FF3(FC版)
FC版のFF3に登場するバグフロア。デジョンを使って出現する。
正確には「宿屋」ではないが、宿屋と同様の機能が設けられた場所である。
- 1.クリスタルタワー1階からエウレカに行き、すぐに脱出する。
- 2.クリスタルタワーに戻ったらそのままデジョンを階数「01」に設定して使う。
- 3.落下音と共に真っ黒のフロアに到着する。
- 4.そのフロアをひたすら左に進むと4つの物体(ベッド?)があるので
乗ると普通の宿屋と同じように回復できる(もちろん「あーよくねた」と言う)。
テレポかデジョンを使うことでこのフロアから脱出できる。
デジョンで階数を「01」にして使用するとクリスタルタワーに戻る。
ここで回復しておけば、以降のクリスタルタワーやエウレカも有利に戦える。
この手の階数バグは割と多いんだとか。
- サスーン城の入り口などにもバグがあり、デジョンの最大階数(45)以上出入りを繰り返すと、もう入れなくなる。
BGMとしては落下音が再生されている。
おそらく、エウレカ・クリスタルタワー間のワープ時&サロニアで飛空艇撃墜時に流れるものと同種の音源と思われる。
真っ暗なエリアの真ん中に放り出され、背後に『ひゅぅぅ~、すとん』と言う音が聞こえるため、落下しているように錯覚してしまうことだろう。
しかし実際はただのBGMであり、『すとん』を待たなくても気にせず移動できてしまう。
- 効果音という設定がまだなく、一番最初に位置しているであろう音源が落下音なのだろうか?
「禁断の地とラストの場との狭間から、何もない闇の空間に飛んで落下音、出来不明のベッドで回復」なんて、
バグとはいえどうまくはまっていて、当時いろいろと想像をかきたてられた。
テント・コテージがないFF3だけに、単純にとても有用な存在でもある。ちょっと美しいバグエリア。
実際に回復ポイントはエウレカの最下層か古代の民の迷宮のクリスタルかインビンシブルしかない。
- 最終セーブポイントがすぐ近くにあるのもありがたい。
出口がクリスタルタワーの一階正面なので、簡単にフィールドまで出られる。
ちなみにこのフィールドも、古代の民の迷宮と水晶塔の「狭間の地」。
このバグの原因はどうやらクリスタルタワーからエウレカにワープする時に
「クリスタルタワーでワープ開始→真っ暗な空間でキャラがくるくる回転→エウレカに到着」という過程を経ているのでデジョンで01を選択して戻ると、
この真っ暗なフロアにたどり着いてしまうのである(その証拠に、階段を登る効果音が2回鳴る)。
つまりこの空間はバグではなくデータ上に普通にあるフロアなので有る。
ファミ通(当時「ファミコン通信」)でFF3の裏技が特集された時には、一番最初にこの裏技が紹介された。
それだけラストダンジョン前で安全に回復できる事は「重要事項」として認識されていたのだろう。
エウレカの回復の泉は再び地上に戻るにしてもテレポが使えず結局疲弊するだけだし、他の攻略雑誌やプレイレポートでは「惜しがらずエリクサーを使って乗り切ろう」などと書かれる事も多かったが、
ここまでエリクサーを温存してきたとしてもクリスタルタワーで使い切っては元も子もないだろうし。
- 他のゲーム雑誌でも小結技として紹介されていた。
- というかファミ通に先に発表されたから小結技の扱いにされ、攻略記事の総集編本で「惜しがらずエリクサーを使って回復しよう」などと書かれたのかと。
25thメモリアルアルティマニアによると、この宿屋は開発中のデバッグ時に発見されていたらしい。
だが、その報告書に「OK」と書き足されており、そのまま通したようだ。
誰がこんなフロアを用意したのかは不明だが、結果的には開発者が把握している「仕様」だったようだ。
また、ラストダンジョンの救済処置として残したのか、誰も発見できないだろうと思って放置したのかも不明。
- 多分ラストダンジョンの救済措置でしょうね。
