- アリュージョニスト以外のネタバレに注意
- サイバーカラテを実践しよう (知ってる作品があったら、説明を追記しよう)
- 最下部のコメントボックスで作品紹介を書き込むと、誰かが追加してくれるかもしれません
- 多分図書じゃなくてもいいと思うよ
- 参照と類似は呪力です。高めよう。
- ほんの少しでも推薦図書に見えたのならそれが推薦図書です(邪視)。追加しましょう。五十音順に並んでいます。
- 編集カラテ入門
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** タイトル
-説明1
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- 推薦図書/その他/書籍類
- な行
- 泣いたあとは、新しい靴をはこう。 10代のどうでも良くない悩みに作家が言葉で向き合ってみた 日本ペンクラブ・編
- 謎の独立国家ソマリランド 高野秀行
- なぜ日本は〈メディアミックスする国〉なのか マーク・スタインバーグ
- なぜ人はエイリアンに誘拐されたと思うのか スーザン・A・クランシー
- なぜ広島の空をピカッとさせてはいけないのか Chim↑Pom・阿部謙一:編
- なぜ私は怒れないのだろう 安藤俊介
- ナラティヴ・アプローチ 野口祐二・編
- 何だかおかしい筒井康隆「無人警察」角川教科書てんかん差別問題 佐藤めいこ
- 悩みが解決する友だちづきあいのコツ 宮田雄吾
- 2.5次元文化論 舞台・キャラクター・ファンダム 須川亜紀子
- 肉体のヌートピア ロボット、パワード・スーツ、サイボーグの考古学 永瀬唯
- 憎むのでもなく、許すのでもなく ユダヤ人一斉検挙の夜 ボリス・シリュルニク
- 21世紀文学の創造シリーズ
- 日本サブカルチャーを読む 銀河鉄道の夜からAKB48まで 編著:押野武志
- 日本の虐待・自殺対策はなぜ時代遅れなのか 子供や若者の悲劇を減らすための米国式処方箋 吉川史絵
- 入門貧困論 金子充
- ニューロダイバーシティと発達障害 『天才はなぜ生まれるか』再考 正高信男
- 人間は「心が折れる」からこそ価値がある 人工知能時代に成功する人の考え方 苫米地英人
- 認知症になっても人生は終わらない 著:認知症の私たち
- 盗みの文化誌 泥棒研究会・編著
- 猫を棄てる 父親について語るとき 村上春樹
- ネット時代の反論術 仲正昌樹
- 脳科学者の母が認知症になる 記憶を失うとその人は"その人"でなくなるのか 恩蔵絢子
- NOと言えない若者がブラック企業に負けず働く方法 川村遼平
- 脳と気持ちの整理術 築山節
- 呪いの解き方 なぜかツイてない日の作法 川井春水
- 呪われたナターシャ 藤原潤子
- な行
- コメント
推薦図書/その他/書籍類
な行
泣いたあとは、新しい靴をはこう。 10代のどうでも良くない悩みに作家が言葉で向き合ってみた 日本ペンクラブ・編
- 作家や翻訳家たちが、子どもたちの悩みに真剣に答えた本
- パパ活、親友の裏切り、DV、生活保護、貧乏など普通は答えづらい深刻な悩みに、人生経験の多さなどに基づいて真剣に返答している
- 中には、質問者への怒りや挑戦がうかがえるものもあって、そ異色さが面白い
- (偽善者な自分が嫌になるという相談に対して)佐藤優:人には、例外なく偽善者の要素があります
- キリスト教では、人は例外なく罪を持っていると考え、罪が形になると悪になります
- しかし、多くの人は、自分の中にこのような悪の要素があることを認めようとしません
- 自分は良い人で、立派なことを行っていると確信している人が、とてもひどい悪を行います
- 歴史的に見るなら、ソ連という国がその例で、ソ連の政治体制は、本当にひどかったです
- その根源は、社会主義社会に原則として悪い人はいないという建前で、すべての国民が偽善的に振る舞うようになっていたことです
- その結果、自らの悪について反省するきっかけがなくなってしまいました
- 自分がほめられているとき、善いことをしたと周囲から評価されているときほど、自分の心の中にある罪を自覚し悔い改めることが、あなたの成長にとても良い影響を与えます
→アキラくんとトリシューラ、そしてセレクティの「悪」の自認?
電子化×
謎の独立国家ソマリランド 高野秀行
- 『北斗の拳』のような戦乱の大地であるソマリア
- その中で「ラピュタ」のような平和を達成しているソマリランドとは、一体いかなる国なのか?
