キャラクター/【ゼムナス】

Last-modified: 2024-03-31 (日) 17:56:04

『狭間の指導者』の称号を持つ、XIII機関のナンバー1(No.I)。
属性は「無」で配下ノーバディはソーサラー
ゼムナス(Xemnas)という名はアンセム(Ansem)+Xのアナグラム。

  • これはゼアノートが師の名を騙って研究を行い、果てにその名を奪った事が起因していると思われる。

思慮深い雰囲気を持つが残忍な性格でもあり、計画のためなら何でも利用し、どんな犠牲も厭わない。
指導者と呼ぶに相応しい多彩で強力無比な力は、相対する者を容赦なく虚無へ葬り去っていく。目的のためなら味方すら始末する非情さは、心がないはずの彼らに畏怖の感情をもたらす。
その正体は、賢者アンセムの一番弟子だったゼアノートノーバディである。

  • 他のノーバディ達(ロクサスを除く)は片割れとなるハートレスの行方が明言されていないが、彼はその片割れがシリーズ中で明確に登場している数少ないノーバディである。
  • 弟子時代は一つの肉体の中にテラマスター・ゼアノートの心が存在する状態でもあったので、この二人のノーバディとも見れる。その性質は奇しくもソラ、ロクサス、ヴェントゥスの関係とも似通っている。

 
CVは若本規夫。

  • このため、ファンからは時折冗談交じりで「アナゴ」と呼ばれる。
  • 当初はもっと二枚目なキャラにする予定だったが、若本氏の演技にアウトオブコントロールな部分があったため、現在のようなキャラになっていったとディレクターは語っている。
  • やけに仰々しく異様な威圧感を与える立ち振舞は、心を模倣するノーバディの長としてあっている。サブリーダーであるサイクスのニヒルな雰囲気とは別のノーバディのステレオタイプと言えるだろう。
    • しかし人間時代と声が違うのに何か理由があったりするのであろうか? 他の人型ノーバディは人間時代と同じ(ロクサスはヴェントゥスの容姿であることを思えば不自然ではない)なのに……。
      • 単に10年の歳月で声変わりしただけ(ノーバディ化した当初は人間時代と同じだった)かもしれないが。
      • ナミネやロクサスも本体と声が違うが、ゼムナスの方は彼らほど特殊な出生経緯ではないし……。
      • 2人の人間の関係するノーバディという意味では似通っているかもしれない。

FM版及び北米版における声優はポール・セント・ピーター。


年齢は30歳くらい。いわゆるアラサー。

  • ファミ通に掲載されたインタビューにおいて、ディレクターの野村氏によって明かされた。

長めの銀髪で、前髪を掻き上げてセンター分けのような髪型をしている。目の色はオレンジがかった金色。

  • 因みにゼアノートのハートレスであるアンセムとは同じ顔立ちをしている筈だが、大分印象が違って見える。
    これは髪型や肌の色(ゼムナスの方が若干色白)の他にも、アンセムの方が頬がこけているためだと思われる。
    • 同じようにノーバディと本体で見た目が異なるソラとは、「自身のハートレスが意思を持っている(ソラのハートレスはプレイヤーの操作を受け付けた=自らの意思で行動できたし、アンセムは言わずもがな)」「本体に複数の心が宿っていた」という共通点が挙げられる。特にゼムナスはアクアの鎧を「友」と呼ぶなど、テラとしての側面も強く、またソラは本人よりもヴェンの心の方がノーバディに強く影響している。
      • ソラの心は闇が少なく弱いハートレスになったことを考えると、似ていないのはただのバランスの問題なのかもしれない。
      • ハートレス関係ないのでは…?アンセムとテラノートも似てなかったし…。
    • アンセムはリクの体を奪って肉体を手に入れたので顔立ちが違うとも考えられる。

人間時代とは風貌が異なっているが、ノーバディとして誕生した瞬間がゲーム内で描写されていない為、ノーバディとなったことによる影響なのか、時間の流れがそうさせたのかは不明。
ちなみにゼアノートは裏アンセムレポートにおいて青年と記されており、ゼアノートの元となったテラの年齢は20歳前後。


武器はエアリアルブレード

戦闘時は左右の手の平からビーム状の刃を生み出して振るう。

攻撃してきた相手を弾き返す光の壁「スパークウォール」や爆発する光球「スパークボム」、武器を弾丸のように発射する「ショット」といったサンダー(作品によってはダーク)タイプの技を得意とするほか、ブレードによる斬撃に回し蹴りや足払いといった体術を絡めた乱舞や、複数のビルを余裕で浮かせられる程の強力な念動力も使えるなど攻撃方法は多彩。
KHIIでは鎧を着て他の機関員の武器を使用したり、巨大なロボットのようなドラゴンを操って戦っていた。
3Dでは「スパークウォール」で敵(ソラ)を包囲するという応用も披露。
 
他の機関メンバーの能力が特定の属性に特化した分かりやすい性質であるのに対し、ゼムナスの能力は謎の剣・弾・電撃・イバラビーム・念力などを使うといったものであまり統一性がない。そのため、ゼムナスの無属性能力とは「他のどの属性にも当てはまらない、様々な性質を持つ力」であると言える(ほぼ雷属性な部分もあるが)。
単一の何かに特化した能力というよりも、多彩な能力を使いこなす万能さに剣技・体術を絡めた総合的な戦闘力の高さが、ゼムナスの最大の強みといえるかもしれない。

  • 他の機関員の武器も使えるし。

喋る速度の遅さに定評がある。

  • たまにヘイストをかけたくなるくらい遅かったりする。

また、戦闘開始直前になるとやたらと喋る。

  • 「怒り、憎しみ、最高だぁ……」
    「今一度、その名にも異端の印を刻んでやろう」
  • KHIIのドラゴン戦においても次のような台詞がある。
    「ソラ…本当にリクを信じられるのか?」
    「リクよ…ソラのことが妬ましくないのか?」
    • 小説版KHIIでも上記のセリフでソラ達を惑わそうとするが、ソラからは「うるさい!」と一蹴され、リクに至っては完全に無視するというある意味あんまりな反応をされていた。
      • ソラ達からしてみれば敵の讒言以外の何でもない発言なので当然と言えば当然の反応だが。

KHIIでは存在しなかった世界の「存在の証」に対応する墓標がなかったため称号が不明であったが、Daysのオープニングムービーにて「狭間の指導者」の称号が初めて明かされた。

  • 海外版Daysのオープニングには称号が出ず、長らく英語での正式名は不明のままだったが、海外版KH1.5収録のDaysのオープニングで「Superior of the In-Between」と明かされた。海外のファンサイト等では以前から「狭間の指導者」をこのように訳しており、本編に逆輸入される形となった。

