FFT
FFTに登場する義賊団。
五十年戦争時に骸騎士団として平民の義勇兵たちで結成され、正規の騎士団と変わらない働きをしたが、戦争後にはろくに恩賞が支払われずそのまま革命組織となった。
FFTのイヴァリースには亮目団など似たような組織がいくつかあるらしい。
頭目のウィーグラフは民衆による革命を目指しているとはいえ、その結束はあまり高いとは言えず、ギュスタヴのように盗賊まがいの行為に走るものもおり、支配層からは単にテロリスト集団としてしか認識されていなかった。
現実世界の歴史同様、左翼の過激派組織らしい内ゲバを起こしてその勢力を失い、北天騎士団の討伐作戦によって壊滅する。
- ストーリーの都合などもあったと思われるけど、あんまり「広範囲の民衆に支持されている」と言う感じもしなかった。印象としては学生運動に近い感じを受けたけど、どうなんだろう。
- 「ギュスタヴのように盗賊紛いの行為に走る者もおり」と言うより、元からそんな感じの寄り合い所帯だったんじゃないだろうか。そりゃ一部にはウィーグラフやミルウーダのように本気で畏国の現体制を打破しようと思っていたメンバーもいたと思われるが(ドーターの戦闘で捕まったと思われる骸旅団の捕虜も「我々は平等な世界を築くために戦っている誇り高き勇者だ」となかなかクサイ事を言ってくれる)単に食い扶持がなくなったんで合流したようなメンバーもいただろう。
また、ウィーグラフは「革命に疲れた愚かなギュスタヴ」と言っている事からギュスタヴや彼に同調した団員も最初は革命に燃えていたのかもしれない。
・・・正直ギュスタヴが「純粋な革命な闘士」だったとは思いにくいけど。- ザルバッグが侯爵誘拐に違和感を抱いていたことからテロリストといえど越えない一線を持っていた芯のある集団であった事は間違いない。
- 騎士と言うのは本来貴族制の末端に位置する存在であり、仕える主君あってこその騎士なわけだから正直平民の義勇兵で結成された部隊が「騎士団」を名乗るのはおかしいような気もする。
アルガスのような人間だったらそれだけでも思い上がってると感じるんじゃないだろうか。- ブレイブストーリーではっきり「骸騎士団」とあるんだし、勝手に名乗ったんじゃなく正式な名称だろう。
少なくともウィーグラフ、ギュスタヴ、ゴラグロスの三人は肩書きもちゃんと「騎士」になってるから、騎士の称号も与えられてたと考えられる(ギュスタヴは元北天騎士団所属だが)。
五十年戦争末期の畏国の情勢的に、こういう形ばかりの名誉称号が恩賞代わりに乱発されてたとしても不思議ではないと思う。 - 戦力不足を補う為に貴族が平民を募集して結成されたのであり、平民主体ではあってもれっきとした正規の騎士団である。
- 中世ドイツには領主が召使に武器や馬を与えて騎士に取り立てたという例がある。このような下層民出身の騎士はミニステリアーレ(Ministeriale)と呼ばれて正規の騎士とは区別されていたが、中には武功を立てて領主として出世した者もいた。骸騎士団の幹部もこういった名誉騎士的な扱いを受けていたのではないだろうか。
ついでに言うと、現実の騎士団は構成員全員が騎士だったわけではない。騎士に付き従う従者や宗教行事を仕切る司祭、巡礼者を治療・看護する修道士・修道女などもいた。骸騎士団が幹部以外は騎士の称号を持たない民兵の集まりだったとしてもおかしくないし、北天騎士団や南天騎士団も似たような構成だった可能性がある(そうでなければディリータが南天騎士団に入る道は非常に厳しくなるだろう)。
- ブレイブストーリーではっきり「骸騎士団」とあるんだし、勝手に名乗ったんじゃなく正式な名称だろう。
>骸騎士団
なんでこんな縁起の悪い名前にしたんだか
- あえて縁起の悪い名前をつけることで悪運?を追い払うとかなんとかって、MS鋼の季節でいってたよ!多分そんな感じじゃないかな。
