アズカバンの囚人/PoA-notes1

Last-modified: 2023-07-15 (土) 13:18:22


たまたま

3巻の冒頭にも

And he also happened to be a wizard.ってのがあって、祐子たんは
「その上、ハリー・ポッターはたまたま魔法使だった。」と訳してる。

happen toは「たまたま」と訳すことにしている模様。

3巻の冒頭ですが

And he also happened to be a wizard.
そして、魔法使いになりたくてなったということではない、ということでした。

最後の英文ですが、松岡訳はどのようになっていますか?

その上、ハリー・ポッターはたまたま魔法使いだった。

「たまたま魔法使いだった」って、ハリーはマグル生まれかよ!
両親が魔法使いなんだから必然だろ…本人が知らなかっただけで。
意味が分かりにくいどころか、意味が変わっちゃうだろ、この翻訳…。

フッツーに訳せば
ハリー・ポッターはなんと魔法使いだったのです or
なんと、ハリー・ポッターは魔法使いだったのです
で終了…

意地悪

3巻で変だなと思ったのが、スネイプの宿題を
「レポートの宿題の中でもとくに意地悪」と訳してること。

原文みたらnasty・・・なぜ「大変」とか「厄介」じゃダメなのか?

ベツに全員に出している宿題なんだし、意地悪で出してるわけじゃないだろうに。
そりゃハリーが誤字脱字のひとつでもしてたら0点にする「意地悪」くらい
しかねないヤツではあるが・・・。

3巻の1章の冒頭で、スネイプのレポートの宿題が意地悪とか
書いてあって、別にハリーに意地悪しているわけじゃないのに
(全員に出してるだろうに)、ハリーの考え方の方がおかしいとか
思ってたんだけど、

One of the essays, a particularly nasty one about
Shrinking Potions, was for Harry's least favourite teacher, Professor Snape...

原文じゃnastyだったんだな。
単に「大変」なだけじゃねーかよ。
細かいかもしれんが、こりん訳だと、いちいち登場人物の性格が
悪くなってねえか。

(たいていの辞書で1番に出てくる)「汚い」とか
訳してないだけマシだったなw

胃袋・心臓

3巻14章の最後のページに
“ハリーは心臓がドサッと落ち込むような気がした”
とあるので原書を調べたら"His heart plummeted"だった。
「気持ちが落ち込んだ」みたいに訳すべきじゃないんだろうか。

“氷が胃袋にザザーッと流れ込んだかと~”みたいな表現も多い。
いちいち「ドサッ」だの「ザザーッ」だのつけないだけでもだいぶマシになると思うんだが。
おまけに誤訳気味だったりするんじゃ手に負えない。

"His heart plummeted"を“心臓がドサッと落ち込む” と訳すなんて、
英語力というより、日本語力の問題だね。

同時通訳者ならではの直訳だなww
文学作品の翻訳者だったら、>>144がいうように「気持ちが落ち込んだ」とか
「心が沈んだ」って訳すところだろうな。

友情を込めて

3巻だっけ?
ダーズリー家にいるハリーのところに届けられた
ハーマイオニーからの手紙の締めが「友情をこめて」
原文だとwith loveなんだから意味的には間違いないんだろうけど、
中学生の書く手紙としてはあまりに不自然。
そもそもwith loveはカジュアルな言い方だし、
元気でね、ぐらいでよかったんじゃ?(意訳しすぎ?)

自分もそのwith loveは「元気でね」くらいのが自然な気がする。

ただしくは
Love from
Hermione

眠たそうな寝息

3巻1章20ページ
隣の部屋でバーノンおじさんがグーッと眠たそうな寝息をたてた。

眠たそうな寝息っておかしすぎない?

「うるさそうな騒音」のような日本語だなw

Uncle Vernon gave a loud, sleepy grunt in the room next door. (UK版P16)
sleepy grunt は、寝ぼけたときたてるようなうなり声だよ。
ハリーが夜中にハグリッドの送ってくれたモンスター本と格闘してしまったから
その物音で隣の部屋のバーノンが目覚めかけて、「ウ~」と大きな声で唸ったに違いない。

gruntは「ブーブー」という鳴き声や不満の声にも使われるから、
ロンの「ブー」といういびきの正体もこれじゃないかと思う。

じゃあそもそもgruntっていびきじゃなくて「うめき」?

gruntはうめきだよ
いびきはsnoreだから。

隣の部屋でヴァーノンが大きくうめいた。
こんな感じ?

インゲン豆の蔓

例えばrunner-beansが「インゲン豆の蔓」になっていたり。

しかも、(つる)のルビが「つた」になってる…。

インゲン豆のツタって何やねんと。

3巻の話らしいが…。

携帯版3巻ch2p27:
「お隣のインゲン豆の(つた)を透かすように」
蔓のルビは「つた」

ジーニアスの大英和より。runner beanの意味

(1)《英》サヤインゲン(《米》 string bean) 
(2)ベニバナインゲン(scarlet runner bean)

『インゲンマメのツルを見透かすように~』だったら問題なかったと思う。

イギリスでは「Runner Beans」という種類のマメ科植物を
フェンスに這わせたものを生垣とか、庭の間仕切りとかに
使うんだよ。

で、問題のシーンでは、ペチュニアが、脱獄囚が隣のうちに
潜伏してるんじゃないかと、インゲンの生垣の隙間から
じーっと隣のうちを伺っているみたい、ってことなんだよ。

3巻冒頭で蔓のルビに「ツタ」というのも校正ミスかと思っていたんだけど。
茎「くさ」事件でそれもわざとなのかもしれないと思えてきた。
静山社はなんか植物のパーツに対して独特の見解でもあるのかな?

3巻誤訳例のRunner Beansの件。

Runnder Beansってのは、ものすごくでっかいさやいんげんみたいなやつで
イギリスが夏によく食べる野菜。
すごく育てやすいから家庭菜園で育ててる人も多い。
つまり、ダーズリー家のお隣さんは庭でRunner Beansを育てているということ。
高い支柱みたいなのにつるを這わせて栽培するけど、生垣用ではない。
多分、両家の庭の間にRunner Beansが這ってる支柱とか、ラティス、トレリスみたいなのが
あって、そのすきまを通してチュニアが覗いたんだよね。

Runner Beans自体になじみのない日本人向けとしては、「いんげん豆」と
訳してしまってもいいような気がする。
ただし「蔦」はぜったいに間違いだね。

それ、梟通信?つー紙に説明としていれてほしい事例だな。
Runnder Beansをそのままカタカナにしてもいいね。
※をいれて、下に説明でイギリスのインゲン豆とかw

邦訳はどうも本文にイギリスっていう国が感じられないので、少し工夫して向こうの
特色を消さないように心がけてもらいたいって思ってた。
時代を感じさせられる、使われなくなった昔の日本の言葉が余計に本の中のイギリスを
消してる。
誤訳・珍訳じゃないから問題視されないと思うけど…一応。

