『旋風の六槍』の称号を持つ、XIII機関のナンバー3(No.III)。
属性は「風」で配下ノーバディはドラグーン。
人間の頃の名前は「ディラン」。ザルディン(Xaldin)という名はディラン(Dilan)+Xのアナグラム。
かつての賢者アンセムの弟子の一人であり、機関の初期メンバー。
武人のような雰囲気に対し策士な一面を持っており、話術を使った精神攻撃や洗脳まで得意としている。
ディレクター曰く、「策に長け武人としての力も高い、三国志の武将のイメージ」とのこと。
CVは秋元羊介。
FM版及び北米版における声優はデビッド・ダイアン・フィッシャー。
髪型は長い黒髪を上で束ねてさらにそれをいくつかの本数に分けている。かなり複雑。瞳の色は紫。
角ばった揉み上げも特徴的である。
武器はランス。
- 本編で使用しているのは竜牙閃。
腕を頭上で交差させて6つの旋風を起こし、中から槍を取り出す。左手に1本、右手に2本槍を持ち、残りは周りに風の力で浮かせる。
- 人間時代は門番をしている際に槍を一本持っているだけであった。
槍(ランス)を武器とし、配下ノーバディがドラグーン(竜騎兵)、戦闘ではジャンプを使用するなど、FFにおける竜騎士を彷彿とさせる要素を持ったキャラクター。
風を纏ったバリア「守りの風」や、風と一体化して上空から降り注いだりと強力な攻撃をする。
彼の周囲に吹き荒ぶ攻防一体の風は、触れる事すら許さないまま、切り刻んだ者を塵と変える。風そのものの強大さを思い知らされる事になるだろう。
- 守りの風は、KHIでは強力な防御魔法だったエアロガを彷彿とさせる。
- ちなみにソラが「ラーニング」した「ジャンプ」攻撃でザルディンの守りの風を打ち消せるのは、FF4におけるバルバリシアの特性が元ネタだと思われる。
- ジャンプでザルディンにとどめをさす事も出来る。つまりフィニッシュ技の扱いである。
漫画版では干し柿が好物という設定が加わっており、事あるごとに干し柿の詰まった袋からそれを取り出して食べている。また、休日は機関専属の床屋のような場所で入念にモミアゲの手入れをしている模様。
ゲーム本編と漫画版ではザルディンの末路が異なる。ゲーム本編ではソラに敗北して消滅しているが、漫画版ではビーストキャッスルでの一件後、存在しなかった世界に帰還、そこで遭遇したヴィクセンのレプリカを機関へ復讐しようと企んでいると勘繰って襲いかかるも、返り討ちにされて氷漬けになって消滅している。
- この時のザルディンはソラ達に敗れたばかりでボロボロだった。万全の状態なら勝ってたかもしれない。
KHII
主にビーストキャッスルで行動している。
高いナンバー、そして高い戦闘能力を持ちながら他のXIII機関のメンバーとの関わりがなく(ザルディンに限った話ではないが)、最終ワールドの存在しなかった世界にも登場しない。
ビーストの心の強さに目を付け、強力なハートレスが生み出すハートと生まれたノーバディを手に入れようと、彼に嘘を吹き込んで闇に堕とそうとしていた。
- ただし、ソラのハートレスはシャドウだったので、実際に大きなハートを持つハートレスが生まれたとは限らない。
- ソラの場合は人の心のキーブレードで強制的に心を解放した場合なので状況は異なるし、生まれるハートレスの強さは元となった存在の心の闇に比例すると思われる。
エピソード一周目では、前述のようにビーストに様々な嘘を吹き込んで闇に堕とそうとするも、ソラ達の介入によって失敗に終わる。
二周目エピソードでは強行手段に出て、ベルと呪いの薔薇を奪ってどちらか一つを置いていってやると脅迫。しかし、人質にとられていたベルが不意打ちで肘打ちを浴びせた事で彼女も薔薇もソラ達の元へ戻り、ついに刃を交える事になる。激戦の末、ソラ達に敗れた彼は悪役らしい断末魔をあげながら消滅した。
- この時、ソラを本気で倒そうとしたのでプレイヤーに「今ソラを消すのは計画的にマズイのでは?」と突っ込まれてたが、KHIIFMで理由が明かされている。
- ちなみに、機関のメンバーでディズニー作品をモチーフにしたワールドで消滅したのは、彼だけである。ワールドでのストーリーに一周目、二周目ともに深く関わってくることから機関の中で最もディズニー世界に馴染んでいると言えるかもしれない。
- ベルの肩を抱いたり漫画では顎を掴んだりと、ディズニープリンセスにここまで無礼を働いたKHキャラクターも彼くらいであろう。
