目次
「観察記録。」シリーズにおける精霊とは
自然の力そのもののような存在。
「精霊界」と呼ばれる彼らの世界で暮らしているが、人間界で暮らす、あるいは人間界生まれの精霊も存在する。
自然の力そのものなので、人間界で自然から生まれることがあるのである。
精霊は本来は特定の姿を持たないが動物や人間などの姿に「擬態」することができる。あくまでも「擬態」であって本当の姿ではなく、擬態の数も一つではない。クロやピーちゃんのように動物と人間の姿の両方をとる精霊もいる。
精霊は「名前」を持たないが、互いに呼び合うための呼び名や伴侶間で用いる愛称はある。若干わかりにくいが、存在に繋がる「真名」を持たないということだろうか。
精霊の存在は一般には知られていないが、セシル達の国アルファスタは、王家と精霊の関わりが深いため王家と高位貴族にはその存在が知らされている。王家と高位貴族以外に知らせることは禁止されている。
なお、精霊や魔法の設定は「乙女ゲー」では明らかにされていなかったらしい。そのためプレイヤーであるバーティア、ヒローニアは精霊がいるということを全く知らない。
しかし「乙女ゲー」中でも精霊はいたのではないか(裏設定があったのではないか)と思われる描写はいくつか存在している。
精霊の属性
精霊には火、水、風、土、闇、光および「調和」の属性がある。
調和以外の属性はその中で様々な要素を持ったものに細分化されており、例えば土には植物の力を使う精霊が含まれる。
火、水、風、土、闇、光の精霊はそれぞれ自分の属性の力しか使えないが、調和の精霊は全属性の力を使うことができる。それもあって、精霊界の王は調和の精霊が務めている。
各属性にもそれぞれの王が存在し「火の精霊王」のように属性を冠して呼ばれる。
精霊のランク
精霊にはその能力に応じて低位、中位、高位の三つのランクがある。
低位の精霊は力が弱く、意思はあるが光る球のような姿でしかなく、他の生き物の姿に擬態はできない。よく言えば無垢、悪く言えば無知であることが多い。
中位の精霊は動物などの姿に擬態できるが人間の姿にはなれず、人の言葉もしゃべれない。
高位の精霊は人間の姿にも動物の姿にも擬態でき、言葉もしゃべることができる。
精霊のランクは固定ではなく、成長することで低位から中位、中位から高位へと上がることができる。
- 「観察記録。」シリーズで登場した中位精霊の例
フタマタ - 「観察記録。」シリーズで登場した高位精霊の例
ゼノ、クロ、ピーちゃん(中位からランクが上がったばかり)
精霊の誕生
精霊が新たに生まれるには二つのパターンがある
- 精霊同士から生まれる
「親」となる精霊の力が合わさり、そこに新たな人格が生まれる形で誕生する。
低位の精霊同士ではなかなか生まれない。 - 自然の力の中から生まれる
人間界の自然から生まれる。ほとんどが低位の精霊。
精霊同士から生まれる場合、両親となる精霊の属性が同じである必要はなく、異なる属性同士の精霊間でも子となる精霊を生むことができる。
しかしこの精霊は必ず親のどちらかの属性しか引き継がない。基本的に精霊は一つの属性しか持てないのである。
例外は調和の精霊の一族。すべての属性を使える調和の精霊を親に持った精霊は調和の力を受け継ぐためか全てとはいかなくても複数の属性を持つ。
精霊との契約
「観察記録。」の世界には精霊が存在しており、精霊が気に入った人間と契約することがある。
精霊が人間と契約するのは彼らの長い生涯の中で刺激を求めて程度のことであり、大きな意義はない。
精霊の姿は彼らが見せようと思わない限り、普通の人間には見ることができない。たまに存在する素養のある人間には見ることができ、精霊たちからすると「自分たちを見ることができる人間」というのはそれだけで興味の対象となり、契約するに値するという。
契約の方法は「人間が自分の血を精霊に与える」と「人間が精霊に名を与える」の二つが(基本的に)必要。
血の量は軽く一舐め程度のごくごく少量で良い。
「人間が精霊に名を与える」も契約者自体が命名しなくても良く、人間が精霊に与えた名があれば良いような様子がある。
そのため、精霊がその気になれば人間側にそのことを知られることなく強引に契約できてしまう(精霊としても、本来は一方的な契約はあまり褒められたものではないらしい)。
