各話メモ/創世のアリュージョニスト

Last-modified: 2023-11-05 (日) 19:09:03

2-1.夢と呪いのファンタジー

  • 俺の体格を遙かに上回る巨漢、ブルドッグそのものの頭部がくしゃりと歪み、叫ぶ。
    プーハニア
  • 握りしめた芝居用の酒瓶をリングの外に放り投げ、散らばった飴の破片と血糊を足で払いながら低く構えた
    Wikipedia>飴ガラス
  • 卑劣な外人野郎をやっちまえ、俺たちのチャンピオン。
    「卑怯な悪役外人と戦うチャンピオン」は、プロレス定番の構図
    Wikipedia>ヒール(プロレス)
  • 壮年男の丸い腹は恰幅が良いを通り越した膨張ぶりで、顔立ちも相まってカエルを思わせる。
    ロドウィ
  • 端末を片手に興奮している眼鏡の格闘技オタクがいる
    ファル
  • 異邦から来た闘技者は敵であり、素朴なゼノフォビアに基づいて悪役というアングルを与えられるのがセオリーだ
    Wikipedia>ゼノフォビア
  • 宗教的な衣装なのか、黒紫の衣と薄いヴェールに覆い隠された女性
    ラズリ
  • 遺伝子デザイナーに爬虫類人(レプティリアン)風の身体を依頼する物好きなら見たことがあるが、
    レプティリアンは、陰謀論で世界を裏から支配しているとされる爬虫類人
    ひそかに地球に潜入しているとか(ソースは、雑誌『ムー』など)
    Wikipedia>レプティリアン
    ゆらぎの神話百科事典
    民族>蜥蜴人
  • 「発勁用意」
  • 視界に表示された四文字を読み上げるのはある種のルーチンだ。
  • その言葉と記号は俺の技を鋭くしてくれる。
    • たとえそこに意味はなくとも、やるだけの価値はあるのだ。
      アキラくんのルーチンは、既に呪術的めいている
      Wikipedia>ルーチン
  • 誘拐と腑分けと売春
    腑分け=解剖
    ここでの腑分けは、おそらく臓器売買のこと
  • 「すげえ魔導書だなおい。そいつぁ噂に聞く『断章』ってやつに違いないぜ。へへ、お前ひょっとしたら『死人の森の女王』に気に入られちまったのかもしれねえな。ま、細かい話は後だ。今はどっかに隠れようぜ」
    死人の森の断章は、『幻ア』四章でメインに扱われた重要アイテム
    同じく一章で、アズーリアがエスフェイルを倒すために用いたのもこの魔導書である
    道具>死人の森の断章
  • 「私のことはこの『断章』の翻訳機能に付随する自動応答プログラムか簡易人工知能とでも思って下さい。名前は喪失しましたが、呼びたければどうぞタイトルからとって『生存(ウィクトーリア)』とでも。『ヴィク』でもいいですよ」
    ディスペータ
    ルウテト
    生存(ウィクトーリア)』は、死人の森の断章の九冊目
    また『幻ア』「4-9 ステュクス」において、ディスペータ(この時はディスマーテル・ウィクトーリア)は自らを『ヴィク』という愛称で呼ばせようとしていた
    自分のことを人工知能に例える『ヴィク』
    人工知能と言えば・・・

2-2.ゼノグラシア/未知なることば

  • 夢の底、糸杉の森の奥深くより、記憶が現実に染み出した。
    『幻ア』四章に出てくる死人の森
    死人の森は一度滅びたが、また自然と復活した経歴を持つ場所であり、いわば世界が思い出した古代の記憶のカケラのようなところの一つ
    そちらでは、アキラくんの記憶が保管されていた
    糸杉は、棺桶にもよく用いられる木である
    Wikipedia>イトスギ
  • それまで通じなかった言葉で語りかけてくれたその人は、銀色の甲冑を身に纏った小柄な騎士の姿をしていた。
    以下、『幻ア』一章に見えて微妙に違う回想場面
  • あなたという『一度死んだ者』の言葉を
    アキラくんは転生者である
  • 「偽名で呼ばなきゃいけないんだったよな。アズラ、でいいか」
    アズラは、『幻ア』四章「転章『それは素朴で純粋な当たり前の』」で引用されているセトの妻の名前
    『幻ア』で、アキラくんの前世の名前として出てきた断片的な言葉も「セト」
    アズーリアソルダ・アーニスタにとって都合のいい存在、アキラくんの良いパートナーであることを定義している名前であると言える
    Wikipedia>アズラ
  • 「あなたの渾名は『鎧の腕』だね。ふふ、伝説の大戦士にちなんだ異名だ」
    六王のパーンに由来している
  • そしてカイン
    Wikipedia>カイン
    彼の名前だけが『幻ア』から変わっていない
  • 俺の中にある罪の意識、救済を願う浅ましい欲望が形になった、それだけのこと。
    聖書関連ワードだから?
  • 魔将シェボリズ。
    シェボリズ
  • 「さんさのやり」
    『幻ア』「2-1 氷血のコルセスカ」のコルセスカと同じセリフ
  • 私が三叉の槍に託した願いと、あなたがそれを受けて直観したイメージが相互に参照し、揺らぎながら生まれた神話像。
    ゆらぎの神話
  • 「ストライダーとスティングが馳夫とつらぬき丸に置き換えられるみたいなもんだね」
  • 「なんで異世界人が指輪物語を知ってるんだよ。やっぱこれ夢か?」
    ストライダーなどは、トールキン『指輪物語』に出てくる単語
    和訳の際に後者に訳された

