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日向坂46は2020年2月4日・5日にコロナ渦前の最後の有観客ライブとなった『日向坂46×DASADA LIVE＆FASHION SHOW』を開催しているが、これと同じ5日に握手会の延期を発表している。これがグループが新型コロナに対応した初の動きとなっている。
この後元々3月～5月にかけて全国5都市を巡るグループ初の全国ツアーとなる予定だった『春の全国アリーナツアー2020～18人の音楽隊と風変わりな仲間たち～』は延期*1、3月3日に開催予定であった花ちゃんズ単独出演のギター弾き語りイベント『MTV ACOUSTIC FLOWERS -Bell & Like-』も中止*2、グループデビュー1周年記念日である3月27日に公開予定であったドキュメンタリー映画『3年目のデビュー』は公開が延期*3と立て続けに発表されている。

上記以外にも握手会などいくつかのイベントがキャンセルになる中、4月にはコロナウイルスに対する緊急事態宣言が発令。不要不急の外出を控えて家にいましょう、という「ステイホーム」が世間的にも合言葉となっていた。日向坂46メンバーにおいても例外ではなく、メッセージでは各メンバーが自宅にいながらも動画や音声の配信機能を活用しゲームのプレイ動画や歌唱や楽器の演奏、また自ら収録したラジオなど多彩なコンテンツが配信された他、自分のメッセージを紹介する映像が公式Twitter(現𝕏)にて配信されており、外に出られない分メッセージを活用した積極的な発信が行われていた。
また、この「ステイホーム」という言葉から「手洗いうがいガラガラヒー ステイホーム」というフレーズに富田鈴花が音楽を付け、それをメンバーが歌った動画を丹生明里が編集しまとめた2本の動画がグループの公式Twitterに公開され話題を呼んだ(1本目、2本目)。富田の音楽、丹生の動画編集とそれぞれのスキルを活かした取り組みといえよう。
このほか、「日向坂46の「ひ」」をはじめとしたラジオには電話でリモート出演を行うようになっている。
5月には影山優佳が約2年の活動休止から復帰を発表。グループの明るいニュースにTwitterではトレンド上位入りするなど、多くのおひさまから喜びの声が上がっていた。影山はこのリモート環境下から徐々に活動を再開してゆくこととなる。

前節のとおり、本来予定されていたイベントが相次いで中止・延期となった一方で、このコロナ禍に対応するように多数の新たな活動の形が見られるようになっている。
冠番組の日向坂で会いましょうはweb会議システムを使いメンバーが自宅にいるままリモート収録が行われた回が2020年5月～7月にかけて放送されていた。
その後スタジオ収録された回の放送が再開されるようになるものの*4、オードリーが座るMC席やメンバーが座る席は間隔が開けられた上でアクリル板のパーテーションが設けられたほか、スタジオ収録でひな壇に座るメンバーの数がコロナ禍以前に比べて減少。一部メンバーが別室で収録に参加していたこともある。

握手会はメンバー・おひさまともに不特定多数の人間が集まる場所での感染リスクからメンバーとオンラインで対面できる「ミート&グリート」(ミーグリ)へ移行。アプリをダウンロードすればスマホで参加できるため、場所を問わずミーグリに参加できるようになっている。2020年2月発売『ソンナコトナイヨ』分の握手会や過去の未実施・振替分の握手会も順次ミーグリに置き換えられ実施された。*5

ライブについては無観客開催に移行、その模様をネット配信することで開催されるようになってゆく。初めて行われた無観客のネット配信は7月開催の『HINATAZAKA46 Live Online, YES！with YOU！～“22人”の音楽隊と風変わりな仲間たち～』。先述の『春のアリーナツアー2020』にて披露されるはずだった内容を基にオンラインライブならではの演出が織り交ぜられたライブとなった。
年末になってもなおコロナ禍の終息が見えず、ライブ公演に際して観客動員に大きな制約を掛けなければならない状況が続く中、前年に東京ドームでの公演が発表されていた12月の『ひなくり2020』は「デビュー前からファンの皆さまと追いかけてきた夢である初の東京ドーム公演は、満員のファンの皆さまと一緒に迎えたい」というメンバー・スタッフの想いから東京ドーム公演を翌年のひなくり2021に延期することを発表。ひなくり2020は無観客配信ライブで行われ、紅白歌合戦には9月発売のアルバム『ひなたざか』のリード曲である『アザトカワイイ』で出演し、コロナウイルスに翻弄された2020年を締め括っている。