時代を感じさせられる、使われなくなった昔の日本の言葉が余計に本の中のイギリスを
消してる。

立派に珍訳でしょう、そりゃ。

焼きついていた

3巻 P26

その一回一回の恐ろしさがありありとハリーの記憶に焼きついていた。

ありありと焼きついているっておかしいような気がするんだけど気のせい?
もう何が正しいのか分からない

焼き付くのは記憶にじゃなくて、脳裏にじゃないんだろうか。
脳裏に焼き付いたのを記憶っつーんだから。

おかしいのは「ありありと焼きついている」じゃなくて「記憶に焼きつく」のほう

その一回一回の恐ろしさがありありとハリーの記憶に焼きついていた。
UKP.19
but each of her visits stood out horribly vividly in Harry's mind.

mind(頭、心)にstand out(際だってる)ということで「焼きつく」持ってきたのは
悪くないんだけど、その場合は他の人も言うとおり「脳裏に焼き付く」だね。

あと記憶が焼きついてるというときに「ありあり」はたしかにちょっとおかしいと思うよ。
「ありありと思い出す」のようにイメージを再生するときとかならいいけど。

さらにhorriblyは「ひどく、恐ろしく」という副詞だから「恐ろしさが焼きついてた」わけじゃない。
こういうところがいつもながらいい加減で不誠実なんだよね。

「しかし、その滞在の一回一回が、ハリーの脳裏に恐ろしく鮮明に焼きついていた。」
ってとこじゃないかな。普通vividに「焼きつく」ときたら「鮮明」だよね。

マージが滞在の度にハリーをいじめたからその記憶が
恐ろしくも鮮やかすぎるという描写だよね。
「滞在の恐ろしさ」ってのもたしかにヘンな日本語。

マージおばさんは田舎にある大きな庭付きの家に住み、ブルドッグのブリーダーをしていた。
大切な犬を放っておくわけにはいかないと、
プリベット通りにもそれほど頻繁に滞在するわけではなかったが、
その一回一回の恐ろしさがありありとハリーの記憶に焼きついていた。
(次の段落で、3度ほどのおばさん滞在中の出来事が語られる)

ありありとを使いたいなら「(嫌な記憶が)ありありと蘇った」とかじゃないのかな。
「ハリーの胸にまざまざと刻まれている」とか。
頭じゃなくて気持ちが傷ついているってことで、胸を使ってみた。

「まざまざと刻まれる」なら、「嫌な記憶」「恐ろしい思い出」などを
主語にすべきかも。でもここは単に「マージの滞在の記憶が鮮明」
というだけで、その滞在に「嫌な」「恐ろしい」と形容詞がついていない。
ここまでの文にも滞在の様子の説明はない。
ないけど「さぞ酷い記憶なんだろうな」という察しがつく。
そこが上手いなって感じだね。<原文
訳文みたいに「恐ろしさ」を主語にしてしまったらその上手さが台無し。

原書は想像力を掻き立てる書き方してるみたいだけど
こりポタは想像力をぶち壊す書き方なんだよな

いやむしろ原作よりもこりポタは想像力を掻き立てる
というか情景がまったく浮かんでこないから、想像力を限界までフル稼働させないと読み解けないし
そうしてやっとの事で頭の中に構築できた世界観が、原作からはかけ離れてるという悲劇

節子、それ想像力やない
推理力や

キテレツ

キテレツ(27p)、奇妙キテレツ(150p)、いちゃもん(31p)、
そうでござんしょうとも(200p)、チョー狂ってる(217p)など
長く読みつがれるべき児童書には使って欲しくない変な言葉の数々。

3巻を読み返している。自分が引っかかったところ。
2章。funnyの訳が「キテレツ」。古臭~。

「何か――何かキテレツなことはマージがいる間いっさい起こすな。」(2章P27)←キテレツは太字
‘I don't want any - any funny stuff while she's here.’(UK版P20)←funnyはイタリック
ハリーが見たこともないような奇妙キテレツな生き物が十数頭、早足でこっちへ向かってくる。(6章P150)
Trotting towards them were a dozen of the most bizarre creatures Harry had ever seen.(UK版P87)
マージおばさんはハリーにいちゃもんをつけるのが大好きなのだから(2章P31)
Aunt Marge loved criticising him,(UK版P22)
「そうでござんしょうとも!」(8章P200)フィルチ→ハリー
‘A likely story! ’(UK版P115)
「あの人、チョー狂ってるよ」(9章P217)シェーマス→パーシー。カドガン卿について
‘He's barking mad,’(UK版P125)
※未確認だが、どこかでジョージが「チョー」と言ったのも見た気がする。

>長く読み継ぐ作品にふさわしいか、疑問の語句>
3巻4章、フォーテスキューのパーラーで。
「僕、ちょっと---キレちゃって」
原文:I just --- lost control.

3巻5章、列車の中。
ロン「エロールの脚にハリーへの手紙を括りつけようとしたら、メッチャ回ったもの」
原文:It went haywire just as I was trying it to Errol's leg to send it to Harry.
かなり最近っぽい言葉だね。
自分的には「キレちゃって」は「自分をコントロールできなくなっちゃって」にせず、
これでもありかなと思ったが、メッチャはいただけない気がした。

うん、だから「キレちゃって」も「チョー」も「キテレツ」も
ひとつひとつは個人の感じ方でそう突出して妙な表現ではないのかもしれない。
でも何度もここで言われているように、言葉選びの全体的なバランスがわるいから
読んでいてすごくちぐはぐな印象が印象があるんだよね。
それもたまにならいいけどさ、数行ごとにひっかかるかんじ。

グウの音

3巻2章 p29
「グウの音も出ないほど叩きのめされたいか?」
おじさんは拳を振り上げ、ジリッとハリーの方に寄った。

US版 p20
You'll get the stuffing knocked out of you, won't you?
roared Uncle Vernon, advancing on Harry with his fist raised.

辞書で調べたら ぐうの音も~は「一言も反論ができない」って書いてあったんだけど
「ボコボコにしてやんよ」ってときに使うのはあり?

普通は使わない>グウの音
叩きのめすってのが比喩的表現で、言葉によって責め立てる場合ならアリだけど
しかも普通は「ぐうの音」って平仮名で書くよ、言葉につまった時に喉から出す音だから

ヤフー辞書で「ぐうの音も出ない」を調べたら、

大辞林:徹底的にやりこめられて、一言も弁解・反論ができない。
大辞泉:一言も反論や弁解ができない。「痛いところをつかれてぐうの音も出ない」

とあるね。言い合いに使う言葉だ。
拳でボコボコにする場合に使うのは明らかな間違い。

stuffing knock out は徹底的にやっつけるみたいな意味だから
「叩きのめす」だけでこの部分を訳しきってると思う。
バーノンのセリフは「叩きのめされたいようだな、え?」くらいでいいはず。

「ぐうの音も出ない」とか、必要もないのに
利いた風な慣用表現を使いたがるのが素人臭いわけだけど、
さらに用法間違ってるとか救えないね。

叩きのめしたって

3巻でマージが来る直前のハリーのセリフ
「叩きのめしたって、僕が言っちゃったことを、マージ叔母さんは忘れてくれるかな」
の意味がすぐ解らなかった
まるでハリーがマージに向かって「叩きのめした」って言ったみたいでは

胸の奥が真っ暗

>胸の奥が真っ暗になりながらハリーは戸を開けた(1p31)
「胸の奥が真っ暗になりながら」って?

