26スレ/カキ氷

Last-modified: 2014-04-18 (金) 08:29:16

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ほむら「まどか、宿題も一段落したしちょっと休憩しない?」
まどか「そうだね、けっこう進んだしそうしようか」
ほむら「それで、こんなものがあるのだけど…」コトッ
まどか「わぁ、これってカキ氷機だよね?」
ほむら「そうよ。せっかくだからこれでカキ氷作らない?」
まどか「いいね!夏といえばカキ氷だし」
ほむら「ふふっ喜んでもらえて嬉しいわ」
まどか「ほむらちゃんの家にもこれがあるんだ、私の家にも同じやつがあるんだよ」
ほむら「そっそうなの?すごい偶然ね…」フイッ
まどか(…ほむらちゃん、いま目を逸らした?)
まどか「これってどこかで買ったの?」
ほむら「い…いえ、実家から送ってきたのよ、夏は暑くて大変だろうからって…」
まどか「ふーん…」
ほむら「そ、それじゃ私は氷を用意してくるから少し待っててちょうだい」
まどか「うん、わかった」
スタスタ バタン
まどか(さっきのほむらちゃん…なにかおかしかった、ような…)
まどか(…あっ、あそこにあるのってもしかして……)
まどか(やっぱりカキ氷機の入ってた箱だ…あれ?このシール…)
『毎日が特売日!見滝原デパート カキ氷機 ¥2,980-』
まどか(この値札シール…見滝原デパートって駅前のデパートだよね…)
まどか(ほむらちゃん…?)
スタスタスタ
まどか(わわっほむらちゃんが戻ってきちゃった!箱をもとに戻しとかないと!)
ガチャ
ほむら「まどか、お待たせ」
まどか「お、お帰りほむらちゃん!」
ほむら「…? 氷、持ってきたわ」
まどか「うっうんありがと…え?」
ほむら「…どうかしたの、まどか」
まどか「えと、その氷は…?」
ほむら「…ボウル一杯じゃ足りなかったかしら?」
まどか「…いや、むしろ多すぎるよ……」
ほむら「え!?そ、そうかしら…」
まどか「うん…あ、ほらここに氷入れるんだけど、たぶん一掴みくらいでいっぱいになっちゃうと思うよ?」
ほむら「で、でも二人分作るんだから…」
まどか「…でもそんなにあったら溶けちゃうかな、って……」
ほむら「………」
まどか「………ほむらちゃん?」
ほむら「…あ、ああうっかりしてたわ!ごめんなさいまどか、余計な分は片付けてくるわね!」ダッ
まどか「えっ!?ちょ、ほむらちゃん!?」
まどか「あ…行っちゃった…」
まどか(…やっぱり今日のほむらちゃん、なにかあるのかな……)
   ◆
ほむら「おまたせ、これくらいなら大丈夫よね…?」
まどか「うん、大丈夫だと思うよ」
ほむら「そう…それじゃ、作りましょうか」ホッ
まどか(………)
ほむら「ええっと、ここに氷を入れて…」
ほむら「それから、ふたを閉めて…」
ほむら「…あ、そうだ下にお皿を置いておかないと…」
まどか「…ほむらちゃん、もしかして使ったことないの?」
ほむら「!」ビクッ
まどか「…えへへ、ほむらちゃんにも苦手なことってあるんだね」
ほむら「そ、そういうのじゃなくって、これはその…」
まどか「なんだか今のほむらちゃん、可愛いね」
ほむら「もっもうまどか!いじわるなことを言わないで!」
ほむら「これはその…そう、実家では親がいつもやってくれてたから、それで勝手がわからないのよ!」
まどか「そうなんだ、それじゃ仕方ないね」
ほむら「もう…じゃあ、削るわよ」
シャリシャリ シャリシャリ
ほむら「…ふう、できたわ」
まどか「え、これで終わり?」
ほむら「…え?」
まどか「…シロップは?」
ほむら「あ………」
まどか「………」
まどか「…もしかしてほむらちゃん、おうちでカキ氷作るのも初めてなの?」
ほむら「………」コクリ
まどか「どうして…ウソついたの?」
ほむら「…ごめんなさい」
ほむら「私、小さい頃から病院ばかりで、こういうことしたことなかったから…」
ほむら「まどかと一緒にしたいって思った、けど…」
まどか「…けど?」
ほむら「こんなことではしゃいでたら、まるで子どもみたいだなって…そしたら、カッコいい私じゃなくなっちゃうんじゃないかって…」
ほむら「そんな姿見せたらまどかに嫌われちゃうんじゃないかって…だから、どうにかいつも通りにしようとしたんだけど…」
まどか「…ほむらちゃん」
まどか「そんなことくらいで、私がほむらちゃんのこと嫌いになったりするわけないよ」
ほむら「まどか…」
まどか「それに、私としたいって思ってくれて…すごく嬉しい」
まどか「だけど、ウソをつかれるのはイヤだよ」
ほむら「…ごめんなさい」
まどか「カッコいいほむらちゃんも、そうじゃないほむらちゃんも、私は…ぜんぶ、大事だから」
まどか「普段は見せないほむらちゃんも、もっと教えてほしいなって」
ほむら「…本当にごめんなさい、まどか」
まどか「…ううん、もう謝らないで、ほむらちゃん」
まどか「私のためにがんばってくれたんだもんね…ありがとう」
ほむら「いえ、そんな…そんなこと言われる資格ないわ…」
まどか「でもやっぱりさっきの可愛いほむらちゃんも良かったかな、えへへへ」
ほむら「そっそれは言わないで!」
まどか「隠さないでよ、私はもっとほむらちゃんのこと知りたいんだ…だから、もっともっと可愛いほむらちゃんを見せてよ」
ほむら「かっかわいいって言わないで…」
まどか「…さて、それじゃシロップ買いに行こう!ほむらちゃんは何の味が好き?」
ほむら「え?ええと…ぱっとは思いつかないわね…」
まどか「じゃあお店の売り場で決めよっか、ほら行くよ!」グイッ
ほむら「ま、待ってよまどかっ!」タッタッタッ
バタン