100分日本史 テキスト4

Last-modified: 2020-05-27 (水) 11:14:39

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第十八章 宇多・醍醐天皇と菅原道真

藤原北家が強大化。関白・藤原基経は宇多天皇をも手玉に取る。
だが基経の死後、宇多天皇・醍醐天皇は逆襲に出る
⇒ 学問の天才・菅原道真を出世させ、藤原氏のライバルに

 

だが藤原氏のお家芸・陰謀炸裂。道真、悪い噂により大宰府に左遷
怨霊となって?多くの病死者・落雷・凶作が発生
⇒ 死ぬ前より出世、さらに天神様という神様に祀られる

第十九章 地方支配の転換

醍醐天皇は天皇中心の政治を行う(元号を取り「延喜の治」と呼ぶ)
⇒ 律令国家の修復めざすも、既に不可能(例:戸籍に1人も登録のない村あり)

 

統治のしくみが転換されていく
受領 = 都から派遣する、今でいう県知事。各国に4人いる国司の中のトップ。
彼らに各地の統治・徴税をまかせ、税を朝廷に責任をもって送らせる
⇒ 税収は安定、良い政治をする受領も

第二十章 武士の登場と荘園

しかし、受領はやりたい放題、権力濫用し私腹を肥やそうとするヤツも
自分の土地を経営する有力農民は、受領の「たかり」&治安悪化に悩む

 

有力農民の対抗手段① 武装
自分の土地を自分で守るため、武器を持つ = 武士の誕生
935-941 武士たちが国家権力に歯向かう(平将門・藤原純友の乱)
⇒ 朝廷は、他の有力武士に鎮圧をお願いし、ご褒美を与えるしかない。
  今後もこのようなことが続き、武士の地位はどんどん向上

 

有力農民の対抗手段② 寄進
自分の土地を、偉い人(貴族とか大きなお寺・神社)にあげてしまう。
といっても、名前だけ借りて「ここは〇〇様の土地です!」と言うだけ。
そして〇〇様に収入の一部を納める代わりに、土地の管理者に任命してもらう。

 

こうして、これまで通り土地を経営しつつ、受領が来たら
「まさか〇〇様の土地から税を取るんですか???」
⇒ だんだん追い返せるようになる

 

貴族・お寺目線でも、私有地が増え、収入も増え、ウハウハ
このような貴族やお寺の私有地 = 荘園という

 

第二十一章 摂関政治の確立

10世紀の政治の流れ
897-930 醍醐天皇 … 自分で政治(延喜の治)
930-949 藤原忠平 … 摂政・関白として政治
949-967 村上天皇 … 自分で政治(天暦の治)ただし藤原氏の影響大
967-1068 藤原北家の全盛期

 

藤原北家は土地も私物化(大量の荘園ゲット)
地位も私物化(常に誰かが摂政or関白に就任、幹部の多数を占める)
全盛期:藤原道長(娘を4人も天皇に嫁がせる)

 

藤原氏はなぜここまで権力を得た?
陰謀によってライバル貴族を排除しながら
娘を天皇に嫁がせ、その間に生まれた子を天皇とする
= 天皇のおじいちゃんになる作戦!

 

※当時の貴族社会では、子どもはお母さん側の実家で育つ
⇒ 天皇のお母さん側のおじいちゃん(外戚)になれば、天皇の保護者的存在に!

第二十二章 平安中期の文化的背景

国風文化
これまでの文化は唐など外国の影響がかなり大きかったが
唐の衰退により、日本のオリジナル要素がたくさん加えられる

 

例:天皇に嫁いだ女性の周りには、知的な女性たちがお仕えする
⇒ 彼女たちがひらがなを使った文学作品を作る(枕草子、源氏物語など)

 

末法思想
藤原道長の死後も、藤原頼通が後を継ぎ、全盛期は続く。
しかし彼らは、現世より死後の世界に関心を持つ。

 

なぜ?末法が近いから!(仏教の思想によると、世界は終了ムード)
確かに地方はさらに荒れ、全国で武士の活動が活発化していた
⇒ 「阿弥陀仏さま、私を極楽浄土へ連れてって!」ブーム
頼通、極楽を再現するための「平等院鳳凰堂」建立

第二十三章 院政の開始

後三条天皇の即位
= 藤原氏とやや縁が遠い+成人+男性+政治への意欲MAX!
「藤原氏の代理なんて、いらないぜ!」
天皇中心の政治を行い、ルールに満たない荘園を取りあげていく

 

跡をついだ白河天皇も自ら政治を行う
さらに8歳の息子に天皇の位を譲る
「跡継ぎは、私が決める!」
⇒ 政治は父・白河上皇が代行(院政の開始)

 

藤原摂関家の内紛 ⇒ 白河上皇やりたい放題
お気に入り(例:平正盛)たちを側に置き、政治権力を私物化
「思い通りにならないのは、自然とサイコロと、延暦寺の僧兵だけ!」

 

※延暦寺など由緒あるお寺・神社は、たびたび朝廷に理不尽な要求
 ⇒ 仏教を大切にする白河(自らも出家し法皇に)は無視できず

第二十四章 院政の展開と武者の世

院政(天皇の位を譲りながら思いのまま政治を行うスタイル)は
白河法皇の後も、鳥羽法皇⇒後白河法皇⇒後鳥羽上皇と継承(覚えやすい!)

 

鳥羽法皇も天皇をバンバン交代させつつ権力を握り続ける
⇒ 振り回された子供たち。鳥羽上皇が亡くなると対立が爆発!

 

1156 保元の乱(長男・崇徳上皇 vs 四男・後白河天皇)
武士の力で、後白河天皇の勝利!(平清盛・源義朝)
  = この瞬間、武士の時代(武者の世)の到来が確定?

 

1159 平治の乱(後白河天皇の側近同士の争い)
平清盛が勝ち残り、源義朝は首を斬られる