設定/【異端者】

Last-modified: 2020-10-22 (木) 09:13:12

FF12

イヴァリースを統治する「神」、オキューリアの一柱「ヴェーネス」のこと。
古代都市ギルヴェガンの最奥、ゲルン王とアーシェの謁見の際にヴェーネスの名を聞いた瞬間「異端者だ!」と声を荒げる場面がある。


少し詳しく説明すると、オキューリアの視点で見れば、ヴェーネスは秘中の秘である破魔石の秘密を勝手に人間に教え、神々の優位を崩し戦乱を扇動した裏切り者であることを指しての呼称であり、下記のような宗教的常識からはずれた言動をする信徒を指した言葉ではない。

FF14

ドラゴン族との戦争を続ける宗教国家イシュガルドにおいて、戦争に異を唱えたりドラゴン族と交わった者が異端者と呼ばれる。
イシュガルド史上において最初の異端者は「シヴァ」であるとされる。


光の戦士たちの働きによってイシュガルド正教自体が史実を婉曲・美化されたものであることが判明したため、この言葉の存在意義も揺らいでいることになる。


異端者審問官も居り、彼らに異端者判定されると「崖から飛び降りて無実を証明」しなければならない。
本当に異端者ならばドラゴン化して空を飛ぶし、そうでなければ死して無実を証明する。
異端者でなく運良く生き延びても、審問官に見つかればまた落とされるため元の暮らしには戻れない。
ちなみにその崖、プレイヤーも落ちるとHP1になるくらいには深い。

FFT

ラムザ(おそらく仲間達も)が貰ってしまう称号。
持っているだけで教会関係者から命を狙われそうな嬉しくない称号である。
さらに賞金までかけられ、ゲーム中もそのせいで戦闘になる場面もある。
が、基本的には普通に街の中に入れるし、賞金首の張り紙がしてありそうな酒場にも入れる。
おかげで、全然汚名になってないとプレイヤーにツッコミを入れられる事も。
あるいは、正式に除隊できる手柄に目が眩んで全滅した脱走兵や、賞金目当てに命を散らした爆裂団の二の舞を皆避けているのかもしれない。

  • 名もなき機工士不審人物はともかく、ルザリア聖近衛騎士カミュジャの暗殺者兄妹雷神元ライオネル騎士団長神殿騎士が揃ったメンツに迂闊に手を出す輩はそうそういまい。
    ちなみに、アルマはラムザを助けた以上、自分も異端者として扱われると言っていたが、EDを見る限り異端者認定はされなかったようだ。
  • 中世ヨーロッパとかだと家族の1人が異端者認定されでもしたら家族も割を食ったもんだがイヴァリースではそうでもないのかもしれない。家族があのベオルブ家の者だと言うのもあるかもしれないが。
    • 縁切りされたのかもしれない。勿論それだけで簡単に済むわけではないだろうがベオルブの家名と家長があのダイスダーグなので切抜けることはそう難しくはないだろう。
    • キリスト教においては異端の罪は異教よりも重いとされている。
      「真実の神に目覚めていない」異教者よりも、「間違った方法で神を崇めている」のがけしからんと。
      • 敵対者よりも身内の裏切り者の方が苛烈な仕打ちを受ける、というのは宗教に限らず集団・組織においては良く起こる。近親憎悪という奴である。

尚、この手の賞金首は、公開処刑して葬る場合が多いので、殺してしまうと賞金が減額になる場合がある。

  • 賞金首の張り紙には、DEAD or ALIVE(生死不問)かALIVE ONLY(生け捕り限定)とか書かれている場合がある。
  • なお、DEAD or ARVEは特大級にやばい奴にしかかけられないので少し戦果を挙げて勘違いした新人賞金稼ぎが調子に乗ってそれに挑み無残な最期を遂げるのはこの手のファンタジーによくあるお話。本作でもラムザ一行を狙った不逞浪人やゴロツキ、脱走兵などがそれにあたる。

PSP版に登場するバルフレアは「もう一人の異端者」らしい。


一応ベイオウーフも異端者。


グレバトス教に異端認定された後も、兵士斡旋所では普通に仲間を募れる。
奴らは無神論者か何かの集まりか?

