遺された希望

Last-modified: 2023-11-18 (土) 01:13:21

概要

先々期文明時代やその他の時代に、未来の人々の希望となるよう遺された数多の物品や技術。
 
中には、些細なミスや時間の経過などの要因によって望まぬ動きをするようになったことで、後の世のために遺された希望が、逆に現代の人々の絶望となり、“エラー”と呼ばれるようになったものも存在している。

従来装備

天神の槍(ジャベリン・オブ・ジ・アトモス)

先々期文明の船舶に装備されていた兵器。通称【イオタ】。
炎・風・雷の三属性を融合して放つプラズマ砲。
威力は【炎王】の奥義《恒星》よりも高く、神話級金属の塊を融解させた逸話もあるが、発射には1分以上のチャージが必要。
グランバロアの切り札の一つだが、先々期文明の兵器のため発射時に消費されるカートリッジが再生産できない。
【屍要塞 アビスシェルダー】討伐に使用され、残弾を全て使い切った。

命削り(スラッシャー)

【魔弾王】が所有する固定式ダメージ弾を打ち出す魔力式銃器。
銃身には先々期文明の文言で銘が刻まれているが、風化しかけていて読み取ることはできそうにない程の骨董品。
【パラノイア】の刻印が付与されているため破損の恐れがなく、【ケリドウェン】と合わせると威力を大幅に上げることができる。

施設

<地下都市グランベル>

ドライフ皇国の基礎となった地下の<遺跡>。

<海底掘削城>

グランバロアによって海底で発見された<遺跡>群。第一から第七までが存在。
このうち<第四海底掘削城>では過去に“エラー”が発生している。

???(カルチェラタン伯爵領の<遺跡>)

アルター王国の北端、カルチェラタン伯爵領の山中*1にて新たに発見された<遺跡>。
正体は名工フラグマンによって作られた、煌玉兵の自動生産プラント&決戦兵器3号の開発施設。
第5章で当代【大賢者】が掘り起こした。

兵器

煌玉馬

先々期文明時代の兵器シリーズの一つ。分類としては煌玉獣の一種。
名工フラグマンによって、『戦闘系超級職の戦域拡大』をコンセプトに戦闘系超級職の乗騎として製造された機械馬。
オリジナルの五騎と、量産型のレプリカの二種類が存在する。
詳細は該当項目を参照。

煌玉獣

先々期文明の兵器シリーズの一つ。
厳密には『魔力を動力とし、人工知能を搭載して自律行動でき、人間の搭乗を前提とする』機械の総称。
人口知能は魔法的なものではなく、純粋な科学的なものである必要があるため、現在に至るまで初代フラグマンのみが設計に成功しているとされている。
煌玉人は人間の搭乗を不要とした完全独立自動人形なため、煌玉獣には含まれない。
名工フラグマンの作成したオリジナル煌玉獣のネーミングは、ルビも含め【○○*2之〇〇*3】という縛りがある*4

煌玉人

先々期文明時代の兵器シリーズの一つ。
名工フラグマンによって製造された、戦闘系超級職に匹敵する自動人形。
オリジナルの五体のみが存在し、“正式な”量産機は作られていないとされている。
詳細は該当項目を参照。

【皇玉座 ドライフ・エンペルスタンド】

皇都ヴァンデルヘイムの最奥部。名工フラグマンが製造し、今なお動き続ける機械要塞。
<イレギュラー>の一体ではあるが、ティアンのコントロール下にある。

【超重砲弾】

【エンペルスタンド】の搭載兵器、【四禁砲弾】の一つ。
半径1キロメートルを超重力で圧縮消滅させる兵器。
熱量と重力の二つの効果を持つ【深淵砲】を重力オンリーに特化させたもの。
現在は先々期文明時代に造られたものしか遺っていない模様。

【災菌兵器 ゲノシド・ルク】

ある地下工場に存在した、環境を調整するための細菌。
暴走し、他の生物を食らうようになった結果、<イレギュラー>の一体に認定された。
管理AI6号(レドキング)によって“監獄”内に隔離・封印されてたが、【疫病王】が単独討伐した。

【??? マグナム・コロッサス】

ある地下都市に存在した、防衛用のゴーレム兵器。
暴走の結果、近づく者を何者だろうと抹殺する門番と化していた。
伝説級<UBM>と認定された後、Barbaroi(バルバロイ)Bad(バッド)Burn(バーン) 率いるPKクラン<凶城>総出の討伐によって倒されている。
なお、作成者はフラグマンではない。

【鎮昏機甲 ドリム・ローグ】

先々期文明時代に作られた暴徒鎮圧用の特殊ゴーレムが、機能と方向性を保ったまま暴走した。
古代伝説級<UBM>と認定された後、【衝神】によって討伐された。
なお、作成者はフラグマンではない。