しかし、KHIIFM+アルティマニア、メモリアルアルティマニア、KHIII公式サイト・「IIIに繋がる物語たち」黄昏の章のキャラクター紹介では称号が「虚無の支配者」となっている。
KHIIFM+アルティマニアでに記載されていた際は表記の仕方が他の機関員の称号と異なる(他の称号は””で囲われている)ことから、正式なものではなかったと思われるのだが、メモリアルアルティマニアだけでなくKHIII公式サイトでもこちらの方が採用されているため、結局、現時点ではどちらの称号が公式設定になっているのかわからないままになっている。

  • KHIIIのゼムナスは機関のリーダーではないため、「狭間の指導者」という称号ではやや違和感がある。そこでゼムナス個人に対する称号として「虚無の支配者」の称号があてがわれたのかもしれない。
    • とはいえ、旧機関員にはKHIIIでもリーダーとして振る舞っており、曲者揃いである彼らをまとめ上げるカリスマ性は健在だったので、やはり「狭間の指導者」の称号が公式設定になっていると考えるのが妥当だろう。

闇の探求者アンセムとの関係については元の存在が同じであるだけでお互いが協力関係にあるわけではない。
また、その人格もアンセムの方はアンセムレポートを見る限り元の人格と変わらない事が示唆されているのに対し、ゼムナスはマスター・ゼアノートから派生した存在の中ではかなり元から離れた雰囲気をしており、上記の様にテラの影響も窺える。
だが、ある目的の為に行動していた事は共通している。

  • テラの影響の他にも、ゼムナスはマスター・ゼアノート由来の探求心を失っていることも大きな差異の要因と思われる。片割れである闇の探求者アンセムの方は目的に邁進する過程にも楽しみを見出している節があるが、ゼムナスにはそうした振る舞いが見られず「目的のために必要だからしている」という理詰めで動いている節がある。

ディレクター曰く、XIII機関で最強のノーバディらしい。元の存在となった人物が二人のキーブレード使いだった事を考えると頷ける設定である。

  • XIII機関はノーバディの中でもかなり強い部類に入る。その中で最も強いのだから、ゼムナスはノーバディ全体をみても最強という事になるだろう。

KHFM

隠しボス「謎の男」として登場する。
グーフィーに「アンセム?」と問われ「懐かしい響きだ」と答えていた。

  • かつてアンセムを名乗っていた時期のことや自身のハートレス、あるいは師匠の存在を思い出していたのだろうか。

ソラの実力を確かめるべく、攻撃を仕掛けてくる。
強力な拘束攻撃「闇へのいざない」や光る剣(エアリアルブレード)による二刀流攻撃などでソラたちを苦しめた。
フードで顔は隠していたがロクサスと共にシークレットムービーにも登場。


本作の段階では攻撃の多くがサンダータイプ。攻撃力が高いぶん、耐性防具を付けておけば一気に楽になる。
また本作では割合攻撃に弱く、グラビデ系の魔法やグラビティブレイクザンテツケンを当てると悶え苦しむような動作をし、隙を見せる。


登場時のセリフだと「ほう 君も特別なようだ」「君は彼に似ている」で、ソラ(ロクサスの本体)を見に来たとするには微妙な台詞となっている。
ソラに会いに来たわけではないとすると、何故ソラがいるタイミングをはかったようにホロウバスティオンにいたのだろうか。

……案外、別の用事で来てた時に偶然新メンバーと似た雰囲気の存在がいたのでついでに、みたいな感覚だったのかもしれない。

  • もしくはそれこそ後述のKHIIFM追加イベントの映像のタイミングがここだった、とか。
    • アンセムが城を去り、邪魔されず訪れるようになったのだから納得はできる。「久しぶりだな」という発言とも合致するが……。

COM

直接登場はしないが、機関員の会話には何度か出ており、彼らからは「指導者」と呼ばれていた。
また、ゼクシオンはリクの匂いは自分達の指導者に極めて近いと語っている。

  • それは、リクの心に片割れであるアンセムの影が宿っていたからである。

Re:COM

オープニング及びオープニングデモにて、「謎の男」として登場。といってもKHFMのムービーそのままではあるが。
また、追加されたレクセウス戦後のやり取りに「お前はあの方の──許せ ゼクシオン」というセリフがあり、彼もまたアンセムの影を感じ取っていたことがわかる。

  • このシーンは、アンセムの強さはもちろんゼムナスの強さを引き立てる役割も持っている。

新たに追加されたエネミーカードとして登場する。ワンダーランド未知なる宝のキーカードを使った部屋で手に入る。
カードを入手するには、KHIIFMの本編をクリアしたデータが同メモリーカード内に記録されている必要がある。
発動する効果は「クイックバリアー」、炎・氷・雷・無属性の技の受けるダメージを半減する相性の変化が起こる。
KHIIFMのゼムナスはサンダータイプの技を無効化する耐性を持っているが、Re:COMのゼムナスのカードで発生する相性の変化はKHII準拠(サンダータイプの技が無効ではなく半減)であるようだ。

KHII

XIII機関の統治者であり、ホロウバスティオンの城壁広場で一同を引き連れて登場した。
  
物語の中盤、再びホロウバスティオンに姿を見せる。大決戦の際単身(一応デミックスも別の場所にいたが)でソラたちの前に現れ、フードを取って顔を露わにした。ソラたちは一目でゼアノートのノーバディだと分かった様子。
その後アクセルによってソラたちは彼の名前と機関の目的を知らされる。
 
存在しなかった世界で賢者アンセムに人の心のキングダムハーツを破壊され、キングダムハーツと同化してソラたちを倒そうとするも、最終的にソラとリクに倒され、虚無へと消えた。

  • ラストバトルでは黒コートではなく白地に黒い模様の入ったコートを羽織っている。
    • 具体的にはこの黒い模様はノーバディのマークを元にデザインされている。加えて自身の技である「イバラビーム」にもデザインが似ている。
      このコートはよく「牛柄」とネタにされているが、アルティマニア等で見られる武器を振るうCGはラスボスの名に相応しい姿である。
      • 寝巻にも見える。
      • 国内のファンの間では「牛柄」でほぼ定着しているが、海外では「Zebra」(シマウマ)とネタで呼ばれることが多いようだ。
        どちらにせよ、このコートがネタにされるのは万国共通の模様。哀れゼムナス…。
    • 海外では「Final Xemnas」(ファイナルゼムナス)と呼ばれることも多い。また最終形態的な意味で、「Xemnas Final Form」とも呼ばれる。

