牛丼について

Last-modified: 2020-01-26 (日) 08:12:58

アンチスレでは異世界とはいえ仮にも皇女と貴族令嬢、また賓客に対して
チェーン店の牛丼を昼飯に出したことが話題となっていたが原作では以下のように説明されている。

文庫版1.接触編<下> P95~P96

「二尉……次の予定は?」

 運転手の言葉に、伊丹は「どっかで飯を食って、それから国会に行きましょう。参考人質疑は三時からだから、

余裕を見て二時に入ればいいでしょう」と応じた。

「食事はどうしますか?」

 伊丹は、苦笑して店の名前を指定した。

「で、どうして牛丼なんすか?」

 富田が唸った。折角こっちに来たんだから、もうちょっと良いものを食べたいというのが

人のこころとして正直なところであろう。

 だが伊丹は、銀座から国会議事堂に出るのに、ちょっとばかり新橋へと足を延ばして牛丼屋に入った。

牛丼セットの並チケットを八人分買って(半券が領収書となっている)、全員でカウンターに席を取る。

「今日は、参考人招致までは出張扱いになっている。だから交通費と食糧費は公費でまかなわれるんだが、

 残念なことに今回は一食五百円までしか出ない」

「ご、五百円?」

「で、ここらはちょっとした喫茶店でもコーヒーの一杯でも五百円以上とられる土地だよ。

 そんなところで昼飯を食べようと思ったら、立ち食い蕎麦か、牛丼以外ないでしょ。

 まさか立ち食いさせるわけにもいかないし、牛丼しかないと思うわけだ。

 ……ま、みんんあ幸せそうに喰ってるからよしとしよう」

まず賓客相手に500円しか出ない時点で問題だが公費が出ないのなら伊丹個人で奢ればいいだけでは無いのか。
仮にも伊丹は30過ぎた公務員だから一回ぐらい奢るぐらいの貯金はあるであろう。
もし伊丹が趣味に全力投球で金が無いとしても

文庫版1.接触編〈下〉P84~85

 そこまで言って柳田は伊丹に近づくと、声をひそめる。そして一通の白封筒を伊丹のポケットへと押し込んだ。

「狭間陸将からだ。娘っ子達の慰労に使えとさ」

と幹部自衛官から個人的に金を受け取っているのだ。
まさか封筒の中に千円札数枚しか入ってないというわけもあるまい。
昼飯にちょっといいものを食べることも充分慰労に入るはずであるから狭間が怒る心配も無い。
またピニャ達は非公式の会談のために都内の高級ホテルにそのあと行くため、
そこで食べさせれば良かっただけの話である。
ついでに

文庫版1.接触編〈下〉P93

 そんな中でマイクロバスは、紳士服などを取り扱っている量販店の前に停まった。

 店の女性スタッフに「こいつにちゃんとした服装一式、今すぐ着せてください。できれば一番安いのを

お願いします。あと領収書下さい」と言ってテュカを押しつける。特に「安い」を強調したため、

店側は品数の多いリクルートスーツを取り扱うフロアへとテュカを連れて行った。

仮にも難民の代表の一人として国会に立たせようというのに随分とケチな対応である。