推薦図書/小説/ま行
- アリュージョニスト以外のネタバレに注意
- サイバーカラテを実践しよう (知ってる作品があったら、説明を追記しよう)
- 最下部のコメントボックスで作品紹介を書き込むと、誰かが追加してくれるかもしれません
- 多分図書じゃなくてもいいと思うよ
- 参照と類似は呪力です。高めよう。
- ほんの少しでも推薦図書に見えたのならそれが推薦図書です(邪視)。追加しましょう。五十音順に並んでいます。
- 編集カラテ入門
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*** タイトル
-説明1
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- 推薦図書/小説/ま行
- ま行
- マージナル・オペレーション 芝村裕吏
- マープルシリーズ アガサ・クリスティ
- My Humanity 長谷敏司
- マインド・スパイラルシリーズ キャロル・マタス&ペリー・ノーデルマン
- 魔王2099 紫大悟
- まおゆう魔王勇者 橙乃ままれ
- 魔界都市〈新宿〉シリーズ 菊地秀行
- 勾玉シリーズ 荻原規子
- 曲矢さんのエア彼氏 中村九郎
- マグダラで眠れシリーズ 支倉凍砂
- マクロスフロンティア(ノベライズ) 小太刀右京
- マザコン 角田光代
- 魔女の宅急便シリーズ 角野栄子
- 魔術士オーフェンシリーズ 秋田禎信
- 魔女の愛した子 マイケル・グルーバー
- 魔神少女と孤独の騎士 三月ふゆ
- 機巧少女は傷つかない 海冬レイジ
- 魔人の少女を救うもの Goodbye to Fate 西乃リョウ
- 魔法少女育成計画 遠藤浅蜊
- 魔法製作所シリーズ シャンナ・スウェンドソン
- 魔法遣いに大切なこと 原作・原案・監修:山田典枝 著:枯野瑛
- 魔法の学校 ミヒャエル・エンデ
- 魔法の材料ございます ドーク魔法材店三代目仕入れ苦労譚 葵東
- 真夜中の商店街 藤木稟/作 徳永健/絵
- まるで人だな、ルーシー 零真似
- マリア様がみてる 今野緒雪
- マルドゥックシリーズ 冲方 丁
- 未完少女ラヴクラフト 黒史郎
- 耳刈りネルリ御入学万歳万歳万々歳 石川博品
- 耳刈ネルリと十一人の一年十一組 石川博品
- ミス・ファーブルの蟲の荒園 物草純平
- 水の伝説 たつみや章
- 三瀬川さんの冥界カウンセリング 佐野しなの
- ミッドナイト ・ブルー三部作 ナンシー・A・コリンズ
- 蜜蜂と遠雷 恩田陸
- 未來のイヴ リヴィエ・ド・リラダン
- 未来の回想 シギズムンド・クルジジャノフスキイ
- ムーミンシリーズ トーベ・ヤンソン
- 夢界異邦人シリーズ 水落晴美
- 昔、火星のあった場所 北野勇作
- ムシウタ 岩井恭平
- むしめづる姫宮さん 手代木正太郎
- 矛盾都市TOKYO 川上稔
- 無明の騎士 DAWN KNIGHT 川上稔
- 紫色のクオリア うえお久光
- MAZE☆爆熱時空 あかほりさとる
- 女神『異世界転生何になりたいですか』 俺「勇者の肋骨で」 安泰
- 飯テロ 真夜中に読めない20人の美味しい物語 編:富士見L文庫編集部
- メニム一家の物語シリーズ(ザ・メニムズ) シルヴィア・ウォー
- メロディ・リリック・アイドル・マジック 石川博品
- 妄想少女 東亮太
- もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら 岩崎夏海
- 物語シリーズ 西尾維新
- モモ ミヒャエル・エンデ
- 文句のつけようのないラブコメ 鈴木大輔
- モンスターコレクション・ノベル・シリーズ 原案:安田均
- ま行
- コメント
ま行
マージナル・オペレーション 芝村裕吏
- 会社が倒産して失職した主人公が、民間軍事会社に応募して戦争に参加することになる話
- 現実感が無いまま戦争参加した主人公が、ハードな現実に向き合わざるを得なくなる過程をじっくり描いているのが良い
- 夢破れて一時期ニートしてた主人公が、別天地で才覚を見いだされて活躍するので、ほとんど異世界転移モノと言ってもいいかも
- ゲームのような戦争
→第五階層の防衛(ただしこちらは「機械だけが死ぬ戦争」にしようとしている) - コミカライズ版も、話のテンポが良くて面白い
電子化× コミカライズ版の方は、BOOKWALKERなど無料試し読みあり
マープルシリーズ アガサ・クリスティ
- 田舎の小さな村から離れたことがない老婦人が、自分の過去の経験を引用して難事件を解決するミステリー
Wiki記事へのリンク
My Humanity 長谷敏司
- 『円環少女』作者による初のSF短編集
- 「地には豊穣」:『あなたのための物語』と同じ世界観であり、テクノロジーと文化の衝突の話
- 疑似神経によって、知識・技術を簡単に学習できる夢のテクノロジー・疑似神経制御言語ITP
→サイバーカラテ? - 幻の人物による導き
- 限られた文字数で、テクノロジーと文化の問題に向き合っているのが良い
- ただ欠点として、「○○民族の文化」というものが確固として存在するかのような本質主義的な捉え方になりがちなこと、既に絶滅寸前の少数民族の文化には通用しない楽天的な見方であること
- そして「桜の美」が、国家によって推奨し利用されてきたものであり、その下の死体の大半が国策によって埋められてきていることなどへの視点が足りないことがあり、残念
- 参考文献としては、マーク・エイブリー『「消えゆくことば」の地を訪ねて』や大角翠『少数言語をめぐる10の旅』後はちょっと違うが、ジョージ・リッツァ『マクドナルド化する社会』やベンジャミン・バーバー『ジハード 対 マックワールド』あたりだろうか
- 疑似神経によって、知識・技術を簡単に学習できる夢のテクノロジー・疑似神経制御言語ITP
- 「allo,toi,toi」:ITPによる、小児性犯罪者の更生実験
- 言語と脳の情報整理が生み出す錯覚、「好き嫌い」の暴走、「男らしさ」による序列と地位を維持するためのイジメ、言葉による外部とこちら側の切り分け
