アドゥリンの魔境/降り注ぐ、奇跡の煌めき

Last-modified: 2014-11-12 (水) 03:01:33

・降り注ぐ、奇跡の煌めき

進行内容
 ハデスは倒れ、
 世界樹の力……命を育む黄金の光が、
 東ウルブカの地に降り注ぐ。
 アドゥリンへと帰ろう。


  1. 神の化身から自動的に進行。
     
    Arciela : この光は世界樹の……?
    Sajj'aka : 脱出の際に見えた
     世界樹……その力が降り注いでいる。
    Sajj'aka : 命を育む、黄金の光よ。
    Arciela : 命を……。
    Morimar : 女王さん、無茶しやがったな……。
     また多くのもんに、助けられちまったなぁ。
    Sajj'aka : そうだな。
    Morimar : 姫さん。
     それと、[Your Name]……。
    Morimar : よく頑張ったな。
    Morimar : そして、最後の戦いに
     立ち会えなくて、すまなかった……。
    Arciela : いいえ、そんな……。
    Morimar : いや、おまえさんらの活躍で
     冥王ハデスの脅威は晴れたんだ。
     古きものを代表して礼を言うぜ。
    Morimar : ありがとうよ……。
    Morimar : まあ、事態がすぐに
     好転するほど、世の中は甘くねえからな。
     むしろ、大変なのはここからだ。
    Morimar : さあ、戻ろうぜ。
     わしらの還るべき場所によ。
    Arciela : はい!
    Arciela : 私たちも帰ろう、アドゥリンへ。
     
  2. ケイザック古戦場から西アドゥリンへ移動するとイベント。
     
    Tiana : あ、[Your Name]さん!
    Tiana : ああっ!
     おひめさまもー!
    Arciela : え……!
     ティアナ、ちゃん……?
    Tiana : ありがとう!
    Tiana : どうしたのって、
     助けてもらったら、お礼は当然です!
    Tiana : あたし、夢を見ました。
    Tiana : まぶしい金色の光の中から
     おっきくて真っ白なドラゴンに乗った、おひめさま、
     そして、[Your Name]さんを!
    Tiana : それですっごい光に包まれて
     目をつむって、目を開けたら、おじぃちゃま……。
    Tiana : それに、パパに、ママ。
     みんなが、ティアナを囲んで泣いていたの。
    Tiana : ティアナはずっと寝てたって。
     最初はよくわからなかったのですけど……
    Tiana : すぐわかりました!
    Tiana : おひめさまと
     [Your Name]さんがね!
    Tiana : ティアナを
     森で助けてくれたときみたいに、今度は、
     なが~い夢から覚まさせてくれたんだって!
    Tiana : そうなのですよね?
    Tiana : ううん、
     夢じゃないのです!
    Tiana : [Your Name]さん、
     聞いてください。
    Tiana : ティアナは
     おひめさまに助けてもらったときに、
     魔法って、すっごいなって言ったの、
     覚えてますか?
     
    覚えてる?
     はい
     いいえ
     
    「はい」
    Tiana : えへへ、
     嬉しいのです!
     
    「いいえ」
    Tiana : むー!
     ……ほんとに覚えてないのです?
     
    Tiana : おっきくなったら、
     あんなふうに魔法を使えたらいいなって、
     あのとき思ったのです。
    Tiana : でも……。
     ティアナは決めました。
    Tiana : ティアナは
     [Your Name]さんみたいに
     なりたいのです。
    Tiana : 開拓者になるって決めました!
    Tiana : そして、おひめさまみたいに
     森と仲良しで、たーっくさんの動物たちと
     いーっぱい友達になるのです!
     
    なにか言う?
     大変だぞ
     ライバル誕生だな!
     
    「大変だぞ」
    Tiana : はい!
     大変でも、頑張るのです!
     
    「ライバル誕生だな!」
    Tiana : ライバル!
    Tiana : ティアナ、負けません!
     
