- 用兵の法は、十なれば則ちこれを囲み、五なれば則ちこれを攻め、倍すれば則ちこれを分かち、敵すれば則能[すなわ]ちこれと戦い、少なければ則能ちよくこれを逃れ、しからざれば則能ちこれを避く。(孫子)
- 我れは専まりて一と為り敵は分かれて十と為らば、是れ十を以て其の一を攻むるなり。則ち我れは衆にして敵は寡なり。能く衆を以て寡を撃てば、則ち吾が与[とも]に戦う所の者は約なり。(孫子)
- 夫れ金鼓・旌旗なる者は人の耳目を一にする所以なり。人既に専一なれば、則ち勇者も独り進むことを得ず、怯者も独り退くことを得ず。(中略)此れ衆を用うるの法なり。(孫子)
- 敗れる戦いはまず戦争を始めて後で勝利を求める。(孫子)
- 敵を待つ軍隊は楽であるけれど、後から戦場に来る軍隊は骨が折れる。(孫子)
- 戦いの巧みな人は戦いの勢いによって勝利を求め、人材に頼ろうとしない。長所を備えた人を選び出し勢いのまま従わせる。(孫子)
- 敵がここぞと攻めてくれば味方は大敗する。 鋭い気勢の敵を攻めてはいけない。(孫子)
- 戦争は敵の裏をかくことを中心とし、利のある所に従って行動し、分散や集合で変化の形をとる。(孫子)
- 利益で釣り、害になる事で敵を抑える (孫子)
- 駆け引きを知らないでいるのは殺され、気短で怒りっぽいのは敵の計略に陥り、兵士を愛するのは兵士の世話で苦労させられる これらは過失である(孫子)
- 柔よく剛を制し、弱よく強を制す。(三略)
- 以逸待労「逸を以って労を待つ(いつをもって、ろうをまつ)」(三十六計)
用兵の法は、十なれば則ちこれを囲み、五なれば則ちこれを攻め、倍すれば則ちこれを分かち、敵すれば則能[すなわ]ちこれと戦い、少なければ則能ちよくこれを逃れ、しからざれば則能ちこれを避く。(孫子)
彼我の兵力差を見た上で、どれだけの兵力差ならどうすべきか、ということが述べられています。
前線において、味方が敵の10倍、5倍、2倍といった数ならば、容赦なく数で圧倒するのが戦利に叶っています。一方で、味方が敵より少なければ、上手に敵から逃れ、正面決戦を避けるべきである、ということがここで言われていることです。
我れは専まりて一と為り敵は分かれて十と為らば、是れ十を以て其の一を攻むるなり。則ち我れは衆にして敵は寡なり。能く衆を以て寡を撃てば、則ち吾が与[とも]に戦う所の者は約なり。(孫子)
同数の兵力でも、敵が兵力を分割してしまえば、味方に比べて敵の数は少なくなり、大勢で小数を倒すことができる、という兵法です。
この兵法は、兵力の分散による各個撃破を警告する兵法と言えるでしょう。
FEにおける兵力は敵味方ともに50人ですが、各前線、戦場では必ずしも敵味方の数が同数とは限りません。
このときに、味方がばらばらに行動していれば、各戦場で味方よりも敵の方が多い状況ができてしまい、それだけ不利になってしまいます。
歩兵であっても、ナイトなどの召喚であっても、基本的にはまとまって行動し、まとまった兵力を敵にぶつけることにより、敵より有利な状況を作り出していけるわけです。
夫れ金鼓・旌旗なる者は人の耳目を一にする所以なり。人既に専一なれば、則ち勇者も独り進むことを得ず、怯者も独り退くことを得ず。(中略)此れ衆を用うるの法なり。(孫子)
戦場において、鼓や旗などは人の目や耳を集めるので、軍勢を一つにまとめるための方法足りえる、という兵法です。
FEにおける金鼓・旌旗とは、すなわちログやマップのことと言えます。
チャットログでは戦場の状況報告がリアルタイムで逐一なされる一方、マップでは敵味方の領域支配状況や進軍状況が一目瞭然です。
これらをしっかりと見た上で行動すれば、勢い余って突出したり、逆に一人だけ逃げ出してしまったりといった、味方の動きと合わない戦い方をしなくて済みます。
自分が生き残るためにも、味方が勝利するためにも、ログやマップの確認は必須といってよいでしょう。
敗れる戦いはまず戦争を始めて後で勝利を求める。(孫子)
実はこれは重要です。
