■ 第3節<礼拝の意味>
バハムート率いる真龍たちの目的を知った
一行に告げられるは、男神の真実。
ナグモラーダは4つ目のクリスタルの
ありかを教えてくれたが、プリッシュに
貸したアミュレットを取り戻してから来いという。
■ タブナジア地下壕・プリッシュの部屋
Ulmia:プリッシュ!
Priche:あ、みんな!
ひっさしぶりだなー!
Prishe:すげえ退屈してたんだ!
みんな、俺の部屋によくきたぜぇ!
Tenzen:プリッシュ殿、
元気そうでなによりでござる。
Tenzen:しかし、今回のこと、まことに申し訳ない。
Tenzen:プリッシュ殿がタブナジアに
戻られた後、このような目にあうとは露とも思わず、
タブナジアへの案内を気安く頼んでしまったてござる。
Prishe:いやー、俺も、
こんなことになるとは思わなかったぜー。
Prishe:罪人[PCname]を
かくまってやろうと思ったのに
俺が捕まっちまうなんてなぁ。
Prishe:しかも、ござるのおっちゃんまで
心配させちまって、わりぃわりぃ。
Prishe:みんなもう知ってると思うけど、
実は、俺は「忌むべき子」って言われててさ、
ちょっと前まで大聖堂に閉じ込められてたんだ。
Prishe:ミルドリオン様がタブナジア大聖堂の
お偉いさんになってからは、大聖堂の外に出ることも
許されて、けっこう楽に暮らしてたし……
Prishe:戦争が起きてからは
俺の戦力がみんなの役に立ったから
大目に見てもらえたんだけどさ。
Prishe:今またこうなると、
なかなか出してもらえなくてさぁ。
うーん、参ったぜー!
Ulmia:プリッシュ。
あなたは忌むべき子などではありません。
Ulmia:昔の事故で少しだけ、
人とは違う体になってしまっただけ。
それだけのことです。
Tenzen:人とは違う体、でござるか?
あのアミュレットを失うと、
倒れてしまったことでござるか?
Tenzen:デスパシエール殿から、
プリッシュ殿は重い病にかかっていると
聞いたのでござるが……。
Ulmia:……それは……
Prishe:ござるのおっちゃんは、にっぶいなぁ。
[PCname]なんかは、とっくに気づいてるだろ
・気づいている?
・はい
・いいえ
(はいを選択)
Prishe : そうさ、俺は何十年もずっと、
この姿のまま年をとらねぇんだ。
(いいえを選択)
Prishe:なんだ、
PCもにっぶいぜ。
Prishe:俺はな、何十年もずっと、
この姿のまま年をとらねぇんだ。
Tenzen:ヌヌ! な、なんと!?
Prishe:実は俺、
タブナジア大聖堂の地下に安置されていた
あるものに近づいちゃったことがあってさ。
Prishe:そしたら、
いきなり、どっかーんと光って、
気がついたらこのざまさ。
Prishe:俺がタルタルだったら
問題なかったんだけどさぁ、俺はエルヴァーン
だったから、大問題に発展しちまったってわけ。
Tenzen:ううむ、
そのようなことがあるとは……驚いたでござる。
Tenzen:しかし、それで「忌むべき子」と
呼ばれることになろうとは……
Tenzen:……!
もしやまさか、そなたは不老のみならず?
Prishe:……不死かどうかは、
俺にもよくわからねぇけどな。
Prishe:けれど、モンスターの奴ら、
俺には手を出してこねぇから、ある意味
不死に近い存在とは言えるんじゃねぇかな?
Tenzen:ウムム……。
ひんがしの国の王は、何代にも渡り、
不老不死の術を探しつづけてきたでござる。
Tenzen:それがこのように目前にあるとは。
なるほど、だからこそ、デスパシエール殿は
そなたを忌むべき子だと隠すのでござろうな。
Tenzen:奇異の目、やゆの声、
そして、ひんがしの国から守るために……。
Ulmia:……。
Prishe:あっ、まさかおまえ、
俺を東の国に売り飛ばしたりしねぇだろうな!
Prishe:バハムートに会いに来るのが
目的だってのは本当なんだろうな~!?
Tenzen:もちろんでござる!
しかし、バハムートには会えたでござるが、
あのような結果になるとは思わなかったでござる。
Prishe:なにぃ!?
バハムートにもう会っちまったってのかぁ!!!
Prishe:まったくよー!
ござるのおっちゃん、まずは
そっちを謝るべきだろー!?
Prishe:俺が退屈してる間に、
そんなすげぇことになってたなんてよー!
Prishe:よーし、あとは俺にまかせとけ!
俺がバハムートをおっかけてって……!