    Tiana : これから
     みんなで修業なのです!
    Tiana : それじゃあ、またね!
    Tiana : [Your Name]さん!
     おひめさま! ありがとーーー!
     
  3. 東アドゥリン・アドゥリン城門前のPloh Trishbahkに話しかける。
     
    Ploh Trishbahk : はい?
     許可、ですか?
    Ploh Trishbahk : 問題ございません。
     [Your Name]様が来られることは
     事前に伺っておりますので。
    Ploh Trishbahk : さあ、どうぞ。
    (場面移動)
    Arciela : あ、[Your Name]。
    Arciela : この部屋であなたと
     一緒に話すことも多くなりましたよね……。
    Arciela : もう何回目かな?
     ふふ、ちゃんと数えておけばよかったかも。
    Arciela : え、あれですか?
     ……野菜のジュースです。
    Arciela : 朝一で収穫された
     野菜で作ってもらったの。
    Arciela : シビック・アボレタムの
     チャルヴァヴァさんが届けてくれたんです。
    Arciela : 一口飲んでみますか?
    Arciela : アドゥリントマトをベースに
     菜園で取れたほかの果実をミックスして味を
     調えてみたんです。
    Arciela : ……どうかな?
     
    どうだろう?
     とっても甘い
     うぐっ……!
     これは、間接キス……?
     
    「うぐっ……!」

    「うぐっ……!」
    Arciela : どうしたんですか!?
    Arciela : [Your Name]。
    Arciela : 「毒を盛ったな」
     ……なんていったら怒りますよ?

     

    なにか言う?
     毒を盛ったな
     ……悪ふざけでした
     (ぼそぼそ……)

     

    「毒を盛ったな」
    Arciela : もう!
     そうなら、わたしも倒れてます!

     

    「……悪ふざけでした」
    Arciela : ほんとにもう、
     仕方ないですね、[Your Name]は。

     

    「(ぼそぼそ……)」
    Arciela : え?
     なんて言ったんですか?

     

    なにか言う?
     ……悪ふざけでした
     ……を見る
     ま、マリアミ渓谷……!?

     

    「……を見る」「ま、マリアミ渓谷……!?」
    Arciela : もう、
     あなたって人は……。

     
    「これは、間接キス……?」
    Arciela : え?
    Arciela : ……てっ!?
    Arciela : ちっ、ちち、違います!
     まだわたし、口をつけてませんから!!
    Arciela : 味を聞いてるのに
     なんてこというんですか! もうっ!
     
    「とっても甘い」
    Arciela : [Your Name]も
     そう思う?
    Arciela : あの菜園では、まだ粒も小さくて
     収穫量もそれほど多くないけれど
     ……それでもこんなに美味しい。
    Arciela : 森で採れた苗が、
     こうして成長して、実を付けていく……。
    Arciela : 森で採れたものというだけで
     まだ多くの人が、抵抗を持っているけど……
    Arciela : いつか、アドゥリンのみんなも
     こうして食べたり飲んだりしながら、
     笑いあえる日がきますよね!
    Arciela : わたし、これから
     どんなに歳月が過ぎようと、きっと今日の
     この味を忘れないと思う……。
    Arciela : [Your Name]に
     飲んでもらえてよかった!
    Arciela : こほん。
     忘れないといえば……。
    Arciela : わたし、この前
     ここであったこと忘れないよ。
    Arciela : こうすると、ね。
     いまでも、あなたの熱を感じるの……。
    Arciela : あの頬の痛み。
     でも、それはあなたからの優しさ……
     ううん、心の強さ……なのかな。
    Arciela : それを分けてもらった。
    Arciela : わたしはそう思ってるよ。
     
    なにか言う?
     まだ痛む?
     ……強すぎた?
     あのときは、ごめん
     
    「まだ痛む?」
    Arciela : ええ、痛みますよ。
    Arciela : とっても!
     
    「……強すぎた?」
    Arciela : はい。
    Arciela : ひとに手を上げるなんて
     [Your Name]はひどいです。
     
    「あのときは、ごめん」
    Arciela : 許さないっていったら、
     どう責任を取ってくれますか……?
     
