■ 第3節 第3小節<迎え火>
プリッシュには、なにか目的とする
ことがあるようだ。彼女はひとりで、
ウルガラン山脈へと向かう。
彼女が求めるものとは何なのか?
■ ウルガラン山脈・熊爪嶽
※結界が施されており、近づくことができない。
Prishe:お、来たな、[Your name]。
Prishe:おしかったな!
もうちょっと待っても来なかったら、
プリッシュさまのお仕置きコースに
ご招待してやるとこだぜ!?
Prishe:……と、あれがあのとき見えた
獣人の結界だな。まぁ、俺に任せておきな!
(結界が解け、白い光に包まれる。氷湖が現れる)
Prishe:わぁ! こりゃすげぇ場所だな!
Prishe:獣人のやつら、なんで
こんなところにまで、あの魔晶石を運んだんだ?
Prishe:まぁ、そこらへんに捨てたら、
あれを拾った奴がまた、おかしくなっちまった
だろうけどよ……。
Prishe:ああ、おまえはあの魔晶石について
よく知らねぇだろうな。
Prishe:実はな、あの魔晶石に封じられた
「虚ろなる闇」は、特別なもんなんだ。
Prishe:30年前、「タブナジアの魔石」って
呼ばれる魔晶石の破片が、タブナジアから
バストゥークに渡ったって話は聞いただろ?
Prishe:その魔晶石を持って、この地へやってきた
調査隊は、案の定、その破片に封じ込められた
闇の声に毒されちまった。
Prishe:「おまえの本当にしたいことをしろ」
「おまえの本当の姿に戻れ」……。
Prishe:あの声は、俺たちが持ってる
闇にむかって、何度も何度も囁いてくる……。
Prishe:それで、あの調査隊にいたヤツらは
人としてやっちゃいけねぇことをやっちまった。
ま、それも仕方ねぇよな。
Prishe:だってあの声は、
男神プロマシアの声なんだからよ!
Louverance:男神の声だと……?
Prishe:だぁっ!?
まーた、盗み聞きかぁ!?
Louverance:その話、よく聞かせてもらおう。
Louverance:私は、ルーヴランス・ミスタル。
30年前の調査隊に参加してた、王立騎士
フランマージュ・M・ミスタルの孫だ。
Prishe:……ああ、おまえはそっちか。
おまえのことも、よーく知ってるぜ?
Prishe:やっと帰ってきたんだな。
おまえの爺さんの仇は、その手で討てたのか?
Louverance:なぜ、それを!?
……そうか、おまえが……!?
Prishe:ああ、そのとおりさ。
運がわりぃな。俺は、プリッシュ。
そっちは[Your name]。
Louverance:……おまえたちが……
Prishe:へっへっへ。俺たちのこと、
得体の知れネェ奴らだって聞いてるだろ?
Prishe:でも、そんなことは
気にしちゃいねぇから安心しな。俺が聞きてぇのは、
おまえが北の地で見た「闇の血族」の親分のことさ。
Prishe:ミスラたちはそいつが、
男神プロマシアだと思ってるみてぇだけど、
そんなもんじゃねぇってこと、俺はよーく知ってる。
Prishe:なら、あれはいったい誰なんだ?
獣人たちには、闇の神って呼ばれてる
みてぇだけどよ?
Louverance:……それを調べるために、
私は戻ってきたのだ。
Louverance:北の島々でつかんだ話では、
あの闇の神は、ここに眠っていたのだという。
Louverance:しかしあるとき、
闇の王がここを訪れ、闇の神の声に答えた。
Louverance:闇の神は、闇の王を
強大な力を持つ「石」に導き、自ら
生み出した悪魔たちを遣わしたとか。
Prishe:なぁるほどな。
なんとなくわかってきたぜ。獣人たちに
男神プロマシアって言われてる正体が……。
Louverance:なに?
それはいったい、なんなのだ?
(歩み出すプリッシュ)
???:プリッシュ!
(ウルミアや罪狩りの3姉妹が駆け込んで来る)
Louverance:待て!
安易に近づくな、妙な気配がする!
Louverance:てぇやぁぁぁーーーーっ!!!
(両手剣を抜刀して突っ込むルーヴランス)
Snoll Tzarと戦闘→撃破
Prishe:[Your name]!
やっぱり、おまえは強ぇな!
Prishe:さっすが、俺の見込んだ
冒険者だけあるぜ! 武運も悪運も天下一品だ!
Shikaree Z:なぜだ?
眠れる神々の閨(ねや)がない……。
Louverance:ここに眠っていた
神のこと、おまえは知っているのか?
Shikaree Z:ここには
巨大な闇のクリスタルがあったはずだ。
Shikaree Z:……まさか……
おまえの言う、獣人の神というのは……!
(フラッシュバックする黒いプロトクリスタルのビジョン)
Shikaree Z:!!!
Prishe:おおっ!?
Ulmia:あれは……!?
(黒いクリスタルの破片のような石が出現する)
Shikaree Z:近寄るな!
忌むべき声に捕われるぞ!
Shikaree Z:忘れもしない、
あれはタブナジアの魔石!