負ける戦いにおける原因の大半は、勝利の基本となるオベリスクによる領地拡大を軽視したことが原因になっています。
(領地が敵より小さいので、敵からのダメージが大きくなりジリ貧になる)
戦いが始まったらすぐに前線に飛んでいくのではなく、領地を拡大して確実に勝利を狙っていきましょう。
敵を待つ軍隊は楽であるけれど、後から戦場に来る軍隊は骨が折れる。(孫子)
FEにおいて敵を待つことができる局面とは、味方の兵力配置、オベリスク展開、召喚といった準備が一通り終わっている状態です。
逆に言えば、戦闘開始後にこれらのことを迅速に行えれば、敵を迎撃する態勢をすぐに構築でき、敵に対する対応に追われることなく悠々と戦えるでしょう。
戦いの巧みな人は戦いの勢いによって勝利を求め、人材に頼ろうとしない。長所を備えた人を選び出し勢いのまま従わせる。(孫子)
前線の進退は勢いで決まります。
こちらに勢いが出てきたら、味方の呼吸を合わせて一気に前に出て、敵オベリスクを破壊して前線を進める、という戦い方もあります。
敵がここぞと攻めてくれば味方は大敗する。 鋭い気勢の敵を攻めてはいけない。(孫子)
逆に敵に勢いがある場合は、どうすればその勢いを崩せるかを考える必要があります。
歩兵を増やせばよいのか、召喚を駆逐するためにナイトを増産すればよいのか、建物を破壊するためにジャイアントが必要なのか、状況に応じて手を打ちましょう。
戦争は敵の裏をかくことを中心とし、利のある所に従って行動し、分散や集合で変化の形をとる。(孫子)
利のあるところに人が集まるのは道理です。
FEの戦場において、利のあるところは幾つかあります。
- 確保することにより、敵の進軍、行動を抑えられる地点(橋頭堡)
特に敵に進軍する際に敵が進軍してくるときに必ず通らなければならない場所が存在する場合(ダガー島の中央の島など)は、その地点を早期に押さえる(オベリスク、AT建設)ことにより、自軍を有利にすることができます。
- クリスタルがある地点
クリスタルの数はそのまま自軍が使える資源を意味します。自軍領内のクリスタルの数が敵より少なければ、召喚獣や建造物の数に影響を与え、終盤ではクリスタル枯れで敵召喚に太刀打ちできなくなることも起こりえます。
FEでは一度これらの場所を押さえられてしまうと、敵も必死に守りにかかるため、奪還は難しくなります。
こうした利のあるところをいち早く抑えることにより、有利に戦闘を展開できます。
利益で釣り、害になる事で敵を抑える (孫子)
逆に言えば、戦い方を良く知った敵はこうした利のある場所を優先的に狙ってきます。
あらかじめこちらがそれを予期していれば、
- 敵に橋頭堡を確保させないために多めに歩兵を送って先に確保する
- 敵クリスタルを襲撃してクリ回収を妨害する
などといった戦術で、敵に害を与えることもできるでしょう。
駆け引きを知らないでいるのは殺され、気短で怒りっぽいのは敵の計略に陥り、兵士を愛するのは兵士の世話で苦労させられる これらは過失である(孫子)
なので、こうした戦場の駆け引きを知っていれば、犬死することはなくなるでしょう。
また、駆け引きを良く知らない初心者の方には、手練の熟練者が伝えてあげることも大事です。
柔よく剛を制し、弱よく強を制す。(三略)
ウォリアーで防御力が高いからといって、前線に一人で突出したりすると、はるかに弱いスカウトやソーサラにタコ殴りにされて倒されたりするものです。
自分や自軍の力を過信せず、また油断しないようにしましょう。
以逸待労「逸を以って労を待つ(いつをもって、ろうをまつ)」(三十六計)
味方を楽な位置に置き、敵を不利な状況に持ち込んで疲労させることによって勝つ戦い方です。
FEにおける典型例としては、先に支配領域で圧倒した場合でしょう。
こうしたときは、建造物を破壊されないように守勢に持ち込んで犬死を避ければ、領土のダメージ効果で差を拡大することができます。無理に攻め込んで余計なダメージを受ける必要はないわけです。