路線概要
米子駅を起点として弓ヶ浜半島のほぼ中心部を通り山陰地方きっての貿易港で漁業基地である境港市へ伸びる路線で、米子市の近郊線として駅の増設や列車の増発が図られている。
運行形態
平日朝に1本鳥取発境港行きの山陰本線からの直通列車があるほかは米子駅 - 境港駅間の線内運転で、定期列車の途中駅止まりの区間運転列車はなく全列車が各駅に停車する。ダイヤは平日と土曜・休日に分かれており、運転本数は平日22往復、土曜・休日は17往復と運転本数やダイヤが大幅に異なり、運転間隔は平日通勤・通学時間帯は40分に1本程度(それ以外の平日時間帯と土曜・休日は終日約1時間間隔)である。そのため平日ダイヤの列車番号末尾はD、休日・土曜ダイヤはKとなっている。
使用されている車両
キハ40・41・47・48系
キハ121系・キハ126系?
みなとライナーや臨時列車
境線を走る多客期の臨時列車として、快速「みなとライナー」がある。2005年の誕生から2010年3月ダイヤ改正までは、臨時列車扱いでありながら、土曜・休日と学校休暇中に1往復が運転されていた。しかし、毎週土曜・休日の運行が取りやめられたため、お盆休みなどの多客期のみの運行に限定されることになった。
停車駅は米子駅・後藤駅・弓ケ浜駅・米子空港駅・中浜駅・余子駅・馬場崎町駅・終点境港駅に停車する。運行開始当初の米子駅 - 境港駅間の所要時間は、普通で約45分であるのに対し、快速は約30分で運転を行っていた。しかし、多客期運行になってからは境港き行が27分なのに対し、行き違いの関係か米子行きは35分と所要時間が大きく違っている。
時刻表には掲載されていないがこの列車が運転される際は下り快速と行き違う上り普通列車1640Kは中浜駅で行き違いを行った後発車するため、快速が定刻で行き違う場合同駅を3分遅れで発車する形となる。
臨時列車は美保基地の航空祭開催時に毎年運転されている。2015年までは当該時間帯などの増結と2往復程度の中浜折り返しの臨時列車が運転されていたが、2016年は応援の車両が福知山総合車両所豊岡支所などから3両貸し出されて運用についたことから話題になった。また、臨時列車も大幅に増発され、当該時間帯は中浜折り返しの列車と通常の定期列車で約2倍の運行本数であった。
その他
- 米子駅 - 後藤駅間は電化されているが、電車の運行は後藤総合車両所に出入区する回送列車に限られており、営業運転列車はすべて気動車である。
- 鬼太郎のラッピングが施された車両が境線のワンマン運転を行う際のの自動放送は原則アニメ『ゲゲゲの鬼太郎』の第5シリーズで「鬼太郎」を演じた高山みなみと「猫娘」を演じた今野宏美のアナウンスで行われている。これらの列車が山陰本線の運用を行うときはもちろん通常の放送が流される。(なお、ラッピングされていないそれ以外の列車が境線のワンマン運転を行う際の自動放送がどのようになるかは不明である。)
- 米子空港の滑走路拡張に伴い、2008年6月15日に御崎口駅(現・大篠津町駅) - 中浜駅間(2.1km)の経路が県道と共に滑走路を大きく迂回するよう変更され、大篠津駅が米子空港ターミナル近くに移転し米子空港駅と改称された。なお、空港拡張は、線路と滑走路の干渉について、解決策が「迂回」とされるまでに時間を要したため1年程度遅れが発生した。しかし、経路変更に伴って実際の距離は長くなるが、迂回して以降も大篠津町駅 - 中浜駅間の営業キロは従来通り2.1kmのままとなるため、実キロよりも短くなる。
- 大篠津駅の移転・改称と同時に地元からの大篠津の駅名存続の要望を受け御崎口駅が大篠津町駅と改称され、それぞれの駅の妖怪駅名も継承された
- 両端の米子駅と境港駅のみJR西日本直営駅であり、中間駅はすべて無人駅である。