>胸の奥が真っ暗になりながらハリーは戸を開けた(1p31)
これは1章ですね。
「玄関の戸をお開け!」ペチュニアおばさんが押し殺した声でハリーに言った。
胸の奥が真っ暗になりながら、ハリーは戸を開けた。
戸口にマージおばさんが立っていた。

>胸の奥が真っ暗になりながら
どういう日本語だ?

・まとめ案

邦訳:胸の奥が真っ暗になりながらハリーは戸を開けた(3巻1章p31)
原文:A feeling great gloom in his stomach, Harry pulled the door open.(UK p22)
試訳:胸の奥にひどく憂鬱なものを感じながら、ハリーはドアを開けた。

いやいやマージおばさんを出迎えるハリー。
stomachを胃と訳さなかったのはいいが、「真っ暗になりながら」という表現が
日本語としてあまりにもぎこちない。

>胸の奥が真っ暗になりながらハリーは戸を開けた(3巻2章p31)
>A feeling great gloom in his stomach, Harry pulled the door open.(UK p22)

いやいやマージおばさんを出迎えるハリー。
stomachとくればすぐに胃がどうしたとか訳してるという指摘もありましたが
胃から離れてみようという試みもあったのですね。失敗してますけどw
無難に訳すなら「胸の奥にひどく憂鬱なものを感じながら~」ってとこでしょうか。

>無難に訳すなら「胸の奥にひどく憂鬱なものを感じながら~」ってとこでしょうか
いいんじゃないでしょうか?

まぎれもなく

>二人が離れたときには、まぎれもなく、ダドリーのブクッとした手に
 十ポンドのピン札が握られていた。(p32)
ピン札って…新札じゃいかんの?

>二人が離れたときには、まぎれもなく、ダドリーのブクッとした手に
  二十ポンドのピン札が握られていた。(3巻2章p32)
>when they broke apart, Dudley had a crisp twenty-pound note
  clutched in his fat fist.(UK p22)

「まぎれもなく」はいらないのでは。
「ブクッとした」は「太った」、「ピン札」は「新札」にすべきですね。

>「ブクッとした」は「太った」、「ピン札」は「新札」にすべきですね。
そうですね。

>「まぎれもなく」はいらないのでは
該当箇所の原文、その前の部分も書くと、
Harry knew perfectly well that Dudley only put up with Aunt Marge's hugs
because he was well paid for it, and sure enough, when they broke apart,
Dudley had a crisp twent-pound note clutched in his fat fist.
となっています。
つまり、「sure enough」を「まぎれもなく」と訳したのでしょう。
該当箇所、前の部分の和訳はどうなってますか?
それによって、「まぎれもなく」という言葉をそこに入れるのが
適切かどうか違ってくると思うのですが・・・・。

該当箇所の前は
「ダドリーが我慢してマージおばさんに抱きしめられているのは、十分な見返りがあるからだと
ハリーにはよくわかっていた。」です。
確かに原文のand sure enoughを「まぎれもなく」と訳して「二人が離れたときには、」のあとに
持ってきたのだと思います。見逃していてすみませんでした。

それにしても「まぎれもなく」は「正真正銘の」みたいな意味なので若干ピントがずれてるような気もしますね。
ここは「思ったとおり」などとした方がいいのではないでしょうか。

「そして思ったとおり、二人が離れたあと、ダドリーの太った手には二十ポンドの新札が握られていた」とか。

・まとめ案

邦訳:二人が離れたときには、まぎれもなく、ダドリーのブクッとした手に
  二十ポンドのピン札が握られていた。(3巻2章p32)
原文:and sure enough, when they broke apart, Dudley had a crisp twenty-pound note
  clutched in his fat fist.(UK p22)
試訳:そして思ったとおり、二人が離れたときダドリーの太った手には二十ポンドの新札が握られていた。

「ブクッとした」は口語的で幼稚な印象、「ピン札」は品がない言葉で地の文にそぐわない
またand sure enoughの訳を「まぎれもなく」としたようだが、「まぎれもなく」は
「正真正銘の」「間違えようもなく」と同様の意味なので、ここは試訳のようにした方がよい。

お茶受け皿

マージとお茶を飲むシーンで、saucerが「お茶受け皿」。「(犬は)私の皿から飲むよ」でいいんじゃないかな。

2章でマージが到着してお茶を飲むシーンの「お茶受け皿」って何?
「お茶請け」って普通の日本語では「お茶を飲みながら食べる菓子や漬物」のこと。
犬にミルクをついでやってるのは、単なるティーカップのソーサーのことなんだろ?

受けと請けで字は違うけど
おちゃうけざら って言葉はどうよと・・・

単にソーサーのこと>お茶受け皿

ローラのシリーズでは「受け皿」ですっきり意味も通じてた。
下手に丁寧語の「お」をつけたりするから意味不明っぽいし、何より語感が悪いよね。

万力・十中八九

万力込めるって聞き慣れない言葉だけど普通に使われるの?
3巻2章のマージの台詞
「この子の場合には万力込めて叩くことを認めるって、はっきり言ってやるんだ」

万力って道具なんだけど…。
何と勘違いしてんるだろうね?

大辞林より

まんりき 【万力】
[1] 工作物を挟んで締めつけて固定する道具。バイス。

〔2] 「轆轤(ろくろ)[1] (ウ) 」に同じ。

[3] 船具の一。一端に(かぎ)をつけた綱。船の荷物の揚げ降ろしに用いる。鉤の緒。

「万力」込めて叩かれたら、ほんとに痛いだろうねw

つうか万力で叩いたら児童虐待だろ

‘Make it clear that you approve the use of extreme force in this boy's case.'
(UK版P24)

extreme force は「強烈な力」かな。
『こんな子は力の限り叩いたってかまわないとはっきり言ってやるんだ』ってとこでしょうか。

この子に対しては、極端な体罰を与えてもいいって、学校にはっきり言っておきなさい。
・・・・みたいな感じか?
学校じゃなくて更正施設だしね。

その前にcane、beat、hit という単語が出てきてるから
「思い切り叩いていい」みたいな表現でいいと思う。

その前(2章34ページ)にでてくる
「十中八九は鞭で打ちのめしゃあいい」もおかしい。

マージは「不良少年のケースでは100のうち99は鞭で打ちのめすのが有効なんだよ」
みたいなことをいてるわけだが、こういうとき十中八九ていうか?
十中八九って確立を言う場合以外で使ったことも聞いたこともない。