このコートを着た状態で本編出演するのはKHIIだけであるが、3DやKHIIIのOPでも披露している(KHIIIは一瞬しか映らないが)。


存在しなかった世界でラストボスとして幾度となくソラたちの前に立ちはだかる。
倒す対象が急に巨大なドラゴンになったり鎧で身を固めていたりと初見では何と戦っているのか分からなくなるかもしれないが、スタートボタンを押すとしっかり「XIII機関ゼムナスを倒せ!」と表記されている。
イベントシーンやスタッフロールまで考えると凄まじい長丁場になる。時間に余裕がある時に挑戦したい。


1回目のバトル(黒コートのゼムナス戦)では、ロクサスvsリクのシーンと酷似したリアクションコマンド「たちむかう」が実行可能。

KHFMでは「闇へのいざない」という技を使っていたがKHIIでは「無へのいざない」という技を使う。拘束技ではなく、ビルでのリアクションコマンドのトリガー技となっており、リアクションコマンドを実行するまでゼムナスに攻撃することが出来ない。HPが徐々に減るが、0にはならない為、ゲームオーバーにはならない。

  • オリジナル版の黒コート時は火力が異常に低く、技によってはシャドウの引っ掻き以下のダメージしか受けないほど貧弱だったが、FM版では強化された。

KHFMでも使用していた「スパークウォール」や「二刀流攻撃」も使用し、自身の身体をに包み込んで移動したり、「スパークウォール」で壁を出現させた直後にエアリアルブレードによる連続攻撃を繰り出したりもする。

この戦闘に勝利すると虚空の祭壇に巨大な扉が出現し、扉を調べるとこの先に待ち受けるラストバトルに挑戦するかどうかの選択肢が現れる。


ラストバトルではダークシティが舞台となる。ビルを飛び移り、行く手を阻むノーバディを撃退し、辿り着いた先でゼムナスが玉座に座って待っている。
この時のゼムナスは頭部に王冠がある銀色のを装着して戦いを挑んでくるが、実はこの鎧が後のBbSで深く関わってくる。
BbSFMではこのゼムナスのものと酷似した鎧とマスター・ゼアノートのキーブレードを手にしたノーハートというボスが登場する。

  • よく見ると、ノーハートとゼムナスの鎧は、顔につけている仮面が微妙に違う。ゼムナスの仮面はテラの影響を受けていることがわかる。

鎧を装着したゼムナスはエアリアルブレードを使わず、左手から放つ「スパークウォール」、右手に持っている剣、そしてKHIIで倒された機関メンバーの武器で戦う。

その後はソラとリクの二人でシップに乗り込み、ゼムナスが操るドラゴンと直接戦う。
ゼムナス(ドラゴン)は「魔法陣レーザー」、「ミサイル」でソラたちを攻撃し、ソラたちは周囲に現れるノーバディ(フローティングマインBスピーダーBミサイラーB)を倒して残骸をぶつけたり、スピーダーB、ミサイラーBのショットやレーザーを「ドレイン」で吸収してエネルギーゲージを溜めることで使えるようになる「オーバーレイ」を放ち迎え撃つ。

ドラゴンの各部位を破壊し終えると、ドラゴンの頭部で鎧で身を固めたゼムナスとの2回目の戦闘が始まる。2回目では機関メンバーの技を使わなくなり、剣によるなぎ払いと「スパークウォール」で攻撃する。
一定のダメージを与えると無敵状態になりソラたちを頭部の外に吹き飛ばし、巨大な盾で身を固めるようになる。(オリジナル版では3回。HD版では2回。)ゼムナスがいるところに戻るには強化されたエアドッジグライド等のグロウアビリティを駆使し、ビルの瓦礫を大量に飛ばしてくる「ビル攻撃」や砲身から放たれる10発の赤い「レーザー」、カウンターで使う「魔方陣レーザー」といった敵の猛攻を掻い潜り、停止しているビルに対してリアクションコマンド「ライドショット」→「メテオレイン」を実行させる必要がある。
2回目の鎧を倒すことにより、いよいよゼムナスとの最終戦が始まる。

  • 因みにシールド展開中にドラゴンに近づくと「何故虚無を嫌う」のセリフと共に「シールドショック」で吹き飛ばしてくる。

最終戦では前述の通り、白地に黒い模様の入ったコートを着用している。
ゼムナスとの戦いとしては5回目の戦いとなる(黒コート、鎧・1回目、ドラゴン、鎧・2回目、最終戦)が、コートを着たゼムナスとしては2回目の戦いとなるので、アルティマニアでは「ゼムナス(2回目)」という名称で掲載されている。
KHFMや本作の1回目の戦いでは真っすぐに立ち、ソラを見下ろすような立ち方だったが、この戦いでは宙に浮き、両腕を構え、より戦闘態勢らしいポーズをしている。

  • 3DやKHIIIでもこの構え方で戦っている。

それに伴い、歩いてゆっくりと近付いたり自身を闇に包み込んで移動したりするということはなくなり、ワープして瞬時に姿を消したり距離を詰めてきたりするようになる。

基本的に「スパークウォール」を使うことはなくなり(ソラ拘束時に分身が使う)、「スパークボム」や「ショット」といったKHFMで使っていたいくつかの技やトワイライトゾーンと同様の「イバラビーム」を使うなど、より攻撃的な戦闘スタイルになっている。
常に宙に浮き続けている為かフィールド外に行ってしまうこともあり、コンボを当てている途中にゼムナスをフィールド外に押し出してしまうと「エリアルフィニッシュ」などの一部のアクションアビリティは非常にスカりやすい。

HPが一定値まで減ると「拘束攻撃」を使用。ソラを拘束しスリップダメージを与えてくるので、これをリクで救出するイベントが入る。避けることも可能だが、拘束攻撃がヒットするまで長時間無敵になってしまうのでとっとと当たってリクに任せた方がいい(一応避けきって倒すことも可能だが、攻撃チャンスが極度に少ない)。
HPが残り10%まで減ると「全方位ショット」を使う。

  • これを凌げばイベントが入り、ゼムナスは気絶し、HPは1になり何もしてこなくなる。好きな方法でトドメを刺してやろう。
  • どうでもいい裏技だが、リクとの連携技を行えばリクがトドメを刺してくれる。

ゼムナス「に会って来た。彼は君に良く似ている」
ロクサス「おまえは?」
ゼムナス「抜け殻──いや、これが本来の姿か」
ロクサス「名前を聞いたんだ」
ゼムナス「そんなものに意味はない

最初のセリフはKHFMにもあったやり取りだが、これが「マスター・ゼアノートを排除して体を取り戻した」という意味なのか、「計画通りにテラの体を支配することに成功した」ことを指すのかは判断に迷うところ。

  • この流れだと「そんなものに意味はない」の方は「自分ではなくアンセムをもとにした名前だから意味がない」ともとれてさらに迷う。
  • その後の行動からすると後者だろうか。しかし稀にテラを思わせる言動もしているので結局は謎である。

