19スレ/51,53

Last-modified: 2014-04-15 (火) 08:11:11
51 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2012/04/29(日) 23:22:54.40 ID:yCTHnoCLP
「まどか、どいて……」
ほむらちゃんの身体は華奢だった。
入院もしていたのだから筋肉もさほどない。
だから私でも身体を抑えてしまえば、身動きを封じるくらいどうってことない。
「まどかっ……」
ベッドに押し倒され、仰向けになってだらしなく万歳をしているように手を広げるほむらちゃん。
乱れた髪は扇状に広がっていて、それが無理矢理押し倒された弾みであることを理解すれば、
私の気弱な心に背徳感を植えつけた。
「まどか……?」
不安そうに、潤んだ目で見つめられる。
ほむらちゃんが抵抗しなくなったのを確認すると、私は組み伏せていた手をほどいて、
顔の位置が重なるように、身体を密着させた。
「ごめんね、痛かった?」
乱れた黒髪を整えるように撫で付けて、私は言った。
先程とは正反対の私の行動に、ほむらちゃんはきょとんとした表情を浮かべ、
すぐに私の意図を察して微笑み返してくれた。
「言ってくれたらよかったのに」
それじゃ意味がないんだよ、ほむらちゃん。
私は、いつもほむらちゃんが私に行為を迫るように、
私からも自分の欲求をほむらちゃんに押し付けて、それを受け入れてほしかったんだ……。
だから私の些細な背徳行為は、その先を一つも考えていなかった。
こうやって笑ってもらえるだけで、私は満たされてしまったから……。
「キス、する……?」
鼻と鼻を挨拶するように擦り合わせる私に、ほむらちゃんは囁いた。
その顔は恥じらいを含んでいて、うっすらと開いた唇はすぐにでも私の唇を奪いたくてわなわなと震えていた。
……きっと、私もそんな顔をしているんだろう。
頭を抱きかかえられる。
すっかりほむらちゃんに主導権を奪われていた。
「ちゅ……」
私の答えより先に、唇はほむらちゃんに奪われていた。
視界いっぱいにほむらちゃんの顔が迫って、私は目を閉じる。
私の唇は、アイスキャンディのように吸われて、離れるときも下唇をついばまれて引っ張られる……。
最後まで、ちゅ、ちゅ、といやらしい音がする。
「まだよ……」
押し倒してるのは私のはずなのに、私の頭はしっかりと抱きしめられて、ほむらちゃんのしたいようにされるばかり。
……そうじゃなくても、私は逃げるつもりはないけど。
「まどか……ちぅ」
「んっ……」
二回目は吸われるだけじゃなくて、舌も使ってしゃぶるようなキスだった。
自分の顔がどんどん緩んでいくのがわかる。
唇に広がる愛撫が、自然と私の口をだらしなく開かせた。


53 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2012/04/29(日) 23:23:46.32 ID:yCTHnoCLP
「ちゅ、ちゅぅ……ん……」
ほむらちゃんは容赦なく舌を滑りこませてきた。
唇の裏、歯の裏、焦らすように色んな箇所をくすぐられる。
「んうぅ、ぁ……ほむら、ちゃ……あっ、ちゅ……」
舌同士を絡ませて、まどかもして、と舌をノックされる。
そっと、さえずるように舌を絡めると、待っていたとばかりに私の舌は唇に挟まれて、
赤ちゃんみたいに、ちゅ、ちゅ、と吸われてしまう。
その行為に、私はさんざんいやらしい声を漏らしてしまった……。
「まどか……」
長かった二回目を終えて、二人共すっかり顔を緩ませていた。
名前を囁かれ、頭を撫でられる。
「まどか、嫌じゃなかった……?」
ずるいよ……。
ほむらちゃん、私が絶対に嫌って言わないって知ってるくせに……。
「うれしかった……」
震える声で答えた。
まだキスの感覚が残ってるみたいで、私の口はひくひくと震えたままだ。
結局、私の些細な反抗心はあっさりと逆転されてしまった。
でもこれでいいんだ。
私が求めて、ほむらちゃんは応えてくれる。
だから、ほむらちゃんの欲求は、私が全部受け止めてあげたい。
そうやって、これからもたくさんの愛を交換してあげられたら、
それはとっても嬉しいなって。
そう、思ってしまうのでした。

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