ちなみに原文

A good thrashing is what's needed in ninety-nine cases out of hundred. (UKp24

ninety-nine cases(times) out of a hundred は
「ほとんど全部の」「たいていの場合」っていう意味の成句みたいなもんじゃないのかな。
『たいていの場合はたっぷり鞭をくれてやる必要があるのさ』ってとこか。

「十中八九」は、「たぶん」「おそらく」などと同義で、
「十中八九、彼は来ない」のように確率の高い予測を示す場面でしか使わないよね。
このセリフのような状況で使うのは間違いだと思う。
英和辞書に nine cases out of ten の訳が「十中八九」と載ってるので
このセリフも同じようなものだと思って考えなしに当てはめたのではと思われる。

落ちこぼれ

3巻でマージおばさんがハリーが落ちこぼれだと、はっきり口に

出して言い始めたっていうのが、何が問題なんだと思ったら
原書じゃmentally subnormal・・・
落ちこぼれどころか、知的障害扱いじゃん!
ハリー腹立つよな。
1巻で crackpot を「きちがい」と訳して怒られたので

びくびくするようになったのだろう。
知障プギャーって言われたのか

落ちこぼれ、っていうとなんというかドジでマヌケな亀的なイメージだったんだけど、池沼扱いだったのかw

身から出た錆

「つけをはらう」もそうだけど日本語の慣用表現の使い方が若干ずれてる。
3巻で家を出るハリーが膨らましちゃったマージおばさんのことを
「身から出た錆」っていうのもな~んか変だよね。
「自業自得」というもっと状況にあった言葉があるのに。

夜の騎士バス

3章、いきなりThe Knight Busの訳が「夜の騎士バス」。これは昔、最初読んだ瞬間脱力した。語感悪い。
文中は「夜の騎士バス」と「ナイト・バス」混在。ナイト・バスでいいよ。実際5巻じゃ昼間運行してたぞw

フェンス

3巻3章。

マグノリア・クレセント通りに立つハリーをシリウスがこっそり覗き見る場面。
シリウスはガレージとfenceの間の路地に隠れているわけだが、

>ハリーの背後の垣根とガレージの間の狭い隙間に、誰かが、何かが立っている。(3巻3章p45)
>そして慌てて振り返り、ガレージと石垣の間の路地を見つめた。(3巻3章p47)

同じfenceが、p45では「垣根」、p47では「石垣」と訳されている。

>someone or something was standing in the narrow gap between the garage and the fence behind him.(UK版p30)
>and turned around quickly to stare at the alleyway between the garage and fence.(UK版p31)

もう一つ、3巻3章。

マグノリア・クレセント通りに立つハリーをシリウスがこっそり覗き見る場面。
シリウスはガレージとfenceの間の路地に隠れているわけだが、
>ハリーの背後の垣根とガレージの間の狭い隙間に、誰かが、何かが立っている。(3巻3章p45)
>そして慌てて振り返り、ガレージと石垣の間の路地を見つめた。(3巻3章p47)
同じfenceが、p45では「垣根」、p47では「石垣」と訳されている。
>someone or something was standing in the narrow gap between the garage and the fence behind him.(UK版p30)
>and turned around quickly to stare at the alleyway between the garage and fence.(UK版p31)
イギリスの普通の住宅街でfenceといったら木製のフェンスだと思うが。

垣根はhedges, 石垣ならstone wallだし。
誤訳だね。

緑色の顔

3巻の校正漏れといえば「緑の顔を青くした魔女」
携帯版でも放置プレイだからわざとやっているのかな?

3巻3章p50
>スタンが戻ってきた。その後ろに旅行用マントに(くる)まった魔女が緑色の顔を青くしてついてきた。
UK版3章p32
>Stan came back downstairs, followed by a faintly green witch wrapped in a travelling cloak.

「緑色の顔を青くして」って、もうなんともコメントしがたい…
「旅行マントに身を包み、かすかに青ざめた魔女が後に続いた。」とか?

そこまでいくともう中学生レベルの英文和訳だな
greenってことは気分が悪くて顔色悪くなってる状態だよね
やきもち焼いてる時も顔がgreenになるっていうけど、この場合は違うだろうしw

緑色の顔の魔女はニコチャン大王的なものだと思っていた

流石にgreenは「青ざめた顔の」ぐらいにしとけと

greenっていったら、気分が悪くて吐きそうなときの顔色だよな

自分はピッコロ大魔王だわ
さすが魔法界、色んな人種(?)がいるぜ!
とか思っていましたさ

3巻3章p50
>スタンが戻ってきた。その後ろに旅行用マントに(くる)まった魔女が緑色の顔を青くしてついてきた。
UK版3章p32
>Stan came back downstairs, followed by a faintly green witch wrapped in a travelling cloak.
「緑色の顔を青くして」って、もうなんともコメントしがたい…
「旅行マントに身を包み、かすかに青ざめた魔女が後に続いた。」とか?
そこまでいくともう中学生レベルの英文和訳だな

greenってことは気分が悪くて顔色悪くなってる状態だよね
やきもち焼いてる時も顔がgreenになるっていうけど、この場合は違うだろうしw
ナイトバスの運転が乱暴で車酔い状態の魔女ってことだな

美人箒

同ページの「アイルランド・インターナショナル・サイドから、先日、この美人箒を七本もご注文頂きました!」

ってのもなあ…美人箒ってなんだ?
Irish International Side's just put in an order for seven of these beauties!'
試訳
「ちょうど今さっき、アイリッシュ・インタ―ナショナル・サイドから、この
傑作品に7本の注文が入ったとこだよ!」

炎の雷

邦訳3巻のどっか(えーとたぶん章タイトル?)
「炎の雷」(fire bolt)って
「炎の矢」じゃだめですか?
炎か雷かどっちだよッ!!って本に向かって言っちゃいました。
些末な事でごめんね。

ファイアボルトって多分炎の雷じゃなくて
炎の矢か、駆け出す炎か、そんな感じだと思うのは俺だけだろうか。

それ以前に固有名詞をわざわざ日本語にする必要ないと思う。

ファイアボルトはRPGヲタ的にはメジャーな単語だ

RPGヲタじゃなくても普通に受け入れられるカタカナ名詞。そのままにして
「ファイア(fire)には炎、発射、輝き、ボルト(bolt)には稲妻、矢、突進などの意味があります」
とか後書きで説明すればイメージが広がったはず。

箒の形状から言って飛び出す矢のイメージが中心だろうな>ファイアボルト

今更だけど…
ファイアボルトを炎の雷って訳してるのはおかしくない?
ボルトってBOLT、矢って意味の方のじゃないのかなあ

>146-150あたりでもいわれてるよ。
てか昔からさんざん(ry
箒の形状考えたらどう考えても矢だよね。

炎の雷って日本語は確かに微妙だが、それ以前に固有名詞まで訳さなくていいよね。
だいたいスリーンスイープ、コメット、ニンバスなどは
カタカナなのになぜこれだけ、情けない訳を添えるんだか。

その辺の統一感がないな

その辺どころか統一感がない訳ばかり……吸魂鬼、移動鍵、ハウスエルフとか。
巻によって違うどころか、同じ本の中でも違うし……

研磨仕上げ

既出かもしれないけど、3巻4章のファイアボルトの説明書きに
「ダイアモンド級硬度の研磨仕上げ」とあるけど意味がわからない。
ホウキの柄とか磨くと硬くなるの??

