陣形と有視界戦

Last-modified: 2007-03-14 (水) 06:45:36

前線を構築する上で陣形と視界は重要な要素になります。
FEZでは意思疎通の手段がチャットしかなく、陣形を組むことは非常に難しいです。しかし前線のプレイヤーの多くが知識として陣形を知っておけば、自然とその形が出来上がるかもしれません。陣形とまでは言えなくとも、位置取りにより歩兵戦を有利に展開することが可能です。
以下にホルでよく見る悪い例と、理想とする例を画像とテキストで解説します。
各クラスはマークで示し、黒い点が向きです。陣営は色により分けています。
(解説を簡略化するため、登場クラスを前衛のウォリと後衛の弓スカ、サラのみとし、陣形も大雑把です)

基本陣形

お互いが正面からぶつかり合う、基本中の基本となる陣形です。

kihon.png

歩兵力が物を言うため、数的不利であったりレベルに大きな差があると崩される危険性があります。

基本陣形における悪い例

ホルに限りませんが、後衛が付いて来ないと言われる原因の一つがこれです。

離れすぎの後衛

bad1.png

このように後衛が距離を取りすぎている状況があります。
味方スカの攻撃は敵前衛にしか届かず味方前衛の攻撃と被り、味方サラの攻撃にいたっては届いてすらいません。対して、敵スカの攻撃は味方ウォリと後衛の間に絶え間なく降り続けます。後衛に当りませんが、前衛と後衛の分断に成功しています。敵サラの攻撃は味方前衛に当ります。結果、味方前衛は奮闘空しく散っていきます。
改善方法は簡単で、味方後衛が前衛のすぐ後ろについていくくらいの距離に出ることです。

突撃ウォリによる後退

ホルでよく見る前衛孤立のパターンです。

bad2.png

後衛が突撃されダメージを受けることを恐れ後退しています。突撃してきた敵ウォリを倒すことができるかもしれませんが、その間に味方ウォリが苦しい戦いを強いられます。
敵の被害は1デッド。見方の被害は瀕死のウォリ3名。この状況だけだと一見有利ですが、この直後に味方ウォリが倒される可能性が高いです。最終的に敵は6人、味方は後衛のみの4人という状況に陥る危険性があります。突撃してきたウォリがフルエンチャだった場合、味方のみが倒される状況も少なくありません。

bad2a.png

突撃された場合の対処方です。
味方ウォリ1人が突撃したウォリを正面から相手をし、後衛は後退ではなく左右に広がって突撃ウォリの攻撃範囲から逃げます。そうすると前衛で戦い続けるウォリを孤立させることなく、突撃ウォリの対処が可能となります。このときに大事なのが味方スカの攻撃方向です。突撃してきたウォリではなく敵後衛を狙い続けてください。敵の後衛が自由に動けると味方前衛は簡単に倒されます。

猪突猛進型の単独孤立

これもよく見るパターンです。

bad3.png

目の前の敵にしか注目できず、職業相性も無視して戦い続けるとこうなります。
突撃した味方ウォリは敵の援軍によりあっさりと倒されますが、敵の主力側はまとまって行動しているため簡単には倒せません。味方側にも援軍は来ますがそれは敵も同じで、突撃したウォリの分無駄にデッドがかさみます。

bad3a.png

キルを取れそうな場合に追撃するのはスカの役目です。
ウォリは味方後衛と敵前衛の間に割って入り、その隙にサラがウォリに攻撃を加えます。
このときに大事なのが十分に逃げた敵を追いかけすぎないことです。執拗に追撃すると悪い例のごとく敵援軍に囲まれ倒されます。それならば追撃を諦め、味方の援護に回り数的有利な状況を維持するほうが効果的です。敵集団を殲滅できるかもしれません。

召喚を含む陣形

これもよく見る(ry

bad-syoukan.png
bad-syoukan2.png

召喚が無理して敵歩兵の中へ向かったり、そもそも歩兵の護衛がいないなど召喚を無駄にする行動です。ナイトの護衛は敵ナイトに対して有効であり、敵歩兵には無力です。

bad-syoukan-a.png

召喚はHPが多いものの的として大きく、レイス以外は歩兵に対して有効な手段を持ちません。
歩兵に対して有利なレイスも敵歩兵の集団には無力です。そのため召喚は味方後衛と同等か少し後ろ程度が最適の位置取りです。歩兵は召喚を守るように行動し、特に短剣スカと氷サラは対歩兵用護衛としての性能は高いです。