『最高』/【一騎当千 グレイテスト・ワン】

先々期文明時代に、レオナルド・フィリップスによって作られた、神話級金属をも凌駕する“超級金属(スペリオル・メタル)”によって構成された、全長100メートルを超す偉容を誇る巨大悪魔像(ガーゴイル)
後に管理AI4号(ジャバウォック)によって<SUBM>の一体として認定された。
詳細は【一騎当千 グレイテスト・ワン】を参照。

【アヴァン・ドーラ】

海軍力の強化を図るため、名工フラグマンによって設計された新型兵器を試験投入した、先々期文明の古語で『惑星と衛星』の名を持つ虎の子の新鋭艦であり、またそれに搭載された最新システムの名称。
本体である新鋭艦よりオプション艦が分離し海上を索敵。攻撃対象を発見次第殲滅し、本体のコアが無事である限り、搭載した資材によって自ら修復するメンテナンスフリー兵器。
自動索敵・自動攻撃・自動修復を兼ね備えた四隻の砲艦群。
その性能は確かなもので、試験航海では上位純竜級モンスターである【エンペラー・ホエール】の群れを撃破したほど。
今後も海洋において、純竜級モンスターの討伐などに遺憾なくその力を発揮すると思われていたが、“夢遊の化身”によって、自国の艦隊を殲滅し、最後には自らの兵器で船底を吹き飛ばして自沈するという、何の救いもない末路を迎えた。
その後戦艦に乗っていた者達の怨念によって変質し、<UBM>に認定され、古代伝説級<UBM>【亡霊戦艦 アヴァン・ドーラ】となった。

【トールハンマー】

【車騎王】マードック・マルチネスが所有する世界最強の戦車。
元々は【黄金之雷霆(ゴルド・サンダー)】に搭載する機構を試すためのテスト機体。
【車騎王】の<超級エンブリオ>によって莫大な電力を供給しあらゆる攻撃を防ぐ電磁バリアを展開、自らが放つ電磁波によって浮遊・移動*5し、搭載している電磁投射砲によって敵を撃滅し、《電磁跳躍(レイル・ジャンプ)》によって超々音速に近い速度でも移動できる。
とある<遺跡>で銘と動力が無い状態で発見されたが、エネルギーを<エンブリオ>で流用できる【車騎王】が【トールハンマー】と名付け、レストアした後に乗機とした。

賢者之証明者(ティンクトゥラ・ベリファイア)

初代フラグマンがとある理論の正しさの証明のために設計した先々期文明の人型兵器。
本来の正式名称は改変環境下自己進化理論実証機七九一九号。
【賢者之証明者】は初代フラグマンが『その理論が本当に実証されたときにはつけるつもりだった銘』で、名前の由来になったモノは『賢者の石』。
 
元は、最初から完成された機体である【水晶之調律者】と対になるプランで、新たな理の中での自己進化と多様性をコンセプトとした人型兵器で、どちらかというと煌玉人よりも煌玉兵に近く、生産性と拡張性を優先したため基礎能力は亜竜にも遥かに劣るものであった。
実際、他の同型機は、凶猛化した環境で悉く破壊されており、2000年を経て存続している機体はこの一機のみとなっている。*6
 
長い時間をかけて自己進化し、“化身”を解析して得た技術を転用した結果、機械でありながら疑似的な“器”を獲得し、リソースを消費することでステータス強化や討伐した複数の<UBM>の能力を用いることができる戦闘系<超級>に匹敵する戦闘能力を有している。
設計当初から変わってないのは四肢の数だけで、それ以外は原型を留めていない。内部で魔力そのものが変質しているため、【レイス】等がもつMPドレイン攻撃は効かない。
先代【邪神】との戦いにも参加していた。
長年ドライフ皇国に従っていたが、現在は【水晶之調律者】の配下として行動している。
命令優先度(オーダー・グレード)は初代フラグマン、初代フラグマンの意を継いでキーを持つ者*7、【機皇】、二代目以降のフラグマンの順。

  • 残照励起(Load)
    討伐した<UBM>の固有スキルを再現する。
  • 強制解放(Releas)
    <UBM>の能力を無制御で開放する。

円盤大隊

【未確認飛行要塞 ラピュータ】に取り込まれた黄河の<遺跡>で製造される円盤型のドローン兵器。
飛行能力とレーザー照射能力を持つが、稼働時間は短く先々期文明兵器としては然程の性能でもない。しかし、量産した機体を大量に展開することで【ラピュータ】に迫る敵への迎撃兵器として十分な力を発揮する。