>ダイアモンド級硬度の研磨仕上げ
原文は treated with a diamond-hard polish (UK版P43)
どう考えても「ダイアモンド級硬度の光沢塗装仕上げ」です。
polishは研磨という意味もあるけど光沢剤のことでもあるから。
傷がつかない丈夫な塗装仕上げということでしょう。

>treated with a diamond-hard polish
なんてわかりやすい英語に
>ダイアモンド級硬度の研磨仕上げ
なんて(;´∀`)…うわぁ…な日本語orz
自分生粋の日本人ですけどw
ゆうこりん…

マニキュアのこと nail polish っていうのにね。
ゆうこりんは海外でマニキュア買わないのかな?
speech bubble(フキダシ)は「泡」って訳すし・・・
これじゃ外国産コスメ買ってマンガ読んでるその辺の女の子のが
よっぽど間違いなく訳しそうだよ。

>原文は treated with a diamond-hard polish (UK版P43)
>どう考えても「ダイアモンド級硬度の光沢塗装仕上げ」です。
おおおお!長年の疑問が氷解した。ありが㌧!

ブレーキ力が大ブレーク

4章、ファイアボルトの商品説明の最後。
「ブレーキ力が大ブレークします」ってunbreakable braking charmの訳か…。うーん。

ファイアボルトの説明

「ブレーキ力が大ブレークします」って・・・
散々既出なんだろうがワロタw

incorporates an unbreakable braking charm

和訳以前に日本語として駄目すぎだろw

日本語力が大ブレークしてやばすぎる

ブレーキがブレーク(壊れる)なら欠陥品
日本語の俗語のブレーク(突然人気が出る)と解釈しても意味不明

「壊れないブレーキ魔法を組み込んでいます」という原文が
シャレっぽいからって、これでは日本語として成立しないね

brakeとbreak

[わずか10秒で時速240kmまで加速できる上、止めるときはブレーキ力が大ブレークします。] ハードカバー3巻68P

工工エエエエ(´Д`)エエエエ工工
The Firebolt has an acceleration of 0-150 miles an hour in

ten seconds and incorporates an unbreakable braking charm.(UK版PB P59)
試訳
「ファイヤ―ボルトは、10秒で時速240kmまで加速する上、壊れないブレ―キ魔法を
採用しています。」

ついでに同じくファイアボルトの説明書きの中の「ブレーキ力が大ブレークします」というのがワケワカメなので解説をおながいします。
ブレーク(break)=壊れる、、だから

>ブレーキ力が大ブレークします
ブレーキが大胆に壊れるので不良品という意味だな。
~incorporate unbreakable braking charm.

「故障知らずのブレーキ魔法を内蔵しています」ってとこか。
unbreakable braking が洒落っぽいので活かそうと思ったんだろうけど
「ブレーキ力が大ブレークします」とはねえ。
ブレイクは「人気急上昇」の意味でも使うけどブレーキとは関係ない。
何を勘違いしたのやら。
ブレイクするというのは壊れるだけじゃなく魔力を破るみたいな意味もあるから

unbreakable braking charm はけして破られない魔法の制動機能つきということで
語呂がいいだけじゃなくファイアボルトのすごさをちゃんと説明してると思う。
訳はむりして語呂合わせしなくても性能が伝わるほうがいいような気がする。
ありがとう!

なんかファイアボルトの説明ってふざけてると思ってたけど
傷つかないコーティングとか壊れないブレーキとか
まじめに性能を説明していたんだね。

双子の芝居がかった口調

三巻 第四章 P82
漏れ鍋で、パーシーがまるで初対面のように気取ってハリーに挨拶した後、
双子がやってきて、ハリーに挨拶するシーン

>「ハリー!」フレッドがパーシーを肘で押し退け、前に出て深々とお辞儀をした。
>「お懐かしきご尊顔を拝し、なんたる光栄――」
>「ご機嫌うるわしく」
>フレッドを押し退けて、今度はジョージがハリーの手を取った。
>「恭悦至極に存じたてまつり」
>パーシーが顔をしかめた。
>「いいかげんにおやめなさい」ウィーズリー夫人が言った。
>「お母上!」フレッドがたったいま母親に気づいたかのようにその手を取った。
>「お目もじ叶い、なんたる幸せ――」

UK P51
>’Harry’said Fred, elbowing Percy out of the way and bowing deeply. 'Simply splendid to see you, old boy --'
>'Marvellous,' said George, pushing Fred aside and seizing Harry's hand in turn. 'Absolutely spiffing.'
>Percy scowled.
>'That's enough, now,' said Mrs Weasley.
>'Mum!' said Fred, as though he'd only just spotted her, and seized her hand, too.
>'How really corking to see you--'

双子の挨拶が堅苦しい言葉使いですが、原書の双子もそう言った言い回しをしてるんですか?
(日本語版を読んで)パーシーをばかにして、自分たちも気取った言い方をしたというのはわかるのですが、
原書も、そこまで堅苦しい、普段使わないような言い回しなのかなと思って。

フレッドは原書でも日常ではありえない大げさなあいさつをしてる。
ジョージも大げさにハリーを称えている。
からかってる感じを出すのに芝居がかった古い言葉にするのは問題ないけど
邦訳はやり過ぎといえば、やり過ぎかなって感じ。

Simply splendid to see you, old boy --'=「お目にかかれて光栄の至り――」
Marvellous,''Absolutely spiffing.'=「すばらしい」「なんという粋な御仁!」

・・・程度でいいと思うけどねw
「ご機嫌うるわしく」「恭悦至極に存じたてまつり」は雰囲気訳だろうけど意味違う。
あとold boyは単なる呼びかけかと。「お懐かしき」と訳出するのはどうなんだろうな。

Mum!'(ママ、母さん)を「母上!」にするのはいいとして
How really corking to see you--'は「お会いできて誠に幸甚――」くらいかね。
「お目もじ叶い」はちょっとね・・

「お目もじ」は女性語のような気がしたけど調べてみたらやっぱりそうでした。
ttp://www.sanseido.net/Main/words/hyakka/sonkei/

ふざけているにしてもto seeは普通の言い方なのに、ここまでやらなくていいはず。

>あとold boyは単なる呼びかけかと。

だねぇ。

あと、こりんは「恭悦しごく」の意味分かってるのかな?