行動不能の味方への援護

これも(ry
陣形とは少々異なりますが、数的不利な状況は陣形以前の問題となります。そのため味方の救出は重要です。

bad-sutan.png

少し突出した味方がスタンした場合、その味方を放置して普通に攻撃を続ける人がよくいます。味方を見殺しにすることは、自身の危険度を高めます。

bad-sutan-e.png

逆に敵がスタンした場合、味方は比較的攻撃を集中させることが多いのですが、敵はしっかりと吹き飛ばし攻撃により邪魔してきます。吹き飛ばし攻撃が使えなくても、攻撃力の高いスキルを集団に向けて撃ってきます。本来チャンスとなるスタンが、しっかり対応されることにより危機になってしまうのです。味方が行動不能に陥り、敵が集中した場合積極的に吹き飛ばし、高威力のスキルを出しましょう。

有利な陣形は視界から

先ほどまでは陣形の位置取りによる状況の解説でしたが、ここでは陣形の結果有利に働く視界について解説します。

best.png

敵を囲むように布陣することはそれだけで有利になる要素があります。

  • 敵の攻撃が集中しづらい。
  • 味方の攻撃は集中しやすい。
  • 敵の範囲攻撃の効果が薄い。
  • 味方の範囲攻撃が最大限の効果を発揮する。
  • 敵が逃走する場合、後方しか無い。
  • 味方の逃走ルートは敵のいない方向全般。

直接的なメリットだけでこれだけありますが、最も効果的なポントは視界と死角にあります。

best-sikai.png

主だったところの視界を簡単に表してみました。一目瞭然です。
味方は常に全ての敵を視界に納めているのに対し、敵はどこを向いても死角が発生します。
アローレインは発動した瞬間にステップすることにより範囲外に逃げることが不可能ではなく、ジャッジメントレイは発動に合わせステップすることにより1ヒットに押さえることができますが、それは発動する瞬間を見た場合です。どんな上級者でも死角からの攻撃を避けることはできません。それができるのは偶然か超能力者かニュータイプのみです。回避できない上に攻撃が集中するのですから敵のHPの減りは速くなり、ただでさえ有利だったのが数的有利まで備え圧倒的な状況になります。

 

この陣形も弱点があります。横に広がって戦うため布陣そのものは薄く、一点突破に弱くなります。
しかし前線でマクロ以外のチャットをする余裕はありませんのでその号令が出ることは無く、事実上一点突破は不可能です。可能性としてはフルエンチャウォリが端から崩しにかかるくらいでしょう。

少数の回り込みによる後衛封殺

地形の関係上包囲するように布陣することはできなくても少数だけで横へ回り込み、後衛の妨害ができれば味方は格段に行動しやすくなります。

yumig.png

この役目に最も適しているのは弓スカです。特にトゥルーを主力としている弓スカが適任です。味方前衛の後ろからトゥルーを撃つと、敵前衛に当り味方の攻撃と被る可能性があります。それを避け、横から後衛のみを狙うことでトゥルーの貫通能力が発揮され、敵後衛はまとめて行動を妨害されます。敵後衛が行動できない限り味方の数的有利な状況が維持できるので、包囲に匹敵する効果があります。

地形利用による有利な陣形

前線は平坦な土地ばかりではありません。以下のような状況もよくあります。

yumi-tikei2.png

味方スカの位置からは降りることができ、前線から味方スカの位置に登れない地形です。この状況だと味方スカは反撃の心配をせず敵後衛に攻撃し続けることが可能です。敵スカにアローレイン等により反撃されても、その瞬間味方サラは自由に行動できます。
味方は敵後衛に対しまとめて攻撃できるのに、敵は味方後衛に対し2方向に応戦しなければなりません。これも包囲したのと同じく効果の高い陣形です。

yumi-tikei.png

ロッシ雪原の北の細い通路のような地形です。
このような地形の場合、細いところの出口で応戦するのが最も有効です。
敵は細いところを通るため自然と密集し、味方は適度に散開できます。その形が自然と包囲した状況と同じとなります。
ここで最も効果が高いのは弓スカのアローレインです。細い通路に向かってひたすらアローレインを撃つと敵は進軍するために必ずアローレインの範囲に入ります。スカとサラは耐性があまり高くないため、アローレイン一撃でもそこそこ痛いものです。それが雨のように降っているところを突破するのはほぼ無理です。ウォリはエンダーペインにより難なく突破し1発1発は蚊に刺されたような物ですが、その先に待ち受けるウォリとサラの集団に成す術も無く倒されます。
地形のために回り込まれることもなく、一方的に攻撃することが可能となります。