  • それだけ教会の権威が下がってるということだろう。
    かなりあくどいことをしていても戦争中であるが故見逃されていた、という経験があるなら、戦争末期であるゲーム内では大した肩書きにならないのかも。
    また、仲間たちはあくまで異端者に雇われている「傭兵」で、異端者扱いされてない可能性もある。
    食うに困って、金の為、というのがまかり通っていただろうから(そういった連中を教会が救えない以上、強く出られない)。
    • 教会側が異端者とその傭兵を区別するとは思えんが。皆殺しにする方が簡単で口封じにもなる。
      食うに困ったにしても、同じ犯罪者に与するなら異端者に加担するより野盗に成り下がる方が手っ取り早い。
      実際、FFTにはこの手の傭兵崩れが多数登場する。
  • 自分としてもそこまで教会の権威が下がってる方がありえそうな気がする。
    なんと言っても低下した威信を回復するために新生ゾディアックブレイブを結成したり、わざと内戦を引き起こしたりとどう考えてもかなり切羽詰ってる印象を受ける。
    ちょっと違うがさすがに異端審問こそ行われないものの現在のキリスト教においても未だに破門(カトリックの場合)や戒規(プロテスタントの場合)と言う処遇は存在するが、中世であれば事実上の死刑宣告に等しかった。だが現在では別にバチカンに破門されても特に痛くも痒くもない(住んでる国にもよるだろうけど)。
    獅子戦争時のグレバトス教も似たような影響力の低下が起こってたんじゃないかねぇ。
    • 権威を保とうとして、あるいはしごく個人的な暴走で、異端者認定が続発していて、一般庶民からは「またかよ」程度の認識しかなかったのかもしれない。敬虔な信徒はラムザ達を拒絶しただろうが、ごく普通の一般庶民からすれば、例えば商店ならば「金さえまともに払ってもらえれば、相手が異端者だろうとなんだろうとかまわない」っていう感覚だったのでは?
  • 市民からしたらいくら影響力が落ちているとはいえ枢機卿を殺害し、
    出頭要請をしにきた異端審問官をその場で返り討ちにして逃走を図るような超危険人物がラムザ・ベオルブという男なので……。
    例えその辺をうろついていても関わりたくないから知らん顔して営業するということは十分にあり得る。
    まぁ骸旅団のように大量に一斉解雇された兵隊崩れがいるような時代だから今更というのもあるのだろうが。

しかし、酒場で困っている人の噂話を聞き、それを解決しに行く異端者の一行というのは笑ってしまうw
これも戦時中の混乱のせいなのか?


異端者という呼称は、公の上では教会の教えに背いた不徳な人間に与えられるもので、簡単に言うなら宗教上での犯罪者といったところ。
異端者に認定されると教会から異端審問官が派遣され、出頭して文字通り審問を受けた後、裁判を受けるように要請される。
上述の例に従うなら、異端審問官は犯罪者を捕まえに行く警察といったところ。
また神殿騎士団の場合は、秘密警察的な扱いになっている。

  • 異端審問官は教会の中でもエリート中のエリート。
    教会内外を問わず絶大な権限を持っており、騎士団であっても異端審問官には手が出せない。
    劇中では「いかにも」な感じのザルモゥの他、エルムドア侯爵も異端審問官の資格を持つ敬虔な信者。
    また、実はシモン先生もかつて高位の異端審問官として辣腕を振るっていたが、ゲルモニーク聖典を発見し教会の不正を知ったことで信仰心を失い、オーボンヌ修道院に隠居して聖典の研究に没頭していた。

ここまでが表向きの内容で、実際の異端審問は魔女裁判(負けが決まってる裁判)である。
これには教会が持つ権力思想が大きくからんでおり、
「教会の存続に関して不利な立場や情報を持つ人間は排除する」
「教会の威権を世に知らしめて利益を得る」
上層部の痴情や私怨で半ば合法的に抹殺する
という考え方から、異端者認定は目的の為に邪魔な人間を排除する口実でしかないのが実情である。
(実際に反抗活動している人間もいるのかもしれないが、とりあえず劇中では確認されていない)
仮に教会に従い、出頭してもほとんどの場合で異端者は極刑に処されるため、大半は要請を拒否して逃亡する。
こうなると「疑わしきは罰せよ」の精神で、本格的に指名手配やら賞金が懸けられ始め、異端者は一層不利な状態へと陥ることとなる。

異端者ラムザが教会にとって不利な立場にいる人間だったことや、グレバドス教会がいかに野心的で権力を欲しがっていたかはFFTプレイヤーならご存知のことだろう。

余談だが、現実の中世では、例え男であっても「男に化けた魔女」とこじつけられて処刑されるケースが存在したことなどから、魔女がモデルの一部になっているのかもしれない。

  • ちょいと魔女狩りと混じってる部分があるね、間違いじゃないんだが。

そもそも当初の「異端者」認定とは(少なくともキリスト教においての)「キリスト教の本道からズレた教義を広めようとしているもの」と言う意味合いが強かった。キリスト教自体が異端だった頃は当然大した問題ではなかったが、ローマ帝国に国教会として公認されて以後は主流派の主導権を守るために「異端」とされた宗派・思想を排除するために行われるようになった。主流派の方が異端はより遥かに強大な場合は異端派が駆逐されるだけだが、異端とされる宗派がかなり広範な支持を得ている場合は東方教会やプロテスタントのように「分裂」してしまったケースもある。

中世以後だとこの「異端」の扱いは大きく変化し、上記のように「個人」やより小さい集団をターゲットにした異端者認定が行われるようになる。教会(ローマ法王庁)が主導した異端審問・異端者認定と違いこれらは小さいコミュニティの中でそのコミュニティ内の異分子を捕縛し、裁判にかけ、場合によっては死刑にしたり追放する事を目的に行われたものが多い。要は教会や宗教の名を借りた公的な(かつ過激な)村八分政策だと言えなくもない。上記のように裁判があったとしても作中でアルマも言ってるように結論は最初から出ているようなものであり(そもそも異端者認定された時点でアウト)バカ正直に出頭する理由は確かにほとんど無い。