「恐悦しごくに存じます」を「喜ばしい限りでございます」ととらえれば
「ご機嫌うるわしく」につなげてもおかしくないけど…
Marvellous,''Absolutely spiffing.'とは関係ないのがすごいなw

428の雰囲気訳というフォローはやさしすぎると思う。

レス読んで、ネット辞典で「お目もじ」「恭悦至極」(恐悦至極)調べたら、使い方や、意味や、漢字など
いろいろ間違っていることもわかりました。(はっきりとした意味も知らず、雰囲気で読んでました)

原書の双子は普段は普通の言葉使いとのことなので、そんな双子が、芝居がかった口調というか、
古臭い言葉使いでしゃべるなんて、メリハリが効いておもしろいシーンだったんだろうなぁ。
日本語版の双子は、たまに芝居がかった口調や、古臭い言い回しをするので、
(次のページでもジョージが「人生真っ暗じゃござんせんか」と、芝居がかった調子で言ってるし)
「また言ってるよ。今回は一段と気合入ってるな」ぐらいな感じだったけど。

「恭悦至極」は語り手が自分の賛嘆の気持ちを述べているセリフだけど、
原文はハリーを直接誉めてるセリフだもんね。
ちょっと訳すのに調子に乗り過ぎてるかなと思う。

spiffingは古いとはいえスラングだから、訳し方を武家の最上級の敬語に
するのはちょっと違和感がある。

恐悦(大辞林)
[1]かしこまり喜ぶこと。感謝を述べるときに多く用いる。
[2]ひどく喜ぶこと。

spiffing(ランダムハウス大英和)
【1】{英俗/古風}優秀な,すばらしい.
【2】{英俗/古風}しゃれた,魅力的な.

「恐悦しごくに~」は話してる人が喜びや感謝を強く感じてることの謙譲表現
spiffingはハリーを魅力的だとほめてんだから激しい違和感が正解。

>「人生真っ暗じゃござんせんか」

それは鶴田浩二の歌った古~い映画主題歌の一節w
正しくは「右も左も真暗闇じゃござんせんか」だっけ
ジジババ向けのギャグだな。

ギャグだったことすら気づかなかった。

HB

パーシーのバッジに絡んで思い出したこと。
3巻84ページ
「――HBって『首席』じゃなかった――『石頭』の頭文字さ」(フレッドの冗談)
89ページ
バッジには『首席』ではなく『石頭』と書いてあった。(双子のいたずら)

HBから推測して首席がHead Boyの訳らしいということは中学生でもわかると思うが
『石頭』と訳された言葉がHumungous Bighead(超頭でっかち?)の訳だということは
多少英語を知ってる大人でも原書を調べないとわからないと思う。
これでは双子のジョークが意味不明なのであれ?と思うから読書が中断されてしまう。

上手い代案は浮かばないが、例えば「首席」には「首席(ヘッド・ボーイ)」とルビを振り
「HBは『首席(ヘッド・ボーイ)』じゃなかった――『偏屈坊や』の頭文字さ」
とするとか(これも苦しいけどw)何か工夫するべきだったのではないか。

かなり難しいとは思うけどこういうことろが訳者のアイデアの見せ場では。
何より意味の通る訳が難しいからあきらめてしまったという感じが
丸出しなのが良くないと思う。

私はハードヘッドかと思っていた。
こういう語呂合わせは難しいから、ルビふるだけでいいんじゃないだろうか。

そういえば、カタカナでのルビふりをあまり用いない人だね。
うまく使えば、わかりやすくて良いと思うんだけど。

パーシーのために魔法省から車が来るというセリフに続けてジョージが言う。
>「それに、小さな旗が車の前につくぜ。HBって書いてな――」
>「――HBって『首席』じゃなかった――『石頭』の頭文字さ」
>フレッドがあとを受けて言った。(3巻p84)
>‘And there'll be little flags on the bonnets, with HB on them―’
>‘―for Humungous Bighead,'said Fread.(UK版p52)

Humungous Bigheadはそのまま訳せば「超特大のうぬぼれや」かな。
これはパーシーが監督生総代に指名され得意になっているのを双子がからかっているのだから、
言葉の意味を変えてしまうと面白さがわからなくなってしまうかもしれない。
725のいうとおり下手な語呂合わせなどしないでルビふったほうがいいかも。
「ヒューマンガス・ビッグヘッド」はルビとしてはちょっと長くて読みにくいかもしれないけどね。

「HBって『首席』じゃなかった」っていう説明もいらないと思う。
このセリフの前にHBがヘッドボーイの頭文字だとわかるようにしておけばいい。
「旗にはHBって書いてあるはずだ」「超特大のうぬぼれや(ヒューマンガス・ビッグヘッド)の略さ」
とかもっとテンポ良く言わせて欲しい。そうすれば邦訳読者も少しは笑えたのでは。
とにかく今の邦訳ではパーシーとモリー以外の皆がなぜこの冗談に大ウケしたのかわからず
(そもそもこれが冗談なのかどうかもわからず)読者はポカンとするしかないのが痛い。

>バッジには『首席』ではなく『石頭』と書いてあった。(3巻p89)
>The badge now read Bighead Boy.(UK版p54)

これもルビを使うなどして原書の面白さを伝える努力をして欲しかった。

試訳:バッジの上の『監督生総代(ヘッドボーイ)』の文字は
うぬぼれや(ヒューマンガス・ビッグヘッド)に変えられていた。

とでもすればバッジにBigの文字が付け足されただけで意味が変わったのがわかり
邦訳読者も双子のウィットに感心して楽しく読めたと思う。

とにかく日本語で語呂あわせを試みようとかいう努力もせず
「しゅせき」と「いしあたま」の頭文字をHBにしてしまったのはあんまりだ。

石頭という言葉がどこから出てきたのかも不明だし。
(パーシーの頭が固いのは確かだけれど…)
もしかしたら日本人にわかりやすくということで「Hardhead Boy」で語呂を合わせたが
ルビをふり忘れたため意味不明になってしまったとかいうことだろうか?
だとしたら携帯版で直してありそうなものだが……これが直してないんだよね。
やっぱり静△社スタッフの考えてることはさっぱりわからん。

語呂合わせの不整合まで『おかしい』に含めたら、文芸翻訳はほぼどっかおかしいよ。
すっかりトリビアスレにみたくなってるが、普通の奴にとっては
どっちでも構わないレベルの推敲をしてるように思う。

>語呂合わせの不整合まで『おかしい』に含めたら、文芸翻訳はほぼどっかおかしいよ。

原文の冗談に対して訳者が語呂あわせをするなどしてわからせる努力をしているなら
それが気に入らないといって細かく批判するのは重箱の隅つつきかもしれないけど、

この場合は場合は語呂合わせもなにもしないで

>「しゅせき」と「いしあたま」の頭文字をHBにしてしまった

のを問題にしているわけで。
これではわけがわからないのではぁ?と思うから現実に引き戻されてしまう。
他の文芸翻訳でこんないいかげんな奇妙なものは読んだことないよ。

