732 : 名無しさん@お腹いっぱい。 : 2011/08/28(日) 17:10:31.56 軽く思いついたものを投下するよ! 妄想が多分に含まれているのであんまり気にしないでください。 ------------------------------------------------------------------------------------- 私は生まれたときから病弱であったとお母さんから聞いていた。 弱々しくて、今にも消えてしまいそうなほど儚い…そのような存在だったと。
だから私にその名前をつけたのだという。
「 ほむら 」
炎のように、強い力で生きて欲しいと。 そして多くの人を照らす光であって欲しいと…その願いを込めて。
私は、正直言って自分の名前は嫌いだった… 名前負けしていると…そんな風になれるわけがないと、諦めに近い思いを抱いて生きていた。
彼女に…鹿目まどか…その人に出会うまでは…
彼女は言ってくれた…「変わればいい」と。 かっこ良くなれたらどんなにいいのだろうか…
魔法少女だった彼女を私は強く憧れていた。 もしかしたら…魔法少女になれたら自分は変われるのではないかと。
…全ては幻想だった。 魔法少女になっても、結局私は誰かに利用されるだけ…
かっこよくなれなかった。誰も護れなかった。
でも、まどかは…そんな私に…約束を交わしてくれた。 「自分を助けて欲しい」と
もう私にはそれしかなかった。 私は誰も護れない。誰かを守れるほど強くはない。 だから私には、約束を守り続けることしかできなかった。
何度も挑んで、何度も負けて、何度も彼女が壊れていくのを見た。 それでも次こそは、今度こそはと何度も時を繰り返し続けた。
押し寄せる不安もその約束を思い出して振り払い続けた。 正しくても間違っていても、私を支えるのはもうその約束しかなかった。
この名前に込められた思いと共に。炎のように命を燃やして進み続けると。
…彼女は、自分の思いを無駄にしない。そう言って自分の願いを言った。 それは、とても残酷な別れの時。 だけど私は…彼女の言葉を聞いて、新たな約束をその心に宿した。
それは…
733 : 名無しさん@お腹いっぱい。 : 2011/08/28(日) 17:12:08.18 「君はなんでそこまで頑張ることが出来るのかな?」 白い生き物は私にそう尋ねる。 私ほど多くの魔獣を狩ったものはいないと。 今まで見たことがないと、驚いた風に。
「約束だから」 私は迷わずそう答えた。
そう、これは約束。またいつか会おう。 もう一度会おうという彼女との約束。
まどかはこの世界…いや、あらゆる世界からいなくなったのだろう。 でも、私がそれを覚えているかぎり、まどかはここに居る。この世界に居続ける。
私はこの生命が燃やし尽くして、灰になるまで生き続けると決めた。その名に恥じないように。 昨日の私と共に、今日を精一杯生きて、明日に待っている彼女に胸を張ってかっこ良くなれたと言うために。 もう名前負けなんてしない。そう言って笑える時のために。
彼女は…あの空の向こうで 綺麗な青さでいつまでも待っていてくれるのだから。
終。
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