異彩を放っている。
世界征服や世界崩壊が目的なFFシリーズのラスボスたちとは根本が違う。
- アルティミシアも似たようなもんだと思うが。
- 全く関係ないゲームだが、ゼルダの伝説夢を見る島の敵モンスターたちが行動理念としては一番近いと思う。
舞台設定としても、夢を見る島の舞台であるコホリント島と夢のザナルカンドは似ているし。- ユメガサメレバアワニナル ダカラマモノハジャマヲスル
メザメノシシャノ ジャマヲスル
(ゼルダの伝説・夢を見る島 のどっかの立て札にあった文章)
- ユメガサメレバアワニナル ダカラマモノハジャマヲスル
- 「唯一絶対の存在であるこの私を崇めること!」発言や、アルティミシア以外が存在できない世界になる時間圧縮の効果から見て、やっぱりアルティは皇帝とかと同じ支配願望型のラスボスに思える。
エボン=ジュは夢のザナルカンドを永久に残そうとするだけで、支配願望も破壊願望もないし。 - 暗闇の雲を「災害が意図(意識)を持った存在」だとすると、エボン=ジュは「意図(意識)を失ったことによって災害となった存在」と言えるかもしれない。
- シンがもたらした惨劇は凄まじいが、その根源が怨みつらみでなく「故郷の夢を残し続けたい」という、あまりにささやかな祈りなのは物悲しさを感じる。
ゼロムスやケフカなど、元々は人間だったものが異形となって
ラスボス化するのはFFにおいて珍しくないものの、その中でもエボン=ジュは人間だった頃の
姿が不明という珍しい存在。娘は父親に似やすいというが、ユウナレスカはエボンに似たのだろうか?
エボン=ジュは既存の召喚獣を媒体に新しい『シン』を生み出す事が出来る。
元を断つには召喚獣をすべて倒す必要があった。
エボン=ジュはどこかに召喚獣が存在する限りそれに逃げ込む。
誰かがその場で召喚しているかどうかは無関係。だから設定的に現存する全ての召喚獣を使えるユウナはそれらを全てわざと呼び出し、エボン=ジュを憑りつかせて戦闘不能にしていくことでエボン=ジュをあぶりだした。だからエボン=ジュは召喚獣が全て戦闘不能にならないと出てこない。
- その時のユウナの辛そうな表情がプレイヤー側としても何とも言えなくなる。
やはり、長旅を共にしてきた相棒を犠牲にするのは辛いこと。
一体倒すごとにユウナの表情が映し出されるのでもう…- あるいは、召喚獣がエボン=ジュに乗っ取られる作用がユウナにも現れているのかも知れない。乗っ取られるのが究極召喚獣ではないからあくまで死なずに、ただ精神を消耗しているようにも見て取れる。
- このイベントのとき、兄貴がバハムートが一番厄介だから一番最初に倒すんだけどバハムート使えないからあともキツいというので、「他の召喚獣バハムートで蹴散らしてからバハムート倒せば?」と素で言ったら黙りこんだ。……いま考えると、割と鬼かもしんない。ユウナ的に、召喚獣的に。
FF10の魔物の設定を考えると、エボンは人として一度死んだ後にこの姿になったのだろうか?
- おそらくその通り。
- ルール―の「死者は迷うのよ。死んでしまったのが悲しすぎて 自分の死を認めようとしない」や、それに続くスピラの魔物の在り方について説明したセリフをそのまま体現している。
- 自分の死(=ザナルカンドの滅亡)を認められず、まだ生きている人間(=存続しているベベル)を羨むことしかできない怪物と成り果てた。
- つまり、死人ではない・・・のだが、明らかに他のキャラに比べて未練だらけのエボンが死人にならなかったのが不思議。
- エボン=ジュの身体の模様は「罪」だけじゃなく「涙を流す目」のようにも見える。
- 自分の死(=ザナルカンドの滅亡)を認められず、まだ生きている人間(=存続しているベベル)を羨むことしかできない怪物と成り果てた。
エボン=ジュがグラビジャで自滅するのは、祈り子達がザナルカンドの夢を見ることをやめる道を選んだことと関係があるのだろうか。
召喚の根源である祈り子の夢が揺らげば、実体の方もその影響を受けると思われる。
揺らぎ始めた召喚を維持しながらではグラビジャの制御にまで手が回らなかったのか、夢見ることをやめるという祈り子達の意思そのものに困惑し暴発したのか、或いは、いつの日か来る「夢の終わり」に備えて緩やかに眠りに入る(=復帰の可能性の余地を残す)手段を用意していたのか。
全てが憶測でしかないとはいえ、「バトルシステム上の仕様」で片付けるには惜しい性質といえるだろう。