設定/【ガストラ帝国】

Last-modified: 2023-03-09 (木) 19:15:20

音楽/【ガストラ帝国】

FF6

魔導の力で世界征服を企むガストラ皇帝が作り上げた国。


帝国自体はガストラ帝国になる前からあった国で、20年前にガストラが帝国の皇帝に即位した。
18年前の第一次遠征、12年前の軍再編、そして魔導アーマーを投入した8年前の第二次遠征によって、
貿易国アルブルグマランダ国ツェン国の3ヶ国を征服して大陸統一を成し遂げ、
もともとは3ヶ国への軍事的圧力をかけるため38年前に築かれたベクタ城が大陸の中心という立地なので、首都を遷した。

  • ただマランダを滅ぼしたのはセリス(作中時点で18歳)だという話が作中で出ている。魔導技術の宣伝として話を捏造したか、本当に10歳の少女が戦場に同行して功績を挙げたのか(これなら18歳で常勝将軍と呼ばれているのも不思議ではない)、単純にマランダ国が滅亡したのは第二次遠征とは別の話なのかは不明である。
    • 10歳ということはリルムと同い年。本編中のリルムの活躍のとおり、魔法というアドバンテージがあれば無理ではないだろう。
      もっとも、そもそもマランダをセリスが滅ぼした話はカイエンからしか出ておらず、セリスが当のマランダに行っても別に何もあるわけでもないので事実性に疑義がある。
      箔をつけるために流布された情報を何も知らない田舎の住民が本気にしてしまった程度だろう。
    • 単純に第2次遠征が8年掛かっただけ、という可能性もある。
      膠着した戦線を打破するために魔導戦士として完成した18歳のセリスが投入され、マランダ軍の尽くを打ち破ったと考えれば「常勝将軍」と呼ばれても不自然ではない。

帝国の歴史は、魔大戦後の混乱していた時代の自治軍事組織から始まっている。
735年前に各国が集まって「幻獣消滅」を正式に宣言して「世界統一平和条項」が制定された
「世界平和評議会」の開催を主導したもの、この自治軍事組織。

685年前、自治軍事組織は世界の警察たらんとして独立軍事国家になり、世界警察を発足させた。
こうした歴史を持つ帝国に侵略の意思はなかったが、59年前にクーデターが発生、
以降の帝国の軍事政権は、軍備増強を推し進めて軍事的圧力を高めていった。

そしてクーデターの中心人物の1人だった帝国軍事参謀の息子=ガストラが皇帝に即位して、
ついに第一次遠征が行われたという流れ。
魔導の力によってその後の流れがいっきに加速したが、侵略戦争の流れは古文書を解読する以前からのもの。

  • 上記アルブルグ・ツェン・マランダに加え、作中においてドマ、サウスフィガロを制圧し、フィガロとナルシェも攻撃。
    さらにロックの回想によれば過去にコーリンゲンへも出兵しており、一般市民(レイチェル)に犠牲が出ている。
    まさに世界中に対する同時多発的な戦争を起こしており、資源の供給元であるベクタ・アルブルグ・ツェン・マランダの一般市民の負担は相当なものであったと推測される。
  • ツェンでは「街の若者はほとんど帝国兵として連れて行かれた」という発言もあり、そうした状況を放置すると農業・漁業・畜産がおろそかになって食糧危機が発生し反乱が起きる。
    ガストラは軍事脳でそういったことに気が回っていなかったようだ。

ありとあらゆる国々に侵略戦争を仕掛けているため、作中世界の住人からの印象は「悪の帝国」一色。そこら中に戦争を吹っ掛けているので当たり前だが、ジドール国の住民からも「今の時期に帝国の大陸に行く人はいない」と話す人もいるため、北側大陸諸国の住民からは非常に恐れられている事が分かる。
ただし帝国に仕える者全てが戦争を望んでいるわけではなくレオ将軍シド博士といった穏健派の存在、末端の兵士たちの中にも戦いに疲れた者・戦争そのものに否定的な者が多くいるなど決して一枚岩ではなかった。
こうした土壌から生み出されたのが、反帝国組織リターナーである。
また帝国からの脱走兵も決して少なくない(野盗に身をやつした者がかなりの数存在している)ようなので、リターナーの規模が大きくなっていった背景にはティナセリス以外にもリターナー入りした元帝国兵が多くいた可能性がある。

  • たぶんスターウォーズの銀河帝国がモデルだろうな。この作品からSF色が出てきたし。ビックスとウェッジの初登場作品だし。

ドマ王城を陥落させ、ドマ王国を占領。フィガロ王国領のサウスフィガロを制圧、
ナルシェ制圧に失敗し、中立国をリターナー側に走らせるなどの失策もあったが着実に勢力を拡大。
魔大陸を浮上させ世界征服に手が届くかに見えた帝国であったが、
作中中盤、ガストラ皇帝の死と世界崩壊によってその終焉を迎える。
実質的にはケフカによって滅ぼされたといっていい。

帝国首都ベクタの跡地にはがれきの塔が誕生し、
帝国兵は散り散りとなり、かつて威容を誇った帝国軍は影も形もなくなってしまう。
ある意味では世界崩壊の被害を最も強く受けた国であり、国自体が完全に消滅してしまった。
もっともそれは皇帝の野心が招いた結果なので、皇帝にとっては自業自得といえるのだが、
帝国の一般市民の運命は悲惨なものであっただろう。


会食前の帝国兵たちとの会話イベントで、和解には反対だと言って戦闘になる帝国兵がいるが、
倒した後もさらに「たとえ、力でねじふせても、従うことをこばむ者もいるのだ!」と言い放ってくる。
しかし、そもそも相手を「力でねじふせて」いる張本人は侵略者のあんたら帝国側なわけで、そこの兵士がこんなことを言うのもおかしな話である。
この帝国兵も内心ではその矛盾をわかっていて、それが「力でねじふせられても、俺は拒み続けるぞ」みたいな主観的な言い方ではなく、「力でねじふせても、従うことをこばむ者もいるのだ」という一般論のような言い方をしていることに表れている気もする。
「力でねじふせても、従うことをこばむ者もいる」というのは、自分自身のことを言っているというより、本当は目の前にいるロックたちリターナー側の存在を意識した発言なのかもしれない。

  • この帝国兵がツェン、マランダ、アルブルグといった占領された町で徴兵され、帝国首都ベクタに移っていた可能性もある。
    そうであれば彼もまた”力でねじふせられた”戦争の被害者ということになり、その場合矛盾もかなり緩和される。

純粋な軍事力を考えた場合はまさに圧倒的と言わざるを得ない。

  • 魔法技術によるエレクトロニクス系技術の確立。
  • 魔導アーマーによる機甲兵力の実用化。
  • 世界唯一の空軍保有。
  • 魔法を兵士のみではなく帝国民にも付与。
    これらの技術が軍事方面に偏ることなく扱えば、帝国は一気に富裕国化、しいては世界全体の技術革新にも成り得たはずなので惜しいとも思える。また魔法技術を独占するだけで長期的に他国との帝国の優位性は上がっていくと思われるが、全面的な武力に訴えているのは、やはりガストラ皇帝自身が自分の代で世界統一を果たしたかったのだろうか?