ドラゴン

ゼムナス専用の機械竜の姿を持つ巨大ノーバディ。
専用というとマールーシャもスペクターという専用ノーバディ(マシンであるとも)を使役しており、共通して乗り物にも決戦フィールドにもなるという役割を果たす専用ノーバディを使役しているところにラスボス特権を感じるところである。
劇中では3回登場し、その内の2回はドラゴン自体の撃破を目的とした戦闘となる。1回目はその体躯の内部を進行していき、2回目は直接戦うこととなる。

  • 前作のワールドオブカオスも同系統か。ラストバトルが連戦に次ぐ連戦で長期戦になる点もこちらと同じ。アンセムの一部とも取れる様子ではあったが、あちらも元は専用ハートレスだし。

ドラゴン攻略の手順として、まずダークシティをせり上がってくるビルを斬ったり念力で浮いている瓦礫のビルを渡っていったりして、2基ある「ユニット」の破壊を目指すことになる。
ユニットでは同時に出現するフローティングマインBを叩き、奥にあるユニット本体にぶつけHPを削っていく。

  • フローティングマインBは攻撃せず放置していると無敵状態になり、その後自爆する。そうなるとユニット本体に吹き飛ばせなくなり、結果ユニット本体へダメージを与えられない事態が発生する。こうならないために有効なのがマグネ系の魔法で、ちまちま叩いていくよりまとめて巻き込んでしまえばそもそもの事故の発生を未然に防げる。慣れてしまえばユニット2基を1ターンで2キルができるだろう。

ユニットのHPゲージは「Left Unit」と「Right Unit」で表示され、また「Energy」のゲージが溜まるとユニットが「波動砲」を撃ってくる。
実際は溜まる手前から危険を示す警告が入るので、波動砲が発射される前にリアクションコマンド「ドッジスタント」で回避し、逆側のユニットに移動できる。これを繰り返し、左右のユニットのHPゲージをゼロにしたら第二関門「エネルギーコア」の停止に向かう。
 
エネルギーコア自体に攻撃性能はないが、その代わりにドラゴンが左右のツメによる「ツメ攻撃」で攻撃したり、ノーバディを召喚してそのノーバディたちを倒すまでエネルギーコアにバリアを張ってこちらを妨害してくる。

  • 召喚されるノーバディは下級ノーバディのクリーパー×12、上級ノーバディのアサシン×5とバーサーカー×1。何故かゼムナス配下のソーサラーは出てこない。
    とはいえもし上記以外にも召喚されていたらそれこそ道中の難易度が跳ね上がっていたことだろう(特にFMのクリティカルLv1攻略)。

これらの妨害を跳ね除け無事にエネルギーコアを停止させたらようやく鎧姿のゼムナスと対決する。


撃破されたゼムナスであったがドラゴンともども復活し、ソラとリクの脱出路を断ち、ダークシティの空を駆けるドラゴンをソラとリクが追いかける形での戦闘となる。
尻尾から左右のタンク、左右の翼を壊し墜落させることでドラゴンの頭部に降り立ち、再び鎧姿のゼムナスと対決する事になる。
この戦闘の際にはノーバディのシンボルマークを模したバックラーと複数の砲身が連なった翼を新たに装備した第3形態となっており、決戦フィールドとしての役目を担う。

  • こちらは決戦フィールドだけでは留まらず、両腕に付いたバックラーをシールドに変形させてゼムナスを守ったり、砲身からレーザーを飛ばす攻撃等でゼムナスのアシストをしてくる。
    • 計3回姿を変えるが、作中の描写からいずれも同個体であると思われる。ただし各形態への移行は一瞬で改良しており、第2形態→第3形態に関しては特に描写などはなくいつの間にか形態が切り替わっている形となっている。

KHIIFM

「スパークウォール」と「スパークボム」のタイプがダークからサンダーに変わった。後述の再現データはサンダータイプの技を無効化もする。
設定上の属性は無だが戦闘では雷属性寄りとなっている。

  • KHFMでもこの属性であり、厳密には戻ったという方が適切だったりする。

ドラゴンの各パーツのHPが低下し、リアクションコマンド「オーバーレイ」の威力が上がった為、しっかりと技を当てていかないと長引きやすかったドラゴン戦の難易度が大幅に下がった。

本編最終戦のゼムナスはこちらが与えられるダメージの上限がかなり低めに設定されているようで、カウンターストップした攻撃力で叩いても思ったほど火力が出ない。鎧やドラゴン状態は与ダメ上限が高いので、鎧等を瞬殺できても最終戦だけは妙に戦闘が長引くという現象が起こる。(PS2FM、PS3、PS4で確認)


新マップ「追憶の洞」の最奥、集積の庭園に再現データとして登場。
再現データの中で彼だけ初戦と最終戦の再現バトルが立て続けに行われる連戦になっており、当然ながら両方とも強化されているため撃破の難易度の高さは再現データの中で一位二位を争う。
一戦目は瀕死になると二刀流攻撃の追跡スピードが格段にアップ。ただ「無へのいざない」のリアクションコマンドで「とどめ」を選べれば確定でHPを1にできるようになったため、HPの増加量の割には耐久力は低くなっている。
二戦目はショット攻撃の発射タイミング縮小および弾速アップ、リアクションコマンドによる接近機会の減少、ソラ拘束攻撃では徐々にダメージスピードがアップ等、より強くなっている。特徴的なのは本編のものがイバラビームを中心とした戦法だったのに対し、再現データではスパークボムを中心とした戦い方をしてくるようになっている。リアクションコマンドこそ出ないものの、隙そのものはむしろ増えている。
ただ本編と異なり、拘束攻撃未ヒットでも長時間無敵になることはなくなり、全て避けきって倒すことも現実的に可能となっている。
なお、2戦目突入時にパーティーメンバーが変更となる(リクが加わる)ため、その間にキャンプメニューを開くことも可能。アビリティや装備の変更もできる。

  • HD版ではバグのせいもあってかなりの難敵となっている。
    • バグの内容は「一緒に行こう(We shall go together)」のセリフと共にソラを放り投げた後の連続攻撃中にスライドターンがほとんど表示されなくなり、攻撃を回避できなくなるというもの。
      元々この時の攻撃は「ダメージが極めて大きい代わりに△連打でほぼ回避できる」というものだったのだが、バグにより「ダメージが極めて大きい上に回避も困難」という相当理不尽な攻撃に変貌している。
    • この掴み投げ攻撃自体の頻度が低ければまだ良かったのだが、本編時はよりにもよって開幕時に確定で使用する
      再現データ時は戦い方次第ではこの攻撃を使用させずに倒すことも可能なのでまだ希望がある。
    • 対処法としてはスライドターンによる回避は諦めてセッションの無敵時間でやり過ごす、グライド等のグロウアビリティを駆使して避けるといった方法が挙げられる。
      持ち上げられて行動可能になった瞬間に左にエアドッジ→リフレクとスライドターンでも結構避けられる。
      • これらのバグはPS4のKH1.5+2.5でも修正されていなかったが、ver1.03のパッチを当てることで修正される。特に開幕で絶対使ってくる本編ラストでは難易度が大きく緩和される(今までが理不尽であっただけだが)ので早めにパッチを当てるべきである。