- 松野世界の貴族は外道か無能しかいないことを考えると、初めから捨石だった気がする。
- 日本だと微妙に縁起が悪そうだけど欧米だと骸(と言うより骸骨、髑髏)等が逆に「不死」と言うと言うポジティブなイメージを持っていて、親衛隊とかのエンブレムに使われた事もある。
一番有名なのはSSの髑髏師団だろうけど、それのベースになったプロイセンの騎兵部隊の徽章も髑髏だった。 - 海賊旗の髑髏マークは「お前ら皆殺し♪」という意味で、自分たちが、という訳ではない。
- PSP版では共同戦線の亡霊騎士団があり本当に骸の騎士団が登場した。
とはいえ畏国の事情もわからんこともない気がする。
なにせ彼らがいくら頑張ったところで、戦争自体負けているのだ。賠償金も領土も取れてはいないだろう。
正式な騎士団にすら満足な恩賞があったのか怪しい中、彼らに支払われるべき金があったとは到底思えない。
- そう言う財政的な理由もあるとは思うけどやっぱりそこで全く何の恩賞もなし、と言うのはやっぱり貴族による平民軽視の態度が透けて見えてると思う。
賢く立ち回るんであればトップの数人を正規の騎士団に取り立てるとかして組織を骨抜きにしちゃえば良かったのに。- ウィーグラフ:危険思想の塊 ギュスタヴ:北天騎士団を追放された問題児 ミルウーダ:兄より過激。豆のスープ
飼い慣らすのは無理じゃないだろうかw- ウィーグラフは神殿騎士団の経緯を見るに案外権力に弱い一面があるし、ギュスタブも素行はともかく情勢を見極める目はある。
ただウィーグラフなんかは貴族社会でも本当に出世しちゃいそうだから、飼い殺しにしたのは賢明な判断だったかもしれない。 - 神殿騎士団に降ったのは敗北の果てに妹も仲間も全てを失ったのが原因。心が折られてしまえば誰だって誘惑に抗えなくなるので致し方ない面もある。
- ウィーグラフは神殿騎士団の経緯を見るに案外権力に弱い一面があるし、ギュスタブも素行はともかく情勢を見極める目はある。
- 財政に報奨を出す余裕が無いのは間違いないのだろうけれど平民は重税を課せられ何ヶ月も豆だけのスープ。かたや貴族は飢えとは無縁。民に与えることのできない国家から人心が離れるのは世の理。
- ウィーグラフ:危険思想の塊 ギュスタヴ:北天騎士団を追放された問題児 ミルウーダ:兄より過激。豆のスープ
- これに関しては元寇を撃退したものの御家人に恩賞が出せず(戦争には勝っていても何も得るものはなかったので当然だが)、御家人に不満を抱かせる事になってしまった鎌倉幕府の状況と似ている。そりゃ政権側としては得るものがなかったんで恩賞の出しようがないと言うのはあるだろうが、実際現地で戦った御家人(畏国の場合は騎士団)にして見れば命を懸けて戦ったのに(また色々必要経費もあったと思われる)なんの恩賞もなし、では困るだろう。
- 実際この恩賞が無かったことへの不満が鎌倉幕府の終焉に繋がっているので恩賞の未払いというのはそれほど重大なことである。ちなみに秀吉の朝征も似たようなものでその結果も同様となっている。
- ギュスタヴは北天騎士団時代から略奪や虐殺などの非人道的行為が問題視されており、恐らく骸騎士団に移ってからもその悪癖が治っていたとは(後の骸旅団時代の所業からして)思えない。
そうなると報奨どころか骸騎士団そのものが連帯責任として処罰対象になってもおかしくないので、その罪への恩赦が報奨代わりだったんじゃないだろうか。
というか義勇兵(正義のために立ち上がった戦士=報奨目当てではない)を名乗っていた癖に報奨がないことを理由にテロするとか恥知らずもいいとこである。- ↑ブラック企業よりひどい言い種。要は「働きたいというから働かせてやったのに給料払えなんて生意気だ」って発言だぞ。