30年前の調査隊員を惑わせた魔晶石だ!
Louverance:あれが、我が祖父を!?
(魔石にかけより、それを迎えるように両腕を広げるプリッシュ)
Shikaree Z:しまった!?
Prishe:戻ってきたな……
Prishe:おかえり、俺の魔晶石……。
Ulmia:プリッシュ!?
(去るプリッシュ、追って走り去る罪狩りたち)
Ulmia:私もあの方たちと、
プリッシュを追いかけます。
Ulmia:[Your name]さん、
バストゥークで落ち合いましょう。
■ バストゥーク大工房・シド研究室
(ウルミアと罪狩りのミスラ3人が入室)
Cid:ウルミア君!
……ん? この方々は……?
Ulmia:……罪狩りのミスラの方々です。
プリッシュを捜しに来た……
Cid:罪狩りのミスラだと!?
プリッシュ君にいったいなんの用事が?
そうだ、プリッシュ君は見つかったかね?
Ulmia:はい、私たち
プリッシュを見つけることはできたんです。
Ulmia:でも、
プリッシュは私たちを置いて、いなくなって
しまいました。あの魔晶石を持って……。
Cid:魔晶石だと?
その話、もらさず詳しく教えてくれ!
Cid:……そうか。
あの時、タブナジアからもたらされた魔晶石は、
それほど恐ろしい力を持つ石だったというのか。
Cid:調査隊の精神に、多大なる影響を与える
ほどの力を持っていた。そういうのだな?
Shikaree Z:そのとおりだ。
合同調査隊に参加したミスラは、その魔晶石の
破片を持ち帰り、私たちはあれが持つ恐ろしい
力を身をもって思い知らされた。
Shikaree Z:しかし、
あれがどこからもたらされたものかは、
どうしてもわからなかった。北の地では
私たちは鼻がきかぬからな……。
Shikaree Z:だが、ウガレピ宮殿より
持ち出された「竜の絵」を追った先に、
その答えはあったのだ。
Ulmia:……タブナジア大聖堂で
プリッシュとミルドリオン枢機卿さまに
お会いしたのですか?
Shikaree Z:ミルドリオンに詰め寄ると、奴は
あの恐ろしい魔晶石の塊「タブナジアの魔石」を
見せてくれたよ。
Shikaree Z:私たちは、それがどれほど
危険なものかを説いた。直ちに人の手が
届かぬ場所、北の地に捨てるべきだと。
Shikaree Z:しかし、ミルドリオンは、
どうしてもあの石を渡そうとはしなかった。
Shikaree Z:「眠れる神々」を
目覚めさせるために必要だとうそぶいてな。
Cid:神を蘇らせる……? まさか……!?
Ulmia:私も信じられませんでした。
けれども私も同じお話を、サンドリア
大聖堂で聞かされたのです。
Ulmia:タブナジア大聖堂が
聖歌隊に歌わせようとしていた歌には、
そのすべてを歌うことで、神を蘇らせる
力を持っていると……。
Cid:歌と石……。
Cid:も、もしや、
あの謎の少年を逃してしまったとき、
プリッシュ君が歌った歌が、それなのか?
Cid:それでその歌は、
すべて歌われたのか?
Shikaree Z:歌は5つある。
その最後の歌は、眠れる神々が知っている。
Shikaree Z:ウルガラン山脈にて
目覚めた神よりその歌を聞いていれば、
その歌が歌われるのは時間の問題だ。
Shikaree Z:もしくは、
セルビナの……。いや、やめておこう。
おまえたちに心を許すことはできん。
(退室する罪狩りの3人)
Ulmia:私もあの方たちと、
プリッシュを捜しに行きます。
Cid:いや、待ちなさい。
ウルミア君、罪狩りのミスラは
プリッシュ君を狩るつもりなのだぞ。
Cid:わしらは彼女たちよりも先に、
プリッシュ君を見つけ出して保護しなくては。
Cid:ここだけの話だが、
天晶堂にもバストア海の海賊にも話はつけてある。
連絡が来たらすぐに発てるよう、君はここに残るのだ。
Ulmia:シドさん……。
ありがとうございます……。
Cid:そうだ、コーネリアに
部屋の準備を頼もう。ライバート、コーネリアの
ところへウルミア君を連れて行ってくれんか?
Raibaht:……わかった。
Cid:[Your name]君、
テンゼン君が言っていたこと、まだウルミア君には
伏せておこうと思うのだがどうだろう。
Cid:プリッシュ君が
どうして「タブナジアの魔石」と呼ばれた
魔晶石を持ち去ったのかはわからんが、
ミルドリオン枢機卿とやらに関係があるのだろう。
Cid:それならば、
ミルドリオン枢機卿を捜しているルーヴランス君が
なにか知っているかもしれない。頼んだぞ。
Cid:彼の話を聞かずに、
プリッシュ君が「世界の終わりに来る者」かどうか
判断することなどできない。
Cid:ルーヴランス君は
神都アル・タユを求めて、タブナジアへと
向かったのだったな。
Cid:[Your name]君、
彼を追ってみてくれ。頼んだぞ。
End