    Arciela : あはは、冗談ですよ。
    Arciela : お返しです♪
    Arciela : あのね、[Your Name]。
    Arciela : あなたと初めて出会ったとき。
     不思議な予感があったんです。
     ここから何かが始まる……というような。
    Arciela : あなたの周りには、
     アドゥリンの誰とも違う風が吹いている。
     そんな気がしたの。
     
    なにか言う?
     風が?
     ……
     
    「風が?」
    Arciela : ……うん、そう。
     
    「……」
     
    Arciela : 今ならわかる。
     [Your Name]の周りに吹いているのは、
     「変化」という名の風……。
    Arciela : わたしは──
     わたしたちは、立ち止まっていた。
    Arciela : 目の前で起こっていることを、
     ちゃんと見ようとはしていなかったの。
    Arciela : 世界樹が枯れつつあったことも、
     冥宮がふたたび開かれつつあったことも、
     知らなかった。
    Arciela : そんな長い凪の状態を
     あなたという風が吹き、そして……
     街に、アドゥリンに変化を与えた。
    Arciela : 最初は緩やかに……
     次第に大きく広がって、わたしたちは
     知らないうちにその風を背に受け
     一歩ずつ歩みはじめ、いまこの時がある……。
    Arciela : あなたのおかげです。
     [Your Name]……。
    Arciela : おぼえているかな?
    Arciela : わたしたちは弱くても
     大切なひとのためになら強くなれるって話。
    Arciela : みんながみんな強くない。
     願うことしかできないけれど……。
     その気持ちを大切にすれば、きっと強くなれる。
    Arciela : ……わたしは、
     ずっとそう信じて願っていたの。
    Arciela : でも、
     きっとわたしだけじゃない。
    Arciela : 森に生きるもの全て……。
     森の守護者である七支公たち、森の精霊たち
     リフキンたちも、きっと……。
    Arciela : ひょっとしたら、
     開拓者に危害をあたえるものたちでさえ……。
    Arciela : ありがとう、
     [Your Name]。
    Arciela : アドゥリンを……
     ウルブカの森を護ってくれて……。
    Arciela : そして……。
     わたしを最後まで護ってくれて……。
    Arciela : 私……
    Arciela : あなたのことが……
     本当に……
    Arciela : …………。
    Arciela : はい?
    Grennith : ……アシェラ様。
     十二当主様方から大事なお話があるとのことです。
     晩餐会場のほうへお越しください。
    Arciela : あ、うん……。
     すぐいくわ、グレンエス……。
    Arciela : ありがとう。
    Grennith : ……お急ぎを。
    Arciela : ……。
    Arciela : あの日から
     まだ、みんなと和解できてないんだった。
    Arciela : 大変なことばかり
     続いてたから……
    Arciela : ううん、違う。
     理由を作って、忘れようとしてたんだ。
    Arciela : ちゃんと向き合わないとだね。
    (暗転)
    Arciela : あ、あの……。
    Hildebert : ……。
    Arciela : イルドベール、様。
    Hildebert : アシェラ殿。
     どの面下げてここにいると思われても仕方がない。
    Hildebert : そなたの言う通りだ。
    Arciela : え……。
    Hildebert : ……そうだ。
     我々はいつしか、互いの言い分を押し通すことだけに
     躍起になって、国を、民を顧みていなかった……。
    Hildebert : 最初はそうではなかった……。
     目指すべきものは一緒だったはずなのだ。
    Hildebert : ……いや、もはや