対“化身”兵器

煌玉竜

フラグマンにより“化身”への対抗手段として造られた、全5機のドラゴン型巨大兵器。分類としては煌玉獣の一種。
“動力炉”と“特殊機能”を兼ね備え、神話級<UBM>に匹敵する強さを誇る。
詳細は該当項目を参照。

煌玉兵

フラグマンにより“獣の化身”への対抗手段として造られた、量産型の煌玉人。
分類としては煌玉獣の一種になる。
“動力炉”と“特殊機能”を持たない代わりに、徹底的な無人化・自動化が為されている。
詳細は該当項目を参照。

【無命軍団 エデルバルサ】

三十年前、突如としてアルター王国とドライフ皇国の国境地帯に出現した神話級<UBM>。
プラントも必要なく、魔力干渉で自然物から自動人形を生成する兵器。

正体は煌玉兵より型の新しい対“獣の化身”兵器であり、二千年前に<UBM>として認定された。
自我を持つと共に暴走し、制作者であるフラグマンの手で地底に封印されていた。

対“化身”用決戦兵器

【アルガス・マグナ】

対“化身”用決戦兵器一号。
今も完成を待っている模様。
現在【水晶之調律者】が起動準備を進めている。
決戦兵器の中で最もスペックが高い。

【???】

対“化身”用決戦兵器二号。
実際に失われているわけではないが、理由あって歴代フラグマンの計画戦力から外すために失われたと偽証されている。

【アクラ・ヴァスター】

対“化身”用決戦兵器三号。対“獣の化身”決戦兵器の一つ。
巨大多脚戦車【アクラ】と空中戦艦【ヴァスター】により構成される、二体一対の巨大戦闘兵器。
その名はツヴァイアー皇国の古語において『殻と空』を意味する。
鯨が兜蟹に頭を突っ込んだ形のロボット。具体的に言うと古代魚のプテリクティオデスに三葉虫の脚を生やしたようなモノ。

【ヴァスター】は《空間希釈》の結界を展開し、ほぼ真空中を30万メートル上空から、重金属塊による超音速の物理エネルギー爆撃を行う*8。その爆撃でも《空間固定》で機体の周りの空間そのものを固定し、防殻としている【アクラ】には何の影響もない。《相互補完修復機能》を搭載しており、【ヴァスター】が破壊されてもすぐに修復される。
 
カルチェラタンの煌玉兵生産プラントで開発が続けられていたが“獣の化身”を感知し未完成ながら出撃。
しかし肝心の“獣の化身”の反応を途中でロストしたため、“化身”に類似した反応(<エンブリオ>)をレーダーで索知し、アルター王国王都に複数のスペリオルクラスの“化身”(<超級エンブリオ>)を感知し、人的被害を問わず、進撃を開始した。
それを阻止しようとしたレイと【聖剣姫】によって大部分を破壊され、【アクラ】は完全破損で沈黙し、【ヴァスター】は街に墜落しそうになったが「人々を守る」という最初の使命を再認識し、強引に機体を動かしたことにより残存機関も壊れ、最も被害の出ない上空で爆発した。

【ヴィドス・グランゼラ】

対“化身”用決戦兵器四号。対“自然の化身” 決戦兵器。
初代フラグマンが【水晶之調律者】に託したタスクに必要な機体。広域制圧・殲滅型環境汚染兵器。
その名はツヴァイアー皇国の古語において『色彩星団』を意味する。
全長100メートル近い体と200メートル以上の大きさの五対十枚の羽を持つ機械仕掛けの毒蛾。羽にはそれぞれ球体が埋め込まれている。

伝説に謡われる無銘の斧を発想の源として、管理AI5号(キャタピラー)より狭いが強制力の強い空間の属性改変を行い、魔法スキルの範囲拡大版の行使を可能とする。
十枚の羽にある球体に込められた超級職の力*9を、羽で大幅拡張して空間を染め上げる究極の魔法兵器。
本来想定されていた性能は半径数十キロメートルを対象として10種類の魔法系超級職の超級魔法・奥義魔法・最終奥義魔法と同等の魔法現象を発生するものだったが、どう頑張ってもエネルギー不足の問題が解決せず、二千年前から未完成のまま開発が続けられていたが、第一次騎鋼戦争と同時期に【器神】によって回収された。

【デウス・エクス・マキナ】の必殺スキルでラスカルが有する素材を繋いで起動しても稼働率は30%未満であり、現在は上級職奥義未満の魔法を半径数十キロメートルに拡大展開する程度に留まっている。

その影響範囲から迂闊な使用は世界そのものへの悪影響が大きいため、歴代フラグマンの計画戦力から外すために【水晶之調律者】はフラグマン達には失われたと偽証していた。【器神】に回収されたため今は本当に【水晶之調律者】にも存在場所がわからなくなり、捜索していた。