陣形を作るのは弓スカ、崩すのは氷サラ

多くの陣形において重要なのは弓スカの位置取りです。弓スカの得意な相手はサラですが、耐性の関係から弓スカにも対応できる能力があります。また敵の後衛をまとめて妨害できれば、その分味方ウォリは前線維持に、味方サラは敵ウォリ撃破に集中することができます。弓スカが有利な位置をキープし、有効な攻撃を続ければ有利な状況を作り出せるのです。有利な位置とは敵の死角です。
そしてその有利な状況を崩せるのが氷サラです。弓スカが有利な位置に移動するには弓スカ以外の、特にウォリの移動が重要です。その移動を阻害するRootにできる氷サラは、相手の有利な陣形を崩すとともに妨害することも可能です。
その氷サラを妨害するのに適しているのは弓スカです。
しかし例外があります。どんなクラスもどんなスキル取りをしていても地形には敵いません。
地形に攻撃しても倒すことはできないのです。

ちょっと別の話

「スカの多い戦争は負ける」なんて言われることがありますが、それは半分正解で半分間違いだと思います。
上記のようにスカウトは位置取りにより有利な状況を作り出すことが可能です。さらに死にスキルが無く、全て状況を見て使えばかなりの強さを誇ります。しかしそれほどの行動を取るにはかなりのプレイヤースキルと状況判断能力が必要となり、弓スカを始めて間もない人には無理な話です。しかもトゥルーが非常に当てやすい点からトゥルーばかりを使う人が現れたり、ピア厨になるのを恐れてピアの使用を必要以上に止める人が多いなど取り巻く環境にもいくつか問題があります。短剣も同じく使い方次第です。召喚に対しては脅威と言えるほどの強さを誇ります。しかしどちらも攻撃力に欠けるため、多すぎると敵の進軍を止めるのは難しいと思います。
どのクラスも、スキルも使い方を間違えれば役に立ちません。使い方が適切であれば大きな効果を発揮します。
「○○○はダメ」ではなく「○○○は△△△だから□□□とやれば良い」と、建設的な意見を出すことが重要ではないでしょうか。

クラスマークチップセット

画像作成に作ったクラスマークです。

考えはあるけど画像作るのめんどくせーって人はどうぞ。

コメント

  • 歩兵戦強化のためになればと思い画像付きで作ってみました。初めてなもので画像は荒いうえにチープですが、突っ込みあればお願いします。 -- 2007-02-15 (木) 17:46:17
  • 陣形はある程度の人間が統率取れた動きができることが大前提じゃないかな 他の国、wikiとかじゃ全然見かけないけど -- 2007-02-15 (木) 22:02:11
  • 正直なところ本格的な陣形ができるとは思っていません。これを書いたのも包囲陣形と地形利用の点のために書きました。包囲も地形利用も個人レベルで取ることのできる行動だと思うのです。しかし現状は真正面からぶつかるか不利な状況に自ら進んでいく人が目に付いたのです。 -- 2007-02-15 (木) 23:42:25
  • 理想通りにいかなくても動き方の参考にはなるんじゃないかな。「離れすぎの後衛」ってのはよく見かけるパターンだし、自分のスタイルを見つめ直すきっかけにはなると思うよ。 -- 2007-02-16 (金) 00:09:45
  • これで前線でぶつかるときに自分がどこで何を目的に動けばいいのか、というのが掴みやすいでしょうし、有益だと思いますよ。それぞれのクラスが知識を共有することで陣形のような配置につけるかもしれませんし -- 2007-02-16 (金) 01:14:22
  • こういう画像つきの説明は初心者やちょっとわかってきた中級者にはわかりやすくていいんじゃないかな -- 2007-03-14 (水) 06:45:36