例えばバーティアはセシルに教えてもらうまで自分がクロと契約してることを知らなかった。
- ゼノとセシル
ゼノはセシルを気に入ったわけではなく、当時二歳児のセシルを困らせるつもりで賭けを持ちかけたら負けてしまい、その結果契約を結ばされた。
- クロとバーティア
「精霊が人間を気に入って契約する」の典型例……といえばそうなのであるが、バーティアは精霊のことを何も知らないまま契約してしまっている。
- ピーちゃんとヒローニア
明確に契約しているという描写は出ていないのであくまでも「おそらく」であるがこの二人も契約していると思われる。
なおヒローニアはセシルに言われるまでピーちゃんが精霊であることを知らなかったので、ピーちゃんが一方的に契約状況を成立させた、もしくはたまたまそうなったと思われる。
- フタマタとリソーナ
フタマタは当初バーティアとの契約を望んでいたがクロとセシルが断固として拒否し、バーティアもクロとの契約があるので断った。何より一応はシーへルビーの守り神であるフタマタとアルファスタの王太子妃であるバーティアの契約は無理なのである。
しかし実はフタマタはおいしいお酒をくれる美人の女性なら割と簡単に契約する。このフタマタとの契約者がシーへルビーの伝説に伝わる「聖女」である。
最終的にはセシルの策略によりリソーナと契約することになった。
魔法
精霊が起こす超自然的な力。
精霊と契約した人間も、精霊から力を借りることで魔法が使える。
癒しの光
「悪しきものを浄化し、正しきものには多幸感を与える」光の精霊の力。
単純な魅了の力ではないが常時この影響を受けていると「この人の側にいると何だか幸せな気持ちになる」と思うようになり、癒しの光を感じられるところ(ピーちゃんと一緒にいるヒローニアの側)から離れることを恐れ、依存症のように側にいることを望むようになる=魅了に近い状態になる。
アニメでは「多幸感の与え方を調整することで魅了に近い状態にできる」とその場ですぐ効果が表れるように少し設定が変わっている。
(「それなりの期間癒しの光を受け続けなければ効果が出ない」だとわかりづらいからだろうか? それとも癒しの光の依存症になるというのがアニメではまずかったのか(原作バーティアは「麻薬ではありませんか」とまで表現している))
精霊の「伴侶」
精霊には結婚という社会的な概念や制度はないが、生涯を共にするとお互いが心に決めた相手を「伴侶」として定めることがある。
あくまでも伴侶と定めた精霊同士の話なので広く周知したりどこかに申請するということはない。
定めた伴侶は一生大事にし、離れることはないという。
精霊同士の子も伴侶間で生まれることがほとんど。
チェンジリング
妖精の取り替え子。
かつてアルファスタで発生した妖精が人間の子供と妖精の子供をすり替えてさらった事件。実は妖精ではなく精霊が起こしていた。
精霊は「認識される」ことで自分の力を高めることができる。
「精霊自身が認識される」のではなく「精霊の司るものが認識される」必要がある。光の精霊なら光、闇の精霊なら闇、といった具合である。
力の弱い精霊には一般的な認知度が低いものが多いという。そんな精霊が他者に認識してもらうために人間の子と精霊の子をすり替える。
精霊は自然の力そのものなので、人間が自分の子と入れ替わった精霊の子を認識することで精霊の力が増すというわけである。
当然、人間からすれば自分の子供がさらわれたことになるので大問題となり、精霊界、人間界双方で厳しく取り締まられた結果、今では起きなくなった……とされている。
バーティアの侍女、ミルマがその撲滅されたはずのチェンジリングの被害者である。
正確にはチェンジリング自体は未遂であった。
精霊は安全に子供をすり替えるために人間の子の存在感をまず奪う。ミルマは存在感を奪われたのである。
しかしミルマの家系はアルファスタ王家の「おつかい」を務める一族であり、ミルマの異常は即家族に察知された。察知されたことで精霊はすり替えを諦めて逃亡しているためチェンジリングが行われようとしたことまでは誰にも気づかれなかった。
すり替えこそされなかったもののミルマの存在感は奪われたままであったため、その後ミルマは人に気づかれにくい体質となって苦労の多い人生を歩むことになってしまった。