- ↑↑ギュスタヴの責を問うなら北天騎士団時代からの素行であり骸騎士団からすれば責任を押し付けられた格好にしかならない。そもそも勘違いしているが骸騎士団(というか義勇兵)は公募であり報奨も約束されていたもの。貴族が裏切ったから困窮し、戦う以外に生きる方法が無いところまで追い詰められた結果が骸旅団。
- ↑公募した貴族的には「戦争に負けたんだからお前らは任務を果たしてませーん! だから報酬もなーし!」という言い分なのかも知れない。当然ただの詭弁だが。
旅団とは近代軍制では1500~6000人ほどで構成される部隊のこと。
もっとも、骸旅団の兵員数とはあまり関係無いと思われる。
brigadeの和訳が旅団だがbrigadeの原義は「戦闘集団」であり、「(同じ思想を持った)人々の集団」を意味する。例えば英語ではFire brigadeで禁煙団体。
戦争中は「義勇兵団」であり、その後は「反政府団体」というダブルミーニングなのかもしれない。
…余談だが北天騎士団による掃討作戦で3000名以上の死傷者を出す。
(ちなみに現実世界では一般に部隊の三割が行動不能になると『全滅』扱いされる)
- 元々何人所属していたのかは分からないが反体制に転じた時に全員がついてきたとは思いにくく、また闘争中に脱落したメンバーもいたはずなので掃討作戦での「3000名の死傷者」と言うのは本当に「全滅した」と考えて良いのではないかと思われる。
実際これ以後骸旅団が活動したとか復活したと言うような話は聞かないし。 - ちなみに噂話では「捕らえた盗賊は約七百名、死亡者は約三千人」となっている。
「北天騎士団関係者」の話し、と言うのがどうも最近の週刊誌ネタっぽいが情報が正確なら合計3700名、確実に「壊滅した」と言って差し支えないだろう。- 関係者の話は「ウィーグラフの逮捕も時間の問題」っていう部分で、逮捕者・死者の数に関しては「当局の発表」だから公式ソースだね。
あくまで民衆向けのアナウンスだから数字が盛られてる可能性は十分にあるが、殲滅に4騎士団を動員する必要があった訳だから、骸旅団が数千人規模の組織だったことは間違いなさそう。 - イグーロス城襲撃時点における骸旅団の残存兵力は数十人。つまり約97%の損害である。
最後の最後まで残ったのは50名。ウィーグラフと共にジークデン砦の包囲から脱し、ザルバッグの追撃を受けた。
- 関係者の話は「ウィーグラフの逮捕も時間の問題」っていう部分で、逮捕者・死者の数に関しては「当局の発表」だから公式ソースだね。
- 重箱の隅をつつくような豆知識なのだが、旅団というのは国民組織的な軍隊の設立と共にできた規模を示す「単位」で、騎士団といった職業軍人の時代よりも後の概念である。
兵員のバランスは物によってまちまちだが、即席の義勇軍というあたり諸兵科連合ではなく、戦士のみで揃えられた単一兵科部隊だったと思われる。
こうした部隊は損害に強く、補充も簡単である。練度の低い義勇兵でも容易に戦力に組み込める。
ただし、中世の軍組織にはつきものなのだが、単一兵科は兵站の概念がないため「補給兵=歩兵」となることがほとんどである。要するに戦地での略奪が補給の主たる手段になる。
史実では時に戦士団の後ろに倍以上の「盗賊まがいの」彼らの扶養者が付き従う事態もしばしばだったと伝えられる。
骸旅団も最終的には食い扶持目当ての群衆がごった返す大所帯になったことは想像に難くない。
しかし奪う敵が存在する戦時ならともかく、平時にあっては最早自国の畑を食い荒らすイナゴである。
解散せずに闘争を選んだのはもうそれ以外に養う手段が見つけられない止むに止まれぬ部分もあったのだろうが、民衆の支持を得られず、蛇蝎のごとく忌み嫌われて滅ぼされるのは当然であったのかもしれない。
イメージ的には明治維新の時に新政府側に「使い捨て」にされた赤報隊に近い感じがする。ただしこちらは平民出身者が多かったものの完全に平民だけの部隊だったわけではなく、また体制側の対応も「恩賞を出さない」と言う程度のものではなく「偽官軍」扱いして隊長の相楽を処刑すると言う徹底したものだったが。