- 未知なる国家の謎に挑む、ゆかいで危険な冒険ノンフィクション
- 読んでいくうちに「ラピュタ」のたとえがピッタリな、ソマリランドの「力による民主主義」の実態が分かってくる
電子化○
なぜ日本は〈メディアミックスする国〉なのか マーク・スタインバーグ
- アメリカの「トランスメディア」は、メインの作品を売るための形式であり、キャラクターや世界観にゆらぎがない
- 一方、日本の「メディアミックス」は、製作委員会方式でどのメディアも成功目指す形式
→ソルダとコルセスカ - メディアミックスを、その成立理由やプラットフォームの変化に重点をおいて分析している
- 中盤以降は、KADOKAWAの話になる
なぜ人はエイリアンに誘拐されたと思うのか スーザン・A・クランシー
- かつて性的虐待を受けた人の「記憶」は本物なのか、という研究をした人の本
- アブダクションを信じることによって、多くの人は精神的な渇望を満たしている。
- わたしたちは、神のような存在とのコンタクトを求めていて、エイリアンは科学と宗教に折り合いをつける方法
- 人はアブダクションから、人生の意義、安心、神の啓示、精神性、新しい自分を得ているようだ
- 疑似科学の信奉者が増え続けているということは、科学が彼らの欲求や関心や願望に応えられていないということ
- 性的なイメージの例として挙げられている、ジャン・ロレンツォ・ベルニーニ「聖女テレサの法悦」=天使の槍に貫かれて甘美な激痛と選民意識を得た聖女の絵
→槍神教?
なぜ広島の空をピカッとさせてはいけないのか Chim↑Pom・阿部謙一:編
- 広島の空に、飛行機のスモークで「ピカッ」と書いて騒動になったスカイライティングアートをめぐる、芸術表現の是非についての本
- 反対派の意見や関与した美術館の話が無かったり、作品を直接見て評価した意見が少なかったり、そもそも作品自体が未完成だったりするが、人を傷つけかねない表現について考えるのに役立ちそう
- 作品をめぐる人々の話から、社会問題を扱う現代美術の少なさや、現代でヒロシマや原爆を語ることの難しさなど、さまざまな事情が浮かび上がってくるのが面白い
- 被爆者団体の一つが、当の「実行者」Chim↑Pomを激励したという、意外な話もある
電子化×
なぜ私は怒れないのだろう 安藤俊介
- アンガーマネジメントの専門家による「怒って良い」という許しと「怒る方法」のハウツー本
- 「怒ることは自然なこと」という前提のもと、怒れない理由の分析、怒れない場合の弊害、怒って良い条件
- そして、「怒ることに自信が持てるようになる10の習慣」として自己肯定感を高める習慣や怒れない人のためのQ&Aを紹介している
- ただ、著者は決して全ての怒りを肯定しているわけではない
- 確かに怒りは自分の命を守る感情ではある
- だが、(自己肯定感が不足していて)心が弱いヒトの場合は、過剰に防衛的になって疑心暗鬼の負のループにハマってしまうとして、
- 怒ること怒らないことの「メリハリ」つまり、守るべき大切なもの、ゆずれない価値の見極めが重要だとも語っているのだ
- 怒れないこと、怒りを人に伝えられないことは大きな問題
- 怒りは人に備わっている必要な感情であり、怒りを感じることは自然なことだから
→百億の怒り?
- 怒りは人に備わっている必要な感情であり、怒りを感じることは自然なことだから
- アンガーマネジメントでは、怒るも叱るも、相手に今もしくはこれから「どうして欲しいか」を伝えるリクエストだと考える
- リクエストを伝えるだけなので、相手に嫌われることもなければ、気を遣う必要もありません
- アンガーマネジメントは、怒りの感情と上手に付き合う心理トレーニング
- その自然な感情をありのままに人に伝えられなければ、ストレスや苦痛を感じて当たり前
- 褒めて伸ばす文化と八方美人を培うSNS文化が、人を怒れなくしている
- 日本では、怒りは恥と考える人が多い
- 怒りに限らず感情を表に出すことは我慢ができていないこと、人として成長できていないことを認めることになると捉えている
- 現状の不満を認めることは、自己を否定することだと考える人までおり「公憤」で社会を変えようとする人間が少ない
→『E・E』で感情を遮断していたかつてのアキラくん?
- 上手に怒れる人が身近に居ないと、怒り方が分からなくなってしまう
- 怒れない人は、「どうして言い返せないんだろう」「なぜこんなことを言われなきゃいけないのだろうか」と自分を責める
- そしてその自己批判によって、自尊感情を傷つけ、それによってさらに怒りやすくなってまた自分を攻撃する魔のループにハマってしまう
- 自己肯定感が低い、弱く脆い人は、自分へのただの意見も攻撃と捉えてしまう
- 通常、こちらを味方だと思っている人には、まわりの人が助けの手を喜んで差し出すものだが、
- 逆にまわりを敵視している人には、関わりたがらなくなるもの
- そのため、損得で大きな差が突いてしまう
- 怒らなければ物事が変わらないことはいくらでもある
- また、愛情があるからこそ、真剣に怒ることで相手に伝えようとすることもいくらでもある
