設定/【無名の書】

Last-modified: 2022-03-08 (火) 19:12:08

FF零式

著者不明の書物。
各国のペリシティリウムに宛てられた書簡が元で、複数の人物によって書かれているとされている。
これらを編纂し著作したものが不明であることから『無名の書』と呼ばれている。
著作の中に書かれているものには、オリエンスの伝承と共通した表現も多い。
劇中でそらんじられた14章7節は以下の通り。
 
彼の、選ばれし者のみが入ることを許される、
その者、天理天道に触れ、
真なるものを手にするだろう
それは理外の理、アギトへの理
それは力、アギトへ至る王権
そして、賢者は語る
全てに於いて意味があり
凡てに於いて忌みが明ける
選択せよ。理か、王なる力か
我はなろう、アギトへと……
鐘を鳴らそう。世界を震わせ伝えよう……
9と9が9を迎えし時、識なる底、脈動せし……。
そして始まりの封が切れし時、雷のごとき声音が響かん
我ら来たれり……と
 
と記されている。


0組の一部メンバーは、アレシアの持っていた無名の書を覚えるまでは読んでおり
特に、クイーントレイエースの3人は全てを暗記しているほどである。
上記の文章も、劇中で彼ら3人がそらんじたものである。
なお、クリスタリウム内の本棚で確認出来る内容は、上記の文章とは僅かに異なる。


魔導院解放作戦を決行した時、エースが9と9が9を……の箇所を呟いている。
また、カリヤ院長アレシアの会話で、『全てに於いて意味があり』『凡てに於いて忌みが明ける』と語りあっていた。
他にも、NPCに話しかけた時に無名の書についての話を聞くこともある。
プレイヤーには、断片的にだがその存在を事前に知らされている。

  • シド元帥も「歯車の巡り、想像以上に早い。雷が鳴る前に事を済まさねばな」とこの伝承を意識した発言をしている。1週目では意味不明だろうが、なりふり構わずオリエンス統一を急いでいるシドの思惑を伺わせる発言である。

FF4におけるミシディアの伝承のようなものか。


この一節だけを見れば、オリエンスに救世を与えるの存在(アギト)を思わせるものだと受け取れる。
事実、魔導院解放作戦時のエースが高々と謳い上げる様には、オリエンスを救う英雄の雄姿を見ずにはいられない。

しかし、本当に来たれる存在は、まったく別のものであった。
本作の物語を巡った後にこの伝承をもう一度見ると、そこに抱く感情がまったく違うものになっているだろう。


名前の元ネタはクトゥルフ神話の「無名祭祀書」からか。

  • この他にも、FF零式ではクトゥルフ神話が元ネタと思われるものが結構ある。
    エイボン地方やソトース海岸、インスマ海岸、そこを守る海岸の守護者などは連想しやすい部分。
    朱雀首都名も、劇中の表記からアーカムだと推測されている。
    最終話で登場する敵達も、異形のものたちと考えることもできる。
    そもそも、異なる世界で同じ神話が元にあるという設定のファブラシリーズなので、
    その体系で有名なクトゥルフ神話との親和性は必然的に高いといえる。

無名の書と言うと14章7節が有名だが、他の部分も人物紹介などで読める。
神々や神々が為した行為について言及されている部分もあるので物語の謎を知りたい人は必見である。


9と9と9と9と9と9と9が9を…