- 『Hollow Vision』:『BEATLESS』のスピンオフ。宇宙時代のスパイアクション
- 軌道基地トリシューラ、オーバーマン≒ポストヒューマン、液体ドレス、シンギュラリティを迎えたAIと代替可能な仕事しかない人類
- 『父たちの時間』:原発運用のために作られたナノロボットの暴走、組織の歯車でしかない対策担当者たち、生物的な振る舞いを見せる機会
- そして、生物的価値はないが有り余るオスの時間の価値と、父たちの話である
- 「人間が選択の最後のボタンを押すとき向き合うのは、科学じゃない。科学に従事する俺たちが、働いている動機の問題だ。人間性(ヒューマニティ)の問題だよ」
電子化○
マインド・スパイラルシリーズ キャロル・マタス&ペリー・ノーデルマン
- 誰もが人の心が読める国の王子と誰もが想像を実現する力を持つ国の姫が繰り広げる【邪視】系ラブコメファンタジー
- 自分が嫌いな種族を【忘却】させて消し去った独裁者も出てくる
→ヴァージル - 「スクランブル」「ミッシング」「マーヴェラス」「エターナル」の全四冊
魔王2099 紫大悟
- ファンタジー・サイバーパンク世界で、復活した魔王が活躍するダークヒーロー・ライトノベル
- 第33回ファンタジア大賞受賞作品
- エスニックな屋台料理のようにとっつきにくいものが多いサイバーパンクものであるにも関わらず、設定情報の出し方やテンプレやパロディネタの使い方が上手いため、かなりの読みやすさを実現している
- しかし残念ながら、その長所は同時に短所でもある
- この作品、分かりやすい設定が親しみやすいが、その反面、ジャンルの歴史を変えることに挑戦するような斬新さやアクの強さには欠けるところがあるのだ
- また、テーマ上どうしてもグロ系や高度なメカニックの描写もあり、親しみやすいと言ってもそれでも人を選ぶところはある
- それに、いくら主人公無双系とはいえ、事件の真相を悪役が全部話してしまうスタイルも、もう少しなんとかしてほしいところではある
- とはいえ、設定・キャラクター・伏線をあますところなく活用しているのは見事であり、作者の文章力もあって楽しめるエンタメになっているのも確か
- 少なくとも町の食堂の豪華メニューぐらいの満足度は確実にある、良作と言えるだろう
- 魔法能力を強化するインプラント電子端末、小人型の立体幻像AIサポート、負の感情も含めた信仰力によるパワーアップ、不死と定命の対立と、アと類似した要素もたくさん出てきたりもする
電子化◯(2022年4月30日まで、BOOKWALKERの月額課金読み放題で二巻まで読むことが出来る)
まおゆう魔王勇者 橙乃ままれ
- 勇者と魔王が手を組んで、世界を変えていく物語
- 勇者と魔王から始まった変化は世界の全てへと波及し、世界は新しく変わっていく
- 相互理解の難しさとその可能性も、この作品のテーマの一つである
- その世界に本来ない知識による改革、いわゆる「内政チート」をその長期的影響までしっかり描いているところも良い
- コンピュータRPG『ドラゴンクエスト』をアリュージョンした作品でもある
Wikipedia記事
WEB版まとめサイト
書籍化もその電子化もある◯
魔界都市〈新宿〉シリーズ 菊地秀行
- 超科学に魔術と何でもありの独立都市となった"魔界都市"〈新宿〉の物語
- エロスとバイオレンスが大量にあるが、そんな都市にしかない魅力もまた多い
勾玉シリーズ 荻原規子
- 日本神話をモチーフとした『空色勾玉』『白鳥異伝』『薄紅天女』の古代和風ファンタジー三部作
- イザナミとイザナギ、世代を超えて続く、闇(くら)の勢力と輝(かぐ)の勢力の物語
→ヤマトタケル伝説を元とした『白鳥異伝』などは、血の宿命を背負ったヴァージルを思わせる - 少女が少年を救うために冒険する話でもある
電子化◯
曲矢さんのエア彼氏 中村九郎
- 邪視者小説
- セレナ感
電子化×
マグダラで眠れシリーズ 支倉凍砂
- 好奇心を抑えきれない人種・錬金術師
- 彼らが目指す夢、あるいは好奇心の先にあるものを「マグダラの地」と呼ぶ
- 約束の地を巡って騎士が争い、巡礼が旅し、テンプル騎士団的な勢力が幅を利かせる世界
- 生きるためにパンを盗んだだけの貧者が獄死し暗殺や毒殺が横行し、全てが流転し金が鉛になるような、そんな世の中
- そんな世界で、夢を目指して「眠らない」錬金術師と居場所を求める修道女が出会うことで、物語が始まる
- 作中で扱われている「錬金術」は、純粋な科学技術であり、怪しげに見えたり演出されることはあっても呪術的なものでは無いようだ
- ヒロインがいじられキャラ(反撃はする)な点が『狼と香辛料』とは真逆だが、このシリーズも、そちらが好きだった人にも素直にオススメ出来るような丁寧な作りの作品となっている
電子化◯
マクロスフロンティア(ノベライズ) 小太刀右京
- 全4巻
- ノベライズではあるが、マクロスシリーズはすべての作品が「正史」を解釈したフィクション扱いなので、いくらか内容は異なる
- ヒラニヤカンプ殺し、男でも女でもないアルトのジョーカー性
- 電脳貴族(サイバーノーブル)による人類の統合進化の否定、異なる個性を持つがゆえのハーモニー
- グレイスとバジュラクイーンの強制融合
→聖婚? - グレイスの振る舞いだけは評価
- 結果として、多くの人が幸福になった
- 惹かれ合う三人のトライアングラーの翼
- 肉体を無用とするブレラのVF-27ルシファーと、EXギアで筋電位を読み取り肉体の延長で動くVF-25メサイアの対決
- 熱気バサラらしき人物、風の歌を聞き、自分の歌を返す
- フォールド細菌との共生による、バジュラとの共感・コミュニケーション能力の獲得
- 巨人用パワードスーツ「クァドラン・レア」
- 劇場版マクロスF『イツワリノウタヒメ』『サヨナラノツバサ』の上下巻
- ライブなどに込められた錬金術の寓意の要素の解説がある