Ulmia:そういうわけには
いかないのです、プリッシュ。
Ulmia:[PCname]さんと
テンゼンさんは、これからもう一度、
北方に向かわなくてはならないとか。
Ulmia:そのために、
プリッシュが借りているアミュレットが
どうしても必要だということなのです……。
Tenzen:プリッシュ殿、
我らとともに北方へ来てはいただけまいか?
Tenzen:ナグモラーダ殿の口添えさえあれば、
デスパシエール殿もプリッシュ殿を解放して
くださることだろう。
Prishe:へぇ、そりゃありがたいけどよぉ。
なんでまた、北方なんて寒い場所に行くんだ?
Tenzen:北方に行けば、おそらくあの少年に、
今一度、会えるはずでござる。
Tenzen:ディアボロスも
バハムートも力を貸してくれなんだが、
我輩は、虚ろなる闇がこれ以上広がるのを
黙ってみているわけにはいかぬ。
Tenzen:次こそあの少年を捕らえ、
男神プロマシアの意志とやらを問いただし、
その招待を白日のもとに晒すでござる!
Prishe:男神プロマシアの意志……?
Tenzen:そうでござる。
プリッシュ殿も聞いたでござろう。
ディアボロスが言うには「虚ろなる闇」とは
男神プロマシアの意志のこと。
Tenzen:そして、男神プロマシアとは、
人に呪いをかけたといわれる恐ろしい
邪神だというではないか。
Tenzen:男神プロマシアの意志とやらも、
おそらく恐ろしいものに違いないでござる!
Tenzen:そして、それが
「世界の終わりに来る者」を……
Ulmia:……ヴァナ・ディールに……?
Parelbriaux:すいません、ウルミアさん。
あまり長い時間、プリッシュと話させるなと
長老に言われてますんで、そろそろ……
(退室するUlmia、Tenzenに耳打ちするPrishe)
Prishe:(なぁなぁ、
つまり、男神プロマシアがなに考えて
やがるか聞きたいってことだよな?)
Tenzen:(ううむ……。
まぁ、砕いて言えばそういうこと
なのでござるかもしれぬが……。)
Prishe:(そういうことなら
本人にきくのが早えんじゃねぇかな?
Prishe:(北方に行く前に、
男神プロマシアに会いにいってみるか?
俺、居場所を知ってるんだけどよ?)
Tenzen:ナ、ナ、ナ、ナヌ!?
Prishe:(へへへ、
タブナジア礼拝堂にいきゃあわかるさ。
ミザレオ海岸の洞窟から入れるんだぜ。
・イベント終了後に話しかけると
Parelbriaux:悪いけど、
プリッシュに会わせることはできないよ。
かわいそうだけど、しょうがないんだ。
Parelbriaux:今まで黙ってたけど、
この前、オレ、聞いちゃったんだ。
プリッシュは、男神の子だって言われてた
らしいんだよ。
Parelbriaux:眉唾な話じゃないって!
タブナジア礼拝堂の奥に男神がいるって
話も聞いちゃったんだから。
■ ミザレオ海岸北端・礼拝堂入り口
Tenzen:殿も、
いちおう来たでござるか。
Tenzen:ここがプリッシュ殿に言われた
礼拝堂の入口のようでござるな。
Tenzen:しかし、錠がかかっているでござる。
これはやはり、プリッシュ殿に担がれたので
ござろうか。
Tenzen:今一度、出直して
プリッシュ殿からアミュレットを……
Prishe:よぉー! おふたりさん、待たせたなっ!
Tenzen:プリッシュ殿!?
Prishe:そこのカギならここにあるぜ!
さぁ、男神プロマシアに会いに行くとしようぜ!
Tenzen:まさか、プリッシュ殿自身が
来るとは思わなかったでござるよ。
よくあの部屋から出してもらえたでござるな。
Prishe:おーい、
早くこねぇと、おいてくぞー!
Tenzen:……ムムム、
なにやら悪い予感がするでござるが……
Tenzen:ええい、ままよ。
ためらっているヒマなどないでござる。
先に行くでござるよ!
■ 礼拝堂・宝物庫前
Prishe:開かねぇなぁ。
Tenzen:ダメでござる、開かんでござる。
Tenzen:プリッシュ殿、
この先は宝物庫だということでござるが、
そこになんの用があるのでござる?
Prishe:決まってるだろ、そこに
男神プロマシアがいるんだ。
Tenzen:!?
(PC登場)
Prishe:おー、!
ちょうどよかったぜ。
Prishe:おまえもこの扉を開けるの手伝えよ。
この先が目的地なんだ。
Tenzen:待つでござる、プリッシュ殿。
この先に男神プロマシアがいるというのならば、
ここには厳重な封印がんされているのでは?
