スノーの冒険
―それはなんの変わりもないいつもの昼下がりだった―
「...だ~れもうちに来ない...しけてんのー...」
ピンコーン
「は~い?...」
「大変だスノー!」
「どうしたサオ...近くの痛車のオーナーがヨメでも変えたのか?」
「バカか!お前!そんなことでわざわざここまで来るか?まあ一応イカ娘の痛車のところを変えたけどさ...」
「んで?ヨメ変えた以外にあるか?」
「えっとね...TVつけてみろ!」
「うちアンテナないよ」
「じゃあラジオ!」
「持ってないよ」
「ケータイ!」
「高くて買えないよ」
「パソコン!」
「高い」
「ひとつぐらい電子機器持ってろ!」
「だって生活費とかギリなんだもん」
「それでも剣士か!」
「剣士でも給料はピンキリだよ...しらねぇのか?いまハローワークで失業中のやつが多いんでね」
「ちなみに聞くけれども給料いくらだよ」
「んとね...ざっと時給1000Qぐらいかな?」
「意外と高ぇな...」
「んで?本題は?」
「ああ...そうそう...皆が寝たまんま起きないんだ...」
「何?逝ったのか?」
「逝ったように動かないんだ...」
「つまり逝ったんだな?」
「逝ってはいないけど逝ったように動かないんだ」
「逝ったんだろ?」
「逝ってない!」
「そうか」
「そーいや最近人体に有害なガスが放射されたんだって...」
「それ先に言えよ!」
「つまり毒を解毒さえできりゃいいんだろ?」
「んまあ...」
「それならうってつけのやつがいる」
スパークスターのジャングルの最深部
「本当にこんなところにお前の知り合いがいるのか?」
「ああ...かなりメカニカルでオタッキーなやつだけど...」
「メカニカル...ってつまり機械?」
「機械みたいに脳ん中にいろんなデータ詰め込んでるってこと」
「そーゆーことね...」
「オタッキー?」
「オタクってこと」
「そくばっきー見たいな感じか?」
「まあそうだな」
「そいつならワクチンが作れるのか?」
「わからん...ただ相談すれば対抗策ぐらいは作ってくれるだろう」
「なんかすることとかあるのか?」
「被害者の血液の摂取ぐらいはあるだろうな」
「ハァ!?」
「恐らくあいつが作れるワクチンは俺らには効かないだろう...」
「なんで?」
「対抗ワクチンは作れないんだ」
「つまり?」
「オレらは被害に対するものはもてないってわけだ」
「...マジ?」
「マジ」
「...ついたぞ...」
「お前無愛想になったな...」
「あいつに少しでも笑みを見せてみろ...ヤバいぞ...」
「ヤバいって?」
「変なスイッチが入る...」
「え゙....」
「おーい!クラウド!」
「は~い?スノー?」
「よお...んで今回はあることを頼みに来たわけだが...」
「今はやっている流行病のワクチンでしょう?それならサンプルをとってきて頂戴」
「わかった」
「あなたたちも気をつけなさいよ!あなたたちがかかったら元も子もないんだから」
「...よし....これぐらいでいいかな?」
「戻るか...」
「!よけろ!サオ!」
「へ?ウワッ!」
「ウオオオオ!」
「な!...これは...」
「こいつは恐らく今の病の元だろう...だがこいつをたつだけではこれを治めることはできない!今はこいつをつぶすぞ!」
「ああ!OK!」
「お前はサポートだ!」
「だああ!食らえ!水の魔力!ウォーターソード!」
「火の魔力!ファイアバズーカ!」
「スノー!チャージまで時間を稼いでくれ!」
「チッ!しゃーねー!やってやる!」
「すまねぇ!...30秒でいい!」
「サオ!まだか!」
「クッ!まだだ!もうちょっと頼む!」
「...もう無理だ!」
「仕方ない!退け!」
「ヨッ!」
「食らえ!火炎砲(ファイアキャノン)だ!」
「ギャオオオ...!」
「...フゥ...」
「やった...」
「...だが...何故こんなところに魔物が?」
「...わからない...だが...この場はおかしい...」
「というかお前ってまだ子供だよな?」
「んまあ...」
「腕よく無事だな...」
「とにかくだ!行くぞ!」
「ああ!」
『起キロ....マダ終ワッテイナイ...』
『だ...誰だ...コイツ...』
『王族ノ守護兵(ガーディアン)カ....貴様ニコノ星ノ破壊を防ゲルカ?』
『この...星の破壊?...なんだそれは...』
『モウ始マッテイル...貴様タチ王族ノ古代ノ過チガ...現在(いま)ヲ壊ス...』
「...!夢...か...」
「なんだ?スノー?汗だくだぞ...」
「いや...なんでもない...大丈夫だ...」
『....あいつが言っていたこの星の破壊...なんだ...それは...』
「おいスノー!さっさと城下町へ行くぞ!」
「...そ...そうだな...」
「クラウドさん...大丈夫かな?」
「いや...おそらく大丈夫だとは思うが...」
「まあいい!さっさといくぞ!」
「ああ...」
城下町
「....人一人いねぇな...」
「ああ...皆不気味な面して寝てるんだろうケド...」
「...だが...ここおかしくないか?」
「?どこがだ?」
「...今夜だったか?」
「...いや...昼だったはずだ」
「そればかりか...城が...」
「な...ソティ姫が!」
「ソティ...頼む...無事でいてくれ...」
「...お前姫と知り合いなのか?」