- 時計に兎、ヒエロス・ガモス、霊と魂と肉のトライアングラー、両性具有の神、アダム・カドモンなどの語句もちょっと出てくる
- 想いを届けるフォールドクォーツ、共感し心をうつす早乙女アルトの芸、宇宙最強のラブレター=超時空伝達戦闘機・YF-29デュランダル
- そして二人の歌姫の歌という翼、この世界へ帰るために一度死ぬ白鳥(天女)の羽衣
- 男性原理と女性原理を併せ持つ
- 同じ著者に、短編外伝集の『フロンティア・メモリーズ』と『ダイアリーズ』がある
- サイバーパンク感と芸術賛美にハードボイルド、そして芸に生きるものたちの心意気がたっぷり込められた、マクロスらしく素晴らしい短編集であり、
- 前者では、見えない刀で人を斬る身体言語呪文、後者にはアイコンタクトで意思疎通する場面がある
電子化△ 短編集は電子化されていない。劇場版のみ、BOOKWALKERにて月額読み放題で公開中
マザコン 角田光代
- 母と子についての短編集
- 明確な結論が出ない話ばかりだが、それでもどこか、爽やかさが残るのが良い
- 母の価値観どおりに生きながら、それでも母の反対で結婚を見直せて良かったと自分の自主性を信じ、母への反発という形で母に縛られる妹を笑い、
- 幸福に二人で暮らす「ふたり暮らし」など、ホラーじみていたが、考えさせられる話もある
- ほとんど女性主人公の話ばかりだが、人生上手くいってない男が、行きずりの女と旅に出る「空を蹴る」という男性主人公の話もある
- 母と娘を専門としている精神科医・斎藤環の解説も良い
- 母娘関係は特異で、しばしば母による娘の支配になりがち
- そこには、奉仕が支配の手段となってしまうような、不可解で錯綜した影響関係がある
- 母による娘の支配は、反抗や反発の身振りそのものを無効にしてしまうような、根の深いもの
- 相手に教わった戦い方では勝ち目がない
- 身体的な同一化
- 女性同士だからこその100%に近い共感がもたらす、行き詰まるような密着関係
- 感覚的な共感は、親密さと困難の温床となる
- ときに母は、娘に自分の人生の生き直しすら迫ることも
- 罪悪感を通じての支配「マゾヒスティックコントロール」
- 問題解決のために重要なことは、母親が「一人の不完全な女」(よしながふみ『愛すべき娘たち』)であることに気づくこと
- 斎藤氏は、短編にはそのためのヒントがあると語る
- 家を出るのもありだが、母の謎に触れること
- 「母になる前の母」「母をやめた後の母」「母でなくなってしまった母」を知ること
- 短編「二人暮らし」解釈:徹底的に同化したときに、どうしても同一化しきれないあまりの部分が見えてくる
- その「あまり」こそが、本当の彼女自身の欲望であり、彼女だけの世界であるということなのだ
電子化◯
- その「あまり」こそが、本当の彼女自身の欲望であり、彼女だけの世界であるということなのだ
魔女の宅急便シリーズ 角野栄子
- 日本で箒で飛ぶ魔女といえば、やはりこの作品
- 思春期の悩みを急上昇してスッキリさせるところとか、少し三章に似ている
- 魔法を仕事にするキキが主人公だが、普通の人々が日常で使う「魔法のようなもの」も数多く描かれている作品でもある。
- そう考えると【杖】というより【呪文】寄りの作品かもしれない。
魔術士オーフェンシリーズ 秋田禎信
- 絶望に抗うファンタジー
- たぶんハルベルトの【我が過去を燃やせ妖精】の元ネタ
- 防御魔術の方が攻撃より発動が速いので、魔術士同士の決め技は「こかして踏んづける」
- 厨ニ病患者が好みそうな設定も多いが、それに拘るキャラは大抵不幸になる。
- なので、そんなシリアス設定から来るピンチも大抵「こかして踏んづけられる」のが、このシリーズの特徴
- ギャグ中心の短編が、シリアスな長編をたまに補完する。
- というわけで、第二部あたりは並行して読んで、耐えるのがオススメ
- 人工的な疑似人格であり、言動だけで人心を操作する「最接近領の領主」アルマゲスト・ベティスリーサ
→イェレイド? - 愛を求めて生き、自分なりにその結末を見出した女、ロッテーシャ・クリューブスター
- ミスト・ドラゴン種族の使い魔は、精神の混濁があるしプリエステラの【使い魔】呪術と似ている
魔女の愛した子 マイケル・グルーバー
- 醜く生まれついたために魔女のところに捨てられた男の子と、キャリアウーマンな感じの魔女の物語
- 魔女は子育ての方法を間違えて、男の子をわがままな子にしてしまったため、二人は後でそのことのツケを払うことに・・・
- ストーリーはそれほどひねりがないが、親子の心情や神秘的な魔法系の描写は良い
- 様々なおとぎ話が新解釈で語り直されており、メインキャラも、有名なおとぎ話主人公のその後の姿だったりするところも魅力
- ただ、ヒロインは結局美人だったりと、ルッキズム(醜形差別)はあんまり克服しているわけではないのが残念
- 動物がひどい目にあってフォローされないこともあるので、読むならその点は覚悟しておいた方が良い
魔神少女と孤独の騎士 三月ふゆ
- 人外転生してしまった陰キャ少女と、その使い魔となってしまったコミュ障の騎士の物語(全3巻)
- 特徴的なのは、主人公が現世から逃亡するきっかけがクラスメイトの(無思慮で傲慢な)「善意」であること
- 彼女は大切なものを恥じた己自身に怒りを感じ、魔性の本にそこをつけこまれてしまったのだ
- コミュ障の振る舞いや思考を丁寧に追った成長物語
- チート転生系ではあるが、チート無双による承認の獲得には否定的
- また、世界観がかなりしっかりしているファンタジーであり、宗教や国家の暗闘も描かれている
- 更に、魔性の本の外側である「現実」の世界でも動きがあり・・・・・・
- ア関連の要約・抜粋
- 政治は、国家鎮護の呪術
- 思考を誘導する謎の声
→外力 - 死者に取り憑かれた死霊の騎士と、死者をも使い魔にする魔神の少女
- 人を取り込んだので、その強さも取り込めた・・・・・・はず
→外力、『使い魔』 - 他人に仕事を割り振り、監督することが上手い女王
- そして自分がその責任を担う
→トリシューラ?