これも「2-1 氷血のコルセスカ」でのコルセスカとの会話を思わせるやりとり
交換可能な貴重なふれあい

  • 普通にやり取りしていたが、ひょっとしてちょっとサイコでオカルトな傾向のある取り扱い注意なタイプの女性だったのか?
    大正解
  • 呪術医(ウィッチドクター)だからね。おまじないだよ」
    元々、魔女は医者の側面を持つ
    というより、薬草の知識などで人々を助けていた女性たちが、後に魔女扱いされて迫害されたのである
    Wikipedia>呪術医
    Wikipedia>魔女
  • 「転生憑依者、あるいは異界知獲得者。異世界から漂着した情報構造体に自己を侵食されて変質してしまったものを、この世界ではゼノグラシアと呼ぶんだ』
    『幻ア』とはやや異なる定義
    こちらのアキラくんは、元々こちらの住人で記憶をダウンロードされただけ?
  • 「でもあなたは憑依型とはものが違う。過去に観測された夢参照型や憑依型の転生者とは異界情報の純度が比較にならない。九割九分九厘まで完全なアウトサイダーだよ。
  • 口で「ぴっ」と言うと画面がどこかの光景を映し出す。
    「2-8 その視座の名はゆらぎの神話」でもやっていた擬音による音声操作
  • 請負人
    冒険者、トラブル・コントラクター、ハンターなど、様々な世界観で同様の職業がある
    Wikipedia>シャドウラン
  • 「『第五階層』なんて相当な深層だよ。
    基本的な舞台設定は『幻ア』から変わっていない
  • 顔を記録してARネームタグと紐付けして『恩人』『闘技場チャンプ』と付箋を貼っておく。
    『幻ア』と同じ世界観なら、殺人に使える写真の撮影は重罪である
  • それか可愛い垂れ耳で安産型のいいケツした女の子を紹介してくれ
    『幻ア』「4-34 オルヴァ王と十二人のシナモリアキラ1」同じく「2」「5」で語られているセクハラ事件を体験していないので、特に反省はしていない
    イアテムかグレンデルヒの影響を子の辞典で既に受けている?
  • 安全にお産ができそうなナイスバディ! これならどうだ! やっぱ普通の分娩が一番だからな
    ブルドッグは、人間による品種改良のため、雌の骨盤より胎児の頭部や肩幅が大きい。
    つまり、帝王切開されなければ産まれてくることすら出来ない難産体型が、基本となっているのだ。
    そんなブルドッグ氏族のプーハニアにとって「安全にお産が出来る」というのは羨まれるほどの優れた長所であり、純粋な褒め言葉なのだろう
    ポリコレと激突するカルチャーギャップである
    Wikipedia>ブルドッグ

2-3.煉獄篇第一歌/秩序の守護者、あるいは混沌の殺戮者(前編)

  • タイトル
    ダンテ『神曲』から
    「煉獄篇」は、「地獄篇」と「天国篇」の間であり第五階層の話にふさわしいタイトルであると言える
    Wikipedia>神曲
    Wikipedia>煉獄
  • 転生した直後に繋がった非局所性間世界通信(アンシブル)は俺にこう告げた。
  • ベアトリーチェ、ゾーイ、センジュ、ゼイビア、その他にも沢山いた転生予定者たちがひとり残らず殺された? 
    ゼイビア以外は、全員『幻ア』に登場した強者たち
    こんな事故の発生は、転生保険ビジネスとしては大きな痛手であろう
  • 量子力士(スモーレスラー)不死童(ブシドー)変異忍者(バイオニンジャ)
    変異忍者以外は、『幻ア』に既出
  • もしあの言葉が事実なら、この世界には転生者を殺す何者かがいることになる。
    『幻ア』において「転生者殺し」の性質を獲得したキロン
  • 極彩色の肌模様は赤褐色、黒、白、黄褐色、青など前世でもよく見かけたものから
    日本は、本当の意味で多民族国家になっている?
    青は、『幻ア』(4-66 夜空裂くキャスケット)で設定だけ出ていた青肌人だと思われる
  • 彼らは俺の左腕にある欠落に気付くと足下の小鉢に硬貨を投げ入れ「よっしゃ善行ポイントゲット」などと言いながら立ち去っていく。
    • と、施しを行ったばかりの人物が向こうの辻で立ち止まっているのが見えた。浮遊する絨毯に禍々しい木彫りの装飾具を並べた露天商に端末を提示して「ポイント払いで」などと言いつつ商品を受け取っている。
      何者かによって善行をナッジ(後押し)するシステムが作られている?
  • 露わな顔立ちは端的に言って美男子のそれだ
    キロン
  • 「君は、このままならない世界に不満を感じているか。その鋼鉄の腕で新たな時代を切り開き、異端の知識で古き文明を一掃したいとは思わないのか」
    『幻ア』とは明確に異なるスタンス
    あちらでも転生者狩りはしていたが、そちらでの異世界からの転生者は、基本的に強すぎて厄介な企業の走狗であり、世界を変えるような役割を果たすものはほぼ存在しなかった
  • 叩頭
    サイバーカラテの技だけでなく、その模倣元である中国武術にまつわる礼儀作法まで身体化しているアキラくん
    Wikipedia>叩頭
  • 別の世界から持ち込んだ右の義肢がどうして爆発しないのかも不明である。
  • どうやら、形ある義肢は『形のない幻肢』と同時に存在できないらしい。
    Wikipedia>幻肢
    アキラくんは、右腕の技師を元の世界からずっとつけている
    完全に体の一部にしていたので、右腕には幻肢はないのだろう
  • 彼は地面に列を作る蟻を跨ぐ。肉を食わず、羽虫が周囲に群がろうとも振り払ったりしない。彼の不殺は状況判断ではなく、生き方の反映なのだ。
    ジャイナ教の教義に近い不殺生?
    Wikipedia>ジャイナ教
    Wikipedia>アヒンサー
  • うむ。長い髪の、お前たちの基準で言えば中々の美丈夫であった。要領も良くてな、ありゃあ蹴りと内功はあらかた盗まれたな。
    カーイン
    Wikipedia>内功