年が明けて2021年、デビュー記念日の3月27日とその前日の26日に『日向坂46 デビュー2周年記念Special 2days』として2日連続のネット配信ライブを実施。1日目の26日は『春のユニット祭り』としてこれまでの全ユニット曲を披露。2日目の27日の『2回目のひな誕祭』として実施したライブでは約700名のおひさまがライブに招待され会場で観覧。コロナ禍前以来約1年2ヶ月ぶりに有観客ライブの実施となった。
一般向けにチケットが販売されたものとしては7月の櫻坂46と合同実施の『W-KEYAKI FES. 2021』がコロナ禍前ぶりの有観客ライブとなる。その後9月～10月にかけてグループ初のアリーナツアー『全国おひさま化計画 2021』も開催されている。
2021年以降の有観客ライブは必ずマスクを装着した上で一切のコール(声出し)や歌唱が禁止となっていたほか、会場入場時の検温も行われていた。当初はライブの注意事項としてライブ実施にあたってのルールが告知されていたが、のちに"有観客公演開催についてのガイドライン"としてコロナ禍におけるグループのライブ実施のルールがまとめられるようになっている。
声出し・コールが禁止された代わりとして、観客席にスティックバルーンが配布され、それを叩いての音出しで応援する、というスタイルでライブが行われており、2022年の『3回目のひな誕祭』まではスティックバルーンの配布が続いている。2021年5月発売のシングル表題曲『君しか勝たん』はこのスティックバルーンを叩いてリズムを取ることが定番となっていた。
2021年12月の『ひなくり2021』は昨年告知された東京ドームではなく幕張メッセにて開催されているが、ここで『3回目のひな誕祭』を東京ドームで行うことを発表。翌2022年3月には2度の延期を経て夢の東京ドーム公演を遂に実現している。
「国の定めたルールに則り、100％のキャパシティ」での東京ドーム公演は実現できたものの、公演の直前に濱岸ひよりがコロナウイルスに感染し出演キャンセルを余儀なくされたほか、声出し禁止は依然解除されておらず、引き続きスティックバルーンにて応援するスタイルのライブとなっていた。
ドーム公演終了後には多くのメンバーがコロナウイルスに感染したことで、7thシングル『僕なんか』の発売が約3週間延期されている。
7月にはグループの活動を追ったドキュメンタリー映画の第2弾である『希望と絶望　その涙を誰も知らない』が公開。東京ドーム公演実現に至るまでに立ちはだかったコロナウイルス感染拡大やメンバーの活動休止など、様々な困難に向き合う舞台裏の姿に密着している。

2023年に入り、2月の『日向坂46四期生 おもてなし会』実施に先駆けて"有観客公演開催についてのガイドライン"が改定され、マスク着用を条件に声出しが解禁となった。引き続き4月に横浜スタジアムで開催の『4回目のひな誕祭』もマスク付きでの声出し解禁下でライブが開催されている。
これに前後して世間では厚生労働省が3月13日からマスク着用を「個人の主体的な選択を尊重し、個人の判断を基本とする」としており、5月には新型コロナウイルスの5類感染症への移行とこれに伴い「新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針」の廃止が決定。これを受けて日向坂46においても"有観客公演開催についてのガイドライン"は7月実施分の公演から廃止となり同月開催の『影山優佳 卒業セレモニー』よりマスク無しでの声出しが解禁となった。
また、ミート＆グリートについては4月発売の9thシングル『One choice』より「リアルミート＆グリート」が開始。アクリル板とマイク越しに会話をする点以外は、以前の握手会に非常に近い形態でメンバーと対面で会えるイベントとなっている。
これ以降は従来のオンラインミーグリと並行してリアルミーグリも開催されるようになっている。
日々の生活も日向坂46の活動もコロナ禍前のような状態に概ね戻りつつある中、2024年の12月には全国ツアー『Happy Magical Tour 2024』の東京公演として約2年半ぶりの東京ドームライブを開催。前回出来ていなかったおひさまの声出しによる応援と一部楽曲のみではあるものの前回出られなかった濱岸の東京ドーム公演リベンジ出演*6が実現している。

1stシングル『キュン』

2ndシングル『ドレミソラシド』

3rdシングル『こんなに好きになっちゃっていいの？』

4thシングル『ソンナコトナイヨ』

1stアルバム『ひなたざか』

5thシングル『君しか勝たん』

6thシングル『ってか』

7thシングル『僕なんか』　

8thシングル『月と星が踊るMidnight』

9thシングル『One choice』

10thシングル『Am I ready?』

|2ndアルバム『脈打つ感情』

11thシングル『君はハニーデュー』

その他の曲