ルーマニア

目次

ルーマニア空軍(Romania)

第一次大戦において、周辺国が疲弊した終盤に領土を拡大したルーマニアは、このため周辺国と敵対関係にあり、フランスやポーランドなど利害関係にない諸外国から、武器や技術の提供を受けて軍事力を維持していた。I.A.R.（Industria Aeronautica Romana、ルーマニア航空工業）等の航空機開発部門も、外国からの輸入及びライセンス生産で技術を習得していた。ファシズムに傾倒した国王カロル２世はナチスドイツに接近し、プロエシュテ油田の石油を供給することでドイツの新鋭機を入手した。しかし、ソ連、及びドイツの別の友好国であるハンガリーやブルガリアの領土割譲要求をのまされたことで、カロル２世は失脚・亡命。親ナチのアントネスク将軍が独裁者となり、ソ連から領土を取り返すため、枢軸国の一員として第二次大戦に参加することになった。バルバロッサ作戦では国産のI.A.R.80やドイツから提供されたBf-109Eを用いて戦ったが、スターリングラード攻防戦で大打撃を受けた。1943年からはBf-109Gも使い、最重要拠点であるプロエシュテ油田などの防空に努めた。44年、ソ連軍に防衛線を突破されたことでクーデターが発生、ルーマニアは連合国と講和してドイツに宣戦布告し、Bf-109同士の空中戦が行われることになった。

I.A.R.80

ポーランドのP.11やP.24、またイタリアのSM79爆撃機をライセンス生産していたI.A.R.は、これらによって得た技術を用い、P.24の胴体や翼を流用した新型戦闘機を開発した。後部胴体から尾翼、主翼の外側はP.24そのままで、エンジンはP.24に用いられたノームローンK.14のライセンス生産型を使用。500km/h級の国産戦闘機として、ドイツから入手したBf-109Eと並ぶ主力戦闘機となった。後にBf-109Gが入手できるようになっても第１線で使用され続けた。

　離陸重量：2550kg、全長：8.9m、翼幅：10.5m
　エンジン：I.A.R. K.14-1000A、1025hp
　最高速度：487km/h（海面）、550km/h（7000m）
　上昇限度：10500m、航続距離：800km
ゲーム内データ
　離陸重量：2417.89kg、急降下限界速度：700km/h
　最適上昇率（海面高度）：248km/hで17.69m/s
　最適旋回時間（高度1000m）：302km/hで21.36秒
武装
　武器1：ブローニングFN 7.62mm機銃×4、1000発／52秒
その他
　プロペラピッチ：手動
　燃料混合比：自動
　過給機切替：なし
　バックミラーあり、トリムはエレベータのみ、固定照準器

• 低空でのスペックはなにげにBf-109Eと互角。トルクが強めなのにエルロンやラダーのトリムがないのが欠点。 -- 2009-12-15 (火) 00:04:34
• スピン癖があるので取り扱い注意 -- 2015-01-23 (金) 22:10:37

I.A.R.81a

枢軸国に参加した時点で、ルーマニア空軍は使い物になる爆撃機を持っていなかった。ドイツからJu-87を入手しようとして失敗したルーマニア空軍は、I.A.R.80を急降下爆撃機に改造したI.A.R.81を使用した。Ju-87Dが供与されるようになると、これらの機体は再び戦闘機に改造され、防空戦に使用された。

　離陸重量：2700kg、全長：8.9m、翼幅：10.5m
　エンジン：I.A.R. K.14-1000A、1025hp
　最高速度：480km/h（海面）、540km/h（7000m）
　上昇限度：10500m、航続距離：800km
ゲーム内データ
　離陸重量：2611.39kg、急降下限界速度：700km/h
　最適上昇率（海面高度）：248km/hで15.83m/s
　最適旋回時間（高度1000m）：302km/hで23.47秒
武装
　武器1：ブローニングFN 7.62mm機銃×4、1000発／52秒
　武器2：MG-131 13mm機銃×2、350発／23秒
　SC50×2／SC250×1
その他
　プロペラピッチ：手動、燃料混合比：自動、過給機切替：なし
　バックミラーあり、トリムはエレベータのみ
　※ダイブブレーキは装備されていない。

I.A.R.81c

爆撃機迎撃のため、武装を強化した機体。
スペックは81aに準ずる。

武装
　武器1：ブローニングFN 7.62mm機銃×4、1000発／52秒
　武器2：MG-151/20 20mm機関砲×2、250発／21秒
　SC50×2／SC250×1

• 欧州機にしては旋回性能がよくかつ武装もよくて使いやすい機体 -- 2008-07-30 (水) 18:40:21