     なにをいっても言い訳にしかならんのはわかっている。
    Hildebert : そして、わしは……
    Hildebert : 偽りなくまっすぐに貫く
     そなたの正論に、すっかり頭に血が上ってしまった。
    Hildebert : いや、だからといって
     わしはいってはならぬ、言葉を口に……。
    Hildebert : 出てしまった言葉を
     いまさらなかったことにはできない。
    Hildebert : 許されないことだ。
     ……それでも、謝らせてほしい。
    Hildebert : アシェラ殿。
     あのときは本当に申し訳なかった……。
    Chero-Machero : よ、よう、アシェラ。
    Arciela : え、チェイロマチェイロ様……?
    Amchuchu : そそ、びっくりしたでしょ!
    Amchuchu : ……って、あれ?
     あんまり驚いてない?
    Amchuchu : ま、別にいいか。
    Amchuchu : ちょっと前にさ、
     国中に黄金の光が降り注いだでしょ?
    Arciela : 世界樹の……。
    Amchuchu : へ、世界樹?
    Amchuchu : まあ、なんでもいいんだけど
     あれのあとすぐね、いきなり飛び起きたのよ。
    Amchuchu : 俺は真理を見た!
    Amchuchu : とか、意味不明なこと叫んでたけど。
    Chero-Machero : 意味不明じゃねー!
     俺は見たんだ、真理ってやつを、この目でっ!
    Amchuchu : はいはい、真理真理。
     真理はあとで聞いたげるから、黙れ。
    Amchuchu : まあ、こいつがこんなだから
     アシェラもさ、察しがついたんじゃない?
    Arciela : まさか。
    Amchuchu : そゆこと。
    Amchuchu : あの円卓の間での騒動のあと
     あたしら十二家のゆかりの者たちの間で起きた
     原因不明の意識喪失の被害者ね……
    Amchuchu : みーんな、意識が戻ったわ。
    Arciela : ……!
    Arciela : よかった……。
     みんなが無事で、本当に……。
    Arciela : ティアナちゃんも
     夢じゃ……夢じゃ、なかったんだね……。
     よかった……よかった……。
    Chero-Machero : あ、あのよぅ……
     俺も悪かったよ。あれよあれよと
     その場の流れに乗っちゃうクセがさ……。
    Amchuchu : そうそう、悪い癖だよね。
     言い訳がましいところもそうだしさ。
    Amchuchu : これを機に、マリアミ渓谷よりも
     深~く反省してもらわないとだよねー。
    Chero-Machero : ダァー!
     横から茶化すんじゃねーよ、アムチュチュ。
     俺はなぁ、至って真面目にだなぁ!
    Amchuchu : だったら素直に
     謝ればいいだけでしょ。
    Amchuchu : 計算早いクセに、あったま悪いわね。
    Chero-Machero : ……ぐぅ。
    Chero-Machero : ごめんなさい。
    Gratzigg : アシェラ殿。
     それと、開拓者の[Your Name]。
    Gratzigg : お主らがなにをしていたか。
     大体のところは、話を聞いている。
    Gratzigg : こうして我らが
     この場に再び一同が集まるという、きっかけを
     作ってくれた者達からな。
    Arciela : ……きっかけ、を?
    Vortimere : お久しぶりです、アシェラ殿。
    Ingrid : ……ふん。
    Arciela : ヴォルティミア様……。
     イングリッド……。
    Reginald : それと、彼だ。
    Morimar : よう、姫さん。
    Arciela : えっ、モリマーさん!?
    Morimar : ちっとばかし
     そこのおねーちゃんとはワケアリでな。
    Morimar : おまえらと別れた後
     森で引っ掴まって連れてこられたは、いいがよ……
    Morimar : 当主様らの前で
     いきなり斬られて、わしの傷が治るのを
     見せる羽目になるとは思いもしなかったね……。
      