- 物語的には三国志の黄巾党を彷彿とさせる。英雄達が初めて登場する事件であったり、首領には目的意識があったものの末端は単なる野盗集団になっていたところなど
- 赤報隊は一応正式な官軍の所属ではあったが、命令無視の常習犯・略奪行為も日常茶飯事・新政府軍に無許可で「年貢半減」など勝手な公約の宣言、といった問題点が多々あったため処刑されても当然な無法集団ではあった。
骸騎士団もギュスタヴが色々やらかしていた(それどころか骸旅団になってからは団全体が悪行に手を染めていることから、骸騎士団の時点で下地としてギュスタヴに追従して「染まった」団員も少なくなかったはずである)のに、処罰も組織解体もされていないだけむしろ大恩情といえる。
この上で報奨を望むとか高望みに過ぎるわけで……。- 骸騎士団は貴族が必要だったため結成した組織で報奨自体も元々約束されていた。ギュスタヴも厄介払いで押し付けられたのでその素行を責めるのは骸騎士団からすれば責任の押し付けである。命をがけで国に尽くしたのだから報奨をよこせは正当な要求である。
- ↑厄介払いとはいえギュスタヴのテロ紛いの事案に荷担していた団員もそれなりにいたようだから、「正当な要求」とは言えないのでは……?
- 骸騎士団は貴族が必要だったため結成した組織で報奨自体も元々約束されていた。ギュスタヴも厄介払いで押し付けられたのでその素行を責めるのは骸騎士団からすれば責任の押し付けである。命をがけで国に尽くしたのだから報奨をよこせは正当な要求である。
ウィーグラフ以外頭脳面での優秀な人材がいない感じだし(副長があれだし)、彼もまじめすぎて頭固いし、強盗誘拐も表面では禁止してたみたいだし、スポンサーもいないようだったので資金繰りには相当困っていたと思われる。
- 史実の黄巾党とかは外国が資金源になってたりするが…。
ウィーグラフは国家転覆ではなく貴族の意識改革が目的だったのでそれも出来なかったんだろう。 - 恐らく資金繰りに困ったからという理由で骸旅団の盗賊行為が始まったのではないだろうか。
ウィーグラフには「我々を支持する民衆からの支援です」とか言って誤魔化して。
で、それが常態化して革命集団からただの強盗集団に成り下がったと。
ギュスタヴが副団長になってたのもそこらへんを上手くやってたからかも知れない。
何気に発音しづらい名前である。本人は正しく発音しているつもりでも「ムクロロダン」「ウクレレダン」などに聞こえてしまう悲しい名前。
- ついでに漢字もよく間違えられる。
×躯旅団
◯骸旅団
どちらも「むくろ」と読む(意味も同じ)ので紛らわしい。変換候補も前者の方が先に出てしまう。
高い理想を掲げたものの現実の壁を越えられず、ただのテロ集団として葬り去られることとなった。しかし彼らの残した爪跡は大きく後の獅子戦争の遠因となった。さらにはこの争乱はラムザとディリータの人生を大きく変えそれはイヴァリースの変革へと繋がった。何とも歴史の妙味である。
主な構成員
ウィーグラフ・フォルズ…団長。
ミルウーダ・フォルズ
ギュスタヴ・マルゲリフ…副団長。
ゴラグロス・ラヴェイン
FF14
都市国家「アラミゴ」最後の王にして、最悪の暴君テオドリックの親衛隊。
リトルアラミゴの住人からは悪逆の限りを尽くした部隊として忌み嫌われている。
骸旅団の残党が盗賊化して一般人から金品を巻き上げている。
現状、良いところが微塵も見つからない盗賊団であるが、リトルアラミゴの住民が「私たちの革命は帝国に利用され、故国を滅ぼした」と語っており、盗賊化した骸旅団残党の頭目の言動を見る限り、彼らにもなにかしら事情があった模様。
FFTでは革命を目指す反政府団体だったのが、本作ではまさかの(元)体制側である。
まぁ結局野盗集団に落ちぶれたのは同じだが。