2-4.煉獄篇第二歌/秩序の守護者、あるいは混沌の殺戮者(後編)

  • 『輝くホオズキ』
    日本におけるホオズキは、死者の霊を導く提灯に見立てられる
    Wikipedia>ホオズキ
  • 神木や聖樹などという迷信を打ち砕くぞ! 
    地球でも、歴史的に一神教は樹木崇拝と対立してきた
    そちらでは結局滅ぼしきることは出来ず、樹木崇拝は、クリスマスツリーという形で現在まで少しだけ残されている
    コトバンク>樹木崇拝
  • どうやらギデオン氏にはティリビナ人が大切にしているご神木が邪悪な魔王に見えているらしい
    阿修羅王やデーヴァ神族のように、神が別の宗教で悪魔だったり、悪魔より邪悪な振る舞いをしていることは良くあることだったりする
    そもそもこの件を見るに、槍神も(以下略)
    そのため、レルプレアも、実際に魔王としての側面を持つのかもしれない
    特に「うろ」となると『幻ア』において、アズーリアが樹木の根の下に渦巻く腐敗と死という闇を演じた件を連想させる
    (「3-31 それは、世界がこんなにも光に満ち溢れているから」)
    Wikipedia>阿修羅
    Wikipedia>アフラ・マズダー
    コトバンク>アフラ・マズダー
    Wikipedia>デーヴァ
    Wikipedia>ダエーワ
    また、他宗教や他民族の神を悪魔と貶めるのも良くあることである
    Wikipedia>ベルゼブブ
    Wikipedia>アスタロト
  • 君やアズラを暗殺しようとする動きがあったことは確かだ
    偽名のはずの「アズラ」が、完全に正式名称として扱われている
  • 俺はキロン・アンピース
    姓が出るのは初めて
  • 更にはこの身に流れる覇王の血統のことまで。
    覇王メクセトの家系
    つまりミルーニャ(こちらの世界線に存在するかは不明)の親戚でもあるということである
    キロンが神滅具を使いこなせるのは、家系のおかげでもあったようだ

2-5.煉獄篇第三歌/形なき森

  • 降り注ぐ雷火で森を焼き、呪いで同胞達を醜い怪物に変える破壊の御使い。礫の雨を降り注がせる雲の巨人。
    後に登場するアルメとマイカール
  • 「奴らは我らを『薪』と呼んで生きながら火にくべ、そのまわりを回りながら歌い踊っていた。『伐採』と称して我らの五体を引き裂き、その部位で盾や鎧を飾って武功を競い合う遊びに興じていたのだ」
    Wikipedia>キャンプファイアー
    Wikipedia>皮剥ぎの刑
    北米のネイティブ・アメリカンに定着した「敵の頭の皮を剥ぎ取る文化」は、合衆国政府がネイティブ・アメリカンの頭の皮に賞金をかけたのが始まりだとか
  • 根にへばり付く菌糸どもにさえ。
    ナチュラルなキノコ人への差別

2-6.煉獄篇第四歌/異獣

  • 「わからぬか? お前たちのまなざしが、その異獣を作り出したのだ」
    ミシェル=フーコーのパノプティコン論や、それがフェミニズムの文脈においてフィーリングでも使われるようになった「まなざし論」を思わせる
    コトバンク>パノプティコン
    Wikipedia>まなざし(哲学)
    togetter>「まなざし」の検索結果(ネット地獄につき注意)
    また、まなざしによる怪物化、ゴーレム効果というものも存在する
    あるいは社会的スティグマ
    (地球では肉体的に怪物化するようなことはないが)不良扱いされた若者が、そのためにひねくれて、本当に不良になってしまうようなことはよくある
    「嫌われ者」として周囲から扱われることが、自分が「嫌われ者」だとする意識につながり、その意識によって、期待される「嫌われ者」らしい振る舞いをとってしまうようになり、それによってまた周囲から「嫌われ者」として扱われ…
    という負のスパイラルが起きてしまうのだ。

