93スレ/ほのまどほむのバレンタイン

Last-modified: 2014-07-07 (月) 20:39:52
212 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2014/02/15(土) 00:39:17.51 ID:R4BvwbF/0
まだだ、まだ俺のバレンタインは終わっていないッ…!

というわけで、バレンタインネタ
まどほむふーふと愛娘のほのかちゃん、三人のバレンタインです
http://ux.getuploader.com/homumado/download/596/%E3%81%BB%E3%81%AE%E3%81%BE%E3%81%A9%E3%81%BB%E3%82%80%E3%81%AE%E3%83%90%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%B3.txt

14日の24時40分だからセーフだな
間に合ったな

http://ikura.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1392276224/212

txtファイルはこちら

まどほむふーふと、愛娘のほのかちゃん。
三人のバレンタインデーです。

(一部、http://www.lotte.co.jp/products/brand/ghana/recipe/18.html
を参考にさせていただきました。)



「わあ、チョコレートと、牛乳と、果物と、パン……? 何するの?」

「ほのかとまどか、お風呂からあがったのね」

「今日は晩ごはん少なめで、っていってたけど……」

「あらかた準備は終わってるわ。さあ、席について。
 今日のデザート、というかもうお夜食かしら…はチョコフォンデュよ」

「チョコフォンデュって、」

「あの…?」

「そう、あのチョコフォンデュよ」

「おうちでできるの!?」

「案外簡単にできるのよ。さあ、メモの用意はいいかしら。
 ほむほむ三分クッキングの時間よ」

「わぁー! ぱちぱち~」



「まず、用意するものは、なべ、板チョコ、牛乳、へら、まな板、包丁よ。」

「ふむふむ」

「はじめに、なべで牛乳を温めるの」

「アシスタントのまどかです。ここは弱火なんですね、ほむほむ先生」

「そうよ。焦がさないようにね。牛乳は沸騰寸前まで温めるの」

「ぎゅうにゅうはふっとうすんぜんまで……めもめも」

「その間に、板チョコを細かく刻んでおくの。けっこう力がいるわ」

「今日はほむほむ先生があらかじめ用意してくださっていますね」

「ええ。牛乳が温まったら、刻んだチョコをなべに少しずつ入れていくの」

「この、少しずつ、というのがミソなんですね、ほむほむ先生」

「一度に入れてしまうと、チョコがうまく溶けないわ。
 へらで混ぜながら、少しずつ溶かしていくの」

「チョコをいれるのはすこしずつ……めもめも」

「チョコが全部とけたら完成よ」

「もう完成なんですか!?」

「あっという間でしょう? 40度くらいに保ちながら、
 用意したフルーツやパンをつけて食べるのよ」

「あっというまだね……」

「今日は卓上のIHヒーターを使うわ。やけどやけがには気をつけるのよ」

「ほむほむ三分クッキングでした~」

「ぱちぱちぱち~」



「さあ、準備はできたわ。さっそく食べましょう」

「ほのかはいちごから~」

「わたしはバナナにしようかな」

「パンとか小さなシューもいいわよ」

「「「いただきまーす」」」

「おいしーい!」

「お店でしかできないと思ってたけど、ちゃんとおうちでもできるんだね」

「うん、ちゃんとできてるわね」

「…これって、チョコだけでもおいしいよね……
 ぺろっ」

「あっ、ほのか、手がよごれるよ、もう」

「たしかに…ぺろっ」

「もう、ほむらちゃんまで…」

「まどかはしないのかしら?」

「じゃ、じゃあ私も…」

「あ、まどか! あれ!」

「え!? なに!?」

ぺろっ

「ちょっと! ほむらちゃん///」

「甘くておいしいわ」

「もう。今度はじゃましないでよ」

ぺろぺろ

「…やけになめるわね」

「なんのことかな///」



「そういえばね、まどかママとほむらママって、子供のころに
 バレンタインにチョコをもらったりあげたりしたの?」

「私は友達と交換しただけだったなぁ…」

「当時から私にベタ惚れだったからね」

「うぇひひ。ほむらちゃんにチョコを渡したいって人、たくさんいたよね」