Prishe:ああっ、思い出したぜ!
あの戦争の時に、俺がカギをかけたんだっけ!?
Tenzen:カギでござるか!?
Prishe:PCたち、
わりぃけど、礼拝堂宝物庫のカギを探してきてくれよ。
そこら辺の地下集会場のどこかにあると思うぜ。
Prishe;じゃあな、頼んだぜー!
Tenzen:プリッシュ殿!?
Tenzen:仕方ないでござる。
礼拝堂宝物庫のカギとやらを
探そうでござる。
Tenzen:それにしてもまったく、
困ったおなごでござる。ひんがしの国の
姫君よりも、人使いが荒いでござるよ!
※集会場の一つで「老教授Mariselle」の亡霊を撃破してカギを入手
■ 礼拝堂・宝物庫内
Tenzen:倉庫のような場所でござるな。
こんな場所に、ほんとうに男神プロマシアが……?
Tenzen:!?
(宝物庫の片隅に安置された、顔のない男神の像。胸部の石が青く光っている)
Tenzen:これが、男神プロマシアでござるか……!
Prishe:ああ、これがそうさ。
Tenzen:そうさ……と言われても、
これは石像ではござらんか!
Prishe:ああ。命知らずの盗賊どもが、
どっかから見つけてきたのさ。これがここに
選ばれるまで、何人もの男たちが命を落とした
って言われてる。
Tenzen:うむむ。
そういえば、タブナジアという国は
海賊や盗賊団と関係が深かったそうでござるな。
Prishe:ああ、タブナジア大聖堂は
ずっと昔から、変わったものを買い取っては
研究者たちに調べさせていたんだ。
Prishe:最初は、伝説の「楽園」を探すためだった。
Prishe:ほら、古代の民がそこに行こうとして、
男神プロマシアの怒りを買ったっていうアレさ。
Prishe:なんでもよ、楽園ってとこには、
神サマが眠ってるらしい。
Prishe:だから昔の神学者たちは、
楽園にいる女神様に頼んで、男神が人にかけた
っていう「呪い」を解いてもらおうって思った
らしいんだ。
Prishe:争いの呪いさえなくなりゃ、獣人たちに
おびえる暮らしから、おさらばできるからな。
Prishe:……でも、研究が進むうちに、
タブナジア大聖堂が目ざすところは変わってった。
Prishe:古代の民が残したもんを
調べれば調べるほど、古代の文明は今とは
比べもんにならねぇほど、すんげぇもん
だったってことがわかってよ。
Prishe:そんなすんげぇ奴らでも、
男神プロマシアにはかなわねぇで
都市を沈められちまった……。
Prishe:だから、タブナジア大聖堂の
お偉いさんは、こう提案したんだ。
Prishe:神の眠る楽園から、女神アルタナを
呼び出す……「降臨させる」ことはできねぇかとな。
Tenzen:神を……!?
Prishe:まぁ結局んところ、そんなすんげぇ
ことをする前に、ミルドリオン様が来て、
タブナジアは滅びちまったんだけどよ。
Prishe:でも、俺、
おもしれぇこと知ってんだ。
Prishe:ほら、あそこに光る石っころが
はまってんだろ? あそこにこうすると、
神の声がきけるって……
(アミュレットと神像の青い石が共鳴するように輝きを増す)
Tenzen:プリッシュ殿!?
(大戦前・サンドリア大聖堂でアルタナの祭壇を見つめるプリッシュ)
(遠巻きにささやきあう高僧たち)
???:なるほど、あの子が
タブナジアに生まれし忌むべき子、か。
???:洗礼の儀式の折に、
大きな事故を起こしたそうです。
???:その事故にて多くの聖職者が亡くなり、
生き残った者たちも、忌むべき神を見たと
うなされたとか……
???:そして特に忌むべきは、
その姿かたちが永久に変わらぬこと。
それに彼女は人の心をも読むという噂が……
???:タブナジア大聖堂にて
永久なる留置の措置が取られたものを
何故に、新しい枢機卿は連れて歩くのか?
しかもわざわざここサンドリアにまで……
Muchavatte:ミルドリオン枢機卿が
おっしゃるには、彼女のような特別な子が
生まれるということは、我らの悲願が
成就するときが近づいているということ。
Muchavatte:タブナジアに伝わる
もうひとつの秘宝。
Muchavatte:代々の枢機卿が口をつぐみ
開示せなんだものを、かのミルドリオン枢機卿は、
サンドリア大聖堂に示すという。
Muchavatte:サンドリア大聖堂に伝えられる
秘宝とあわせれば、楽園の扉が開かれる日は、
そう遠くはあるまい……。
(プリッシュの肩に手を置き声をかける者が)
???:プリッシュ、あなたは定めの子。
???:けれども、もう、あなたの役目は済んだ。
……もう……あなたの中には何も……
(場面転換・氷河の塔にかけよるプリッシュと謎の少年)
(ふたりの行く手を塞ぐように出現するディアボロス)
Diabolos:おまえハ……
なゼ おまえガ ここニ いルノダ?