- プレイヤーによっては1回目に宝箱を回収(余計な回り道は最初に済ませておくもの)しがてら構造の把握(攻略本が手元にないのなら道順を覚える事は尚更重要)とLV上げを行い、
2回目で消耗を避けボス戦へというダンジョン攻略スタイルを取る事も多いですが、テレポ使用不可・最上階まででも結構な長さのクリスタルタワーに、
回復ポイントがなかったら宝箱の回収・構造の把握を行っても満身創痍の状況でセーブする羽目になり、手詰まりになりかねない。 - かといってエウレカの最下層や古代の民の迷宮のクリスタルまで戻るのもあまりにもリスキー。
ならばここに回復ポイントを残しておいた方が万全の状況で探索に臨む事が出来、プレイヤーも安心してセーブできると思い残したのでしょう。- リメイクでは当然の如く無くなっていますが、
それがなくても安心してクリスタルタワーの探索に臨めるようなバランス調整(クリスタルタワー、エウレカ両方ともテレポ使用可能・魔法の効果を持つアイテムの計算式の変更・アビリティの見直し(特に「うたう」)など)になっていますが。
- リメイクでは当然の如く無くなっていますが、
- ↑の使い方を想定するならなおのこと裏技ではなく正規の方法で利用させるべきのような…。
エンカウント飛ばしやバグをフル活用したTASですらかなりの時間を割く長大なダンジョンなのだし。
当時の一般人(今でもだが)にはあまりにも厳しすぎる。 - ↑当時の時代背景を考えると頷けるところはあるよ。
当時は裏技ブームってのがあって、違うゲームなんかじゃゲーム雑誌から依頼されて裏技を盛り込んだなんて逸話があったりする。 - 当ページが編集出来ない為、ここに書き込むが、64階層バグの要領で29階層まで入った(タワーに入った階層もカウント)後に外に出ると、なんとまおうザンデの元へ行く事ができる。
そのまま倒しても普通に暗闇の雲が現れて支障は無く、このエウレカの宿屋を利用する事で万全の状態でザンデに挑む事が出来る。
2017年1月21日の公式ニコ生で坂口博信氏や開発メンバー何人かでプレイしている時に、
コメントでこのバグの存在を教えてもらい試しにやってみた所、とても演技とは思えないリアクションを発した上、
「スタッフの親切な救済処置だと思ってた」と言うコメントに対して「んなわけねーじゃん、初めて見た」と語っていたため、仮に救済措置だとしても開発上位陣はこの存在を知らなかった可能性が高まった。
- 報告書は英語で書かれている。つまり、メインプログラマーであるナーシア宛。
「メインプログラマーに日本語が通じない」なんて状況では、伝達ミスや見落としが出てもおかしくない。- この場合の「OK」も、ナーシアとしては直したつもりだったのかもしれない。
ていうかナーシアのバグの半分ぐらいはこういう変てこな制作環境のせいだと思う。
- この場合の「OK」も、ナーシアとしては直したつもりだったのかもしれない。
- ヒゲ曰く「完全なバグじゃん!」
当時のプレイヤーが気づくとも思えず(少なくともうちの地元では)、結局は2周目以降の救済となったので苦行を味わったことに変わりないだろう。
それでも感動ものだが。
このエリアは主人公の落下またはワープシーンの演出中に一時的に移動させられるマップであり、おそらく他の落下シーンでも同じマップが使い回されていると思われる。
そのため、サロニアへ行く前にバグ技でデジョンを入手し、飛空艇を撃墜された直後にデジョンを使ってもここに行くことができる。こちらでは一度きりしか利用できないが。
- つまり、一見すると不思議なこのフロアの正体は「ワープや落下の場面を演出するための場所」だったということか。
そのフロアにどうしてベッドが設置されたのかはわからないが、テストプレイなどを楽にするためといった理由かもしれない。 - チートを使用して、ゲーム開始時の落下イベント直後にデジョンで1つ前のフロアへワープすると、同じような真っ暗な空間にたどりつく。
しかし、この空間は「エウレカの宿屋」とは違うマップらしく、何も設置されていないようだ。