追加イベントにも多数登場。
機関の会議シーンでは、メンバーへ指令を与えたり報告を受ける様子が描かれ、XIII機関を束ねる指導者としての彼の振る舞いが描写された。
また、ホロウバスティオンでの大戦の最中にアンセムのコンピュータ室に侵入し、その後に顔見せも兼ねてソラたちの前に姿を現していた事が発覚。
研究所の最下層にある眠りの部屋を訪れ、命の恩人が着けていた鎧の残骸を「友」と呼び、語りかけていた。

  • 記憶がないはずの相手(の持ち物)を何故「友」と呼んでいるのかは謎。
  • KHIIIでアクアが復活した後、彼女の鎧はどうなったのだろうか。

別の追加イベントでは、忘却の城における彼の真の目的は、眠りの部屋と対を成す目覚めの部屋にいるもう一人の友であるとシグバールが推測している。

  • この一連の追加イベントだが、時系列がホロウバスティオンの大戦時ではない(具体的にはCOMの前辺り)可能性もある。
    • ヴィクセン、ゼクシオン、シグバールの三人が入れ代わり立ち代わりながら会話するシーンは、会話内容からすると忘却の城を掌握して間もなくである上、その顔ぶれからしてもCOM前の出来事である。
    • このシーンがゼムナスがコンピュータ室に現れたシーンとほぼ同時系列と仮定した場合、これはソラ達が立ち去った直後ではなく、それよりも遥かに以前の出来事となる。
    • 勿論、その時とは別にまた大戦時のタイミングでも眠りの部屋を訪問していた、という可能性もある。

またアクセルの消滅に対しては、「弱さによって目覚めるものもある」「ソラの心を揺さぶった」と評価しており、ロクサスが目覚めることを予期していた。


本作の予約特典の冊子において、野村氏は「ゼアノートがハートレスとなった際に、ノーバディであるゼムナスが生まれたのは予想外のことだった」と語っている。生まれたのは想定外であったが、むしろ真の目的を達成するためには好都合だったのかもしれない。

  • マスター・ゼアノートとしては器として最適なノーバディの性質を利用しない手はないだろう。
  • ノーバディの誕生は想定外であるにせよ、闇の探求者アンセムはアンセムレポートで残された肉体と魂はどこにいくのかについて考察し、「自分以外の自分」「存在しないもの」という答えにたどり着いているので、確認はしていないがもしかしたらいるかもしれないという可能性程度には考えていた模様。
  • 「アンセムとゼムナスが分れたことで、意志も別々になったのか」という質問に対する解答。

両者の本質は同じですが、別々の意志で動いています。
確かにゼアノートは心を捨て去りましたが、その時にはノーバディが生まれることも想定外だったでしょうし、目的もハートレスとノーバディという性質から手段は違います。
ただし、両者とも『完全なる存在』という望むものは同じかと思います。

Days

他の機関メンバーのように話しかけることは出来ず、機関のボスとだけあって任務に同行することもない。
重要な話があるときには「円卓の間」と呼ばれる部屋に機関メンバーを集めさせていた。

  • 召集以外でも度々円卓の間に姿を現しているところを見る限り、お気に入りの場所なのだろうか……。

 
KHIIのようにキングダムハーツの完成を機関の目標と定めていたが、それは真の目的の通過点でしかなかったことがシークレットレポートなどで明かされている。その真意は3Dにて明かされることになる。
また、忘却の城にある彼でも見つけられない部屋を求めて、よくアクセルに城の探索命令を出していたようだ。

  • このことから、サイクスはその部屋に真の目的の手がかりがあると推測していた。
  • 本作やKHIIFMの追加ムービーから、ゼムナスにはある人物の影響が色濃く出ていると推測されていたが、真相が明らかになるのはもう少し先になる。
    • 意識不明のロクサスに「お前はまた眠るのか…」と、BbSの頃のことを思い出すように呟いている。
      • これはヴェントゥスが旅立ちの地に初めてきたとき、質問攻めにして気を失わせてしまったことを思い返していると思われる。
      • ちなみにこのシーン、KH1.5収録のHD版映像作品では何故かカットされている。
    • 勝手な行動を繰り返すシオンを処分しなかったのは、シオンがに見えていたからかもしれない。
    • そう考えると、KHIIでの戦闘時に口にするソラへの「一緒に行こう」の台詞も一寸意味深に聞こえる。
    • KH0.2においてはテラの中のマスター・ゼアノートがヴェンを探していることが判明している為、テラの影響であると一概に言うことはできないかもしれない。闇の器候補として探していた可能性がある。

COMのマールーシャらの反乱の兆しには気づいており、サイクスを通じてアクセルに彼らの始末を指示していた。

  • マールーシャに忘却の城の管理を任せたのは、彼らを泳がせるためだったのだろう。

また、サイクスとアクセルが何かを企んでいることにも薄々感づいていたようだが彼らが表立った行動もせず、サイクス曰く絵空事に変わったことからさほど興味はなかったようだ。


属性は無で防御力を無視したダメージを受ける効果に耐性を持つ。
リミットブレイクは「オールヴァニティ」。

ストーリーモードでは指導者であるがゆえに戦闘には参加しないが、ミッションモードでは他のメンバーと同じように最初から使える。

KHFMやKHIIでの1回目の戦闘時同様、真っすぐと立っているだけで、最終戦の時のような構え方はしない。
唯一地面から浮いて移動するキャラクターであり、これまでの作品では常に空中にいたシグバール、浮遊して移動していたザルディンヴィクセンらでさえも本作では地面に降りてダッシュして移動する中、ゼムナスだけは地面に足を付けずに移動する。

  • KHIIのアクティブホバーのような慣性はなく、十字ボタンの入力を止めるとぴったりと止まることができる。

また、過去作同様攻撃する時以外は武器を出しておらず(キャンプメニューでは武器を出している姿を見ることができる)、装備している武器によっては地上コンボのフィニッシュ技でショットを飛ばすことができ、リフレクトガードでは「スパークウォール」を彷彿とさせる光の壁を張るなど、細かい部分で過去作でのアクションが踏襲されている。