おそらく、人の思いが現実を直接変えるゼオーティアでは、『邪視』の影響によってそうした現象が激しくあらわれ、偏見が現実をダイレクトに変えてしまうのだと思われる。
コトバンク>ゴーレム効果
STUDY HACKER>ピグマリオン効果とは? ゴーレム効果・ハロー効果との違いもわかる!
Wikipedia>社会的スティグマ
Wikipedia>予言の自己成就

  • 「魔将シェボリズ! 貴様、私の仲間に何をした!」
    シェボリズが、『幻ア』におけるエスフェイルのポジションをこなしている
  • 呪われし頌歌
    『呪文』
  • 罪に対しての罰を下す、ただ『罪悪感の自覚』を促すだけの法則に過ぎぬ
  • 『仲間殺し』の罪を背負った者は罪の意識に苛まれ、やがて自らを秩序の外へと追放する。秩序の外、森の中へと彷徨い出した追放者は人間性を喪失し、やがて森の住人へと姿を変える。お前たちの集合的無意識が共有する『外部の敵』の姿にな
  • 「シェボリズ。お前を倒して、私は英雄として帰還する」
    英雄宣言が早い
    『幻ア』のアズーリアは、最初は積極的に英雄の栄光などは求めていなかった
  • 重そうに持ち上げたそれは片刃の手斧
    武器も鎚矛から変わっている。
    斧は『幻ア』では、女性性を象徴するとされる武器。
    アキラくんのサポート役、内助の功的な役割を象徴している?
  • 「人の心を持たぬ異獣どもめ! お前たちのような理解不能な怪物は伐採あるのみ!」
  • 「全くの同意見だ。初めてお前たちと理解し合えた気がするよ」
    互いへの異獣認定
  • 青い液体が飛散して、ふたつはひとつになる。
    『融血呪』?
  • 悪しき魔王レルプレアの魔力と拮抗。
    アキラくんの地の文も侵食され始めている
  • がぶり。首筋の痛み。小さな怪物が噛み付いてくれたお陰で俺は我に帰った。
    『幻ア』でもやっているコルセスカの感情制御
    これは一種の吸血なので、負担がコルセスカに移ることになっていたが…

2-7.煉獄篇第五歌/幻掌

  • 俺たちの攻撃意思はひとつだ。ならば俺の右手と相棒の全身はひとつながりの拡張身体。その分離と射出によって目的を完遂する射撃装置だ。
    肉体の拡張
  • 神話の時代、アステカのスモウレスラーたちが鍋を囲んで詠唱していたとされる
    『ニンジャスレイヤー』めいた謎の歴史エピソード
    過去の改変が発生しているとすれば、歴史がどう変わっていてもおかしくはない
    Wikipedia>ニンジャスレイヤー
    ニンジャスレイヤーWiki
  • 蛇を咥えた鷲
    鷲(アクィラ)は、『幻ア』でアキラくんの象徴となった生き物
    「羽毛ある蛇」または「翼ある蛇」の異名を持つアステカ神、ケツァルコアトルを意識?
    ケツァルコアトルは、アステカを侵略しに来た白人と混同された神であり、同時に文明をもたらす文化英雄の神でもある
    外来者であるアキラくんがなぞらえられるには、ぴったりな存在であると言えるのかもしれない
    Wikipedia>ケツァルコアトル
  • フームの問いに答えるように炎天使が熱波を解き放つ。
  • だがこの世の真理を前にして、老いた拳士は不敵に笑って否定を示す。
  • 「それは心じゃ、未熟者」
    アキラくんのセリフの引用

    「心、ですか」(2-3)

  • 「やはり貴様か。我らが怨敵、松明の騎士団総長、アルメ・アーニスタ!」
    アルマの前世の名前?
  • 「転生者よ、お前が希望だ! 仲間を集めよ。力を蓄え、呪いを解き、災いもたらす言葉を捨てる意思さえ持てたならば、ここで時間を作る意味はある!」
  • 「現世を壊し、新たなる地平の創世を試みるか、言語聖絶者アルメ!
    キロンが禁じたことを、同じ所属のものがやろうとしている