- いい怒られ方をすると、前向きな気付きがあったり、愛情を感じたり、自分の成長の伸びしろを感じたりする
- 正しく怒れるようになれば、怒ることで相手から感謝もされるようになる
- 怒り方がわからないと思っているのは、とても謙虚でバランスのとれた感覚だから、それは何か新しいこと、今までとは違うことを学ぶ上でとてもプラスに働く
- その逆に、自分の怒り方が間違っていない、疑うところがないと思っている人たちは、怒りで小さな問題を積み重ねていく
- 感情は自己申告でしかない
- 感情は、とても幅が広いものだから、人によって同じ言葉でも指しているものが微妙に違う
- 感情を表現する言葉を多く持っていればいるほど、自分の感情を正確に表現することができます
- 逆に言えば、感情を表す言葉の数が少ない人は、自分の感情を正確にに表現することが得意ではありません
→『呪文』
- 「どう怒れたら長期的な幸福を得られるのか?」この質問を常に考えるべし
電子化◯
ナラティヴ・アプローチ 野口祐二・編
- 経営学や法学、生命倫理学などの様々なナラティヴ(物語)研究の集積であり【呪文】の書
- ナラティヴ「語り」あるいは「物語」という概念を通して、なんらかの現象に迫る方法の本
- 専門書に近いが、素人でも分かる部分も多い
電子化◯
何だかおかしい筒井康隆「無人警察」角川教科書てんかん差別問題 佐藤めいこ
- 教科書に収められた小説「無人警察」に関する問題について、さまざまな角度から考えさせてくれる本
- 事件の流れ、作品にある差別についての詳細な分析、果ては教科書検定自体に至るまで、細かく批判を繰り広げている
- 著者の立場としては、この小説は、差別意識を前提としなければ読解できないものであるため「差別は存在する」
- そして差別問題は、抗議したてんかん協会とそれを受けた筒井氏の当事者間だけではなく、「みんな」の問題として「公開して解決」すべきだった
- とはいえ、差別があるからこそ、それを踏まえてあえてこの小説を教材として用いることもアリではないか、といったものである
- ただし、この本には、明らかな欠点が三つは存在するように思われる
- 一つ目は、問題とされている小説(教科書用に改変されたもの)や筒井氏の「覚書」(『噂の真相』九三年九月号)角川の回答書などの重要文献が、収録されていないこと
- 二つ目は、長過ぎる文などがあり、主張がつかみにくい箇所があること
- そして、三つ目は、著者が、自分の感性や価値観を盲信し過ぎていて、筒井氏や社会の人びとの感情を想像することが出来ていないところである
- 「精神病院ルポ」で筒井氏は、「暴れる発作を起こしたてんかん患者が、医者の配慮で運を続けている話」や「診察を受けにも来ないてんかん患者がたくさんいるという噂」の情報を得ている
- さらに「覚書」では、突然てんかんの発作を起こして転落死した友人の死が、強く印象に残っていると語っているらしい
- 実は、現代医学ならてんかんの発作は防げるし、運転に差し支えのない種類の発作もある
- だが、そんな経験を経た筒井氏が、てんかんへの恐怖や発作で事故を起こしかねない(ように思える)てんかん患者を取り締まれない社会への怒りを抱いたであろうことは、想像に難くない
- てんかんに詳しい筆者にとっては、病気の全体像につながらない些細な逸話だとしても、てんかんに対して正確な認識を持たない筒井氏や一般人にとっては、そうではないのだ
- 確かに、筒井氏がてんかんに偏見を持っていて、それが作品に無意識に出て差別をしてしまっているのは、疑いようがない事実なのかもしれない
- だが、その原因は、筒井氏がてんかんに対して正しい認識を持っていない、ということに過ぎない
- 差別解消のために筆者がするべきなのは、筒井氏を憎むことではなく、てんかんに対しての正しい知識と認識を広めることであり、それを達成するための方策を模索することではないだろうか?
- つまり、たとえ筒井氏が拭えない偏見を抱いていたとしても、それを断罪するより、むしろ共にその偏見を克服する道を探そうとすることこそが、我々のやるべきことなのではないだろうか?
- 「無意識に存在する悪意」を属人的な悪として弾劾するだけでは、それこそ『無人警察』のロボットと変わらないのだから
電子化×
悩みが解決する友だちづきあいのコツ 宮田雄吾
- 中学生向けの悩み対処の指南書
- 現実的な解決策と共に、悩む子どもの心情にもきちんと配慮しているバランス感覚があるのが良い
- たとえば「学校に行きたくない」という悩みに対し、
- いかないことの不利をデータで示しつつも、
- 共感や不安障害の治療の必要性、学校以外の道も提案している
- また、友だちをいじめてしまう悩みや、グループ分けでひとり取り残されたときの対処法もあるのが良い
- 急に友だちから怒りをぶつけられたときや、自分がイライラしたときの対処も載っており、
- 怒りの根本に、不安や疲労からくる「八つ当たり」がある可能性もしっかりと指摘している
- その他の怒りの理由
- 不公平な扱いを受けたと思っている
- 自分の無力さに苛立っている
- 自尊心が傷つけられた
- 過去に似た状況ですごくくやしい思いをした
→百億の怒り?
