スクエニ

スクエニ

わたしは　スクウェア・エニックス
すべてのスクラグ　すべてのパズバト　すべてのゲーセンを消し　そして　わたしも消えよう
永遠に!!

第一の刺客

第二の刺客

セガ

ｼﾞｬｰﾝｼﾞｬｰﾝ
げえっスリキン

第三の刺客

2014年2月、既に三国志大戦の実績があったセガがまた三国志ゲーを作るぞ！ということで一瞬だけゲーセンが沸いた

スリキンのコンセプトは簡潔に言うとメダルゲームとビデオゲームのいいとこ取りをしようとしたものだったが
敵CPUがメダル払い出しが多くなりそうな時だけ露骨に強くなって卑怯臭い動きをしたりとバランスがおかしかった上
着せ替え要素のある嫁とかいるけど全然萌えない造形っていうか中国の山東省あたりで田植えしてそうな顔だったり

メダルを使わせないゲーセンが多く、メダル使えないならこれただの微妙なビデオゲーじゃね？みたいな空気が広がり
熱は冷めて客はぶっ飛び仏壇が回る休憩所と化した

ゲーセン側から見ると8台1000万円4台600万円という高価格な上、通信費のセガ税ありという鬼仕様だったので
メダルを使わせると元が取れないばかりか最悪赤字を垂れ流す羽目になりかねないということで
苦肉の策としてメダル禁止にしたゲーセンが多かったのだと思われていた……
が、実際には別の理由がある。このメダル禁止の本当の理由に関しては後述する

セガ＋三国志という当時は鉄板にも思えた組み合わせだったためかラウンドワンはほぼ全店舗が導入したが
その後すぐ客が飛んだ上に最悪通信費の赤字だけがかさんでいく仕様にお偉いさんがブチ切れて全店舗が一斉に撤去した
（この件があったため某海戦ゲームのアーケード版はセガ直営店よりもラウンドワン優先で回されているという説がある）
2016年2月、スリキンは約2年間の生涯を終え全てのサービスを終了した……


実際のところ、セガは何をしたかったのか？
恐らくは、プレイングによってはGPを増やすことも出来るボーダーブレイクを作ろうとしたのではないか
GP（チケットやENや元気などと呼ばれることもある）は借りたメダルではなく買った商品券で、貨幣に準ずるものとみなされる
それを気安く増減させると、すなわち賭博である　本家パチスロだってそこまではしない
（説明が長くなるのでここでの解説は避けるが、パチンコ・パチスロ業界はあくまで遊技としての体裁を保つスタンスを崩していない）
そこで、筐体内のメダルを借りますよという体で公安のなーをすり抜けようという魂胆である
更に当初は実メダルとデジタルメダルの混合を目指していた　もう完全に賭博めいている
当然これにお上がお怒りになり、厳重注意を受けた

その結果、この作品のメダルはこの筐体専用で他のメダルゲーとの互換性がない形になり（初期仕様）
通常のメダルを入れる投入口は塞がれ、ホッパーも使用できない形に（間違っていつものメダルを投入すると壊れる）
メダルゲーの王道である電子的玉貸し出しシステムなんかにももちろん対応しない形になった
すなわちお店は独自の貸し出し機構を持つなんて糞めんどくさいことをしなければならず、現実的でない極めて厄介な代物と化してしまった
このメダル周りの仕様に関しては、企画倒れを強引に発売したと言われても仕方がないだろう

ゲーム性としては、索敵も満足に行かない中いま何処を攻め何処を守らねばならないか判断を求められる一種のシミュレーションの性質を持つ
この感覚はボーダーブレイクに非常に近いものになっている（事実、勝率の高い人は操作速度より戦略が勝っている）
…回収期というMJ5最悪のシステムが搭載されていることを除けば

開発が進行していた2011年代、落ち込み続ける日本の観光を再浮上させるため、カジノ特区構想が本気で練られていた
（その後爆買いブームにより有耶無耶となったが）
セガサミーはカジノ特区への進出を鋭意目指しており、そのことがこういう賭博性の高いゲームの開発に何か影響を与えたのかもしれない

新スタイルを試すのは構わないが、せめて今の世の中でどんなデザインが当たるのかよくよく冷静になって調べ、
安易にパチのような確率調整ゲームやソシャゲのようなSRゲームにせず、
World of ○○シリーズに倣って対人要素以外の理不尽は極力取り除き
プレイ基本費用と賭けの対象はちゃんと分離して稼動させるべきだったといえる
兵力と士気の２軸で戦う戦闘、物産集めから子作りまで出来てしまう内政等、稀に見る良質な素材を台無しにしてしまった

いま、お船アーケードを振り返ってみると、その反省は確実に活かされているように見える
当時のゲーセンへの被害は元々の期待が大きかったこともあり甚大であったが
結果的には、スリキンはこの専用筐体ともども、次のステップへの肥やしにはなったのだと思いたい