2-8.煉獄篇第六歌/浄炎の向こう側へ

  • 「なるほど。全階層を破壊した上での創世、それがあちら側の思惑かな。正面からの世界槍掌握を諦めたのか、あるいは魔将計画とは本来そうしたものだったのか。いずれにせよ、帳尻を合わせるための討伐対象としては割に合わないな」
    ギデオンの背後にいる存在とキロンは、一枚岩の勢力ではない
    魔将ということは、『地獄』側がアルメ(仮)の後ろにいる?
    『幻ア』の方でも、魔将は世界の終わりをもたらす存在だとされていたので(出典、世界槍破壊をもくろんでいてもおかしくはないかも
  • 魔将オファグリートと
    『幻ア』で重要な役割を担っているらしい「オーファ」と関係ある?
  • 「あろうことか、不心得な者によって『器』は盗み出されてしまったのだ。
    詳しくは、『幻ア』のコルセスカアルマを参照のこと
    この世界線でも、基本的な人間関係や経歴などは同じだと思われる
  • 歴史の授業で見せられた富士山の噴火も
    アキラくんの時代では、富士山は爆発している
    コトバンク>富士山
  • 精神病歴及び幼少期からの残虐行為記録を展開
    ワイドショーなどで、犯罪者の罪を弁護するのによく使われる経歴の例
    ここでは「犯罪者は生まれながらに犯罪者である=自分達とは違う存在である」とする『切断処理』としての使用
  • 善人面で手を差し伸べる槍神教の語る正しさはひどく空々しい
  • 汚いものには蓋をして切り捨てながら、美しいものが生き残り綺麗事を語る。
    『地上』の特徴は青空であり、その位置は『地下』(『地獄』)に蓋をしていると言えなくもない
  • 自由気ままな生き方に憧れるとかレールの上の人生なんて退屈とか、それは持てる者だからこそ言える安全圏の夢想に過ぎない
    他ならぬアキラくんもそうした持てる側だったので、説得力がある
  • どうしようもない頭の悪さ、選べないという最悪はそこかしこに溢れている。
    「頭の悪さ」は、アキラくんが気にしていることの一つ
  • 接続端子はあつらえたように俺の腕に適合し
    たぶん本当にアキラくん専用にあつらえてある
  • 「責任って例の件? 私はちゃーんと防衛に貢献したつもりだけど。正面からあの子に負けた代表騎士の皆さんが弱っちいだけじゃない?」
    コルセスカがアルマを略奪したとき、トリシューラは槍神教側に雇われていた?
  • そしてこの第五階層、世界のまんなかに漂う未だ浄化されざる罪の都のことを
    第五階層が「罪の都」にたとえられるのは初めて
    Wikipedia>ソドムとゴモラ

2-9.強くて頼りがいがあってダンディでセクシーな彼氏

  • 『天主』とか『彩域管理者』とかいうよくわからないのがそれぞれ一人ずつ
    天主と彩域管理者は同じ意味で、いわばトップランクの呪術のスペシャリストのこと
    ゼオーティアでは、自分の力量にふさわしくない称号を名乗るとダメージを受けるので、この名乗りは実力の証明でもある(出典)
  • 屈強なならず者たちが護衛するその中心には白骨の牛が牽引する荷車があった。
    エルネトモランでは、最近流行ってないらしい車輪による移動手段
  • 「というわけで、新しいメインクエストはこれ! 『街を蝕む青い血の謎を追え!』」
  • 「『幻掌』というのはつまり、万人が共有するアストラルネットを通じて相手のアストラル体に干渉する行為ってわけ」
  • 存在しない俺の左手と女性の手が交差した、その瞬間。
  • 「そんな! やめて、私のために争わないで! いくら私の元カレが片腕で弱そうで期待外れだったからって、頼りになるあなたが私を守ろうとする意味なんてないのよ!」
    『邪視者』は、思い込みが激しく人の話を聞かないことも多い
  • 表情でわかる。試合展開でわかる。
    • これは『試合でいい』と双方が了解している戦いだ。
      言語を介さない相互理解
      格闘という同じ文化を共有しているがゆえに発生した現象
      Wikipedia>ファイトクラブ(映画)

2-10.一方通行の妄想彼氏

  • いわゆる空想の友人。心理学で言うところのイマジナリーフレンドやクランテルトハランス、あるいはネット・カルチャーの中で俗化された思念体(タルパ)
  • 男によれば、彼は融合体として牛人に囚われていた女性の脳内彼氏であるという。
    ゆらぎ神話用語であるクランテルトハランスが、既にアキラくんの世界の心理学用語になっている
    こちらでも、異世界ゼオーティアからの過去への干渉が起きている?
    Wikipedia>イマジナリーフレンド
    ゆらぎの神話>クランテルトハランス
    Wikipedia>トゥルパ
  • 女性が苦境に置かれたことで願望は周囲にも波及し、その場にいた誰もが集団幻覚を目撃し、奇妙な体験を共有した。
    「収容所の架空少女」
    大戦中に、ドイツ軍の捕虜収容所に囚えられたレジスタンスのグループが、脳内共同ガールフレンドを作り出して生き延びたという都市伝説
    仏人作家ロオマン・ギャリイ(ロマン・ガリー)が創作した『自由の大地(原題:天国の根)』がその由来らしい
    Togetter>『収容所の架空少女』の原典
  • 「世界と関わり、他者と繋がりを得た妄想や幻は存在としての承認を受けて形を持つ
    あるいは、この世界の神々もこの理屈で存在しているのかも知れない
  • 昨晩、俺たちが連れ帰ってきた女性だ。名前はイオ。本名かどうかは翻訳の仕様と俺の正気が疑わしいためよくわからない。
    Wikipedia>イーオー
  • その装いは昨日とは違って頭巾(ウィンプル)に修道服という質素な白黒に変わっている。
    いわゆるシスター服
    Wikipedia>ウィンプル
  • 切り取った瞬間は永遠だ。世界を一枚の絵画にすれば、その時間には終わりが来ない。
  • 止まった時間の中で、俺たちは永遠の安らぎを得ることだろう。
    氷血呪?』を思わせるくだり。
    邪視者としてコルセスカとキロンには似ている部分がある?
  • 正常な人生を生きる者たち。
  • 俺ではない誰かの物語。
    つまり、「邪悪で異常」だというのがアキラくんの自己認識なのである

