工具(こうぐ)とは、工作に用いる道具のこと。
用途により様々な種類があり、どこまでを工具と呼んでよいのか、また分類についてもはっきりとした定義は無い。
例えばノギスなどは機械加工による工作に必要不可欠な道具だが、測るという本分を考えると計測具に分類される。一方で計測具には温度計や露出計なども含まれると思われるため、工具に含むのは適当でない。
すなわち工具とは、上述の通り工作に用いる道具と一応定義付けられてはいるが、必ずしも定義に沿うものではなく、道具を扱う業界の作業者・流通業者による経験則で選択されるものと思われる。
種類
世の中には膨大な種類の工具が存在し、それらを明確に区分する分類は存在しない。種類の膨大さも相まって、工具を使用する業界によっても分け方が異なる場合もあり、一義的に分類することは不可能である。
しかし、便宜的にある程度の線引きが必要と思われるため、独断で以下の通り分類し、記す。
態様による分類
- 手工具(手動工具)
主に手で扱う工具。
- 動力工具
手工具と同様の働きを、電気や圧縮空気を動力として行う工具。
- 計測具
大きさ、長さ、トルクなどを計測するための工具。
- 切削工具
金属などの硬い材料を切ったり削ったりするための工具。
一般には工作機械に取り付けるもの(=機械工具)をいい、手で扱うものはタップ、ダイスなどごくわずかである。
用途による分類
- 汎用工具
レンチ、ドライバー、プライヤーなど、汎用的に扱われる部品(ねじ・針金など)を扱うための工具。
- 専用工具
ある特定の部位、目的にのみ使用され、一般に扱われることがほとんど無い工具。
- 大工道具
主に大工仕事に用いられる工具。
- 機械工具(先端工具)
旋盤やフライスといった工作機械に取り付ける工具。