電子化×
2.5次元文化論 舞台・キャラクター・ファンダム 須川亜紀子
- マンガやゲーム原案の舞台「2.5次元ミュージカル」とそのファンたちの実態を、歴史的背景を含めて分析している本
- 学術書ではあるが、比較的読みやすく分かりやすい
- 著者自身、「2.5次元」のディープなファンであるらしく、その記述には、実際の観察を経なければ得られないであろう分析が数多く含まれている
- それとともに、著者は「2.5次元」の多様な受容を肯定しており、その記述にはいかなる立場・嗜好への偏見も存在しない
- 同担拒否、腐女子、夢女子に加え、キャラの母親の視座で妄想する「夢母」、そしてそれらの男子版まで、その認識と許容の範囲は幅広く、数タイプのファンのインタビューまである
- さらに、それらの嗜好を固定的なアイデンティティとはせず、それらは、人生においてたびたび変容するものだと定義しているところも良い
- また、多くの資料の引用やアンケートにもとづくグラフなどもあり、学術的な研究としての価値も確かなものとなっている
- さらに、その取り上げる範囲は広い
- なにしろ「俳優の未完成さ、未熟さこそが、オーディエンス・ファンが関与する「余地」を大きくする」という例のため、
- 『テニミュ』(『ミュージカル・テニスの王子様』)での発展途上な演技がニコニコ動画で空耳字幕をつけて拡散され、
- それが宣伝になった経緯まで紹介しているくらいである
- そうした分析の中で、特にアと関連する話題としては、
- サイバー空間や虚構空間への身体の拡張や、それらの空間と「現実」空間の混淆、劇場空間と上映空間のインタラクティブな関係、
- ミュージカルの構造自体を「なんで歌っちゃったんだろう」などとメタ的なネタにする自己言及性、役者とキャラクターの成長がシンクロする過程の鑑賞
- そして記号的身体と現象的肉体の分離不可能な緊張関係、つまり役者と役の在り様の話などが、特に関連性が強い
- 記号的身体=メディア(媒体)としての身体。俳優自身が透明または後景化することによって登場人物になりきる
- 現象的肉体=肉体的世界内存在。俳優の刹那的に常に変化する生身の身体
- それらの身体は、上演の際の観客との相互作用のうちに生成される
- 現象的肉体を媒介物として記号的身体は構築されるが、現象的肉体もまた記号的に構築される
→確固で不動なものと思われがちな肉体自体の『邪視』や『呪文』性
- また、2.5次元空間の成立には、オーディエンス/ファンのキャラクターに対する認識と劇場内での参加が不可欠
- 2.5次元という位相は、観客が俳優にキャラクターを「幻視」や「二重写し」することによって、生じているのだ
- この概念を応用すれば、俳優が舞台外でも二次元キャラクターを影のようにまとうことを自ら意識したり、ふるまいを期待されるという点で、
- 「拡張した」現象的肉体および記号的身体と捉える、という視点も可能となる
- 舞台では、現象的肉体(声優)と記号的身体(キャラクター)のズレ(素としての声優)こそが、
- ファンが介入・参与する「余地」であり、笑い/萌えなどの快楽を生む契機だと言えるだろう
→四章断章編、身体の拡張、そして同時に世界観の拡張
- ファンが介入・参与する「余地」であり、笑い/萌えなどの快楽を生む契機だと言えるだろう
- そして、音声と言語もこれらの身体と同様の緊張関係にある
- また同時に筆者は、虚構性が高い(実在感がない/ないと思わせる)身体性を「虚構的身体性」と呼称し、
- サイバー空間に常時接続するユビキタスな現代社会において、身体性を伴う感覚と虚構の境界はない(またはほぼ感じられない)と主張している
- 何を「リアル」と感じるかという「リアリティ」の感覚は、現代の若者にとっては、もはや物理的感覚と直結しない
- いつの時代にもファンタジーや妄想の世界は存在していた
- 技術が私たちの認識を変化させたという単純な構造ではなく、技術の発達と私たちのコミュニケーション活動の変化が並行し、相互作用する中で「リアル」に感じる感覚が変化してきたということ
- イングリッド・リチャードソンとカーリー・ハーバー「脱身体的な主体としてバーチャルをとらえるのではなく、身体がどのようにバーチャルなものに織り込まれるか、
- またバーチャルなものがどのように私たちの身体化の一側面、つまり身体的虚構(a corporeal virtuality)となるのかを理解する方向へのシフトが必要」
→サイバーパンク、『杖』と『邪視』の表裏一体性?
- またバーチャルなものがどのように私たちの身体化の一側面、つまり身体的虚構(a corporeal virtuality)となるのかを理解する方向へのシフトが必要」
- 更に、筆者は「相互参照的メディア横断ナラティブ」として、
- ファンが、2.5次元舞台俳優を通し、原作ではあり得ないキャラ同士や異なる作品のキャラ同士の絡みを幻視することを、定義する
- この場合2.5次元舞台俳優は、キャラクターを参照するためのリンクのハブとなり、それはその俳優が演じたキャラの数だけ増えていくのだ
- そうした他のイメージは「アイデンティティを混交させる」ものである
→引喩
- 2.5次元は、パフォーマンスを通じて成立する
- ここでのパフォーマンス=参加者たちが、同じ時空間である領域に囲まれた活動に参加している、あらゆる実践のこと
- 行為者と参加者の相互作用のなかでパフォーマンスは生じる
- そこには身体の共在が不可欠
- そこで、その身体をサイバー世界(SNSでの情報交換)にも拡大すると、2.5次元文化の実践の内実がより精緻に分析できると思われる
→肉体言語呪文?サイバーカラテ道場のインドアユーザー?