2-11.忘れがたく尊い絆

  • かつて俺を救ってくれた青い闇は、この空のような色をしていた。
    アズラ(アズーリア)のこと
  • ルビを同時発声
    共有できる幻覚である男は、異世界人とアキラくんの知識の両方から引用が可能?
  • ごく自然に、俺は修道騎士アズラの話を妄想彼氏に打ち明けていた。
    この世界では完全にアズーリアではなくアズラとなっている
  • 「街の中心に宣名碑があるだろう。俺の名前をあそこに刻みたい」
  • だからこそ、竜帝が認めるほどの誇りと強さをもって一つの戦域を登りつめてみたい。
    竜帝ガドカレク
  • 本当に望んでいるのは、むしろ『この場所に名を刻む』ことの方だ。
  • 俺は即座にキロンの意思を汲み、右手でノックを終えた形を作る。
  • 俺は普通にノックをした。キロンはそれを聞いて出てきた。それでいいじゃないか。
    優しい嘘というアズラの呪文を、さらりと使うアキラくん
    過去の改竄
  • 神殿にて探索者たちに天職を授ける『君臨者』オリヴィア・エジーメ・クロウサー
    『幻ア』本編でも、四章以降名前が出てきた人物
    天職は、クラス転移する異世界小説などで良く出てくる概念
    職業ごとに特殊なスキルを使えるようになり、主人公はハズレという名目の強力な天職を得ることが多い
    ピクシブ百科事典>ダーマの神殿

西方の古都トルクルトアが生んだ『万能の才人』グレンデルヒ・ライニンサル、
 北辺帝国の最も新しき妖精王『噴水の君』リピース・アンピース、
 東方諸国で死と力を売りさばく『傭兵王』ダンコス・ドートヘイル、
 草原の民にとって唯一絶対なる空の守護者『天馬騎士』アスティン・バートラン、
 ただ一言で即死をもたらす呪文の達人『死書使い』ディーフォー、
 地上において最も多くの人心を動かす『吟遊詩人』ユガーシャ・ランディバイス、
 薄汚れた黒社会で絶大な力を持つ『盗賊王』ゼド、そして
南東海諸島最強の剣士、『海の勇者』イアテム・リク・アルムホプ」
ゆらぎの神話百科事典>トルクルトア
グレンデルヒゼドユガーシャイアテム以外は初出の名前
ダンコス?は旧版に登場している
姓が同じリピースは、キロンの親族?

  • 突然これまで静かだった相棒が喚きだした。なんだ。腹が減ったのか?
    おそらく、自分を無視されたことへの抗議
    本来は、この位置にコルセスカがいるはずなのだろう
  • キロンの上には十四人の強者がいる
    『幻ア』の魔将と同じ数
  • 「あのランキングを駆け上がろうと思ったら、実力を伸ばすと同時に仲間を集めるのが効率的ってことだな」
  • 聖財界
    誤字ではなく、宗教界+財界の意味なのだろう