「ほむらママ、モテモテだったんだ~」

「ええ。でもね、チョコは受け取らなかったの」

「どうして?」

「心に決めていた人がいたからよ」

「それがまどかママ?」

「そうよ」



「朝からね、チョコをもらって下さいって人が押しかけていたんだけどね、
 貴女からはもらえません、って」

「バッサリだったんだ」

「そう。まさにバッサリ。だから私のチョコなんか、
 もらってもらえるとは思えなくてね」

「あきらめちゃったの?」

「そのつもりだったの」

「なんで?せっかくつくったんでしょ?」

「だって、どの人のチョコもきっぱりと断ってるんだよ…
 自信なくなっちゃうよ…」

「昔のまどかは気弱なところがあったものね。
 今ではこわーいママだけれど」

「ちょっとそうぞうできないかも…」

「聞こえてるよ、ほむらちゃん!」

「ふふ、冗談よ」



「それで、チョコはどうなったの?」

「そうだったね。
 結局、放課後になっちゃって、渡さずに帰ろうとしたの。
 渡したほうが絶対いいって友達は言ってくれたんだけど、
 断られた時のことを考えるとこわくって」

「そうしたら、ほむらちゃんが追いかけてきてくれて、言ってくれたの。
 ほむらちゃん、覚えてる?」

「忘れたわ。そんな昔のこと///」

「顔、赤いよ。ほむらちゃん」

フイッ//

「私はよーく覚えてるよ。
 『このチョコレートをもらってくれないかしら』
 って」

「それだけ?」

「このあとがすごいんだよ。私なんかがもらえないよって言ったらね。
 『そんなこと言わないで!私がチョコを作ったのはあなたに渡すためだし、
 私がチョコを貰いたい人もあなただけなの!
 あなたは私にとって大切な人なのよ!!』
 ってね」

「うわー、ほむらママすごい…!」

「しかも、場所が校門の前だったからね。すごい人だかりができちゃって。
 おまけに、ほむらちゃんが大きな声を出すことなんてなかったからね。
 それもあって、もう大騒ぎ」

「ほむらママ、だいたんなんだね!」

「し、仕方がないじゃない…
 朝からどうやって渡そうか、とか受け取ってもらえるかしら、
 とかでいっぱいいっぱいで、このチャンスを逃したら、
 もう次はないって思ったら、つい……
 それに、まどかがそんなことを言うから……」



「まどかママはどうしたの?」

「もちろん、受け取ったよ。それで、もう今しかないと思って、
 私のチョコも、もらって下さいって差し出したの」

「まどかこそ、すごいことを言ってなかったかしら。
 『私もほむらちゃんのために気持ちを込めてつくってきました。
  う、受け取ってくださいっ!』
 って」

「そ、そんなこと言ったっけ///」

「私はしっかりと覚えているわよ」

「さっき、昔のことは忘れたとか言ってなかった?」

「お返しよ」

「まどかママもだいたんだった…」

「うう~// ほむらちゃん、よろこんで、って受け取ってくれたよね」

「ええ。まさかもらえるとは思ってもいなかったから、びっくりしたわ」

「びっくりしたのは私の方だよ。あんな大勢の前で…//」

「チョコの交換が終わったら拍手喝采で」

「ヒューヒューってかんじ?」

「おめでとう、とかね」

「二人で逃げるように帰ったわね」

「二人とも真っ赤になって固まってたんだけど、
 先にほむらちゃんのほうが我にかえってね。
 行くわよまどか、って私の手をつかんで」

「もう恥ずかしさでいっぱいだったから。
 とにかくその場を離れたかったの」




「何かを話す余裕なんてなかったから、ただ黙々と歩いてね。
 つないだほむらちゃんの手が温かかったのが印象に残ってるなぁ」

「別れ道に来ても別れたくなかったから、まどかを送るつもりで
 まどかの家まで一緒に行ったのよね。」

「えっ! りょうしんにごあいさつ、ってやつ?」


「そ、そんなつもりはなかったわ」
「そ、そんなつもりはなかったよ」


「でもね……」

「まどかの家の前で別れようとしたの。
 そうしたら、私のコートのそでをつまんで、
 『もうちょっと……』
 って」

「だって、名残惜しかったんだもん」

「突然お邪魔する訳にはいかないわ、なんて言っていたら、
 まどかのお父様が家から出てきたの。 私を一目みて、
 『ああ、君がほむらちゃんか。まどかがいつもお世話になってるね。
 そんな所じゃあ、寒いだろう。上がっていきなさい』
 って。
 そこで断る訳にもいかないから、お邪魔することになったの。」