- 見方を変えればザルディンも一応ディズニーキャラクターではあるのだが。
また、今作の機関メンバーで名前がはっきり明言されてる数少ないキャラでもある。ザルディンの名前ははっきり覚えた方も多いだろう。
戦闘能力は非常に高く、なかなか勝てなかったプレイヤーも多い。
- 制作者も強ボスと認知しているようで、XIII機関との戦闘で王様が助けてくれるのはラストバトルの「ゼムナス(鎧・1回目)」とこのザルディンとのバトルのみとなっている。
- ビギナーモードやスタンダードモードでサクサクプレイしていたがこのバトルで初めて王様に助けられたというプレイヤーも多いのでは。
特定の攻撃を弾いたり回避した隙に、リアクションコマンド「ラーニング」を発動可能。
ラーニング1回に付き「ジャンプ」攻撃が1回分使用可能になる。
△ボタンを連打すれば、その分だけ「ジャンプ」の残り使用回数を増やせる。
「ジャンプ」はザルディンの様々な攻撃を潰したり攻撃の回避に役立つので、ザルディン戦では「ジャンプ」攻撃を多くラーニングして有効に使うことが重要となっている。
HPが残り40%以下になると身体に緑色のオーラを纏い、「ヤリ乱舞」→「絶望の風」の連続攻撃を使ってくる。
KHIIFM
追加イベントに登場。古参メンバーだということが強調され、No.3でありながら早い段階で消滅してしまったKHIIの頃と比べると優遇されていると言える。
ロクサス編では「ロクサスが戻らないようなら消せ」という指示に対してロクサスを消したくない為「消すのはまだ早い」と反発するアクセルをゼムナスと共に詰め寄るシーンが追加されており、「機関に背を向けた者どもを容赦なく裁いてきたお前ではないか」、と裏切り者の始末はアクセルの役目だということが強調されている。その後「命令に背くならお前が裁かれる側となる」と言い、アクセルの頭のすぐ横を目掛けて1本のランスを飛ばして椅子の背もたれに思い切り突き刺していた。
- 裏切り者の対応には一切の容赦をしないというザルディンの考え方はDaysでも垣間見えることになる。
- 「機関に背を向けた者ども」とは恐らくマールーシャやラクシーヌを指しているのだと思われるが、実際にアクセルが直接関与して消滅させたのは「背を向けた者」どころか機関にとって有能な人材であるヴィクセンとゼクシオンである。
- アクセルは忘却の城から帰還した際に正確な報告を行っていなかったのだと思われる。ヴィクセンとゼクシオンを消したのがバレたら立場が危うくなるので当然であるか。
- ただ、ゼクシオンもヴィクセンも後々機関に背いて光の勢力に加担することになる。
他にもホロウバスティオンに集結した後に「あんな小僧がキーブレードを操るなど10年早いわ」とソラを見下し、余裕ぶっていた言動をシグバールから指摘されてうろたえたデミックスには「よさんか、心乱れたふりなど」と咎めていた。
デミックスがソラに倒された後にはルクソードに「用心しないとお前もデミックスの後を追う」と忠告している。
存在しなかった世界の攻略にはビーストキャッスル(エピソード2)のクリア(=ザルディンの撃破)が必須である為、オリジナル版をクリアしたプレイヤーであれば「次に倒されるのはザルディンだろ」と突っ込みたくもなるが、自然な流れでナンバーの高さが強調されているシーンでもある。ちなみにこの時ルクソードは「先が読める勝負に何かを賭ける価値などない」と返している。
ザルディンの最期が近い、物語の中盤が過ぎようとした辺りではソラを消しても計画に支障がないということが決まり、その際「俺は手加減できるほど器用ではない」とソラを容赦なく倒しにかかろうと意気込んでいた。
- それ程自分の実力に自信があるという事でもある。
新マップ「追憶の洞」の最奥、集積の庭園に再現データとして登場。
守りの風はリアクションコマンドの「ラーニング」による「ジャンプ」を使わないと解除できないという、地味だが最悪な変更点を持つ。しかも瀕死になると、ジャンプをラーニングしづらくなるにも拘らず、風のバリアをまとったまま瞬間移動で接近してくるためかなり脅威。下手に逃げ回るだけでは風の餌食になってしまう。
ディレクターによれば、機関メンバーでも上位3名に入るほど強いとのこと。最初の段階でもかなりキツイボスだが、ラーニングが極端に難しくなる後半の覚醒技以降が本番。ぶっちゃけ覚醒技を使わせるまでノーダメージってぐらいで、かつ連続ジャンプ攻撃を安定して回避してラーニングできないと勝つのは難しい。後半は連続ジャンプからのラーニングに頼らねばほぼダメージを与えられないからだ。
