死の秘宝/15~17章

Last-modified: 2021-10-02 (土) 19:54:05


15章

何年も亡命していたアルバニア

■日本語版 15章 p.420
何年も亡命していたアルバニア

■UK版 p.237
Albania, where he had spent his years of exile:

■試訳

  1. 何年も流浪していたアルバニア
  2. 何年も放浪していたアルバニア

■備考

  • exileは「亡命」とも訳すけど、ここは「流浪」とか「放浪」だと思う。
    「亡命」は政治的、宗教的迫害を受けて外国へ逃亡すること(もしくは戸籍を抜けて出奔すること)だから。
    状況に合った日本語かどうかを考えず、辞書の訳語を当てはめたいつものやり方。


僕はもっと大変な目に遭っている

■日本語版 15章 p.451
「(略)『僕はもっと大変な目に遭っている』。ハリー・ポッター様は、森で妹に何が起ころうと気にしないんだ。(略)」

■UK版 p.253
‘(略)Harry I've-Faced-Worse Potter dosen't care what happens to her in here,(略)’

■試訳

  • (略)『もっと大変な目にあったハリー・ポッター様』は、(略)

■備考

  • これは今イチどころか完璧意味不明と思う。
  • p442でハリーは、「(略)三人とももっと大変な目に遭ってる」と言っていて、
    「僕はもっと大変な目に遭ってる」とは言ってない。
  • 『僕は大変な目に~』の「僕」って、邦訳読んでロンの事だと思ってた…
  • 『』の後に”。”がついてるから文章が独立しているように感じるよね。
  • こういうときは、『もっと大変な目にあったハリー・ポッター様』は~、
    という感じで名前までカギカッコでくくればいいと思う。


16章

ゴドリックの谷

7巻における代表的な誤訳を参照。


強硬派の学生

■日本語版 16章 p.460
スネイプは、強硬派の学生による小規模の反乱に絶えず悩まされているようだった。

■UK版 p.257
Snape seemed to be facing a constant, low level of mutiny from a hard core of students.

■試訳

  1. スネイプは、決して屈しない一部の学生達の小さな反乱に悩まされ続けているようだった。
  2. 一部の学生達はスネイプに屈することなく、小さな反乱を続けているようだった。

■備考

  • 英和辞書の訳語の中から場違いに堅い大げさな言葉を抜き出してしまったような印象だね。要するに訳し方の問題。
  • a hard core of students とはネビルやジニーたちのこと。
    反乱活動の中心になってる学生達だけど、ここでスネイプに屈しないのは読者からすると当たり前なのに、
    「強硬派」というのもおかしい気がする。
  • 「スネイプは、決して屈しない一部の学生達の小さな反乱に悩まされ続けているようだった。」
    「一部の学生達はスネイプに屈することなく、小さな反乱を続けているようだった。」
    と言葉を柔らかめにした方が児童書らしく、状況にフィットすると思う。


弾圧

■日本語版 16章 p.460
スネイプによる弾圧の話をしたとき

■UK版 p.258
talked about Snape's crackdown

■試訳

  • スネイプが強硬に取り締まっているという話を聞いたとき

■備考

  • 学校で「弾圧」は大げさなので、「スネイプが強硬に取り締まっているという話を聞いたとき」くらいにしておくべき。


体制揺さぶりの運動

■日本語版 16章 p.460
スネイプ体制揺さぶりの運動

■UK版 p.258
the destabilization of Snape's regime

■試訳

  • スネイプの支配を揺さぶる活動

■備考

  • 「スネイプの支配を揺さぶる活動」の方がいいと思う。


17章

俺様フォントでネタバレ

■日本語版 17章 p.489
「おいで」

■試訳

  • (普通のフォントで)

■備考

  • バチルダに扮したナギニとハリーが蛇語で話すシーン。この時点では、まだハリーは自分が蛇語で話していることに気が付いてない。
  • 邦訳ではこのセリフがヴォルデモートや蛇が話すフォントになっているため、見事なネタバレになっている。
  • 原書では、バチルダの言葉もハリーの言葉も普通のフォントで、徐々に話者が誰かわかっていくような流れで読める箇所。



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