「なんでまどかママのパパは、ほむらママだってすぐにわかったんだろう…?」

「フフフ、なんでかしらね」

「な、なんでだろうね///」



「それからどうしたの?」

「まどかの部屋でココアをいただいたわ」

「まどかママのパパのココア、おいしいよね」

「おいしいよね。
 パパ、ココアを持ってくるなり、買い物に行く用事ができたから
 留守番を頼むよって、タツヤを連れて出かけちゃったんだよね」

「まどかのお母様はまだ仕事から帰られてなかったから、
 まどかと二人きりになっちゃったのよね。
 それを意識したら緊張でどうにかなりそうだったわ」

「それでそれで?」

「ちょっとお腹がすいたのもあって、チョコを食べようってことになったの」

「私が提案したのだけれど、よく考えれば自分の作ったチョコを
 渡した相手に目の前で食べてもらうことになるわけよ。
 あの時の私は一体何を考えていたのだか……」

「どんなチョコだったの?」

「ほむらちゃんのは大きなハート型だったよね。
 それで、まどかへ、ってかいてあったんだよ」

「そうよ。まどかのチョコもハート型だったのだけれど、
 ちょっと小さめのチョコが箱の中にいくつか入っていて、
 『ほむらちゃんへ だいすき』
 って一個に一文字ずつかいてあったわ」

「ほむらちゃんのチョコ、甘くておいしかったよ」

「まどかのチョコもね。でも、それ以上にそのあとの……」

「ほ、ほむらちゃん///」



「そのあと、どうしたの?」

「良い雰囲気になってね。まどかが
 『ねぇ、ほむらちゃん……』
 なんて言いながら私の服のそでをくいっと引っ張るの。
 うつむきながらも、ちょっと涙目で、上目遣いでね。
 いくら鈍い私でも分かったわ。」

「じゃあ、もしかして…」

「そうよ。まどかを抱きしめて、それからそっとキスしたわ。
 すごくあまーい味がしたわ。チョコレートよりずっと、ね」

「あの時が初めてのちゅーだったよね」

「ほむらママからちゅーしたんだ……ちょっと意外かも」

「失礼ね。私だってやるときはやるわよ」

「どうかな~。
 そのあとって、ほむらちゃんけっこうヘタレだった気がするよ」

「そ、そんなことは…ない…と思いたいのだけれど」



「それからどうなったの?」

「結局、その日はまどかの家に泊まることになったのよね。
 次の日がお休みだったから。晩ごはんがお赤飯だったり、
 一緒にお風呂に入ったり、色々と大変だったわ」

「そうそう。ママにもからかわれたりね」

「次の日の朝、お母様に
 『昨夜はお楽しみだったね』
 なんて言われた時は、もうどうしようかと……」

「一緒のお布団では寝てたけどね」



「お布団といえば、あら、もうこんな時間なのね。今日はここまでよ」

「え~っ、もっとおはなしききたいよ~」

「ダメよ。もう十分遅いわ。続きはまた今度ね。
 歯みがきをして寝なさい。ママたちは片付けがあるから」

「はーい…チョコフォンデュ、おいしかったからまたやろうね」

「そうだね。おやすみなさい」

「おやすみなさ~い」

「おやすみなさい」




おまけ
「片付けお疲れさま。はい、ココア」

「ありがとう、まどか」

「なかなか楽しかったね、チョコフォンデュ」

「ええ。私自身、あんなに手軽にできるとは思わなかったわ」



「さて、ココアで温もったし、私たちもそろそろ寝ようかしら」

「その前に……ね//」

「あら?なにかしら?」

「うぅ~/// ねぇ、ほむらちゃん……///」

「ふふっ。 チュッ」

「んっ//」

「さあ、おやすみのちゅーもしたことだし、寝ましょうか」

「ぜったいわかってやってるよね……」

「なんのことかしら?」

「もう…/// きょう、しよ……?///」

「もちろん、いいわよ。ごめんなさい。困ったような、
 ちょっと拗ねたようなかわいい顔を見たくて、つい、ね?」

「ほむらちゃん、いじわるだよ…//」

「ふふふっ。さ、ベッドに行きましょ」

おしまい