- グライドを使えば安全かつ大量にラーニングが可能。ザルディンがジャンプしたのを見計らって、グライドで飛び回りつつ△をひたすら連打するだけで、無傷のまま最大値までラーニングできる。
本編ではグライドがない(どう足掻いても物理的に習得不可能である)ためこの戦法が不可能。再現データ限定となる。 - 実はマグネガを利用すればある程度攻略が楽になる。
HP一定以下で絶望の風を使った後は短ワープしながら突進する攻撃を連発するのだが、本編とは異なりこの時にバリアが解除されないため攻撃手段がほとんどなくなってしまう。
だが突進直後にマグネガを当てることで直後の行動が再度守りの風→ワープ突進かジャンプのどちらかに固定される(怯み回数一定以上の場合はヤリ乱舞→絶望の風だが、そこに至るまでにジャンプを使われないことはそうそうない)。
ジャンプを使わせることができればラーニングのチャンスとなり、更に終わり際にこちらのジャンプを当てるチャンスがあるのだ。
という事で、マグネガをショートカットに指定するのを忘れずに。あとMPも大切に!
ひたすらジャンプを連発する戦闘。ジャンプやマグネ系の魔法以外の攻撃は使う必要が無いほど。MPはマグネ系に回したいのでケアル系やリフレク系はなるべく避けるべし。
- また、彼の攻撃をある程度無傷で捌き切れる自信があるなら、キーブレードはガーディアンソウルを装備し、ジャンプのダメージを底上げするという方法もある。
Re:COM
直接登場はしないが、エネミーカードとして登場。
KHIIFMのクリアデータがある状態でモンストロの未知なる宝のキーカードを使った部屋で手に入る。
発動する効果は「エアロガード」、炎・氷・雷・無属性の技の受けるダメージを半減する相性の変化が起こる。
Days
ロクサスとは主にビーストキャッスルで行動を共にする。
彼がビーストに目をつけた理由が明らかになった。
また、ロクサスに「愛」という言葉を教えたのはこの人。
- これを受けてロクサスはアクセルに「愛って何だ?」と爆弾発言をかます。
KHIIでのビーストへの仕込みはこの頃から始まっており、ビーストに入れ込むあまり行方不明になったザルディンをビーストキャッスルから連れて帰るミッションはあまりにも有名。
- DAY322~326 「ミッション83 ザルディンを捜索せよ」
- このミッションのせいでプレイヤーからはXIII機関のメンツの中でも相当なネタキャラ扱いを受けている。
- 物語が進むにつれて、闇と光を紡ぐ庭にザルディンがいる日が少なくなっていき、このミッションが出る頃には滅多に見かけなくなる。
- このミッションではレア素材を所持するハートレスが多数登場するため、合成を極めようとするプレイヤーはこのミッションを繰り返しプレイすることになることもまたネタ度を高める要因となっている。
- このミッションのせいでプレイヤーからはXIII機関のメンツの中でも相当なネタキャラ扱いを受けている。
属性は風で吹き上げ耐性を持つ。
リミットブレイクは「ドラグーンストーム」。
パートナーの能力として最初から「エアロ」を使用可能、日付が進むと「エアロラ」や「エアロガ」も使用するようになる。
パートナーで「エアロガ」を使えるのはザルディンのみ。エアロ系の魔法のスペシャリストであると言える。
それだけではなく、風属性のためか「エアスライド」や「グライド」のレベルが5と全パートナー中最大(他のキャラクターのものはLV2やLV3)なので機動力も仲間としては最高。武器のリーチが長く攻撃力にも優れるため物理面もかなり頼りになる。
- ただ、敵を吹っ飛ばしすぎてリスポーンさせることもしばしば。
- ちなみにザルディンは前方に弾を発射するタイプの魔法を使う際に、KHIIで彼が使う「あやつりの風」と同じ構えをする。特にエアロを使った場合は寸分違わぬ動作となる。
KHIIFMの描写を見る限り機関の中でも上位の立場であるはずだったが、レプリカ計画では蚊帳の外だったなど、金眼化している副官やNo.2らとは格が下がる印象である。
- もっともNo.2のシグバールもレプリカ計画については知らされていなかったため、単純に役割の違いとも考えられるが。
