地名・地形/【ナブラディア王国】

Last-modified: 2018-06-01 (金) 23:24:32

FF12

ダルマスカ王国の隣国。
ダルマスカとナブラディアの開祖は共にイヴァリースを統一した覇王の血統。
美しい自然と天然資源に恵まれており、農業および工業を中心に発展してきた。
2年前に政争を発端とする内乱が発生すると、
それを機にアルケイディア帝国がナブラディア侵略を開始する。
首都ナブディスが包囲された数日後、
謎の大爆発によって街の周辺一帯が消滅。王国は滅亡する。
 

ハントカタログNo.210 『賢者の知識』No.35より

覇王レイスウォールの三男ヘイオスがバレンディア大陸南西部に建国した王国。
兄弟国のダルマスカ王国とは建国時から同盟関係にある。
農業と工業を中心に栄えていたが2年前の戦争で滅亡。首都は謎の大爆発で消失した。
因みに王宮跡が死都で、王都の市街地跡が湿原という非常にまぎらわしい設定になっている。


戦争前は領土拡大を続ける隣国アルケイディアの脅威に対し、あくまで自国の独立を守ろうとする派閥とロザリアに取り入りアルケイディアの脅威に対抗しようとする派閥が対立状態にあったらしい。
ナブラディア王はロザリア軍の自国駐屯を認める一方で第二皇子をダルマスカに婿入りさせて同盟関係強化を行うなどかなり難しい舵取りを強いられていた。
しかし、ロザリア軍は当時ゼクトが指揮官の時代のリヴァイアサン艦隊の前に撃墜されることになり、一度は身を引くことになるが、ゼクトが失踪し、後にリヴァイアサン艦隊壊滅後に再び動き出すことになる。


そう、あれはよく晴れた日だった。
私と相方は、長い旅路の果てにナブディスの地へ到着した。
私たちが求めていた地に相応しく、美しく過ごしやすい街だった。
私たちはお互いに持ちえる財を使って住居を得て仕事を探した。
小さなお使いから、時には命をかけた仕事を請け負いながらも、充実した毎日を送っていた。
――思えば、あの時こそが、いちばん幸せだった時期だと思う。
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仕事を選り好みせずに請け負ったことで、生活に困らない程度には財を得ていた。
住居には順調に物が増えていき、ナブディスを離れることが考えられないほどに根をおろしていた。
相方とは仕事では協力していたが、次第に互いに自分だけの時間をもつようになり、疎遠になっていた。
けれども私たちは満足していた。
いつまでもこんな生活が続いていくと信じて疑わなかった。
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ナブディスでの生活が数年目となった頃、城から兵の募集がかかった。
私たちの活躍はそれなりに知れ渡っていたらしく、名指しでの要請を受けることとなった。
ナブディス育ちではない私たちだったが、この街への愛着は強く、ふたつ返事で請け負うことにした。
私は遠征軍に所属し、相方は防衛軍に所属することになった。
私が遠征へと出る前夜、私たちは最後の晩餐と洒落込み、私たちにできうる限りの贅沢な食事をした。
まるで永遠の別れとなると悟っているようだった。
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遠征は過酷なものだったが、なんとか任務を全うし、残すは無事帰還するのみとなった。
そんな時、相方の夢を見た。
何かを伝えたがっていたようだが、聞き取ることはできなかった。
郷愁の念にでも駆られたのだろう、目が覚めると私は泣いていた。それほどに夢の中の相方は変わっていなかった。
私たち遠征軍は帰路に着いた。
誰しもナブディスへの思いを馳せていた。
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遠征から帰ってきた私たちを待っていたのは、盛大な歓迎などでもなく、絶望だった。
美しい街並みも、帰りを待ち望んでいる家族もなく、ただ荒れ果てた地がそこにあった。
迎えてくれるはずだった民は死人と化し、生きるものに見境なく襲いかかってきた。
私たちは涙しながらも必死に応戦した。
ふと、私に向かってくる死人の中に彼を見つけた。
――私は、抵抗するのを止めた。

ハントカタログNo.377 『名もなきものの手記』より