- そして自分がその責任を担う
- 群れとして動く一族
→『使い魔』 - 創世神話、泳いでいくことで、世界を重いものと軽いもの、悪と善、混沌と秩序に分ける蛇
→善悪二元論、竜 - 複数の神を己の一側面として取り込む唯一神と、そこから弾き出され悪魔として追いやられた他の神々
- 素材目当てに狩られ、迷宮へ逃げ込んだ少数民族
- それを狩り、その行いを正当化する宗教
- 生きているだけで奪ってしまう、加害者になってしまった主人公
- 一つの町を生贄にして《船》を得た《十賢者》
電子化◯第一巻をBOOKWALKER月額課金読み放題にて、2023年10月31日まで読むことが出来る
機巧少女は傷つかない 海冬レイジ
- ましんどーるはきずつかない
- 何があろうとも少女人形は傷付かない。
魔人の少女を救うもの Goodbye to Fate 西乃リョウ
- 英雄に選ばれなかった青年と、魔人に選ばれてしまった少女の物語
- そして、彼らが求めるものと二人にとっての救いの話
- 近年流行した「パーティ追放モノ」ではあるが、独自言語が出てきたりと設定や世界観は、かなりしっかりしている
- 心情や旅の情景など描写もかなり丁寧で良い
- なにしろこの小説は、二人が不運によって追い詰められる「曇らせ」と、苦闘がメインのストーリーである
- 更に、勇者パーティから、追放というか自ら逃げ出した主人公が本当にただの弱い凡人であったり、勇者が善人で主人公を心から慕っていたりと、
- 一般的な「追放モノ」とは違う部分が、主人公たちをより追い詰める
- 少女の故郷を目指す二人の旅は、絆を深める行程であると同時に、新しい情報の開示によって意味が変わっていく旅でもあったのだ……
- 勇者に神から与えられた聖剣と、魔人への信仰を力に変える腕輪
→外力
電子化◯BOOKWALKERにて、一巻が月額読み放題で2023年3月31日まで公開中
魔法少女育成計画 遠藤浅蜊
- 普通の少女が、魔法少女の力を与えられて、魔法少女同士のさまざまな殺し合いに巻き込まれる
- 当然、作中の人間関係は、ほぼ女子だけで構築されているシリーズでもある
- 人呼んで、魔法少女版忍術バトル
電子化○
魔法製作所シリーズ シャンナ・スウェンドソン
- ニューヨークは都会であり、テキサス育ちの眼から見ればひどく奇妙に見えるーーーー妖精の格好をした女性が宙を浮いて歩いているのに(透明な上げ底靴?)誰も注目しなかったりするのだ・・・と思ったら、アレは本物の妖精!?
- 魔法の素質が皆無なために、逆にあらゆる魔法や幻惑が通じない特性を秘めていた女性が、ニューヨークの魔法を販売する企業で仕事と恋をがんばる物語
→グロソラリア、呪力が無かったアキラくん - ジャンルとしては「チックリット」(Chick Lit=現代社会に生きる若い女性の自分探しをコミカルに、あるいはシニカルに描く小説)に分類される
- ハリーポッターシリーズとの世界観の大きな違いは、国税庁にも魔法使いがいたり通貨がドルだったりと、魔法使いが現代社会に溶け込んでいる点
- 登場する魔法には、怪物を呼び出したり人を操る魔法ような古式ゆかしいものもあれば、契約書をごまかしたり地下鉄を早く呼び出すような現代的な魔法もある
- 人を害する魔法の使用は違法であり、販売された魔法はその適正使用を監視されているが、それでも違法な仕様をしたり違法な黒魔術を売りさばこうとする企業も出てくる
『魔法製作所シリーズ』の読む順番@ニコイチ読書
魔法遣いに大切なこと 原作・原案・監修:山田典枝 著:枯野瑛
- 映画脚本が元だが、漫画・小説・アニメとマルチメディア展開をしているシリーズ
- 仕事を通して成長する少女と願いについての物語
- この作品における魔法遣いは、超能力者に近い生得の能力者
- 魔法を使うためには、「なんのためにどういった魔法をどう使うか」と望む魔法の効果と使用目的をはっきりさせる必要があり、それが人を幸せにするために魔法を使いたい主人公に対しての課題となっている
- この全三巻の方の小説は、季節が美しく描かれていて読んで穏やかな気持になるエピソードとなっている
電子化×
魔法の学校 ミヒャエル・エンデ
- 不思議な話が集められた短編集
- 表題作「魔法の学校」:「まだ少しは望みが叶う国」である「望みの国」における魔法学校見聞記
- 【邪視】的な魔法の習得事情は「本当の物語を生きること」や「本当の望み」について考えさせる
電子化◯
- 【邪視】的な魔法の習得事情は「本当の物語を生きること」や「本当の望み」について考えさせる
魔法の材料ございます ドーク魔法材店三代目仕入れ苦労譚 葵東
- 主人公の活躍と世界観描写のバランスが絶妙な、コメディ系ハイファンタジー(全十一巻)
- 予約された材料を他に売り払ってしまった主人公の店主が、「のじゃ」口調で魔法の装備に身を固めた自称・豪商の娘と一緒に、ドラゴンの鱗を求め旅に出ることになる
- 魔法使いの政治的な立場の設定などしっかりした世界観を前提として、それぞれ独自の目的がある登場人物たちが、ドタバタ喜劇を繰り広げるのが面白い
- 大きい胸を武器にすべきか悩むおせっかい系店員に、無謀でかなり肉食系の自称・豪商の娘さんと、ヒロインの押しが強め
- 主人公は、いざという時だけ活躍する昼行灯で、現代の流行である「主流ではないが主流に勝てるタイプの魔法使い」だが、
- 政治や人間関係では無双出来なかったり、強敵には苦戦するタイプでもある
- また、主人公は材料を使わないと魔法がかけられない『杖』型の特化型タイプであり、梟の目を使った暗視魔法など、魔法の内容に由緒正しさが感じられるところも良い
電子化◯BOOKWALKER月額読み放題にて、2023年3月31日まで一巻を読むことが出来る
真夜中の商店街 藤木稟/作 徳永健/絵
- なんでも正解を書いてくれるペン、かわいいペット、空を飛べるチューインガム・・・不思議な商品を物々交換(身の回りの事象ならなんでも可)してくれる商店街の話
- 子どもたちは、そこで「いらないもの」を素敵な商品と交換するのだが・・・?