- 「嗜好の共同体としてのファンダムの可能性と課題
- 嗜好が変われば気軽に移動できるゆるいつながりであり、家庭や学校・職場と言った固定的な場に対するオルタナティブになっている
- 同じ推し(同担)であることが、オタクでも他者とつながれる契機となる
- 外国人参加者の間でも、独特のコミュニティがある
- 英語圏などネット上のいやがらせはあるが、日本では危険を察知してすぐに離脱して対処している
- ただ、推しへの愛という自己表現は(意図的でなくとも)グッズ消費の誇示となってしまい、オタク間にもヒエラルキーが生じがち
→序列、ポトラッチ的消費文化?
- 「卒業」と「オーディション」はソフトウェアの更新と同じく、「終わること」と「終わらないこと」を両立させることで、ヴァージョンアップや更新を可能にさせている
- そのためにブランドのサステナビリティが生成されるのである
→『更新』?転生?
電子化◯
- そのためにブランドのサステナビリティが生成されるのである
肉体のヌートピア ロボット、パワード・スーツ、サイボーグの考古学 永瀬唯
- ヌートピア=ユートピアのゴミ捨て場と、そこに生きる者たちの生活。真のユートピア思想精算
- オートマトンから米軍のパワードスーツ研究まで、リアルとSFにおける「機械身体の歴史」の本
- 技術による肉体の拡大=「肉体のユートピア」の夢はもはや終わったぜ!米国SF誌を支配していた白人男性中心主義とかさらけ出されたぜ!でも超越への憧れは残り続けるぜ!な感じ
- 『ニューロマンサー』『カウント・ゼロ』『スキズマトリックス』『リムボー』などのSF名作のネタバレあり
- 『リムボー』とか、義手が政治的義務になっている世界の話だし、かなりアリュージョニスト
憎むのでもなく、許すのでもなく ユダヤ人一斉検挙の夜 ボリス・シリュルニク
- フランスにおけるユダヤ人一斉検挙の犠牲者であり、「へこたれない精神(レジリエンス)」の権威とされる精神科医の自伝
- だが、そうした肩書きや原題『自分を救うのだ、人生が君を呼んでいる』から受ける印象に反して、メッセージ色は薄く、感情も抑えられた内容である
- 自分の不幸を元にした物語で人を楽しませることは出来ても、自分が登場する真実の戦争物語(証言)は信じてもらえなかったという筆者の体験談が悲しい
- 人は、神話なしに生きていけるのだろうか
- 共同体の経験が耐えがたく、社会的状況が困難で心の中が絶望的であるとき、神話はわれわれを団結させ、われわれの苦悩に意味を付与してくれる
- 神話は嘘ではない
- 皆と同じ世界で暮らすには、現実の体験を共有するために、それらの体験を修正する必要がある
- 私は、それこそが神話だと思う
- 神話の共有は、共同体の物語をつくり出す
- 人々は、それらの物語を通じて自分の近親者と接触を持ち、彼らの支援を取り付けることができる
- 神話がドグマになり、神話以外に真実はないと信じるべきだと共同体が主張しだすと、事態は悪い方向に推移する
- 神話が普遍的なドグマになると、ほんの少し異なる意見であっても、違反した行為と見なされる
- 「私」が脆弱であっても、「われわれ」が補強してくれるのだ
- そのような事態になったのなら、その神話が冒涜だとわからせるために、それまでにない経験や記録を見つけるなど別の解決策を模索する必要が生じる
- 私は、想像力は思い出に近いとさえ思う
- 過去の表象を組み立てて自分の物語をつくったのは、そこから生者を描き出し、皆と共有できる表象をつくるためだったのである
- 両親の「煙滅」を語ることが出来るのなら、両親は完全に「煙滅」したわけではない
- 記憶は、今感じていることに形を与える事実を、過去から探し出す
- 集団内で同じ物語が共有されるとき、誰もが他者の存在から安心感を得る
- だからこそ、物語を共有し、神話を語り継ぎ、お祈りを唱えるのは、優れた文化的精神安定剤になるのだ
- ユートピアでは、心の奥底での発言は、連帯感を弱める行為だ
- 全体主義の社会では、芸術や心理学などの個人の野心的な試みは、理想的な都市を思い描く人に対する冒涜と見なされる
- 私にとっての選択肢は、罰するか許すかではなく、ほんの少し自由になるために理解するか、隷属に幸福を見出すために服従するかである
- 憎むのは、過去の囚人であり続けることだ
- 憎しみから抜け出すためには、許すよりも理解するほうがよいではないか
21世紀文学の創造シリーズ
- 『7 男女という制度』:ジェンダー批評をより広範な人と共有するために、読んで楽しいテキストを集めた巻
- 内容が薄かったり我田引水なものもあるが、川上弘美の文章が全体を底上げしている
- 大塚ひかり「文学は美醜をどう描いてきたか」:『古代、ブスは女神だった』の著者が、日本における美醜の歴史をざっとおさらいしている