  • バランスの良いステータスを持っている。地上コンボはどの武器も攻撃速度が遅いので空中コンボで戦っていきたい。

ゲーム本編でも出番は少なめだが、漫画版ではゲーム本編よりもっと出番が少ない。これは、ロクサスやシオンが自力で問題にぶつかっていく描写が増えた分、ゼムナスとの会話の場面がなくなっていることが多いためである。
ゼムナスが機関員を招集して整列させ、朝礼のようなことをしている場面がある。が、これに出席するメンバーのほとんどはろくに話を聞いてすらいない。校長先生のお話を聞く生徒のごとく不真面目な取り組み姿勢である。
ちなみに、ゼムナスの休日の過ごし方はひたすらキングダムハーツを仰ぐというよく分からないモノであった。

  • そもそも休日はゼムナスも休日なのか。平日は何をやっているのだろう。そのあたりの描写はない。

3D

KHIIで倒されたはずだが、謎の青年と共に度々ソラの前に現れ、心に関する意味深な問いを投げかけてくる。
 
終盤、存在しなかった世界においてシグバールと共に登場。
心とは芽生え育むものであり、心を失ったノーバディも個体差はあるにせよ、新たな心を宿したことを語る。
にもかかわらず機関のメンバーに「ノーバディに心は無い」と偽ったのは、XIII機関の真の目的が人の心のキングダムハーツを媒介とし、メンバー全員をマスター・ゼアノートの器とすることであったため。
つまり、媒介として必要なキングダムハーツが完成する前に自我が宿るのを防ぐ必要があったのである。

  • 因みに旧メンバーの大半は力が足りなかったり、意を解さなかったり、謀反を企てたりで真の目的に適わなかった。だがゼムナスはそれすらも想定済みだったらしい。

それを聞かされて激昂するソラを目にしても余裕を失わず、ソラの心を完全に眠らせるために戦いを挑んでくる。

  • ソラ編におけるラストボスである。KHIIでもお馴染みの摩天楼における戦いとなる。
    KHIIの時よりも手強くなっているのだが、リク編のクライマックスが色々強烈すぎる為に、印象に残りにくいかもしれない……。
  • この時ソラの背後にキーブレード使いの姿が浮かびシグバールが動揺する一方で、ゼムナスも神妙な表情でソラを見つめていた。
    彼にも何かが見えていたのか、もしそうなら何が見えていたのか、答えは彼のみぞ知るところ。

 
実は青年ゼアノートにより過去から連れてこられた存在であり、終盤では真のXIII機関の一員として登場。ソラの身体を奪還しようとするリクと王様を妨害する。
リアの乱入にいち早く気付いた。

  • この際なんと王様の首を掴んでいる。よくそんな描写をする許可が下りたものだ……。
  • 集結時に座っていたのはかつてのNo.2シグバールの席。

「今一度、その名にも異端の印を刻んでやろう」という暗に自分がソラに対して何をしようとしているのか示しているセリフと共にバトルが始まる。
KHIIで鎧姿でやってのけていたビルを浮かす程の強いサイコキネシスやエアリアルブレードの連撃、さらには光の壁の応用技で何と四方からソラを囲んでビームを発射してくる。冷静に見ると使ってくる技の種類は前作と同じであるが、相変わらず闘い方は多彩。

  • 本作のボスでは意外と怯みやすい部類に入る。タイミング次第では直前で入手したラストアルカナムをフルヒットさせることも可能。そういう事情もあり、リク編と比べると「ラスト簡単」と言われている。
    もっとも、本気でソラを叩きのめしてしまうと本来の目的の達成も怪しくなってしまうので手加減をしていた可能性も高いのだが。

ゼムナス戦の直前、機関での活動について「心の愚かさも知り、他の目的も達成出来た」と述べているが、他の目的については3Dでは語られていない。
その後KHIIIで明かされた所によると、この「他の目的」とは「古のキーブレード使いを探すこと」であった。

  • ヴェントゥスを探していたのも、デミックス~ラクシーヌまでの4人を旧XIII機関に招いたのもこの目的を達成させるため。
    また「達成できた」と発言しているあたり、この4人の中に古のキーブレード使いがいることは把握しているようだ。

また、今回のゼムナスは時を越えてきた存在であるため、今後は登場しないのでは?という声に、「今の段階ではまだお話できません。」とディレクターは語っていた。

他にも、ソラのノーバディであるロクサスがキーブレードを使えるように、ゼアノートのノーバディであるゼムナスもキーブレードを使えるのでは?という考察が以前からなされていた。
これに対してディレクターは「敢えて使っていないのかもしれませんね」と語っている。

  • 仮に使えるとしたら、なぜ使わなかったのだろうか?
    • 「キーブレードが使える=ノーバディにも心が宿る」ということを周知されると機関員をゼアノートの器にする計画に支障が出ると考えたためか。もっともロクサス(やシオン)はキーブレードを本体からコピーしたため、心の有無(または成熟段階)に拘らず使用できる。となれば、ゼムナスがキーブレード使いのノーバディだとバレるのを避けたかったのだろうか。3D冒頭ではゼアノートがキーブレードを使って旧メンバーをノーバディにするシーンが描かれており、あの時にバレてしまっていそうなものだが……。

本作の発売前は、ゼムナスの真の目的について盛んに議論が交わされていた。
当時有力だったのは、キングダムハーツを利用してアクアヴェントゥスを救うことではないか?というものであった。
その根拠としては、ゼムナスはテラの記憶の影響を強く受けていること、またBbSのシークレットムービーでテラが自身のたった一つの目的のためにはどんな犠牲を払っても構わないという趣旨のことを(心の中ではあるが)マスター・ゼアノートに対して語っていたこと等が挙げられる。
本作で彼の真意が判明した時、それがテラと全く関わりがないものであったどころか、ゼアノートを利するためのものであったため、がっかりしたファンも少なくない。
青年ゼアノートと共にソラの心の中のヴェントゥスを呼び覚ますような発言をしていたから、尚更落胆が大きくなったのだろう。

  • 因みにそのような発言をした理由は、ソラの心を惑わせて闇に堕とすためである。本作では、自我の放棄が心の喪失へつながるということが仄めかされている。

それどころか、本作のゼムナスにはテラの面影が残っていないとの声もある。

  • 元々がゼアノートでありその目的がキーブレード戦争の再来である為、テラの面影があろうが根本的な部分にはあの爺の面影の方が非常に色濃いのかもしれない。
  • 眠りの部屋でアクアの鎧を「友」と呼んでいる辺りは確かにわかりやすくテラの影響っぽくはあるのだが。
  • ゼムナスにテラの影響が強く残っているという設定にしてしまうと、シグバールはルシュよりもルシュに体を乗っ取られたブライグ本人の影響が強く出る事になってしまう。ノーバディは心を無くしても乗っ取った方の影響下にある事に途中からなったのではないだろうか。