- ストーリーがシンプルな児童文学だが、オカルトな雰囲気は良い
電子化×
まるで人だな、ルーシー 零真似
- 願いを叶える箱にして少女、その名はエキセントリックボックス
- 代償は関係者の持つ主人公との関係性まるごとと、「キスの上手さ」「潮騒が好き」「打算」といった人間性
- 虚空に消えるのではなく、エキセントリックボックスが人間性を獲得する
- 主人公にとっての人間性の価値が低くなると同時に、エキセントリックボックスにとっての人間性の価値が高まる。持てば持つほど需要が高まる人間性の話。
- 人間性の価値が限界まで低くなり底が抜けたが故の、逆転的ハッピーエンド
- 繰り広げられるのは、『邪視者』的な、自分の感性に正直な人々が思いをぶつけ合うガチンコバトル
- あらゆる願いを叶える箱がありながらも、どうもならない欠陥人間たちが、己のエゴに悩み苦しむ
- 建前や綺麗事などお構いなしのその生き様は、嘘やごまかしもないため清々しくすらある
- この内容で二巻まで出ているのが、なによりの驚異
- ラストは結構爽やか
- たぶんタイトルは、現人類の始祖とされたこともあるアウストラロピテクスのルーシーから(作中に登場しない)
電子化◯BOOKWALKERの読み放題(月額課金)にて、全巻読むことが出来る
マリア様がみてる 今野緒雪
- カトリック系のお嬢様学園高等部を舞台にした、青春少女小説。
- 先輩と後輩の間で結ばれる、「姉妹<スール>」の契り。憧れ、信頼、共生関係。時にすれ違い、傷心。
- 「こんな私でも、必要としてくれる場所があるのなら」
- 直接の関連では、第三章のチョコレートリリー、第四章のとある登場人物
電子化○
マルドゥックシリーズ 冲方 丁
- 『マルドゥック・スクランブル(完全版)』
- 死の寸前まで追い詰められ、雛料理(バロット)を自称するまでに貶められた少女。彼女の再生と再起を真摯に描いた物語
- バロットは「殻」にこもることで、感情を切り離して制御出来る
→【E・E】 - 自分の有用性を証明しようとする人造生命と、その手で再生されたサイボーグのコンビ
→トリシューラとシナモリ・アキラ - 過去に囚われて怪物になった者たちと、自己の怪物性を自認する主人公
- 天国への階段(マルドゥック)を誰もが目指す上昇都市
→世界槍 - コンピュータに教えて分かった、言葉の本質の話も出てくる
- 格好良い老婦人とカジノで真剣勝負したりもする
- 『マルドゥック・ヴェロシティ』
- 第四章グレンデルヒ配下の機械天使たちは本作に登場する拷問集団カトル・カールが元ネタだと思われる。作中だとこんな感じ「ホーッホホ!ホーッホホ!」「ブルブルブルブル!」「しゃぶってやるぜ!しゃぶってやるぜ!」「ガリガリガリガリ!ガリガリガリガリ!」「マンマ、マンマ、キエエエエエエエエ!」「おかああああさん!おかあああああさん!」「いくよいくよ!いくよいくよ!」
- 『マルドゥック・ストーリーズ』
- 冲方作品愛とチャレンジ精神が詰め込まれた、公式二次創作集(作者当人の描き下ろしもある)
- 近藤那彦「The Happy Princess」
→ダエモデクの肉体分与 - 三日月理音「五連闘争」
- メタ的な、そして【呪文】的な闘争
- 物語とキャラクターと滅びゆく紙媒体の本の話
- 意識を一つにする技術もチラホラ出てくる
電子化○(『スクランブル』の漫画版も電子化されている)
未完少女ラヴクラフト 黒史郎
- クトゥルー神話ベースだがアプローチ自体が似ている。
耳刈りネルリ御入学万歳万歳万々歳 石川博品
- WEB風俗からの圧倒的な引喩量
耳刈ネルリと十一人の一年十一組 石川博品
- 多民族で言語遊びで演劇
- オルヴァ王と十二人のシナモリアキラ?
電子化○
ミス・ファーブルの蟲の荒園 物草純平
- 差別と争いに立ち向かう、ボーイ・ミーツ・ガールの活劇ライトノベル
- フランス語のフリガナなどこだわりある世界設定と、登場人物の欠点や成長をきちんと描いている所が良い
- 舞台は、突如出現した巨大な〈蟲〉(ギヴル)たちがもたらす化石燃料と魔術の再評価が、マジック&スチームパンクな産業革命を実現させた世界
- 人々の無理解と不幸な遭遇が〈蟲〉災害をもたらし、さらに半蟲人となってしまった〈裸蟲〉(ミルメコレオ)たちの迫害を生む
- そんな悲劇に立ち向かうは、性格がキツいナウシカな魔女と幕末薩摩から来た少年剣士
- いまだ未熟な少年少女は、果たして、この複雑な世界の悲劇を解決することが出来るのか!?