【ベルドリオン】

対“化身”用決戦兵器五号。対“石臼の化身”決戦兵器。
その名はツヴァイアー皇国の古語において『王殺し』を意味する。
巨大な人型兵器で、両手で触れたモノを、接触面から分子単位で亜空間に飛ばす超攻性防御機構である《デルヴァスター(亜空)》を保有していた。

六百年前に、既に【覇王】【猫神】と戦闘し、最終的に【覇王】の無銘の斧によって破壊された。
仮に【三極竜 グローリア】と相対していれば《終極》さえも防ぎ、その存在を抉り殺していただろうと九代目のフラグマンは考えていた。
 
本来は、表面装甲に触れたモノを接触面から分子単位で亜空間に飛ばす《デルヴァスター(亜空)》を使い、人間サイズの人型兵器が高速で敵の機能中枢に飛び込み、殺傷するというコンセプトで作られたが、短時間の使用にも数値にして数千万もの魔力(MP)を消費するため、“動力炉”を小型化できず、試作機は外部充填式のバッテリーを搭載した。
 
更に、表面装甲全てに《デルヴァスター(亜空)》を適応させると、外部からの科学的・魔法的影響を全て亜空間に転移させてしまうため、内部の人工知能は外部の情報を入手できず、外部からの遠隔操作も魔力や電波が内部まで届かないため不可能であったため、完成は見送られた。
その後、“動力炉”を搭載するために大型化したが、大型化したが故に表面装甲全てに《デルヴァスター(亜空)》を適応するには出力が足りず、外部情報の取得問題も解決しなかったため、《デルヴァスター(亜空)》の範囲を両手のみに限定した。
他にも自身の損傷が一定値を越したとき、“化身”から未発見且つ最寄りのプラントの整備ドックに自らを転移させる緊急脱出(ベイルアウト)機能がついており、【覇王】の攻撃を受けた後カルディナのウィンターオーブの遺跡の最奥に転移したが、【覇王】の攻撃が強力すぎて破壊された動力炉と思考中枢が修復できないまま残骸の改修作業が行われていた。
思考中枢と“動力炉”が失われた影響で供給エネルギー量等の問題による改修方針の中止・変更が行われず、エネルギー上限を無視する形で任意地点への自在転移(テレポート)機能が実装された。これにより、大型の“動力炉”ですらも供給エネルギーが足りずに使用できない新たな回避能力を手に入れた。

非生物の支配・バフに特化した神話級<UBM>である【百棄弥光 フーサンシェン】によって、無尽蔵のエネルギーを得て、再び動き出した。
その後、ユーゴーに【フーサンシェン】が討伐されたことによって大量の魔力が暴走して発生した<アクシデント・サークル>によってどこかに転移した。

【ベルドリオンF(フライシュッツ)

皇国の地下遺跡から出土したデータを基に、皇王自身が再設計した人型の機械兵器。
その正体は初代フラグマンが作成した対“化身”用決戦兵器五号【ベルドリオン】の試作機。
デルヴァスター(亜空)》という触れたものを全て亜空間に削り飛ばすスキルを持っているが、人間サイズでは《デルヴァスター》を装甲全体に維持する魔力を生産する動力炉を積むことができず、最初から動力炉が欠損しており魔力を外部から貯蔵し稼働させるためのバッテリーが積まれている。
短時間の稼動でも優に数千万以上*10の魔力が必要となる上、チャージにも時間がかかり、更に表面装甲全体に《デルヴァスター》を展開した場合、周囲の光や音も含めた全てを亜空間に転送してしまうため、【ベルドリオン】の人工知能は外部状況を判断できないという欠点もある。
ただし、これらの欠点は【魔弾王】の<超級エンブリオ>とヴィトーの<エンブリオ>によって克服され、真決戦兵器五号【ベルドリオンF(フライシュッツ)】となった。

【賢者之証明者】によってヴィトー(新規制御デバイス)とともに奪われた。

【???】

対“化身”用決戦兵器六号。
海洋プラントで作成中で開発が中断されていたが、それ以降の物と共に開発を再開している。


*1 かつてツヴァイアー皇国の時代にエルディム山と呼ばれていた山
*2 宝石・貴金属
*3 現象
*4 例外はあえて逆の命名をした【白銀之風】のみ
*5 そのためこの戦車には車輪もキャタピラも付いていない
*6 【水晶之調律者】が把握しているのは
*7 現在は【水晶之調律者】
*8 簡単にいえば隕石を落としまくってるようなもの
*9 球体それぞれで計10属性、判明しているのは【猛毒王】、【闇王】、【炎王】、【教皇】
*10 秒間10万~数百万