2-12.彼は淑女の危機に颯爽と現れる

  • 食事やお茶の時間に必ずコンポートとジャムの中間みたいに見える砂糖と蜂蜜たっぷりに加熱濃縮された保存食品を取りだして、丁寧かつ大量に味わうのだ。
    • あれは何の果実なのだろう。
    • 瓶の中身はどろりとした濃い青色だった。
      Wikipedia>コンポート
      『融血呪』
  • その瓶が、あるときからキロン以外の前にも並ぶようになった。
  • 「皮肉なことだ。我々は誰かを救うために、裏切り者がもたらした成果に頼らざるを得ないのだからな。
    『融血呪』は、元々トリシューラがもたらしたもの
  • 集団行動への参加を強制するのだ。
    『融血呪』への対抗手段の一つは、他のコミュニティとのつながりを強固にすること、別の関係性でその融け合う力に対抗することである
  • 幸福な籠の中で見る夢は甘美だ。俺はそれがどれだけ心地良いか知っている。
  • 投薬、暗示、そして己を律する信仰と秩序が必要だ。それは社会との繋がりの中でしか得られないものなんだ
  • 路上で寝ている物乞いや身体欠損者
    第五階層は、ダンジョンの内部なので、戦闘などの負傷で身体を欠損する者も多く、また逃げ込んでくる難民もいる
  • 字幕が見えた方向に視線を向けると、そこには奇妙な女が立っていた。
    ラズリ
  • 輝く水晶、
    水晶玉
  • 様々な異形の女神が描かれた絵札
    おそらくキュトスの姉妹?が描かれたラヴァエノと呼ばれるもの
    ゆらぎの神話>タロット
  • かまどに似た下半身と、筋骨隆々たる牛人の種族的特徴を更に誇張したかのような魁偉なる上半身
    ラビ・ユダヤ教の伝統では、Molochは生贄が投げ入れられる火で熱されたブロンズ像とされる
    ただ、痕跡が発見されていないため、そのような像は存在しなかったとする説もある
    Wikipedia>アドラメレク
  • 胸には九つの窓が開く
    アにおいて重要な数である九
  • それは巨大な青銅の像だった。屈強な牛人たちによって運び込まれた像は、かけ声と共に既にその場所に設置されていたもう一つの銅像の上に乗せられた。
    • 踏みつけにした、と言った方がより正確な意図が伝わるかもしれない。
    • それは権威の蹂躙であり、支配者交代の宣言でもあったからだ。
      アニメ(映画)『KING OF PRISM -Shiny Seven Stars-』に同様の場面があり、『ハリーポッター』シリーズや宮部みゆき『ブレイブ・ストーリー』にも似たような差別社会を表す像が出てくる
      また、天邪鬼や悪鬼を踏みつける像は、仏教美術の毘沙門天像などで定番となっている
      Wikipedea>天邪鬼
      Wikipedea>悪鬼
  • 青白い魚や珊瑚の角を持つ蛙といった神秘的な生物の銅像は魚人たちの信仰の証。
  • 大半が打ち壊される中、とりわけ目立っていた角のあるクジラ像だけが原形を留めていたのは牛人たちのパフォーマンスのためであった。
    カッサリオだけは、共通の信仰対象となっている?
  • 特に目立っているのは中央に設置された青銅の牛像だ。炎で熱せられた青銅像は胴体が開くようになっており、牛人たちはその中に供物を投げこんでいく。
    Wikipedia>ファラリスの雄牛
  • 生贄の種類は目視できた限りだと、小麦粉、鶏、牝羊、牝山羊、仔牛、牡牛、揺り籠、ガラガラ、そして幼子。
    モレク信仰では、史実として本当にそんな生贄を捧げていたらしい
  • 俗なバラエティ配信で見た『秘境の原住民』たちがやらせで演じるパフォーマンスのようでもあった。
    伝統文化の娯楽番組化によって、視聴者やマスメディアの妄想や欲望に応えたパフォーマンスが行われるようになった例
    『秘境の原住民』だって、期待されればそれにそった振る舞いをすることもあるし、観光ビジネスで現金収入を得ることもあるのであろう
    あるいは、牛人たちの振る舞いにしても、周囲の悪印象がフィードバックされた結果やそれへの開き直りとして「伝統」が再解釈された結果、こういった形になっているのかもしれない
  • キツイ上に無謀、とびっきり悲惨でとびっきりハード。
    アキラくんの転生する異世界へのオーダー

    「出来るだけキツイ異世界がいい。とびっきり悲惨で、とびっきりハードなやつが」(幻ア1-1)

  • 完璧過ぎるタイミングと運の良さに作為的なものを感じてしまう
    ラズリさんが、魚人たちに連絡してタイミングを調整した?

2-13.別れ際さえ潔い

  • 「火の元魔にかけて! このマカラがいる限り、これ以上の好き勝手はさせぬぞ!」
    火の元魔とはメクセトのこと
    メクセトは、火や技術を信奉する者たちの信仰対象となっている?
    ゆらぎの神話百科事典>至高四元魔
    マカラはインド神話に出てくる怪魚
    ライオンとワニの合成獣であるとも言われる
    こんな名前がつけられているということは、元々牛人と魚人は同じ種族なのかもしれない
    Wikipedia>マカラ(神話)
  • 中学生あたりで卒業しておくべき病
    Wikipedia>中二病
    英雄幻想を否定するあたり、どちらかというと高ニ病と呼ぶべきかもしれない
    どちらにせよ意味が不確かなバズワードではあるのだが
    ニコニコ大百科>高ニ病
  • 「敵を倒すのに過剰な火力はいらん。投石でいい」
    もしかして:アキラくんもマカラの同類だから、強固な耐性があった
  • ひどく憔悴した様子の女がこちらを見ているのに気が付く。
    • 波打つ黒髪と詰め襟の軍服の細いシルエット。
    • 魚人組織を率いる老人は俺のすぐそばに座り込んで頭を押さえている女を見つけると何ごとかを大声で叫び、両手を広げて大仰な仕草で抱きしめる。目尻には涙。
    • 抱きしめられた女がじっとこちらを見ているのに気付いて、カエル爺の視線がつられて動く。やばい、気付かれた。面倒だからさっさと離れよう。
      アニス
      アキラくんの結婚&言語コミュニケーション解禁フラグ
  • 俺は次男なんだ! それに神官の家系なんだぞ、供物となる必要なんてない、俺は祭儀に必要な存在だ!
    モレク神には、王権を継ぐ者の第一子を捧げる風習があった
  • 真ん丸の瞳孔と重なるような眼鏡は、頭部を締め付けるような独特のフォルム。
    コブラにはメガネヘビという異名がある
    ゼオーティアにおけるメガネは、ミルーニャが使っていたように『邪視』の強化アクセサリー
    目玉模様といい、おそらくは強力な『邪視者』なのだろう
    Wikipedia>コブラ
  • 我らが王はもっと生贄を所望してますよー?
    あの牛の神像が王?
  • ダンコス君くらいの武術家なら毒抜きの技で遊んでもいいんですが
    旧バージョンで戦っていた竜人の傭兵集団の長『傭兵王』ダンコスのこと
  • 形成界は見えているのですね
    セフィロトと同じくユダヤ教の神秘思想カバラに由来する概念だと思われる
    Wikipedia>カバラ
  • 測定と分析、予測と最適化を用いた肉体言語魔術ですか
    肉体言語魔術は、身振りを用いた『呪文』の一種
  • ズタークスタークを破った九英雄どもの技とよく似ている
    すでにサイバーカラテがゼオーティアに影響を及ぼしている?
  • 「いいえ? 聖妃派の紛い物と一緒にされては困る。我らは真なる獣。正しき終焉と望まれた創世を実行する相補幻想。格をはっきりとさせるため、大魔将とでも名乗りましょうか」
    『幻ア』「3-25 オンステージ」では、レストロオセ(聖妃)派とセレクティ派に分かれて対立していた
    ただ、セレクティ=ベアトリーチェは、転生直後に殺されている(『創ア2-3』)はずなのだが…?
  • 鶏冠に黄色の羽毛、幅広い翼に蛇の尾を持った四本足の鶏が飛び上がって逃走していく。
    Wikipeia>コカトリス
  • 「さあ存分に歌い壊すがいい、破壊の王獣、我らが長兄よ! 創世はその先にある!」
    「長兄」ということは、大魔将は全員王族で神族?
    ちなみに、モロクには、本来「王」の意味がある
  • 「介錯、頼めるかい」
    カインに続く、異世界での二回目の介錯
  • 嘱託殺人。その生業を呪わなかった時はない。
  • だが、迷ったこともなかったはずだ。
  • 生まれたこと、存在したこと。その全ての間違いを、これから正す。
    アキラくん、ふっきれる
  • 「俺も過去を乗り越えてみせる。信じるんだイオ、人は前に進めると!」
    『幻ア』には無かった展開