- 義眼となる謎の石が出てくる
- 〈裸蟲〉は、寄生虫型の〈蟲〉によって肉体が変異したとされる人間たち
- 穏健な社会改革「今は、まだ」をめぐる争い
- 使い魔な使役術、言語や道具の歴史の理解が必要な数式である術式
- 魔術とは本来、世界と一体化するための手段
- 己の中に世界を呼び込み、己の外に世界を解放する、そのために編み出された技術なのだ、と
- だが、それを正しく行えた者は、未だかつて一人もいないのだ
- 生物の内世界と、外世界の融合は、、魔術師の悲願であり禁忌でもある
- 犯せば全知全能ともなれるが、その代わり失われるのは力を振るう権利だ
- 要約すれば魔術の行使とは、自分自身との戦いなのだから
電子化◯ BOOKWALKERにて一巻が読み放題(月額課金)
水の伝説 たつみや章
- 少年の成長と環境問題を、説教臭くならずに描いた児童文学
- 竜退治神話の真実と、それを受けての祭りの再構成
- 神(自然)から貰うだけでなく、返していくという決断
- 作者の他の現代ファンタジーでは、神の助力で原発の危機に立ち向かったりもする『夜の神話』もオススメ
電子化×
三瀬川さんの冥界カウンセリング 佐野しなの
- みつせがわさんのめいかいかうんせりんぐ
- 見栄っ張りな女性が、冥界でのカウンセリングに巻き込まれ、何かを見出す話
- イケメンと同居することになったりと、ラノベ文芸の形式をとってはいるが、地獄の話だけに内容はわりとハード
- 自殺者たちは死んだときの姿で現れるし、登場人物の大半が罪人や無自覚な悪人であるし、現世の偏った正義観が反映された刑罰もかなりアレ
- おまけに、「三瀬川さん」は、人外イケメンでも許されないレベルのセクハラ発言を連発するので、かなり人を選びそうな内容である
- ただ、そうした環境だからこそ、見栄を死ぬまで貫いてしまった主人公には適しているのかもしれない
- 割れ鍋に綴じ蓋、これはそういったお話である
- 地獄の性質は、地上での信仰や物語に影響される(閻魔大王がゲイになったりはさすがにしないらしい)
→『邪視』
電子化◯BOOKWALKERの月額読み放題で読むことが出来る
ミッドナイト ・ブルー三部作 ナンシー・A・コリンズ
- 復讐の女吸血鬼ハンターの物語
- 主人公がレイプされたりとエロスとバイオレンス多めの話だが、『ニンジャスレイヤー』好きなら問題ないかも
- 最終的に、人類の進化や世界のバランスまで話が広がる
電子化×
蜜蜂と遠雷 恩田陸
- ピアノコンクールを情感豊かに、そして一般人にも分かりやすく描いた美しい小説
- 若く多彩な天才たちの関係だけでなく、調律師や審査員、報道関係者に家族や後援者など、
- 関わる人々全てを個性豊かに描写している
- 男女関係や逃げ出した天才少女の復帰など写真週刊誌的な要素もあるが、
- それら全ても、明るさや優しさに満ちた雰囲気で包み込まれてしまう、そんな作品である
- その主要な要素は、平易な文章を積み重ねた比喩にあり、
- まるで食レポのようなそのイメージ形成が、音楽の魅力や、『ガンダム』シリーズに出てくるようなイメージ空間における交感をも、もたらしている
- また作中には、本業を別に持つ一般人であるうえに、妻子持ちアラサーピアニストな登場人物まで出てきており、
- 他のコンクール関係者と共に、コンクールの多様な魅力や意義、問題点などを浮き彫りにする役割を担っている
- 特に、コンクール参加者たちによる曲の解釈が面白く、
- 同じ一つの曲でも、人によって全く解釈やもたらすイメージが異なったりするのだ
→『邪視』『呪文』『空使い』選定レースの『歌速』のレギュレーション?
- 同じ一つの曲でも、人によって全く解釈やもたらすイメージが異なったりするのだ
- 単行本版は、あとがきが無いので、あとがきから読む人は注意
電子化◯
未來のイヴ リヴィエ・ド・リラダン
- アンドロイドという言葉が広まったきっかけ
未来の回想 シギズムンド・クルジジャノフスキイ
- 第三章 3-1 未来回想、あるいはこれからのあらすじ(?)
電子化×
ムーミンシリーズ トーベ・ヤンソン
- 架空の生きもの「ムーミン」たちの冒険と不思議な出来事、そして日常の話
- 飛行おにの帽子によって、主人公が醜い姿に変身してしまって、ママによって元の姿に戻るエピソードがある
- ムーミン谷では、さまざまな小さな生き物が共生している
- 意外と毒舌を吐くヒトたちが多い(思いやりに溢れた振る舞いをするヒトも多いが)
電子化○
夢界異邦人シリーズ 水落晴美
- 人の心の中に潜るサイコダイバーたちによる、癒やしとふれあいを描いたライトノベルの佳作
- 作中の世界は、人の心の世界「夢界」が玉ねぎのように重層的な構造を作っているらしいが、あまりそこに深くは触れられなかった
- 『眠り姫の卵』『竜宮の使い』『硝子の蝶』の全三作あり、絶版中だが入手は可能だと思われる
電子化×
昔、火星のあった場所 北野勇作
- 終わらない猿蟹合戦の延長にある人とタヌキの化かし合いと遠未来宇宙の量子力学SF
- 時間と空間が奇妙にねじれた接続をしていたり、物語が現実に影響を与えたり、それによって怪物(鬼)と化してしまう人間がいたりと
アリュージョニスト的要素は多い。 - 宇宙と地球で引き裂かれる恋人の話でもある
ムシウタ 岩井恭平
- 主人公とヒロイン (もう一人の主人公) がお互いのことを常に意識しながら別々の戦いを続けるが、シリーズ後半まで再会しない。
電子化×
むしめづる姫宮さん 手代木正太郎
- 虫の魂が人に取り憑いて起こす騒動を解決していく話(全三巻)
- 器が小さい少年も、虫の魂に取り憑かれれば……
→外力
- 器が小さい少年も、虫の魂に取り憑かれれば……
- 無視の魂が起こす騒動の解決には、特に特殊な解決法などが存在しない
- そのため、学校や未成年にありがちな問題を、主人公たち陰キャ二人や取り憑かれた本人が、自力でなんとかしなければならなかったりする
- 暴走するウェイ系の学生不良集団とかも、出てくる
→『使い魔』?トライデントの暴走形態?
