18スレ/489-491

Last-modified: 2014-04-13 (日) 21:22:55

486 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2012/04/25(水) 01:17:29.03 ID:uDs44l7Z0

放課後、手を繋いで下校してたら

別のカップルが路上でキスしているのを目撃してしまって、

その後はお互い意識して悶々としながら無言でほむらの家へ

そして玄関のドアを開けて鍵をしめた瞬間に

抱き合ってちゅっちゅを始めちゃう話が読みたいです!

489 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2012/04/25(水) 04:11:01.65 ID:anNMk985P
>>486
身体の隣を通り過ぎる風はどこか暖かく感じた。
少し遅れて、遅咲きの桜の花びらがひらひらと風を追いかけていった。
春とはいえまだ肌寒い時期だった。
繋いだ手には久しく風が吹いていない。
通る隙間がないくらい、ぎゅっと繋いでいたから。
密着した手は寒いどころか汗ばむほどに暑くて、
でも、私もほむらちゃんも離そうとも、繋ぎ直そうともしなかった。
商店街を足早に行く。
寄ろうと思っていたスーパーにも立ち寄らない。
一秒でも早く家に帰りたかった。
それもこれも、さっきあんなものを見てしまったからだ。
まだ夕暮れには早い時間だというのに、道端で恥じらいもなくキスを交わすカップル。
きっとあの人達はこう思ってるんだ。
誰にも迷惑かけてないでしょう?
いいえ、とっても迷惑です。
おかげで私達はこんなにも早歩き。
本当は寄り道だってしたかったし、話したいことがたくさんあったのに。
頭の中は、ほむらちゃんとキスすることばっかり。
隣を見たら我慢できなくなりそうで、ほむらちゃんの顔も見れない。
やだな……。 私ってこんな子だったっけ。
商店街を抜けて、大通りを渡って、ようやくほむらちゃんの家についた。
途中でほむらちゃんに先行されながら急ぎ足で帰ってきた。
ほむらちゃんが鍵を外して、ドアを開ける。
この後に起こることを考えたら、それだけで頭が痺れそうになる。
ドアを閉めて、テキパキと二重ロックをした途端、
ほむらちゃんに肩を抱かれて、私は唇を奪われる。
「んっ……」
「……ごめんなさい、我慢できなくて」
重心を持っていかれそうな強引なキスをして、名残惜しそうに潤んだ目でほむらちゃんは言った。
やっぱり同じこと考えてたんだね。
「平気だよ、ちょっとびっくりしちゃったけど」
カバンを置いて靴を脱ごうとしたところで、また肩を抱かれる。
「まどか……足りない」
私が返事をするより早く唇は塞がれてしまった。
もう、しょうがないんだから。
両手をほむらちゃんの首にまわして、少し背伸びをして、キスがしやすい姿勢を作る。
それを合図にして、私の背中はぎゅっと抱きしめられて、身体まで密着していく。
「んんん……っ」
初めはついばむような、可愛いキスを繰り返して二人の呼吸を整える。
たまに目をあけて、ほむらちゃんと視線を合わせて気持ちを確認。
ほむらちゃんは恥ずかしがってすぐに目を逸らしちゃうけど、そんなところも大好きだよ……。


490 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2012/04/25(水) 04:12:47.91 ID:anNMk985P
「まどか……」
えへへ。 キスの間におでこをくっつけて、ほっぺもすりすりしちゃう。
ほむらちゃんには犬みたいって言われるけど、それでもいいよ。
いっぱいくっついちゃうからね。 わんわん。
「ほむらちゃん、もう終わり……?」
ほむらちゃんが恥ずかしそうにしちゃったから、私から誘っちゃうんだ。
背中を抱いてた腕に、ぎゅっと力がこもって引き寄せられる。
「焦らしちゃやだよ……」
少しいじわるなことも言っちゃう。
こうすると、ほむらちゃんは困った顔を見せてくれるから。
ほむらちゃんの困り顔は学校ではなかなか見れないから、私だけの特権みたいな感じで嬉しかったりする。
ほむらちゃんを困らせられるのは私だけ。
「まどか……」
名前を呼ばれて、背中を撫でられる。
そして顔の角度を少しだけ変えて、唇を塞がれる。
唇がくっついちゃうんじゃないかってくらい、力任せにキスをする……。
何秒たったのかな。 息が続くまで唇を重ねて、それからゆっくり離れる。
支えられていた力も弱くなって、私は自分の足が震えていることに気付いた。
「あはは……立ってられない」
情けなく笑って見せると、また強く抱き寄せられる。
「これなら、平気……?」
「うん、えへへ」
よく見ると、ほむらちゃんは壁にもたれかかっている。
私は遠慮なく身体を任せた。
「ねえ、もういいの?」
また誘う。
私がどんなにいじわるな言い方をしても、ほむらちゃんは怒ったりしないから、
少し調子に乗ってしまう。
「目、とじて」
言われるままに目を閉じる。
キスを待っている間、ほむらちゃんの息遣いが続く。
もう……焦らしたらヤダよ。
私からしちゃおうかなと思った頃に、ようやくキスが降ってくる。
またついばむように、何度も唇を重ねられる。
私もそれに応えてキスを返す……。
ちゅ、ちゅ、って……いやらしい音が辺りに響く。
キスの合間に、くぐもった声が漏れる。


491 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2012/04/25(水) 04:13:36.17 ID:anNMk985P
「ふぁ……まどか」
「えへへ」
呼吸を整えながら見つめ合って、おかしくなって笑いが出てしまった。
あのカップルと比べたら、私達のキスは子供っぽくて、大人からすれば退屈なものかも知れないけど、
ちゃんと触れた唇から好きの気持ちが伝わってるから、今はこれでいいと思った。
いつか大きくなったら、その時はえっちなキスもしてみようかな……なんて。
そんなことを考えてしまうのでした。
「ほむらちゃん、お買い物忘れてるよ」
「あ……そうだった」

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