~Case Ⅰ さばくちほー~

Last-modified: 2017-06-24 (土) 00:27:53
 
 

第一章«二人の悩み事»

 

ツチノコ「あいつらがいなくなってから何も新しい物が見つからない···退屈だ···外に新しい物を探しに行くのもいいが、この遺跡も落ち着くからなぁ···」

 

スナネコ「あの二人が行ってから、ずっとひまだなぁ~。何もめずらしい物が無いし、ずーっとごろごろしてるのも良いんだけど···刺激が欲しいなぁ···そうだ!あの道の奥に何か無いかな?」
 スナネコは以前見つけた道の奥へと歩き出した。 «続»

 
 

第二章«未知との遭遇»

スナネコ「おお~。何だか不思議なとびら~。このはさまってるのは、なんだろ~。」
 スナネコが挟まっていたものを取った途端、扉の奥から声が聞こえてきた。

 

声「あ゙~っ!それを取るなぁーっ!早く、早く元に戻せぇーっ!
 ギギギギ···バタン。
―憐れ、声の主の願いは叶う事なく、扉は閉まってしまった。

 

スナネコ「なんだか面白そう···。もう少しここで待ってみよ~。」
今日は珍しく熱冷めやらないスナネコであった。 «続»

 
 

第三章«兎にも角にもご挨拶»

―かくして数十分後。
ツチノコ「···お前か。」 スナネコ「はい。」

 

ツチノコ「···『はい』じゃねーだろー!?あの遺跡から出るの、大変だったんだぞ!?だから挟めておいたのに、お前が···!」
しばしの静寂。
ツチノコ「···まあいい。俺はツチノコだ。お前は?」

 

スナネコ「ぼくはスナネコです。めずらしい物を探してここに来ました。」

 

ツチノコ(珍しい物、か。また面倒な奴が···!とにかく、今はここを守らなくては!) «続»

 
 

第四章«お出掛けの前にお支度を»

 

ツチノコ「そ、そうだ。もうここには珍しい物は無いし、なんなら外で探すの手伝ってやろうか?」

 

スナネコ「あ、それ『でーと』っていうのですね。前に博士に教えてもらいました~。」

 

ツチノコ「ーッ!」

 

スナネコ「ツチノコさ~ん。どうしたんですか~?お顔が真っ赤ですよ~。」

 

ツチノコ「うっ、うるさい!わーっ!も、もうこっち来るなー!何だおのれー!キシャーッ!」

 

スナネコ「いいじゃないですか~、でーとぐらい~。とにかく、落ち着いてくださいよ~。」

 

ツチノコ「い、いいか!?デ、デートっていうのはだな、男の子と女の子が仲良くお出掛けすることなんだよー!」

 

スナネコ「おとこのこ?ツチノコさん、『おとこのこ』って、何ですか?」

 

ツチノコ「あー···男の子っていうのはだな、自分の事を『俺』とか『僕』っていう奴のことだな。俺たちはフレンズ化してるからみんな女の子、もといアニマルガール、とか呼ばれてたけど、元の姿がオスのフレンズもいるんじゃないか?」

 

スナネコ「ふーん···そうなんですかぁ···」

 

ツチノコ「お前冷めるの早すぎじゃないか!?」
やっぱり熱しやすく冷めやすいスナネコであった。 «続»

 
 

第五章«さばくちほーに出発»

 そして二人は洞窟の外。そう、一面の砂漠である。
スナネコ「でも~、ツチノコさんって自分の事『俺』っていうし、やっぱりお出掛けじゃなくてでーとになるんじゃないですか?」

 

ツチノコ「そしたらお前だって自分の事『ぼく』って言ってんじゃねーかよー!ってか、お前どんだけデート推しするんだよー!」
閑話休題。
ツチノコ「···まあいい。日が暮れる前に出掛けるぞ。」
二人の「お出掛け」はどうなる事やら。 «続»

 
 

第六章«君といるだけで»

 二人が出発してからしばらくの事。

 

ツチノコ「いやー、何も無いな。ことごとく何も無い。」

 

スナネコ「何もないですね~。そうだ!ちょっと休憩にしませんか?」

 

ツチノコ「ああ、そうだな。どこかおすすめの場所でもあるのか?」

 

スナネコ「はい。少し進んだ所にお水のあるところが。」

 

ツチノコ「こんな砂漠に水が湧く所があるのか···面白そうだな、行ってみよう!」
 そして数分後。
スナネコ「着きましたよ~。ここからお水が湧くんですよ!不思議ですねぇ~」

 

ツチノコ「なん···?ここだけ木や草が生えて、みずべちほーみたいじゃないか!不思議だ···不思議だ···」

 

スナネコ「ツチノコさん···楽しそう···でもまぁ、騒ぐほどでもないか・・・」 «続»

小説/けもフレ百合シリーズ