がっかりしたファンが多いのはゼムナス人気の裏返しでもある。恐らく悪役では若ノートヴァニタスと並ぶ、トップクラスの人気であろう。
ただ、その人気の理由にはテラの影響が強いという点が少なからずあるので、ここまで異論が噴出したのであろう。

χ

キャラクターとしては未登場だが、カードで出演。
リバースカード(闇側勢力のカード)として採用されている。タイプはパワー、マジック、スピードが混在。
アビリティ「クリムゾンアルカナム」は、ゼムナスのカードしか持たない専用技となっている。
サービス終了直前には、シグバール、ザルディン、サイクス、デミックス、ルクソードらKHIIの機関メンバーと一緒に写ったカード(通称:集合写真)がログインボーナスプレゼントで配布された。

KHIII

劇中では最後まで純粋なゼアノートの分身として活動し、最終決戦でも闇の探求者アンセムとヤング・ゼアノートと共にソラ達を迎え撃った。
また、真XIII機関入りした元XIII機関のメンバーから古のキーブレード使いを探し出そうとしていた。

  • 旧機関のNo.9以降のメンバーはその疑いのある面々となっている。実際に、現時点で判明している中では少なくともこの内の二名はまさにビンゴであったわけだ。
    • ビンゴというか、DRにてヤング・ゼアノートは古のキーブレード使いを夢で実際に見ていたことが判明したため、研究者ゼアノート時代にマスター・ゼアノートの時の記憶を少しでも取り戻していたとすればもしかすると彼らの機関入りもまた必然だったのかもしれない。
  • 闇の探求者アンセムが被験者Xを探していたのも、彼女が古のキーブレード使いだと推測していたため。
  • KHIIIアルティマニアにて、目覚めの部屋とヴェントゥスを探していたのは、ヴェンがまさにその古のキーブレード使いの一人であったからであること、古のキーブレード使いを探していたのはマスター・ゼアノートが修行時代から興味を抱いていたキーブレード戦争の秘密を握ってると考えていたからだと明かされている。
    • ヴェンを探していたのはテラの意思があったものと思われていたのだが、結局テラの影響はなかったのだろうか。
      • KH0.2においてテラはゼアノートがヴェンを探していることをアクアに伝えている(=テラの影響で探していたわけではない)。ゼアノートの分身達が共通して古のキーブレード使いを探していることから考えても、完全にそちらの理由だけだった、と見ていいのだろう。
      • そう考えると、「また眠るのか」というのはヴェントゥスとヴァニタスを分離した時を思い返してのことなのかもしれない。

トワイライトタウンの幽霊屋敷の前で闇の探求者アンセムと共に登場。ソラに「存在しないものをどうやってこの世界に呼び戻すというのだ」「心を収める器はどうするのだ」「ロクサスを復活させるということは、ソラ、お前は結局闇の力を使うのか?」などと意味深な言葉をソラに投げかけた。
また、「ロクサスの復活は我らにとっても望ましい事」としてソラを止める気が無いかのような態度も見せており、その後のシグバールとの会話からソラ達を誘導してロクサスを復活させ、ロクサスを13番目の器にしようと考えていたようである。

  • 「闇の力を使う」とは、「心を闇に落とした者の末路であるノーバディであるロクサスを復活させるには、闇の力を使ってもう一回ソラがハートレスになる」ことを指しており、実際この時点ではソラもロクサスを復活させる方法はわからなかったが、そもそもソラは「ノーバディのロクサス」を復活させるのではなく、自分の中にいるロクサスの心に元の形を与える、という考え方であるため、最終的にソラの中にいたロクサスの心がレプリカに宿ることで復活した。
    • そもそもロクサスは特殊な状況で誕生したノーバディであり、このセリフを言われた当時はKHIと違ってカイリの心はなく、ロクサスとシオンの心が入っている状態である。たとえヴェン(とカイリ)の心がソラの中にある状態でもう一度ソラがハートレスになり、かつカイリが復活させても、同じように(たとえ心が無くなっていても)ロクサスと呼べる存在が誕生するだろうか?
      今度は普通にソラの外見のノーバディが誕生する可能性もあるし、ロクサスとは全く別の心が芽生える可能性もある。
      • この当時の状況だと、ソラ自身の心が闇落ちしてハートレス化するならともかく、闇の者に心を奪われたり、人の心のキーブレードのような方法でハートレス化した場合、さらにロクサスとシオンのハートレスとノーバディが誕生する、などという面白いとんでもない状況が発生する可能性もある。
  • ソラがハートレス化しノーバディが誕生した場合、KHIの事例を見る限りだとそのノーバディに心は残っていないだろう。計画の邪魔をしてくる余計な心を排除した上で優秀な器も確保できる。確かに真XIII機関側には都合が良い話となる。
    …このセリフ中のロクサスというワードは「抜け殻」と言い換えた方が伝わるかもしれない。
  • 途中で「心を収める器はどうするのだ」と言っているが、シグバール曰く彼らの話はヒントであり、実際は元々自分たちと同じようにレプリカを使わせようと考えていた可能性もある。
  • アンセムと並んで「心を解き放て」と言うシーンは、それを見た一部のファンに「プ○キュアか!」と突っ込まれたとかなんとか。いやだこんないかついプリ○ュア。

キーブレード墓場の決戦では、まず訪れた光の守護者達を前にマスター・ゼアノート、アンセム、ヤング・ゼアノート、ヴァニタスの5人で大量の敵を召喚。
断絶の迷宮での戦いに入ってからは王様と戦うルクソードに力を与えたり、サイクスに追い詰められたリアに直々に止めを刺すために現れたりもした。

  • リアが振り下ろしたキーブレードを「付け焼き刃のキーブレードなど素手で十分だ」と受け止め、返り討ちにする。
    この際、KHIIの最終ボス戦以来の全方位ショットをイベントシーンで披露した。
    • 光弾の数がさほど多くなく、音もピュンピュンという感じで迫力が伝わりにくいシーンだったが、KHIIIRMの前日に配信されたVer1.07アップデートで光弾の数が激増。リアに向かって絶え間なく光弾が撃たれるようになり、リアがこのダメージで満身創痍になったことに説得力が出た。
  • ゼムナスがわざわざアクセルに直接トドメを刺そうとするのに違和感を覚えたプレイヤーも多くいるだろうが、後々なんだかんだで機関メンバーのことを仲間だとは思っていたことを吐露することを考えると、(結果論とはいえ)少なくない旧機関メンバー消滅の原因になったアクセルに怒り心頭だったのかもしれない。
    • 一応の理由として、盤上の駒の一つに過ぎなかったはずのアクセルが何度も自身の計画を狂わせたことに怒り、そのケジメとしてリーダーである自分が直接始末すると語っている。完璧主義な一面もあったのか?
    • シオンが裏切りの兆候を見せた際にも彼女を無造作に蹴り飛ばすなど、冷静で冷徹なゼムナスらしからぬ荒い行動に出ている。
      心が芽生えたゼムナスは、「怒り」を思い出したのかも知れない。
      • KHIIの頃と比べて、3DやKHIIIの戦闘ボイスがだいぶやかましい感情的なものになっているのもそのためか。