シオンが姿を消した際、やはり裏切り者は即刻始末すべきだという考えを徹底していることが分かる。
シオンはレプリカ計画で利用する為に生かしておく必要があるので、ゼムナスはアクセルに「脱走したシオンを捕獲して連れ戻せ」と命令するが、ザルディンは「脱走者は消滅させればよい」と意見している。それに対してシオンは機関のメンバーではないと考えているサイクスは「脱走者ではなく研究対象の壊れた人形だ」と語るが、ザルディンはそれでも納得ができず甘すぎると愚痴をこぼしながら任務に向かった。
闇と光を紡ぐ庭には355日(実質91日)中34回おり忘却の城に行かず生き残った機関員の中では1番少ない。上記の通りビーストキャッスルに入り浸っているので当たり前ではあるが。
任務の同行回数は93回(実質90回)中3回で、忘却の城に行かず生き残った組の中では1番少ないが、2回任務後に会話イベントがあるのでそこまで少なさは目立たない。
- ちなみにアグラバーで1回、ビーストキャッスルで2回同行任務がある。
BbS
人間だった頃のディランとして登場し、エレウスと共にレイディアントガーデンの門番をしている。
危険な魔物が出現しているのに外を出歩いている少年のことを心配してくれる。いい人である。
- DaysでロクサスがXIII機関に加入した時はヴェントゥスと瓜二つである事に何も思わなかったのだろうか。
- 口に出したりする描写がなかっただけで、覚えていたが気に留めてはいなかったという可能性がある。もしくは、ほんの一刻の間にしか顔を合わせていなかったので本当に記憶にないか。
- 口に出したりする描写がなかっただけで、覚えていたが気に留めてはいなかったという可能性がある。もしくは、ほんの一刻の間にしか顔を合わせていなかったので本当に記憶にないか。
ラストエピソードにおいて、倒れていたテラ=ゼアノートのそばに遺されていたアクアの鎧とキーブレードを城へと運んだ。
スタッフロールでは城に侵入しようとしたリアとアイザをつまみ出している。
3D
無事に人間として復活出来た。意識は取り戻したものの、容態が未だ安定しないらしい。
χ
キャラクターとしては未登場だが、カードで出演。
リバースカード(闇側勢力のカード)として採用されている。ディランのカードはアップライトカード(光側勢力のカード)。
R、SR、SR+の3種類があり、タイプはSRのみスピードで他はマジック。ディランのカードはR+のスピード。
サービス終了直前には、ゼムナス、シグバール、サイクス、デミックス、ルクソードらKHIIの機関メンバーと一緒に写ったカード(通称:集合写真)がログインボーナスプレゼントで配布された。
KHIII
ディランとして登場。
アクアの手掛かりを探してレイディアントガーデンに訪れた王様とリクをゼアノートが発見された場所に案内した。
ディランとエレウスは重要な立ち位置ではなくなったのか、今作ではセリフが一切無く身振り手振りで感情を表現する。言葉抜きで仕事ができるのはザルディンとはまた違った魅力といえる。
- シリーズ屈指の強敵としてソラたちの前に立ちはだかった頃の面影は無い。人間時の名前が不明でBbSでも一切登場しなかった旧XIII機関のNo.9~12が真XIII機関のメンバーとして活躍し、対して旧XIII機関の初期メンバー且つ実力も上位に入るであろうザルディンとレクセウスがモブキャラクターのようなポジションに収まることになるとは誰も予想できなかっただろう。同じ初期メンバーのヴィクセンとゼクシオンは研究者として活躍しているというのに、この扱いの違いは何なのだろうか…。
- これだと本当にノーバディになっても人の姿を保っていられる程の強い心を持っているのかと疑いたくなってしまう。
ティーダやワッカなどのように、過去作ではセリフがあったが続編では名前だけの登場となったという事例ならこれまでも何度かあったが、登場自体はするがセリフが一切無いというのはBbSのイエンツォ以来のこと。
エレウスはともかく無口なキャラというわけでもなかった(どころかノーバディ時代は弁舌を巧みに用いて仕事していた)彼が一切言葉を発しないのは不自然に見えるかもしれない。
事情は異なるがオリンポスのフィルも同様の扱いとなっている。
- BbSアルティマニアには弁舌に関する記述があったのだが、KHIIIアルティマニアには弁舌は以前のこととして記述されている。