- 暴走するウェイ系の学生不良集団とかも、出てくる
- アリのように小物なボーイと昆虫好き地味ガールが、改めて出会う話でもある
- 異なる人間同士だからこそ、ずっと友達で居続けられるという話もある
- ちなみに、表題は『堤中納言物語』の短編のひとつが由来(『風の谷のナウシカ』のナウシカも、これを元ネタのひとつにしている)
電子化◯
矛盾都市TOKYO 川上稔
- 都市シリーズの一冊
- 「思い信じて打撃すれば、エネルギー保存の法則に従い、いかなるものも打撃力を受ける」邪視!
- 「言葉のやる気は熱量になる」呪文!
- 記憶から構成され時系列もばらばらになった世界でワイワイやった話
電子化×
無明の騎士 DAWN KNIGHT 川上稔
- 世界をゲーム化させて自分の娘の命を救い、さらに死さえも無くそうとするラスボス元上司に対し、女ゴリラ・デバッカーゲーマーが反逆する話
→コルセスカの『浄界』、『コキュートス』、世界の『更新』(アップデート) - 主人公の名前が『ドンキーコング』(DK)を引喩していたり、小ネタも多い
- 物語は、事件終結後の記録再編として語られるので、結末がどうなるかある程度予想がついてしまうのは欠点かもしれない
- ちびキャラのマスコットなども出てくるし、密かに既存著作の要素も含まれている
- カクヨムでの無料連載終了
- まんだらけでの通販も終了したため、現在入手困難
紫色のクオリア うえお久光
- うなる邪視!とどろく百合!
- すべての人間がロボット(のプラモデル)に見えてしまう少女と彼女に出会った少女の物語
電子化×
MAZE☆爆熱時空 あかほりさとる
- 異世界召喚人型ロボットジェンダーFT
- 主人公の一人男メイズの名前が斑鳩「明」
- ドゥルガーとかカーリーとかインド神話からの引用
- ミルーニャのアズーリアへの発言「おかとーさまとお呼びしても」は、ミル・ヴァルナの主人公メイズへの呼称オネニーサマから。
- わたしにーさま
電子化×
女神『異世界転生何になりたいですか』 俺「勇者の肋骨で」 安泰
- 読者から募集したお題を元に、大喜利をする外力な異世界転生小説
- セリフだけの対話形式なので慣れるまで読みにくいが、案外、新しい境地はこんなところにある・・・かも?
- 書籍化決定したらしい
電子化○>小説家になろうにて連載中
飯テロ 真夜中に読めない20人の美味しい物語 編:富士見L文庫編集部
- 料理をテーマにしたアンソロジー
- カクヨムで開催された「美味しい話&恋の話短編小説コンテスト」の受賞作や、
- イラストやマンガまで、さまざまな作品が収録されている
- ただ、同じオチの作品が続くところがあり、編集技術にはやや疑問が残る
- また、タイトルから連想されるような、暴力的に食欲を煽るような要素も少ない
- 掲載作の多くは大人が主人公であり、
- 疲れに染み渡るような心温まるものが多い
- 中でも巻末を飾る江田吏来『菜の花は食いもん』ですは、
- 国語教師の授業を通して「未知の味を想像する楽しさ」を伝えており、
- 小説における表現への挑戦として、見事な一作である
- 他にも座敷わらしならぬ「寄席わらし」が出る『寄席わらしの晩ごはん』
- 恋人と別れた友人とお菓子を作る『金魚鉢パフェの鉢の底』
- 三十代で捨てられた女が、謎の飯屋のババアに力づけられる『ぐずぐず飯屋 残り物』
- 優しい同僚にはげまされる『思いやりのレシピ』『味噌汁王子』など、も良いし、
- 『薬屋のひとりごと』の作者による短編もある
- 果ては、沖田総司の滋養のために、女主人公が料理を作る新選組の夢小説『いけず』なんてものもあったりもする(文章や設定は本格的)
→外力 - 後半になると、主人公の感性が一般人と乖離した作品など暗めのものも出てくるが、
- そんな『どちらかが彼を◯した』といったアンチミステリなども一種の「口直し」となっており、それはそれで面白いものである
電子化◯また、現在もカクヨムで無料で読むことが出来る作品も多い
メニム一家の物語シリーズ(ザ・メニムズ) シルヴィア・ウォー
- 家族全員が、等身大の布の人形であるメニム一家
- なぜか心を得て動き出した彼らは、おままごとのように人間の「ふり」をして、屋敷に閉じこもって暮らしていた
- これは人間ではないけれど、それでも人間の心を持って生きていかなければならない、そんな彼らの「人生」の物語
電子化×
メロディ・リリック・アイドル・マジック 石川博品
- ポップで真っ向勝負な、青春アイドル小説
- 共感覚持ちで音楽を聴くと幻影が見えるため問題児だった少年と、重い過去を抱える少女が出会い、友人たちとともにアイドルグループを結成して、活動を楽しんでいく話
- 主人公格の人物が二人いるため、アイドルを応援するファンや素人マネージャーとアイドル、その両方の視点からアイドルを描くことに成功している
- ラッキースケベや軽い下ネタも多く、舞台地域では、大手アイドルグループを強く嫌う風潮があったりもするが、
- 登場人物の掘り下げが行われるようになると、真剣に悩みに向き合い夢を追う青春ストーリーが展開されるようになる
- マンガやネットのネタなども多く使われているが、心情描写などがしっかりしているため、分からなくても問題なく楽しめる
- テーマにはアイドルだけでなく「選ばれる」こともあり、しっかりとそのあたりに向き合っているのが素晴らしい
- グループ結成時点でゆるい三角関係が成立していたりと、少しだけ恋愛要素もある
- 明らかに東京の中野区をモデルにした「沖津区」など、固有名詞を置き換えた独特のネーミングセンスも面白い
- ただ、アマチュアアイドル/地下アイドル(本人たちはアイドルに区別はない。あるいは自分たちこそが真のアイドルだと自称)を持ち上げるあまり、
- AKBなど大手アイドルへの否定は激しく「AKB推しは人ではない」的な差別と迫害の風潮がわりとあるのは、読者を選ぶかもしれない(それにもストーリーのテーマにかかわる理由はあるが)
→四章アイドル迷宮編
電子化◯