- 基本的には『源氏物語』賛美だが、「醜パワー」鬼=神であった時代の〈醜〉の持っていた力への着目に独自性がある
- 昔は、イケメンが一時的に醜男になるおとぎ話も存在したことなどにも触れている
- 著者の主張:理想の自分と現実の自分のずれこそが、物書きの資質
- 『源氏』では、ブスでも悪役やひねくれものでなく、主人公の妻や恋人になる
- 秀才ブ男の大江匡衡(おおえのまさひら):ブ男が知恵で勝利する、なろうの先祖的説話
電子化×
日本サブカルチャーを読む 銀河鉄道の夜からAKB48まで 編著:押野武志
- 2015年刊行のサブカルチャー批評集
- 『涼宮ハルヒの憂鬱』や『バイオハザード』村上春樹や「スーパーフラット」論など、扱われている題材は今から見るとわりと古びているが、
- 題材は多様であるし、過去を振り返る目的なら、それなりに楽しむことができそうな批評である
- 百合小説・中里十『君が僕を』、ミステリにおける〈操り〉(通称・後期クイーン問題)、『食堂かたつむり』メディアミックスにおけるイメージの変遷・語り直し、死の天使としてのアイドルなど、
- アと関連がある話も結構ある
→「どうして空は青いの?」ラクルラールと運命竜、四章断章編など - ただ、自衛官募集CMに出演したAKB48のぱるる(島崎遥香)を、生と死についてダブルバインドのメッセージを送る「死の天使」と称える解釈はまあアリとしても、
- 『超時空要塞マクロス』のリン・ミンメイを例に出したのに、同作のロボットがそのものズバリ、バルキリー=死の天使そのものであることに触れていないなど、わりとアラが目立つ部分もある
- アと関連がある話も結構ある
- また、宮沢賢治を「セカイ系」として解釈できるか、という論もあるので、そうした概念の話が苦手な人にも向いていない本であったりもする
- 岩川ありさ「pixivという未来」
- BLを「クィア」と「アダプテーション」(リンダ・ハッチオン)の思想を用いて肯定し、BLの「棲み分け」を求める「腐女子ヘイト」と「自重ルール」を批判する論
- pixivなどで行われた、ルール破りの「集団投稿」という反抗の試みを推奨している
- 「本屋に女性向け18禁の棚が無い」など、論じられている内容はもはや過去の記録でしかなくなっている
- 「タグ」がつなくオルタナティブな物語、「祈り」としての二次創作
- pixivのタグ「パラレル」や「2000年後の彼らへ」など、二次創作で描かれる別の未来の可能性、オルタナティブの物語
- その意味では、二次創作とは、自らが触れられない世界に対する「祈り」なのだ
- 「原作」の中で行われる無数の死や痛み、儚さへの応答
→四章断章編
電子化×
- BLを「クィア」と「アダプテーション」(リンダ・ハッチオン)の思想を用いて肯定し、BLの「棲み分け」を求める「腐女子ヘイト」と「自重ルール」を批判する論
日本の虐待・自殺対策はなぜ時代遅れなのか 子供や若者の悲劇を減らすための米国式処方箋 吉川史絵
- カリフォルニア州ロサンゼルスで州公認心理士として働いている著者が、カリフォルニア流の支援制度について紹介している本
- つらい思いをしている本人が動かなければ支援の手が及ばない日本と違い、当事者と接した人に法的通報義務者制度など積極的介入の義務があり、
- 相談者が公的な支援につながりやすいカリフォルニア州の制度や、その背後にある理念が分かりやすくまとめられている
- また、他殺願望の相談にその殺意の対象となっている人への伝達義務があったり、登校拒否は引きこもりの始まりとしてアクティブに介入する制度なども紹介されているし、
- 家族や知人に自殺願望を相談された時の立場に応じた対処法などもある
- 特に、アメリカと日本の社会が異なるため、そのまま制度を日本に適用出来ない可能性を、著者がしっかり考慮しているところや、
- 男性やLGBTのDV被害についても触れているところが良い
- Validation(バリデーション):著者が、日本人の日常会話で欠けているとするもの
- アメリカ心理学では独特の意味を持ち、セラピーカウンセリングでは必須とされる
- 「その感情について学び、理解し、受け入れを表現するプロセス」の一つ
- 「相手が経験した感情や意見を認識し肯定し、その人にとっても価値があることを示すこと」
- 気持ちを打ち明けた人がその経験を拒否や無視されたり、偏見の目でもって判断されたりすることを避けるために存在する(傾聴とは別の概念)
- 相手の意見に同意することでも、相手の言う事を正当化することでもない
- 相手が経験した感情の動きや反応を理解して、その相手が「こんな感情をもっても良いのだ」と思えることで、
- 自分の気持ちを恥じることなく表現する自由や、自分の気持ちに正直になる機会を与えること
→資本主義や序列とは無関係な価値の在り方?