    Morimar : ひでえ女だぜ、ったく。
    Ingrid : 冥王もいいですけどね。
    Ingrid : 名家同士の問題を蔑ろにして
     あちらこちら飛び回るのはどうかと思うわ!
    Ingrid : あなたたち、冥王の件が
     片付いた後どうするかなんて、
     どうせ塵ひとつも考えてなかったんでしょう?
    Ingrid : あまりに見てられないから
     こっちのほうは、なんとかしてあげたのよ!
    Ingrid : 感謝しなさい!
    Vortimere : イルドベール殿……。
     そして、各名家の当主らには、私から説得した。
     私も権力に目がくらんでいた一人だから。
    Vortimere : 罪滅ぼし……ではない。
    Vortimere : 私は大きな過ちを犯した。
     そして、身を引き、外から国の内情を見ることで、
     やっと気づいたのだ。
    Vortimere : 自分たちが
     やってきたことの愚かさに。
    Vortimere : これで、犯した罪が
     軽くなるとは思っていない。
     仮にも聖職者の端くれ、アドゥリンの法に則り
     罰を受ける覚悟はできている。
    Vortimere : むしろ、その境地だからこそ
     気づき……このように行動できたのかもしれない。
    Vortimere : アシェラ殿。
     イングリッドを赦していただき感謝します。
     すべての責任は私にある……。
    Vortimere : なんなりと罰を受けましょう。
    Ingrid : ……。
    Margret : あの日、君たちに取った行動は
     たとえどんな理由があったとはいえ、
     許されるものではない。
    Margret : この場にいる皆がそれを理解し
     深く反省している……そのことを伝えるために
     集まったともいえるんだ。
    Margret : 本当にすまなかったね、アシェラ。
     そして、[Your Name]……。
    Lhe Lhangavo : アドゥリン家を除く
     あたしら十一の名家は、今後一切
     派閥争いを行わないことで合意した。
    Lhe Lhangavo : ま、上の体制がかわることで
     すぐに下の者たちへ波及するのは難しいだろうけどね。
     そこは、これまで以上に頑張るっきゃないだろ。
    Lhe Lhangavo : あたしら当主の
     腕の見せ所ってやつさ。
    Flaviria : あたしは推進派っていっても
     元々どっちでもいい派だし。
     全員一丸で進むってのは、いいんじゃないのー。
    Chero-Machero : おまっ、先に
     おいしい台詞いいやがって!
    Flaviria : あっはっは。
     仲良きことは美しきかなってね~♪
    Amchuchu : フラヴィリア。
     あんた、よく会議すっぽかしてたけどさ
     これからは、そうはいかないわよ~。
    Amchuchu : そこんとこ、わかってんの?
    Flaviria : ……はっ!
    Hildebert : アシェラ殿。
     アドゥリン家……いや、貴女には我々十一の名家を
     ひとつに取りまとめていただきたいのだ。
    Hildebert : そう、初代王が掲げた
     あのアドゥリン旗の剣のように、再び……。
      