2-14.「そんな都合のいい男、いるわけねえだろ」

  • 俺は死者の声を聞くことができる。
    • 『サイバーカラテ道場』に記録された戦闘経験。
    • 積み上げられ、俺の中にフィードバックされていく思い出。
    • だから行け、これまでの全ては強さに変えていけるのだから。
      ネガティブな自己認識の反転
  • 「分別つけろ、クソ牛野郎!」
    二つの「分別」(正確には、『ぶんべつ』と『ふんべつ』)を同時に指摘しているダブル・ミーニング
    一緒くたにしていることを否定する指摘自体が、一緒くたになっている
    Weblio辞書>分別
  • そのとき、俺の頬に飛び散った青い血飛沫が触れる。
  • ほんの一滴。だがその瞬間、俺は確かに『視線』を感じた。
    その『視線』は、単なる敵意の現れなのか、あるいは「見定めて」いるのか…?
  • 虚空を貫く角。捩れた衝撃。振動する言語。震災の如き世界の断絶。
    • 大地を踏みしめる四つ脚、大海を泳ぐ尾びれ、天に届く声。
    • それは王だった。あらゆる獣を凌駕し、粉砕し、蹂躙する。
    • 獣の王。あるいは、王として生まれた獣。
      カッサリオ
      「世界の断絶」と表現されている
  • 刹那、その全てが完全停止した。
    • 冷えた鳴き声。肩の上で遙か先を睨み付ける小さな怪物。
      『氷血呪』の部分的な解放
  • 取り出したのは小瓶、長い指で掬ったのはおそらく油だ。
    • 死者に与える宗教的な慰めだろう
      キロンが司るのは、アズーリアと同じ「病者の塗油」
      それは、「臨終にある者」に対しての儀式でもある
      Wikipedia>病者の塗油
  • 『あの人』は言っていた。
    • 俺は神には祈らないし、そうするくらいなら拳を振るう。
      『幻ア』で語られるアキラくんが尊敬するひと(「4-46 オルヴァ王と十二人のシナモリアキラ0」に登場」)
      カウンセラー?
  • 猛烈な既視感。俺はこの光景を、この結末を知っている。
    アキラくんは、ループしている?
  • とどめとばかりにとんがり帽子の先端をすっと真っ直ぐに伸ばすと、それを思い切りねじ曲げるというパフォーマンスを一斉に実行。
    • どのような手品なのか、魔女の敵意に連動したとしか思えないタイミングで槍が折れていく。槍は修道士たちにとって信仰の象徴だ。信徒たちが手にしていた小型の祈祷具や儀式用、護身用の槍は今やとんがり帽子の先と同じ有様だった。
      おそらく「男を不能にする」という魔女についての伝承と、男性器の隠喩としての槍を結びつけた呪術
      男性の権威と秩序をあざ笑い、自由奔放に行動する「垣根の上を飛ぶ女」(Hexe)としての魔女の力の現れだと思われる。
      Wikipedia>類感呪術
      Wikipedia>テュルソス
      Wikipedia>♂
      EDケアサポート>ED(勃起不全)とは?
  • 未知の異形だった。概ねヒト型だが、単眼の巨人としか言いようのない姿でこちらを睥睨している。
    生物>単眼巨人(キュクロプス)
    『幻ア』「3-4 天の鴉と月の兎」「死人の森の断章5-2 外なる法」 などに登場した生体兵器
  • 「そんな都合のいい男、いるわけねえだろ」
    今話のタイトル