階段

階段やらトランクやらを汗だくで運び出したらしいよw
どうしてこういうへんな文章に携帯版であれだけ細かくチェックしてるくせに気がつかないんだろう…

英文って関係代名詞とかでどんどん長くしていけるけど、

日本語はもっとセンテンス短い原語だよね?
長い原文は、うまく2つ3つに切った方がわかりやすいしリズムもいい
・・・と中2くらいの時に習った希ガス。

原文には「なんやかや」にあたる言葉はなかった。

邦訳はなんか余計な言葉をはさんで文を長くしているような。
…they were too busy heaving all their trunks down the Leaky Cauldron’s
narrow staircase and piling them up near the door, with Hedwig and Hermes,
Percy’s screech owl, perched on top in their cages.(UK p57)
★「漏れ鍋」の狭い階段からやっとの思いで全員のトランクを下ろし、
ヘドウィグやヘルメス ―パーシーのコノハズク― が入った鳥かごと一緒に
ドアの近くに積み上げたりするのでとても忙しかったのだ。
↑「パーシーのコノハズク」をダッシュにはさんでみたよ。
こんなときこそ使ったらいいのにと思うんだが。

猫撫で声

ハーマイオニーも猫撫で声w

>「大丈夫よ、クルックシャンクス」
ハーマイオニーが籠の外から猫撫で声で呼びかけた。
「汽車に乗ったら出してあげるからね」(3巻5章p93)
>‘It's all right,Crookshanks,'Hermione cooed through the wickework,‘I'll let you out on the train.'(UK,p56)
猫に猫撫で声で話しかけてる・・・もしや正しい使い方?!
一箇所ぐらい「猫撫で声」が適切に使われてる例はないのだろうか。
原文中のcooedは★優しい声で話しかけた。★ささやくように話しかけた。

とするのが普通かと。

胡散臭い魔法使い

3巻5章、ハリーたちが車でキングズ・クロス駅に向かう場面。魔法省の役人が迎えに来る。
>二台ともエメラルド色のビロードのスーツを着込んだ胡散臭い魔法使いが運転していた。(3巻5章p93)
>...,each of which was driven by a furtive-looking wizard, weaing a suit of emerald velvet. (UK p57)
なぜ魔法省が「胡散臭い魔法使い」をわざわざ送り込んできたの?あやしい!と思っていたのですが、
furtive-lookingってちょっと違うじゃん!
ここはハリーを安全に駅まで運ばなくちゃだから、
周りを気にして神経を張り詰めている魔法使いという意味では?

私もそう思います。派手な色のビロードのスーツなんか着た魔法使いは
マグルの目から見たらすごく胡散臭いからこんな訳になってしまったのかなw
しかしどんな訳がふさわしかったのかはちょっと難しいですね。
『エメラルド色のビロードのスーツを着てあたりに気を配っている様子の魔法使い』
でもいいけれど、これでは日本語の主語節としては長すぎるし。
『どちらの車も運転手はエメラルド色のビロードのスーツに身を包んだ魔法使いで
あたりに油断なく気を配っていた』と意訳気味にしてもいいかもしれませんね。

looking furtivelyじゃなくて、
furtive-lookingなんだから、
「人目を忍ぶような様子の」ってことだと思うが

>「人目を忍ぶような様子の」ってことだと思うが
それが一番一般的な訳だと思いますど、ここはこそこそ人目を
忍んでいるというよりはどこにブラックが潜んでいるかわからないので
危険がないかあたりを伺ってる感じなのかなと思ったんですけど。
人目を忍ぶにしては派手な格好してるしw(魔法使いだから仕方ないか)

エメラルド色のビロードのスーツっていうとすっごく怪しいけど
ちょっと明るい感じの緑色でベルベッド素材の制服を着た運転手だと考えれば
そう変じゃないと思うよ。

はがれかけた文字

古い話で、しかも細かくて恐縮ですが。
3巻ハードカバー99p、The Dementorの章のわりと始めのほう。
トリオがルーピンのいるコンパートメントに入って、カバンの名前を読むシーンです。
「カバンの片隅に、R.J.ルーピン教授」とはがれかけた文字が押してあった。」
押した文字がはがれるという意味がわからないんですが、原書でもそうなっているのですか?

それと、ルーピンは以前教師をしていたことはないのに「教授」と押したものが
古びているのも不思議なんですけど…ローリングの設定ミス?

stamped across one corner in peeling letters.

ちなみに↓これ参照してね
http://www.fleetimage.com/images/peeling-letters.jpg

この場合は普通に、字が剥がれかけなんじゃないか?

ピーリングレターって型抜き文字シールみたいのがあるんですね。

貼り付けるヤツだったら、カバンがボロでデコボコが激しいので
うまく貼れなかったのかもしれない。
それだったら「新しく貼ったんだけど、よく付かなかった」ってことで筋が通ります。
じゃなかったら、一度も有給職に付いたことがないはずのルーピンが
昔「教授」と書いたようなカバンを持ってるのは変ですよね。
ローリングがそんなミスをするはずがないので、ルーピンの親が教師だったのか?
(頭文字も同じで)などと深読みしてましたが・・・。

型抜き文字が貼ってあったのか文字がボロボロで消えかけてたのか
どっちにしろこりん訳がそれ以前の問題だってことは確かだな

その前にルーピンのボロ鞄は紐でぐるぐる巻きにされてたような描写があるから、
シール文字かペイント文字かしらないけど剥がれかけても無理はないと思った。
しかしどういう解釈してもいいけど、せめて
『片隅につけられた「R・J・ルーピン教授」という名前のシール(ペイント)が剥がれかけている。』
みたいな感じで意味の通る訳にしてもらいたいね。
「はがれかけた文字が押してあった。」じゃ意味不明。

安モン

原文:‘Yeah ... mind you, it's a very cheap one,’Ron said.(UK版P61)
邦訳:「ウン……だけど、安モンだよ」ロンが言った。(3巻5章P101)

スニーコスコープについて。
地の文じゃないけど、安モンはちょっとなあ…。
せめて「モン」を片仮名にするのはやめてほしい。
ルーナ登場の伏線か?w

・まとめ案

邦訳:「ウン……だけど、安モンだよ」ロンが言った。「エロールの脚にハリーへの
    手紙を括りつけようとしたら、メッチャ回ったもの」(3巻5章P101)
原文:‘Yeah ... mind you, it's a very cheap one,’Ron said.‘It went haywire
    just as I was tying it to Errol's leg to send it to Harry’(UK版P61)
試訳:「うん……言っとくけど相当ちゃちなやつだよ」ロンが言った。「ハリーに送ろうとして
    エロールの脚にくくりつけようとしただけで狂ったみたいに回ったんだから」 
    