Diabolos:おまえハ ジラートの神都
アル・タユにテ 「世界の終わりに来るもの」ト
とモニ 果てタ ハズ……。
Diabolos:あノ 戦いハ まダ
終わッテ いなカッタト いうノカ?
Diabolos:それトモ まサカ おまえハ……
あの戦いカラ 逃げ出シタ のデハ あるまイナ!?
???:あの戦い? なんの戦いだ?
Diabolos:……無論
世界ノ 終わりヲ かケタ 戦いダ!
Diabolos:私ガ おまえニ 見セタ
男神プロマシアの姿……。その姿ヲ 取り戻サセヌ
がタメニ おまえハ アル・タユへ 向かったハズ。
???:……。
Diabolos:今にナリ 虚ろナル 闇ガ
再ビ ヴァナ・ディールヲ 侵食セント 広がリ
始めタハ ジラートノ 愚かモノタチノ せいカト
思っテ いタガ……
Diabolos:もシヤ おまえハ 虚ろナル 闇ニ
食わレタカ? 神都アル・タユにテ 最後ノ
戦イニ 破れ去ッタ のカ?
(俯きディアボロスから目をそらす少年)
???:破れたのか、勝ったのか、
……それはわからない。
Diabolos:どうイウ こトダ!?
???:私自身は失われた。
しかし、救われるべきものは救われたのだ。
(神々の間・プロマシアの像の前に立ち、イブノイルとまみえる少年)
Yve'noile:神々の間にようこそ。
迷える子よ、女神アルタナの救いを求めて
ここまでやってきたのですか?
???:いや、俺は救いなど求めてはいない。
知りたいのは真実だ。
???:明星の巫女イブノイル。
女神アルタナと共鳴することができる
あなたなら俺の問いにも答えられるはず。
???:俺は、男神プロマシアの
意志を継ぐために生まれたのか?
???:それとも、男神プロマシアの意志を
封じるために生まれたのか?
Yve'noile:……そうですね……。
Yve'noile:なぜ、男神プロマシアは
あのように顔がないのだと思います?
???:なに?
Yve'noile:女神アルタナさまと共鳴した者は
すべて、女神アルタナさまのお顔を拝見する。
Yve'noile:……けれども、誰も
男神プロマシアの顔は見たことがない……。
Yve'noile:それは、男神プロマシアが
死して楽園よりその姿を消したがため。
だからこそ、私たちは彼の復活を願っている。
Yve'noile:復活と、そして死を……
(再び宝物庫)
Tenzen:大丈夫でござるか?
よもや、おぬしまで倒れてしまうとは……
驚いたでござるよ。
Tenzen:プリッシュ殿の方も、どうやら
無事のようでござる。ようでござるが……
(3人を見つめるウルミアとタブナジア自警団)
Ulmia:プリッシュ!
いったい、どうしてこんなことを!
Ulmia:あの忌むべき像に
触れるような真似をするなんて!
Ulmia:ミルドリオン枢機卿さまが
おっしゃっていたことを忘れたの?
Ulmia:あの像は、
人の悪い心を引き出す力がある。
だから絶対に触れてはならないと
おっしゃっていたことを!
Prishe:でも、だって、
男神プロマシアの意志ってのがわかれば、
なにが起きてるかわかるかと思ってさ。
Prishe:それに実際、
ちょっとだけわかったんだぜ?
男神プロマシアの意志ってのは
男神プロマシアの復活と死だって……
Tenzen:な、なんと!?
復活と死? しかしそれらは
相反するではござらぬか!?
Justinius:……プリッシュ、おまえは
男神の像と共鳴したのか……?
Prishe:……う……しちゃった……。
Ulmia:プリッシュ、
まさか、あなたは本当に……?
Prishe:ウルミア、俺のこと……恐れてるのか?
Ulmia:そんなことはないわ!
Ulmia:でもきっと、いえ必ず、
おじいさまは許してくださらないわ。
こんなことをしてしまったんですもの……。
Prishe:ウルミア、
でも、ウルミアは信じてくれるんだろ?
Ulmia:ええ……。信じてる……。
でもきっと、おじいさまは……。
Ulmia:帰りましょう、皆さん。
ここは……、空気が悪いわ。
Prishe:ウルミア……。
Justinius:そうだな、
こんなところに長居は無用だ。
プリッシュ、さぁ、帰ろう。
End