- AKBなど大手アイドルへの否定は激しく「AKB推しは人ではない」的な差別と迫害の風潮がわりとあるのは、読者を選ぶかもしれない(それにもストーリーのテーマにかかわる理由はあるが)
妄想少女 東亮太
- かつては共同ペンネームだった美少女イラストレーター二人の戦いに、二次元美少女専門疑惑がある主人公が巻き込まれていくラブコメバトル(全六巻)
- 萌えにエロを含めるかどうか、それは不倶戴天の理由となるほど重大な思想の違いなのであった
- この作品では、妄想力が高くなるとイラスト美少女を三次元に連れてくる出来る
- そのため、美少女の所有権そしてその性格・性質の定義をめぐり、原作者・二次創作者・そしてファンの三者が多角関係を形成してドタバタを繰り広げるのだった
電子化◯BOOKWALKERの月額読み放題で全巻読むことが出来る
もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら 岩崎夏海
- 第2章 もしサイバーパンク世界の住人がオカルトパンク世界に転生したら
物語シリーズ 西尾維新
- 【邪視】と【呪文】と救いの怪異譚
- 『偽物語』
- 不死にして転生する怪異と偽物の怪異が登場する
- 性悪説では、人間の本質は欲望と悪
- だとするならば、人が善行をなそうとするならば、それは本性ではなく偽りによるしかない
- 偽――つまりは人為
- 善はもとよりすべて偽善であり、だからこそ――そこには善であろうという意図がある
- 本物と、それと区別がつかない偽物、どちらの方が価値があるかという思考ゲーム
- 三つの答え、本物の方が価値がある、等価値、本物になろうという意志があるだけ偽物のほうが圧倒的に価値がある
- 前の二つは間違いとされたが、結局正答は示されていない
- 『猫物語[白]』
- 火車をモデルにした怪異、そしてストレスや闇を切り離すスキル(才能)を持っていた、シナモリアキラに近かった少女が登場する
- 『花物語』
- 決断の延期によって、悩みを自然消滅させて解決する「悪魔様」が登場する
電子化◯
- 決断の延期によって、悩みを自然消滅させて解決する「悪魔様」が登場する
モモ ミヒャエル・エンデ
- 「本当に人の話を聞くこと」が出来た少女、モモと時間泥棒との戦いの話
→モモの「聞く力」は、アズーリアの【呪文】と似ている気がする - 決められた遊び方をすることしか出来ない、人形のシリーズも出てくる
- 主人公は浮浪児だが、施設にも養子にも行かず、街の人々に受け入れられる
- 美しくもないしおしゃれでもない、女の子の主人公
電子化○
文句のつけようのないラブコメ 鈴木大輔
- 世界の犠牲に捧げられた神と、その彼女に捧げられ、そして結婚を申し込んだ男の子の物語(全7巻)
- 2,3と4,5は前後編
- 救世主と英雄の物語
- そして、運命に抗う話
- 世界かヒロインの命かの選択というより、どうあってもヒロインは死ぬうえに世界もダメになるという話である
- 確かにラブコメだが、そのストーリーは『エヴァンゲリオン』を思わせる
- 「人生は近目には悲劇だが、遠目には喜劇」という慣用句があるが、この場合は悲劇的な喜劇であると同時に、喜劇的な悲劇としか言いようがない
- いずれにせよメタ性がふんだんにあることから、演劇的であることだけは間違いないだろう
- 「ループではない」と断言されるように、少しずつ展開は圧縮され、新しい状況へと変わっていく
- それはまるで螺旋のように
- 『杖』的な『呪文』の物語?
- パクリによる人格などの創造
→引喩? - 転生者も出てくる
- イマジナリーフレンド的な存在も
- ヒロインも主人公も、飲酒と喫煙を思い切り堪能するのはユニーク
- まあ、そのため間違いなくアニメ化も実写化も不可能であろう
電子化◯BOOKWALKER月額読み放題にて、一巻のみ4月30日まで解放中
- まあ、そのため間違いなくアニメ化も実写化も不可能であろう
モンスターコレクション・ノベル・シリーズ 原案:安田均
- カードゲームのノベライズ作品
- 「真の名」を支配した存在を「召喚札」というカードで召喚している
- 舞台である「六門世界」は、六つの異世界に面した世界であり、内世界を持つ世界であるといえなくもない
- 『ホーリィの手記』シリーズは、フレーバーテキストから小説になり、またその登場人物がカード化された
- 一見変化球だが、実は王道のボーイ・ミーツ・ガールの英雄譚である『アーヴィン英雄伝』や
- 代々、なにかと肉体を共有するハメになる主人公一家「イエル」「エルリク」「マリア」も面白い
- モンスターの生態にスポットを当てた短編集もまた、英雄ではないキャラが頑張っていて面白い
- ギャグ短編である『召喚士マリアな日々 熱湯編』には、ペリュトンがちょっとだけ出てきていて、TRPGのデータにもなっている
- 『モンスター・コレクション 烙印ゼミナール』 著者:大井雄紀
- 学園ラブコメ冒険ファンタジー(全三巻)
- TCGモンスター・コレクションの世界観、「六門世界」の第二紀を舞台としており、設定はしっかりしている
- 文章はイマイチだが、魔法はたっぷりある
- 〈真の名〉を用いた召喚魔法や、仮初めの名を与えて治癒能力を付加する変質(変身)魔法「九頭龍の血(ヒドラ・ブラッド)」などが出てくる
- 第二紀では、召喚魔術の形態が変わっており、いったん祖先の召喚術師の霊を身体に宿らせないと使用できない召霊召喚となっている
- 魔法効果をもたらす烙印を刻む、烙印魔法もある
- 地形の魔力を使用する代わりに、その地形を破壊してしまう"世界結合の烙印"(アース・コンセント)
- あらゆる精霊の〈真の名〉が刻まれているが、適性がないと使えない封印の書
- 悪魔が封じられ、正しい心を持つ人しか抜けない黒曜剣
- 使っていた英雄の心から生まれた悪魔が、更に別の悪魔を封じた剣を使う
- 召喚術で先祖の剣士の魂を呼び出し、その記憶で技を使う剣技
電子化△ 烙印ゼミナールのみ、BOOKWALKERの月額読み放題で全巻読むことが出来る
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