リアを庇い、ソラの呼びかけで心を取り戻し、メンバーとして使えなくなったシオンに止めを刺そうとしたところにロクサスが降り立つ。
カイリを捕らえ、マスター・ゼアノートの元へ連れ去った。
 
断絶の迷宮を抜けた終盤のボス戦ではヤング・ゼアノートアンセムも加えた3人で戦いを挑んでくる。

  • エアリアルブレードを使った手数の多い連撃にショットなどを駆使する。
    勿論スパークボムも健在。しかし今作ではシュートロックで一気に距離を詰められるようになったのでむしろ攻撃チャンスかもしれない。
    モーションは他二人よりもかなりスピーディーである。
    • ただし喋るのは相変わらず遅い。

敗北した際、「また負けるのか──」とつぶやくゼムナスに対して、ソラは今のゼムナスには心がある事を確認し、何を感じているのかを問う。
ゼムナスはそれに対し、仲間を得たにもかかわらず、その仲間を捨て駒にしたことで孤独だけが残り、長い間忘れていた感情が戻ったと思えばそれは「さみしさ」だったことを語る。
ゼムナスは「こんな感情ならやはり必要なかった」と考えていたが、ソラに「それが人間だよ」と教えられ、「人間は強いんだな」と言いながら消滅した。

  • この項でも触れられている様に、ゼムナス相手にもこんな事が言えるソラの優しさがうかがえる。

ゼムナスからテラが復活するという事前の予想もあったが、結局テラはゼムナスとは関係ない形で復活しており、アクアとの会話も1度もなかった為、KHIIFMの「友よ」発言の真意は謎のままで終わった。

  • 素直に取るなら、「テラの体に残っていたテラとしての感覚の名残」と考えるところだが…。
  • KHIIやDaysでの言動からして、少なからずテラとしての記憶もゼムナスは持ってそうなので、アクアかヴェンとは一度対面してほしかったところである。

KHIIIRM

DLCエピソード「Re Mind」で登場。
断絶の迷宮での戦いにおいて、カイリとリア、サイクスとシオンの戦いに参加。
リアが3Dで自らを「想定外」と名乗ったことになぞらえて、記録にしか残っていなかったシオンを「闇側の想定外」、「この戦いのために作られた駒」として機関に招き入れたことを語った。
ゼムナスの隙を作ろうと仕掛けてきたソラ達の攻撃を捌いていき、ソラとカイリの動きを封じて消そうとするが、ロクサス達3人の一斉攻撃で「異端の印」を奪われる。
その後は本編と同じ流れになり、カイリをさらって姿を消す。


リミットカットエピソードの新マップ、集積の庭園に再現データとしても登場。
体術を交えたエアリアルブレード二刀流の猛攻、スパークボムにイバラビームとお馴染みの技を使う。

  • ただしイバラビームはダメージ0だが、一部の無敵状態を無視してソラを誘拐する。

スパークウォールも健在だが、前作までのように攻撃を弾かなくなり、攻撃を受けるとそのまま壊れる仕様になった。
しかしガンガン展開する上に壊さないとしばらく残り続け、ウォールが1枚でもあるとイバラビームでソラをウォールに叩きつける攻撃を行うので注意。

  • なお残りHPが1の時にイバラビームで拘束されてスパークウォールに叩きつけられた場合はゲームオーバーにならない。
    これはイバラビームを受けてコンボリーヴが発動しているからなのか、技自体がそういう仕様なのかは不明。

HPが減ってくると大技「全方位ショット」も繰り出してくる。
今回はイベント扱いではなく、展開した黒い空間で攻撃を出しながら配置したショットを発射してくる。
ガード不可の青いショットを織り交ぜてくるので、青い閃光が見えたら的確にドッジロールで回避しよう。

  • また、ゼムナスの体力が残り僅かの場合、技の終了後に大量のスパークウォールが展開されている。
    この状態のままでは攻撃自体は防げてもイバラによって壁に打ち付けられることが増えかねないので対策を考えたい。
  • アルティメットフォームのフィニッシュや2ndフォームのマグネスプラッシュなら広範囲までカバー可能。

BbS組との絡みも一部で期待されていたが、特にそういったものはなかった。
一方でルクソードの話から、ゼムナスがマスター・ゼアノートとは別の思惑や興味をもって動く可能性が示唆されている。

  • アンセムが機関の目的をどうでもいいと感じていたように、やはり彼らはテラでもマスター・ゼアノートでもなくあくまで「賢者の弟子ゼアノート」であるということなのだろう。

MoM

自身の専用曲である「Darkness of the Unknown」と「L'Oscurita dell'Ignoto」がプレイアブル楽曲として登場。
ワールドネームはKHIIエリアでは「狭間の指導者との戦い」、3Dエリアでは「深き眠りへ誘う旋律」。
そのうち前者はBOSS BATTLEとなっており、そのボスとして登場する。

KHIIのラストバトル仕様の白地に茨模様のコート姿で、バトルフィールドもKHIIと同じだが、肝心の曲が第2段階の鎧ゼムナス戦のパートであり、さらにKHIIではソラとリクのタッグという印象に残りやすいシチュエーションが災いしてどんなメンバーで挑んでも違和感が残りやすい。

  • 「ORIGINAL」で挑むとKHI時点のソラ、「DDD」で挑むと3D時点のリクで時系列が一致せず(そもそもKHII時点のパーティーが存在しないのだが)、タッグバトルは出来ない。ダブルプレイモードはソラとリクで操作するが、彼らはKHI時点の姿であり、しかもBOSS BATTLEには挑めない。
  • 逆にDaysメンバーならあの特別な舞台であのKHIIIRMのバトルを再現出来ると思えば燃える…かもしれない。

また、HAZARD ZONE後の攻撃演出が地味。派手さより手数の多さや地の戦闘能力の高さといったどちらかといえば「堅実な」戦闘スタイルが本作では意外な形で響いた。

  • 背景の彩度が薄いというのもあるだろうし、リクとのタッグが再現できず、山場となる全方位ショットは明らかに邪魔になるだろうから、地味になるのは当然なのかもしれない。しかし分身しながらショットを撃ってくるだけ、というのはあまりにも地味である…。

メインストーリーでの出番は、マスター・ゼアノートの姿が時間を遡るようにして弟子時代のゼアノートへと変わっていく中で、一瞬だけゼムナスの姿になった。