スニーコスコープに興味を示したハーマイオニーに対するロンのセリフ。
原文ではなにも変な言い方をしていないのに「安モン」「メッチャ」という言葉がひっかかる。
また2番目のセリフではこのスニーコスコープがあてにならないということを言ってるので、
最初のセリフのcheapは単なる安物ということより、「ちゃちで品質が悪い」という意味ではないか。

さらに原文ではスニーコスコープをエロールの脚につけようとしたら回りだしたと書いてあるのに
邦訳では「手紙を括りつけようとしたら」となっているのは不注意によるミスと思われる。
(携帯版では安物に「安物(やすもん)」とルビ、「メッチャ」はひらがなに変わっているがミスの訂正はなし)

※この指摘を確認しようと思って邦訳と原書をみたらメッチャとか手紙をくくりつけたことになってるとか、
 他にも変な点がみつかったので加えさせていただきましたがどうでしょうか。

>最初のセリフのcheapは単なる安物ということより、「ちゃちで品質が悪い」という意味ではないか。
英語のcheapは両方の意味があるよ

cheapは「ちゃちで品質が悪い」と「値段が安い」の両方の意味があるから
日本語に訳すときは文の前後から判断して
どちらを強調するか考えなければならないということだよね。
この場合は確かに「ちゃち」にした方が意味がつながるだろうね。

「安物」というと、ロンの家庭事情からいって、ロンがすごく自分をへり下っている印象を受けます。
安価を強調するよりも、信用ならない代物であることがこの文章であると思います。
私は「ちゃち」で賛成です。

>「安物」というと、ロンの家庭事情からいって、ロンがすごく自分をへり下っている印象を受けます
ロンはまさにそういう意味もふくめてcheapって言ったんだと思うが

そうですね。へり下っているからこそ「安物」

いっそのこと「安物だし、ちゃちなやつだよ。」にしたらどうですか?

「安物」ではなくわざわざ「安モン」としてるのが変、ってことでしょ?
意味としては、「安物」でも「ちゃちなやつ」でもどっちでも
大差ない気がするけど。
むしろ「安物だよ」のほうが自然な気もする。

すみません。まとめたものですが私も読み聞かせさん同様、
>安価を強調するよりも、信用ならない代物であることがこの文章
と思ったもので「ちゃち」としてしまいました。

プレゼントしたハリーに言ってるならロンがへりくだって安物を強調したとも解釈できますが
この場合は単に興味を示したハーマイオニーへの言葉なので「あてにならない品物だよ」というのが
彼の一番言いたかったことだと思うのですが・・・。
ただ原文は‘very cheap’なので「ひどい安物だよ」とすれば「ちゃち」という意味も強調できるかもしれませんね。

邦訳はよく読むとこの文にあるような‘very’とか‘just’とかニュアンスを解釈する上で大切と思われる語を
なぜか省いて訳出してあることがありますね。
原文には手紙なんて書いていないし、訳す前にしっかり読んでいないのかなと思うことがあります。

たしかに安モンはまあスルーしてもいいような問題だけど
スニーコスコープが回りだしたのはそれ自身をエロールの脚に結ぼうとしたときなのに
邦訳じゃ「手紙を括りつけようとしたら」になっているのはわりと立派な誤訳じゃないか?
こういうふうに小さい指摘から芋づる式にもっと大きなミスがみつかることもあるので
ばかにならないところはあると思うよ。

>‘It went haywire just as I was tying it to Errol's leg to send it to Harry’(UK版P61)

それ(スニーコスコープ)をエロールの脚に結ぼうとしただけでめちゃくちゃに反応したと書いてある。
「手紙を括ろうとしたら」ではその状況がよくわからない。
「それ」を「手紙」とすることで訳しやすくなるとかわかりやすくなるとかいう理由もないのに
(バースデーカードと一緒に~などと意訳するならまだともかく)
勝手に変えてしまったのは訳者の不注意による単純ミスである可能性が高い。
別にたいした誤訳ではないかもしれないが、プロの校正者や編集者の手が入っていないので
細かいところのチェックがおろそかになりやすいというサンプルのひとつにはなるだろう。

試訳も「安物」でまとめ直しました。
手紙の件も少し書き方を変えました。

・まとめ修正案

邦訳:「ウン……だけど、安モンだよ」ロンが言った。「エロールの脚にハリーへの
    手紙を括りつけようとしたら、メッチャ回ったもの」(3巻5章P101)
原文:‘Yeah ... mind you, it's a very cheap one,’Ron said.‘It went haywire
    just as I was tying it to Errol's leg to send it to Harry’(UK版P61)
試訳:「うん……言っとくけどひどい安物だよ」ロンが言った。「ハリーに送ろうとして
    エロールの脚にくくりつけようとしただけで狂ったみたいに回ったんだから」 
    
スニーコスコープに興味を示したハーマイオニーに対するロンのセリフ。
原文ではなにも変な言い方をしていないのに「安モン」「メッチャ」という言葉がひっかかる。

また邦訳では「手紙を括りつけようとしたら」となっているが
原文を読むとロンがエロールの脚に結び付けようとしたitは明らかにスニーコスコープ。
一緒にバースデーカードを送ってはいるが、このitを手紙にする理由はないと思われる。
(携帯版では安物に「安物(やすもん)」とルビ、「メッチャ」はひらがなに変わっているが
スニーコスコープを手紙としてしまった件の訂正はなし)

丸っこい魔女

>丸っこい魔女(5章p104)ホグワーツ特急のお菓子売りの魔女
ちなみにこの人2巻では「まるっちい魔女のおばさん」(5章p106)

しわがれ声

確かまとめサイトにも出てかもだけど、3巻のルーピンに「しゃがれ声」はないわ。
「かすれた声」くらいやろ、30そこそこなのに。

事務室

3巻です。
教師のofficeが「事務室」、staff roomが「職員室」と訳されているのが、
最初読んだ時から違和感だった。
マクゴが「私の事務室で話がある云々」と言ってるが、普通に「私の部屋」の方がスムーズ。
おまけにdeskがわざわざ「事務机」となっているのも不思議だ。
staff roomも、読んでいくと、教師が着替えなどを置いているロッカールームみたいな部屋のことと
わかるが、これを職員室と訳したら「大勢の教師が机を並べている、教師の控え室」という日本の
イメージで読んでしまう。ルーピンがそこで授業をするというのが変に感じられる。
くだらんことかもしれないが、こういうのが積み重なってるんだよね。

自然に信用

>アルバス・ダンブルドアは誰もが自然に信用したくなる気持にさせる。(3巻5章p121)

You could't help trusting Albus Dumbledore,(UK p71)
○アルバス・ダンブルドアは信頼せずにはいられない人だ。
~誰もが自然に信頼したくなる人だ。でもいいけれど
信用したくなる気持ちにさせる。というのは日本語としてありえないね。