    Hildebert : お願いできないだろうか。
    Arciela : …………。
    Hildebert : ……やはり、
     我々の過ちを許してはくれないか。
    Arciela : ……いいえ、いいえ。
     許すとか、許さないとか、そうじゃありません。
    Arciela : わたしのほうが
     あれだけひどいことを言ったのに……
     そんな、そんなことを、言われるだなんて……。
    Arciela : 全然、思ってもなくて……。
    Arciela : わたしのほうこそ
     みんなに謝らないとって、思ってて……。
    Ikhi Askamot : そんな……こと無いよ。
    Ikhi Askamot : わたしたち、こそ……
     支えになってあげられなくて、ごめん……。
    Arciela : いいえ、いいえ……
     そんなこと……。
    Arciela : わたし、こんな……。
     こんなに嬉しいことなんて、ない、です……。
    Arciela : ありがとうございます。
     そして、わたしのほうこそ、本当に……
    Arciela : 生意気な娘で、ごめんなさい……!
    Svenja : アシェラ……。
    Arciela : お申し出、とても嬉しいです。
    Hildebert : おお、では……!
    Arciela : いいえ……。
     アドゥリン家には……わたしには、あにさまがいます。
     だから、その願いには応えられません。
    Arciela : ごめんなさい。
      
    ??? : ならば、私が家督を
     おまえに譲るといえばいいということかな。
    Arciela : え……?
    Ygnas : この姿では久しぶりだな、アシェラ。
    Arciela : あに、さま……?
    Ygnas : おまえの活躍は、
     ずっとみていたぞ……。
    Ygnas : 十二家の騒動から孤立し
     尚も前へ進む、あの姿こそ、国を導くもの……。
     そう、王たる者の資質そのものだ。
    Ygnas : わたしは、そう確信した。
    Ygnas : オーダーサインは
     継承者の証であり、わたしはそれを拒否し
     開拓の道を選んだ。
    Ygnas : 本来であれば
     宝物庫で埃をかぶっていてもおかしくなかった
     あの剣を、おまえは気に入り、その手に収めた。
    Ygnas : ……思えば、そのときから
     もう未来は決まっていたのかもしれないな。
    Arciela : そんな、買い被りすぎです……。
    Ygnas : さきほどの話だが……
    Ygnas : イルドベール殿に
     頼んだのは、わたしなんだよ、アシェラ。
    Arciela : あにさまが……?
    Ygnas : おまえは
     この場にいる誰よりも国のことを考え……
     そして、行動で示したのだ。
    Ygnas : おまえが体験し、
     その目で見た世界のことは、話したところで
     多くの者は理解できまい……。
    Ygnas : だがな、そうした
     広き世をみた、おまえだからこそ導ける
     新たな未来というものがある。
    Ygnas : 私からも願おう。
    Ygnas : この国、アドゥリンを
     よりよき未来へ、おまえの手で導いてくれ。
    Ygnas : 頼む、アシェラ。
    Arciela : はい……喜んで!
    Arciela : こんな……
     こんな、わたしでよければ、是非。
    Arciela : ですが、
     わたし一人ではありません。
    Arciela : どうか、皆さんのお力を
     このわたしにお貸しください。
    Arciela : よろしくお願いします!
    Hildebert : では、アシェラ殿
     早速だが、宣言をお願いできますかな。
    Arciela : えっ、宣言ですか!?
    Arciela : そんないきなり……
     わたし、なにも、考えて……
    Ygnas : アシェラ……。
     おまえの思う、おまえだけの言葉を
     ここにいる皆が求めている。
    Ygnas : 形式にこだわる必要はない。
    Ygnas : おまえが思い願う
     国の形をそのまま言葉にすればいい。
    Arciela : …………。
    Arciela : ……はい。
    Arciela : わたしは自らの足で歩き
     そして、直に森に触れることで、多くのことを
     知り、学びました……。
    Arciela : それは決して一人で成せることではなくて
     たくさんの人の支え、協力があって
     いまのわたしがあるんです。
    Arciela : ……開拓については
     賛成も反対もあるでしょう。
    Arciela : 衝突もありました。
    Arciela : でも……
    Arciela : だからこそ、これからの未来
     アドゥリンはより一層、十二家の繋がりが
     必要になると思っています。
    Arciela : …………。
    Arciela : 森も深く傷ついていました。
    Arciela : わたしは、大地の理を重んじ
     自然の声を聴き、森とともに発展を目指したい。
    Arciela : わたしたちが考え、感じるように
     その姿かたちは違っても、森も人と同じ生命なんです。
     互いを尊重し、生を享受し、未来へ向けて……
    Arciela : ともに歩んでいきたい。
    Arciela : どうかそのために、
     皆さんのお力を、わたしにお貸しください。
    Arciela : この剣の輝きと――
     初代王オーグストの掲げた旗の下に――
    Arciela : 揺るぎなき結束を
     ここに誓いましょう。
    Arciela : 神聖アドゥリン都市同盟の
     新たな黎明を、ここにいる皆さんとともに
     築き上げる事を……
    Arciela : アシェラ・V・アドゥリンが、
     ここに宣言します!
    Morimar : (ヘッ、収まるとこに
     しっかり収まったみてえじゃねえか。)
    Morimar : (いつの間にか立派になってよ。
     嬉しいもんだね。)
    Morimar : (もう大丈夫だ、この国は安泰よ。)
    Morimar : ([Your Name]。
     わしらの役目もこれで終わりだな。
     さ、退散といこうや……。)

アドゥリンの魔境
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神の化身降り注ぐ、奇跡の煌めき若き指導者