電子化×
入門貧困論 金子充
- 貧困について、多くのデータを使い、その定義や対策の歴史を分かりやすくまとめてある本
- 分厚いが読みやすく、貧困ビジネスや生活保護、ベーシックインカムなど幅広いワードに触れている
- 特に、一般的な「貧困自己責任論」などの貧困観や貧困対策の是非を問い直しているところが特徴
→アキラくんと貧困や福祉
ニューロダイバーシティと発達障害 『天才はなぜ生まれるか』再考 正高信男
- 発達障害とは脳神経の多様性(ニューロダイバーシティ)であり、社会は、適切な環境を整えてその才覚を発揮させるべきだと主張している本
- さまざまな偉人の伝記に加え、障害についての詳しい解説や類例なども載っており
- 歴史上の偉人たちには、その「障害ゆえに」成功を収めた者がいたとして、障害面からその人生を再評価している
- 既に亡くなっている偉人たちの障害は、もはや確かめることは出来ないが、残された記録が典型的な発達障害の特徴を示していることは確かなようだ
- だからといって、発達障害=天才というのは偏った見方であり「定型脳を保持している(NT/いわゆる普通の)人」とは得意分野が異なるというだけのことである
- 発達障害者の中には、たまたま環境や才覚に恵まれて社会的成功を収めることが出来た人もいる、というだけのことなのであろう
- それでも、文字が読めなかったり人間に興味が持てなかったりしても、昔は問題がなかったり成功した例があるという事実は、誰かを救うこともあるだろう
- 落ち着きがない多動症ゆえに、子どもに人気の暴れん坊の(初期)ミッキーや清潔なディズニーランドを作ることが出来たウォルト
- 人間に興味は持てなかったが、生き生きとした動物の絵を描くことで人々に狩猟成功の信仰と希望を与えていたであろう、アルタミラやショーヴェ洞窟の画家たち
- 執念ゆえに法廷闘争に明け暮れ、また栄光を勝ち取ったエジソン
- 空想癖をもたらす脳機能の偏りゆえに、革新的な理論を思い描くことが出来たアインシュタイン
- そして、思いを伝えるために電話を発明したが、周囲の(NTの)人の心を理解できず、結局孤独だったベル
- 社会が、彼らの成功と失敗を真に活かせるようになるのなら、「天才」もまた「普通」の人となり、社会と共存共栄の関係を築いていくことも出来るのであろう
- 八島太郎の絵本『からすたろう』や偉人たちのように、そのような例は、すでにこうして存在するのだから
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人間は「心が折れる」からこそ価値がある 人工知能時代に成功する人の考え方 苫米地英人
- 1980年代にアメリカで人工知能の研究をしていた筆者が、人工知能のことを紹介しつつ人間についても語っているエッセイ
- 人間の持つ「心が折れる」ところ、つまり疲労や恐怖を感じて報告するような性質は、人工知能に不可欠な価値がある美点だとして称えているのが興味深い
- 人間の情動は、時間がかかる思考を短縮して行動できる「ショートサーキット」であり、人工知能にも必要な機能なのである
- 論理的思考だけではダメであり、バランスを取るために情動や直感が必要なのだ
→感情遮断の『E・E』の危険性 - また、現在の人工知能(ウィークAI)と人間の脳が大きく違うことをしっかりと語っているのも良いし、
- 「超情報場仮説」という人間の知能についての筆者独自の説が紹介されているのも良い(人間は「「超情報場」からを認識し、そこから物理空間を見ているのではないかという説。詳細は『認知科学への招待』を参照とのこと
- ただ、それ以外は特に見るべきところはない
- 「プリンシプル」という人工知能に絶対遵守させる原則を重視しすぎるあまり、それをなんでも解決できる律法のようなものだと思っているフシがあるし、
- その例としてよりによって「ロボット三原則」を上げているあたり、著者の専門外の不勉強さがうかがえる
- 三原則を語りたいなら、まずその元ネタの(三原則を設定しておいても色々トラブルが起きる小説をたくさん書いている)アシモフをきちんと読んでおいて欲しい
- AIより人間を信じないのは個人の信条として自由だが、ユーザーが絶対破れないルールを設定してAIに戦争を止めさせようとするのは、あまりにも安直すぎる
- 「専守防衛」に専念させるとしても、その「防衛」の範囲が立場によって異なることぐらいは、歴史をちゃんと学んでいれば容易に理解出来るだろうに……
- 他にも筆者は、国が雇っているサイバーテロの専門家を外国のスパイと疑ったり、アップル・ウォッチの盗聴を恐れたり、
- 付加価値を作れるかお金持ち専門の下働きをすれば、人工知能に仕事を奪われることはないと言い出したりと、
- その発言は、現実から乖離し、陰謀論的な妄想へと閉じこもりつつあるようにも思える
電子化◯Kindleunlimitedなら0円
認知症になっても人生は終わらない 著:認知症の私たち
- NHK番組「わたしが伝えたいことーー認知症の人からのメッセージ」(2015年12月14日放映)を元にした本
- 認知症の人たち本人による手書きのメッセージが多数収録されており、
- 「また、家族の会」や「認知症カフェ」、「地域包括支援センター」「あんしん相談室」「社会福祉協議会」など、
- 認知症関連の組織とつながったり、認知症本人による著書やテレビ番組、動画などに触れることを推奨しているメッセージもある
電子化◯
- 認知症関連の組織とつながったり、認知症本人による著書やテレビ番組、動画などに触れることを推奨しているメッセージもある
盗みの文化誌 泥棒研究会・編著
- ルパンや石川五右衛門からスリの銀次まで、さまざまな泥棒「現象」を研究している本
- 聖者の骨の強奪や売買、十五夜の作物盗み、身内の自殺死体で脅迫する中国近世の「図頼」など呪術的な話もたくさんあって面白い。
→盗賊王ゼド?