「...幼馴染って言ったほうが正しいな」
「守護兵(ガーディアン)だからか?」
「...守護兵(ガーディアン)か...初めて聞いたな...」
「お前...守護兵(ガーディアン)なのにか?」
「それにしても...人気がなさ過ぎる....」
「それはそうだろ...皆寝てるんだから...」
「だが...ここは表参道だ...俺らのように眠っていないやつが一人はいるだろう...」
「そうだな...魔物に支配されているのか?」
「...魔物の気配なんて感じない...それにここは王家特有の聖なる力に守られている...魔物なんて入れないだろう...例外はあるが...」
「?なんだよ例外って...」
「この聖なる力によって守られているがその元が途絶えられていれば...間違いなく好きなように出入りができる」
「怖ェこと言うなよ...」
「ソティ...生きててくれればいいんだが」
「...!」
「どうした!サオ...」
「...なんだ...?あれ...」
「...な...結...界...?」
「マズい!王家の...光の力が!」
「魔物に...壊された!」
「いくぞ!サオ!」
「ああ!」
墓地
「お...けの...が...た....か...がの....し...を...よ...」
エッジ城
「...入れない!...結界が邪魔をしているのか!」
「な...え?...どうなって....光が...黄昏に...影に!」
「...どうやらこれが原因らしいな...」
「どういうことだ!?」
「皆が眠っている原因だ...恐らく何者かがこの危機を察知し...この世界の混乱を防ぐために皆を眠らせた...」
「...」
「同時にそれがこの騒動の真相を知るものだということがわかる...」
「この騒動の真相...」
「...この城を占領したものが...犯人だ...」
「う...ああ!...な...体が!...」
「どうした!サオ...」
「...スノー!どこにいる!」
「...な...俺はここに!...クッ...うああ!」
「...なっ...どうなってるんだ!うわああ...!」
エッジ城牢屋
『な...何があったんだ...』
「クククッ...」
『誰だ!』
「なんだ?この狼は...ここから出たいのか?」
『...こいつ...ここので方を知っているのか?」
「この牢屋も探せばほれる穴の1つや2つあるだろそこを掘ってこっちに来いよ」
『...そこか...だが...俺が狼だと?...この世界が影になったからか?』
「そこをさっさと掘ってこっちへ来いよ...お前はここから出たいんだろ?案内してやるよ」
『こいつ...この城の構造を知ってるのか?』
「まあ少し寄り道するがちゃんとお前をここから出してやるから少し手伝ってもらうことがある...それでもいいなら出て来い」
エッジ城牢屋外
「やっときたか...かなり疑い深いようだな...私はカナ...私が道案内してやるからさっさと進め~」
『人の背中で好き勝手やりやがって...まあ道は知ってるようだし...言われたとおりにしてやるか』
桜の小説のキャラクター紹介
スノー 大体の問題に巻き込まれる 男 これでもかというくらい音痴
しゃべり方にも特徴がある
「オイ桜集合...」
「あい?」
「特別に選ばせてやらないことも無いぞ斬られるか撃たれるかどっちがいい?」
「じゃあ間を取って殴られるので」
「OK!焼くね」
「え...ちょ...ま...」
「よし!これぐらいで許す」
「...むごい」
サオ スノーに振り回されている 男 何かと鬱陶しいやつ
特に特徴は無い
「桜...こっちへ来い...」
「...え?ヤダ」
「抜刀しようか」
「え?剣なんぞもっとらんぞえ」
「ホント駄目だなお前」
「今剣なんぞ持ってプラプラしとったら銃刀法違反で刑務所行きだぞ」
「え゙」
空白の時
「...ふう...どこなんだ?ここは...」
クカカクカカ...
「...?なんだ?今の声は」
「...」
『気味の悪ィお面付けてんな...』
「...」
「...!」
バキィ!
「...う...痛ててェ...あんにゃろう...木の棒で思い切り殴ってきやがった...」
「...!メロウ!どこだ!メロウ!」
「ケケケ...」
「!テメェ...さっきの...お前か!メロウを奪いやがったのは!...その何考えてんのか分からねェ気味の悪ィそのお面は忘れねェぜ!」
「...メロウ...ああ...さっきの馬鹿馬か...」
「バ...馬鹿馬だと!」
「そのまま乗ってても意味が無いからその辺に捨ててきてやったぜ...」
「な...!テメェ!...」
カタカタ..カタカタカタ...
「テメェ...ふざけたことしてんじゃ...」
「ケケケッ...お前にお似合いな姿だ...」
「な...えっ...ど...どうなってるんだ!?」
「俺はこんな体じゃない!」
「ケケケ...じゃあな...ケケケッ」
『あっ!待ってよ!キム!』
「遅いな...ケケケ!」
ガタァン!
『ああ...』
「...ヘッ...ザマァねぇな...」
『アンタの相手をしてたからあいつに追いつけなかったのよ!どうしてくれるの!』
「どうしてくれるのって...」
『そうだ!アイツを追いかければアンタもその姿から戻れるわ!それならアンタとしてもいいでしょう!』
「!アイツを追えばホントに戻れるのか!」
『OK!今からアンタのパートナーね!私はチャット!見てのとおり妖精よ!』
「無茶苦茶だ...」