ちなみに「魔女狩り」と「異端審問」は必ずしもイコールではない。魔女狩りは基本的に異端審問の形を借りて行われたもので、結果も似たようなものだったが魔女狩りの場合だと「キリスト教徒内にいる非キリスト教徒をつるし上げる」事を目的としたもので、異端審問の「キリスト教徒だけど間違った教義を信じているもの」を追求する異端審問とは少し違う。ただ結局はコミュニティ内の異分子をあぶりだすと言う目的があったと言う意味では共通しているんだが。ちなみにイギリスではあまり大規模な魔女狩りは行われなかったが、その大半を行った(「魔女」を死刑に処した)魔女狩り将軍マシュー・ホプキンスと言う人物が存在し、彼は魔女認定した人達の財産を巻き上げてえらく金持ちになっている。語るに落ちたとはこの事だろう。

ちなみに異端者認定と破門は基本的にイコールである(破門された人は必ずしも異端者とは限らないが異端者認定された人物は破門もされたものと考えて良い)。教会の勢威が強大な場合は強力極まりない処置であり、カノッサの屈辱のように国王が法王に膝を屈するような事態になった事もあるが教会の勢威が衰えるにつれ「破門」が持つ影響力も相対的に低下する事となった。イヴァリースではまだ教会の勢威と言うのは(昔日ほどではないらしいが)強力なものらしいので、そう言う意味では異端者認定された後も結構自由にラムザが動けていたのはおかしいと言えばおかしいかもしれない。

  • 魔女狩りについては、「男に化けた魔女」というのは正確ではない。
    そもそも魔女を意味する「witch」という単語だが、実はこれは正確には「悪魔と契約し、妖術を行使するもの」を指し、女性だけを示す単語ではないのだ。
    悪魔との契約=性的交渉を伴うものであるため「witch(と見做された者)」には女性の方が多かったというだけで。
    「witch」及び「witch hunt」を日本語に翻訳する際に「魔女」「魔女狩り」としたのがそもそも誤訳なのである。
    本来の意味に従うなら、ヴォルマルフやローファルらルカヴィと契約した者たちこそ「witch」である。
    • 昨今「witch」はwizardの女性形のような扱いもされるが、本来は性別を問わない。
  • カノッサから時代は下り。「中世最初の近代人」とも呼ばれる神聖ローマ皇帝フリードリヒ2世はキリスト教とイスラム教が共存していたシチリアで生まれ、宗教上の偏見とは無縁に育った。だから教会とはいざこざが多く、その憤慨を文通友達のイスラム君主にぶちまけるまでになった。そして「異端認定」ではないが破門された状態(十字軍の出発を疫病のために延期したという、不可避かつ些細な理由による)で十字軍に赴き、交戦することなしに上記文通友達との交渉によってイェルサレムを自由都市みたいな扱いにして安全な巡礼が出来る状態を作った。しかし「イスラム殺戮なしの成果などけしからん!」とさらに敵視され、その後の破門解除や再度の破門などカトリックから目の仇にされ、その死後ルイ9世聖王(2度十字軍を起こして両方とも大失敗だったが、その敬虔さから死後列聖された)の弟シャルルが教会に焚き付けられて侵攻し王朝は滅亡、男子も多くが殺された。
    そこから更に時代は下り。イングランド王ヘンリー8世は男子をもうけて王朝を維持するために出産は絶望的な妻と離婚しようとするが、認めてもらえないので「異端上等!」とカトリックから離脱して英国教会を設立。そして修道院を解体してその財産を没収、大赤字の国庫に補填するなんてこともやった。その後も離婚と再婚を繰り返したが後継のエドワード6世は男子なく早世、ブラッディーメアリーとエリザベス1世の後王位はスチュアート朝に移る。なおルターを非難する論文を発表することで(それが出来るほどの学識の持ち主だった)教会から貰った「Defender of the Faith」の称号は離脱後に取り消されたが、その通達を無視して持ち続けて現在も英王の肩書きに残っている。
    フランス王の中で特に人気が高いアンリ4世はユグノー(カルヴァン派新教徒・当然異端)の首魁であり、カトリックにとって不倶戴天の仇敵だった。しかし継承した仏王位の安定・内乱終結のためにカトリックに改宗する。その際におそらく異端撲滅を誓わされたと思われるが実行することなく、後年ナントの勅令によって条件付きながらも新教徒の信仰を容認した。そして子のなかったマルグリット・ド・ヴァロワとの離婚(カトリックは快楽に寛容で、愛人はお好きにどうぞ、だけど継承者はきちんと結婚した正妻との子に限るとした)(どちらも好色家で大っぴらに愛人を囲い、ハーレム王と男妾の女王様との仮面夫婦だった)を教会に働きかけ、実現させた。教皇庁にとって忌々しい存在であり続けただろうに、どれだけ袖の下積んだのだろう
    歴史って面白い。