電子化◯
猫を棄てる 父親について語るとき 村上春樹
- 経由不明の思い出を通して、父との関係について語っているエッセイ
- 思い出の場面などを再現したイラストが多く、猫もたくさん出てくる薄くて読みやすい本
- 刺激や感動的なエピソードなどは特に無いが、読みやすく自然体な回想となっている
- トラウマの部分的な継承
ネット時代の反論術 仲正昌樹
- 政治思想史を専門とする大学教授が、ネット上などにおける論争の対応法をまとめた新書
→『呪文』 - 基本的には「論争はしないほうが良い」というスタンスでありながらも、論争に勝つ方法にもしっかりと触れている
- その内容の中核は、論争の内容や論争を仕掛ける人間の分析から成り立っており、
- そういった他人の心情を理解するだけでなく、下らない論争に熱くなってしまった自分自身を内省することにも、十分に役立てられる内容であると思われる
- ただし、書かれているのはいってみれば、言葉を使ったケンカのやり方である
- なんでもありのその戦法には、誠実の二文字は存在しない
- 「クズと戦うためには、自分もクズにならなければならない」という実例の数々は、ざっと読むだけでも筆者がネット論争に抱いた嫌気を深く理解させてくれること、うけあいである
- 見せかけの論争:実は「論争」自体には関心はないが、別の目的のために論争のふりをしている
- 議論する相手ではなく、周囲にいる人々、つまり観客の方を見ている
- とにかく自分が「良く」見られたい
- もしくは、自分のイメージが悪くなっているのを回復したい
- 小泉政権の直後に書かれた少し古い本なので、出てくる例などはそれ以後の世代には少しわかりにくいかもしれない
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脳科学者の母が認知症になる 記憶を失うとその人は"その人"でなくなるのか 恩蔵絢子
- 母の認知症告知、そして彼女との生活を通して、アルツハイマー型認知症に向き合った脳科学者の文庫本
- アルツハイマーについての解説や、その症状への脳科学的なアプローチ、そして治せなくても「してあげられること」が書かれている
- また、「自己」と「他者」の問題や、選択に感情が重要であることも解説されている
→トライデント『使い魔』 - 「感情こそ知性である」とする章もあり、アとも関連が深い
→『E・E』 - また、いかにパターナリズム的な押しつけを廃して、要介護者の自立と選択をするかという話もある
→サイバーカラテ(シナモリアキラ)の課題、強制的な延長身体化の暴力の否定 - ミラー・ニューロンによる疑似体験
- 他人と自分とを、同じものだとみなすことによって、
- 他人の気持ちや意図が推論出来る
- 自分を広げていくことも出来る
- 人間の発達段階のはじめに、他人と自分との同一視が必要なのである
- 他人と自分とを、同じものだとみなすことによって、
- 感情は、理性だけではとても対応できないような不確実な状況で、なんとか人間を動かしてくれるシステム
- 意思決定をさせてくれるシステムなのである
→百億の怒り?
- 意思決定をさせてくれるシステムなのである
- アルツハイマーの攻撃性は、緩和が可能
- 「今ここ」のことを覚えられないため、患者の自尊心が保てなくなり、またそれによって周囲の人も戸惑って
- 互いに攻撃的になっている
- だから、人間が人間として尊重され感謝される、そのような状態を作れば攻撃性を和らげることは可能
- 居場所を実感できずに起こる「徘徊」も、同じく安心感が解決のカギ
電子化◯
- 居場所を実感できずに起こる「徘徊」も、同じく安心感が解決のカギ
- 「今ここ」のことを覚えられないため、患者の自尊心が保てなくなり、またそれによって周囲の人も戸惑って
NOと言えない若者がブラック企業に負けず働く方法 川村遼平
- 生き残るために、必要な知識
- ブラック企業対策は「NO」と言わない場合の対応。そして「NO]と言うための戦略・技術 の両方が必要
- 何も無くても、普段から記録を残すことが大切
- 「あと3年働き続けられるか?」が見極めポイント
- 相談窓口の選び方と頼り方も
→グレンデルヒな環境で生きる人に
脳と気持ちの整理術 築山節
- 【サイバーカラテ】が欲しい人向けの本
- 誰かのために、あるいは具体的・限定された形でなければ、集中力は発揮されない
→2章のアキラくん?
呪いの解き方 なぜかツイてない日の作法 川井春水
- 個人で霊能者をやっている著者による、おまじない本
- 「不吉な数字」である4を、四という形は「気を囲い込んで逃さない幸運をもたらす数字」であると再解釈するなど、
- その手法は、新しい思い込みをもたらすおまじないによって悪い思い込みを消す『杖』に加え、
- 新しい定義で思い込みを上書きする『呪文』によって構成されている
- また、ツボ押しや早起きして太陽に合掌するなど、科学的にも効果がありそうな「儀式」も存在し、
- 気晴らしとしては、それなり効果がありそうでもある
- 同著者の類似作として『呪いの消し方』など他の著書もあるようだ
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呪われたナターシャ 藤原潤子
- 現代ロシアにおける呪術の現状についての本
- 大量印刷された実用の呪術書により「再び見出された」伝統呪術
- 伝統が儀式によって受け継がれないと、呪術や呪術書は効力を無くすため、記録が無意味になってしまうという
- ソ連崩壊後のロシア民衆の暮らしを理解する一助としても、十分に役立ちそう
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- HiGH&LOWシリーズは、実写・舞台の項目に再分類いたしました。